今日も「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(8/8分)(追記・訂正あり)

島田洋一ブログ 「社会主義を象徴する逸話―『社会科教育』9月号より」
http://island.iza.ne.jp/blog/entry/2395033/

 島田の反共論文を掲載するなんてろくな雑誌じゃないなと思いましたが会社名を見て納得。ウヨ集団「自由主義史観研究会」を積極的にバックアップしていた明治図書じゃないですか。
 しかし明治図書は扶桑社や自由社なんかに比べれば教育書籍の実績があるだろうに、何で「つくる会」教科書にコミットしなかったんでしょうか?。そうすれば、最近騒がれているような「広島の原爆投下写真と長崎の原爆投下写真を取り違える」といったあそこまで酷いミスはなかったでしょうし、「つくる会」からも「手伝って欲しい」と言う話は当然あったと思うんですが。さすがに教科書作りまでつきあうことはびびったんでしょうか?。明治図書がやってるのは右翼出版だけではないので、「右翼的教科書」出版にまで深入りして、非右翼・アンチ右翼の教育関係者からの協力が得られなくなったら経営上支障があって困るとかそういうことでしょうか?。
 ちなみに以前読んだ「噂の真相」によると、PHPや、「SAPIO小学館(もちろん小学館にはそれなりの教育出版のノウハウがあります)」にはつくる会から教科書出版への協力依頼があったそうですが、小学館は「ドラえもんなどの海外展開に支障が出たら困る」、PHPは「海外で松下(現・パナソニック不買運動が起こったら困る」*1と言う理由で断ったそうです。愛国的じゃねえな(苦笑)
 ちなみにこれも確か「噂の真相」ネタですが、韓流ブームでつきあいのある韓国の芸能事務所から「あの教科書、扶桑社(フジの子会社)以外の他の会社から出せないんですか。日本にはあの手の本を出す右翼系出版社は他にもあるでしょう。うちは韓国のファンからお宅とつきあうな、お宅の番組に所属タレントを出すなと抗議されることがある*2んですよ」と言われたフジテレビは「扶桑社からは教科書を出さない」とはさすがに言えず、とはいえ、おつきあいのある会社の要望をむげに「その要望には従えない」「タレントを出したくなきゃ出なくて結構」と切って捨てるわけにも行かず「産経新聞にごり押しされたんで、仕方なくやってる。本当はうちも出したくないんです。勘弁してください」とかムニャムニャ言い訳してたそうです(苦笑)。
 まあ、それなりのノウハウがある明治図書がコミットしたら、つくる会批判側にとってもっと厄介なことになっていたでしょうからアンチつくる会の私としてはそれでいいんですが。
 島田論文に突っ込みどころはたくさんあると思いますが、私が一番酷いと思うところにだけ突っ込み。

(注:西側に産業スパイをしかけている)社会主義圏にカウンター攻撃を仕掛けたのが1980年代のレーガン政権であった。1981年、米政府は、ソ連の情報機関KGBが狙っているハイテク部品のリストを入手した。そこで、真正品と区別が付かず、当初は普通に動くが、一定期間後異常が発生するようプログラムされた「改善版」をつかませる逆工作を行う。

 いわゆる「ソニータイマー」(もちろん都市伝説です)みたいな話で、デマが多い珍右翼の言うことですから「本当かよ」「都市伝説、デマだろ?」と思わずにはいられません。大体、ソ連・東欧にだけそう言う代物をつかませるなんて出来るんでしょうか?
まあ、事実だとしても「そういうことがソ連・東欧の崩壊に直結している」わけではありませんし、仮にも「教育雑誌」でそういう謀略話を紹介することが良いことだとは私には思えませんが。目的が正しければ手段は構わないって話ですからね、これ。

参考

ソニータイマー(ウィキペ参照)
 ソニー製品の保障期間直後の故障が多いという噂から「ソニー製品にはタイマーが埋め込まれていて、精密に製品寿命をコントロールしている」のではないかという都市伝説と、その派生によるネガティブキャンペーンで使われる造語である。また、2004年頃から頻発したソニー製のリチウムイオンバッテリーの製造不良をソニータイマーと揶揄することもある。

*1:PHPの創設者は松下創業者の松下幸之助

*2:嫌韓バカが「韓流タレントなんか出なくていい」と喜びそうな話ではある