今日のMSN産経ニュース(8/18分)(追記・訂正あり)

■【水内茂幸の夜の政論*1】小野寺氏 自衛隊侮蔑ポスターに涙 被災地が迎える4度目のお盆
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140818/stt14081818000001-n1.htm
 小生、自民党批判ブクマもつけましたが、社民党のポスターは「内容の是非*2はともかく」少なくとも自衛官を侮蔑していない*3*4し、自民がバカみたいに騒いでるのは「自衛官の死亡の危険性*5社民党ポスターに可視化されて反対運動が高まることを恐れてる*6から」に過ぎないでしょう。
 ということは社民党ポスターはまさに大成功*7だったわけです。
 つうか侮蔑というなら「勝手に自衛官を代弁してる自民党」のほうがよほど侮蔑でしょう。
 自衛官からすれば「いつ俺達があのポスターを侮蔑って言ったんだよ」「お前ら自民党は公務員の俺達が政権与党のお前らを批判出来ないと思って、『自衛官の意思』と抜かして好き勝手な事言ってるだけじゃねえか」「社民党よりお前らの方こそ自衛官バカにしてるだろ」とマジで不愉快じゃないんですかね。俺が自衛官だったらそうですから。
 あるいは橋下の「糞文科省(橋下の学テ結果公開方針に文科省側が異を唱えたときの橋下の暴言)」とかの方がよほど「公務員侮蔑」だと思いますけど、そういうのに何も批判的な事を言わない自民党が何抜かしてるんですかね。


■日本の国民食「カレーライス」を中国“人民食”に ハウス食品の挑戦
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140818/biz14081811350001-n1.htm
 「打倒中国」を叫ぶ産経も時には「中国ビジネスの重要性」を指摘するまともな記事を書くという話です。

 中国で「日本の国民食」とも呼ばれる「カレーライス」への人気に火が付いている。トップを走るハウス食品は今年、中国におけるカレールウなどの売上高を前年比30%増の1億6000万元(約27億円)以上と見込んでいる。
 同社は2005年、主力商品「バーモント(中国語表記は百夢多)カレー」の販売を始めた。同年の中国での売上高760万元を出発点とすると、人民元ベースで9年間に21倍も伸びる計算になる。現地法人、上海ハウス食品*8の羽子田礼秀(はねだ・ゆきひで)社長は「日本のカレーライスを中国の“人民食”にしたい」と話す。
 「近くに住む日本人同級生の家に遊びに行ったときに出されたカレーライスの味が忘れられなくなり、母親に頼んで自分の家でも作って食べるようになった」。
 上海市内のショッピングモールで開かれた同社の販促イベント「カレー王国」の会場で中学2年生の曹●*9濛(そう・きんもう)君は目を輝かせた。会場では親子向けカレーライス教室も開かれた。
 リンゴと蜂蜜を加えてまろやかな味を作り出し、家族そろって楽しめるカレーライス文化を広げてきたハウス。中国市場でも小中学生のいる家庭がターゲットだ。上海、北京、天津と重慶の中央直轄4市、遼寧省瀋陽*10や大連、山東省青島、広東省広州*11四川省成都*12など大都市で、家族向けにカレールウの販売が順調に伸びている。
(中略)
 しかし問題はカレーライスの作り方。羽子田氏らは来る日も来る日も店頭での販促イベントに立ち、肉や野菜を切るところから調理方法を丁寧に教えて試食させ、カレーライスの楽しさとおいしさを伝えてきた。
 新規の市場開拓には壁もあった。中国では(注:日本と違い)商品を置かせてもらうだけでスーパーなど販売店側に“棚代”を支払わなければならない仕組みがあるからだ。販売量にかかわらず、(注:出荷量が増えるだけで棚代による)流通コストがかさんだのは痛かった。
(中略)
 地道にカレーライス文化の浸透を図ってきた羽子田氏が確かな手応えを得たのは昨年。
 バーモントカレーの発売から8年目にして中国市場の「黒字化」を達成したからだ。家庭向け以外にも、日系企業の従業員食堂に販路を拡大。日本の壱番屋*13と共同で上海市内などで30店舗以上*14を展開しているカレーレストランチェーンも順調に伸びた。
 ハウスの上海工場では、ルウ30個入りのケース換算で1日当たり3000ケース前後を生産しているが、今秋には中国で2カ所目の拠点として、大連に生産能力で3倍以上となる同1万ケースの新工場が稼働する。建設に12億円を投じた。今後はコンビニ店のカレー弁当などへもルーを供給するほか、レストランチェーンを北京と広州に広げる計画だ。
 「どんなことがあっても成功するまでやるのが信条だ」と羽子田氏はいう。13億人の「人民食」を目指すハウスの取り組みは実がなってきたようだ。


【参考】

http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20130724/251497/
日経ビジネス『中国でひそかに進む「カレー人民食化」計画』
 今、日本式のカレーライスを世界に広めようとしているのが、ハウス食品だ。
(中略)
 ハウス食品は最近になって海外展開を加速させている。
 とりわけ人口が13億人を超す巨大な中国市場の開拓に力を注ぐ。1960〜1970年代の日本のような高い経済成長率を背景に、食文化の多様化が進んでおり、チャンスが大きいと考えたからだ。2004年に現地法人の上海ハウス食品を設立。2005年に「百夢多カレー(バーモントカレー)」を中国で発売した。
 「国民食ならぬ中国の“人民食”としてカレーライスを広めたい」。
 ハウス食品・国際事業本部の渡辺昭生次長はこう強調する。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1702F_X10C13A6000000/
日本経済新聞『50年間トップ維持 バーモントカレーの新しさ』
 家庭用カレーの代名詞「バーモントカレー」(ハウス食品)が今年、発売50周年を迎えた。
(中略)
 (注:日本国内の)カレールー市場でハウスは60〜65%のシェアを握る。ハウスのカレーのうち、半分はバーモント。つまり、日本のカレールー全体で30%を占める商品だ。
 そのバーモントが産声をあげたのが1963年9月。当時、カレーは「辛く」、大人の食べ物だった。家庭用もハウスの「印度カレー」などスパイスを効かせた本格化が主流。一方、高度成長期で食卓のメニューの決定権は忙しいお父さんからお母さんや子どもに移りつつあった。クセがなく子どもにも食べやすい、甘みもある新しいカレーが求められていた。
 「辛味ではなく、甘いマイルドな味を織り込みたい」――。ハウスの社内資料によると1962年に新しいカレーの研究が始まった。「リンゴとハチミツ」で辛さを抑えたカレーの開発がすすめられた。
(中略)
 当初は「甘いカレーなんて売れない」と販売店から反発もあったが、テレビコマーシャルや試食販売の効果で、売れ行きに火がついた。ハウスの1963年度の総売上高は前の年度に比べ31%増の34億円と記録的な増収となった。

*1:そもそも夜、飲み屋で政府与党幹部と飯を食うことを取材と称して記事にすること自体がおかしいと思いますが。それただのなれ合い、癒着でしょうよ。まだ「産経が嫌ってる共産党議員など、野党議員も全て網羅」してるのならいいわけも出来るかも知れませんが、たぶんそうじゃないし。

*2:個人的には是とする立場ですが

*3:大体、「自衛官の死亡の危険が高まり問題」とする社民党ポスターに反論するなら「集団的自衛権行使を認めても自衛官死亡の危険性は高まらない」か「高まるが国益上やむを得ない」かどっちかでしかないでしょう。そうは言えないで「自衛官侮蔑」とアホなことを言う当たりが自民党は本当にろくでもない。

*4:そもそも社民党のような立場から集団的自衛権に批判的な人間には、防衛庁長官経験者の加藤紘一氏(中曽根内閣防衛庁長官)がいることは安倍政権によってどう理解されてるんですかね。「加藤氏は防衛庁長官失格だ」とでも言い出すのか。いや冗談抜きでそういいかねないのが今の安倍政権ですが。

*5:そもそも集団的自衛権行使を容認すれば「自衛官死亡の危険性が高まる」という批判が起こるのは予測できることなのに予測してなかったらしい自民党の態度には呆れます。

*6:ただし「死亡の可能性は高くならない」など、まともに反論しないで「自衛権侮蔑」などと無茶苦茶言うことはかえって反対を高めるのではないかと思いますが

*7:むしろ社民党にとって一番痛いのは「意図的に無視されること」でしょう。

*8:ハウス食品http://housefoods.jp/company/information/group/)公式サイトに寄ればハウス食品の海外関連会社としては上海ハウス食品の他に、CoCo壱番屋”ブランドのカレーレストランを展開する「上海ハウスカレーココ壱番屋レストラン社」「ハウスレストラン管理(北京)社」「ハウスレストラン管理(広州)社」「台湾カレーハウスレストラン社」「韓国カレーハウス社」などがある。

*9:●=晶の三つの日を金に

*10:遼寧省省都

*11:広東省省都

*12:四川省省都

*13:カレーハウス「CoCo壱番屋」の運営会社

*14:壱番屋公式サイト(http://tenpo.ichibanya.co.jp/search/shop/pc/top.php)に寄れば中国では北京、上海、天津、蘇州、南京(江蘇省省都)、瀋陽遼寧省省都)、深セン、香港に出店している。また中国以外ではアメリカ、台湾、韓国、タイ、シンガポールインドネシアに出店している(そのうちハウス食品と提携してるのが中国、台湾、韓国の出店)。