【張成沢失脚後の】今日の北朝鮮・韓国最新ニュース(11/30分)(追記・訂正あり)

福井新聞衆院選一色の政府に失踪者家族怒り 「拉致被害者の救出どこに」』
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/abduction_problem/58522.html

 日本人拉致・特定失踪者問題は、進展がないまま冬を迎えそうだ。
(中略)
 拉致の可能性が否定できない福井県内特定失踪者の家族らが年内に求める「結果」は出ていない。不誠実な対応の北朝鮮に対する憤りとともに、手詰まり感がある日本政府への不満もたまっている。
(中略)
 22日に若狭町で開かれた集会で、県特定失踪者家族会の澤香苗代表(58)は、期待を裏切られた悔しさをあらわにした。前日には衆院が解散し「東京・永田町は選挙一色。拉致被害者の救出はどこにいったのか」と怒りに満ちた口調で訴えた。
(中略)
 正念場にきて師走の選挙となり、停滞を懸念する声は多い。政治家の訴えも経済政策が中心で、拉致・特定失踪者問題に割く時間は決して多いとは言えない。
 車いすで集会に参加した敦賀市の山下貢さん=89年失踪、当時(39)=の母きよ子さん(91)は取材に対し「選挙のことばっかりで、私らのことは置いてきぼり」と悲痛な表情で話した。小浜市の山下春夫さん=74年失踪、同(28)、越前市の河合美智愛(みちえ)さん=84年失踪、同(20)=の家族も、思いは同じだ。

 「特定失踪者なんか拉致のわけねえだろ、福井新聞はアホか、アレか、稲田が当選するような政治風土だからそんなにアホなのか」「交渉がそうそう簡単に進むかよ、何焦ってんだよ」というのはともかく。
 「極右が巣くう会」もついに安倍の交渉路線を公然と非難したり、「衆院解散」を『政治空白を招く』『アベノミクスや消費税のことばかりいって拉致に触れないとはどういう事だ』と批判したり昔の蜜月は崩壊しつつあるようです。


朝鮮日報『ロシアの石炭積んだ貨物船、北朝鮮経てきょう韓国へ:ロシア極東開発相と韓国統一相が会談、「共同事業は韓半島の安定化に寄与」』
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/11/29/2014112900709.html

 ロシア産の石炭を試験的に運ぶ貨物船が、27日に北朝鮮の羅津を出港した。この貨物船の運航は、韓国・北朝鮮・ロシア間の物流合弁事業で初の成果となる。貨物船は29日に韓国・浦項へ到着する。ロシアで生産された石炭が北朝鮮を経由し、海路で韓国に輸入されるのは今回が初めて。今回のプロジェクトが順調に進めば、今後、南北およびロシア間の海上・鉄道輸送事業は大きく拡大するものとみられる。
(中略)
 今回、海路が開かれたことにより、今後韓国・北朝鮮・ロシア間の物流協力事業は大いに活性化するものとみられる。また、北朝鮮の羅津・先鋒地域の開放スピードが上がり、南北中ロ4カ国の経済協力も目に見える形になると期待されている。今回の事業には、韓国鉄道公社KORAIL)、ポスコ現代商船などの韓国企業がコンソーシアムの形で参加した。
(中略)
 IBK経済研究所のチョ・ボンヒョン首席研究委員は「北朝鮮の核問題などで一定の限界はあるが、南北関係を改善する糸口にもなり得る。物流プロジェクトが本格化すれば、北朝鮮の鉄道や羅津港に対する追加の設備投資が必要になるため、南北が直接交渉するチャンスも生まれるだろう」と語った。
 ロシアのアレクサンドル・ガルシカ極東開発相は28日に韓国を訪れ、統一部の柳吉在(リュ・ギルジェ)長官と会談を行い、南北ロの三角経済協力案について話し合った。柳吉在長官は「今後、こうした事業(羅津−ハサン・プロジェクト)がさらに進み、北東アジア繁栄のための道になることを希望する」と語った。これに対しガルシカ極東開発相は「羅津−ハサン事業は、3者間事業の第一歩。韓半島朝鮮半島)共同プロジェクトに伴う共同利益が増えるほど、韓半島の安定化もうまくいくだろう」と語った。
 ガルシカ極東開発相は、先月行われたロシアのプーチン*1大統領と北朝鮮崔竜海(チェ・リョンへ)*2労働党書記との会談にも同席し、北朝鮮のリ・グァングン対外経済省次官と経済協力案について話し合った。このため、北朝鮮がロシアを通じて韓国側へ遠回しにメッセージを伝えようとしているのではないか、という見方も出ている。
(中略)
 統一研究院の趙漢凡(チョ・ハンボム)先任研究委員は「ロシアは、極東シベリア開発のため、羅津−ハサン・プロジェクトに全てを懸けている。極東開発相の訪韓も、南北ロ間のプロジェクトに対する強い意欲を示すもの」と語った。

産経新聞北朝鮮出港の石炭、韓国に ロシア産、南北経済協力に道』
http://www.sankei.com/world/news/141129/wor1411290047-n1.html

 北朝鮮北東部の経済特区、羅先で船積みされた約4万トンのロシア産石炭が29日、韓国南東部の浦項沖合に到着した。韓国と北朝鮮、ロシアの当局と企業による試験輸送。
 韓国は2010年3月の哨戒艦沈没事件の報復として、同年5月から新規の対北朝鮮投資を禁じている*3。試験輸送の結果を踏まえ韓国企業がロシア産石炭の輸入を本格化すれば、南北の経済協力拡大に道を開く可能性がある。
共同通信配信)

 つうことでロシアと韓国はこのプロジェクトに乗り気なようです(特にロシアが)。
 巣くう会の「打倒北朝鮮」に展望がないことが改めて明白になりました。


中央日報『【社説】北方進出を阻止する5・24措置の全面解除を=韓国』
http://japanese.joins.com/article/344/193344.html?servcode=100§code=110&cloc=jp
 北方進出とは朝鮮日報などが報じる「ロシア・韓国・北朝鮮3者合同経済プロジェクト」であり、その実行に支障が出るから「5.24措置(北朝鮮への制裁措置)を早急に解除せよ」という話です。なお、中央日報保守系であり北朝鮮にはかなり批判的です。それでもこういう現実的論文が載るわけです。

*1:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領

*2:元国防委員会副委員長(軍総参謀長兼務)。現在、国家体育指導委員会委員長、朝鮮労働党中央委員会政治局常務委員

*3:後で紹介する中央日報記事の「5.24措置」のこと