今日の産経ニュース(4/4分)(追記・訂正あり)

■【トヨタ中国工場新設】日系企業逃げ出す中 そのリスクは?
http://www.sankei.com/economy/news/150404/ecn1504040002-n1.html

 「リスク」をタイトルにする辺り、産経の反中国感情大爆発ですね。そもそも「中国から日系企業が続々撤退」なんて事実はありませんけど産経曰く「日系企業逃げ出す中 そのリスクは?」だそうです(コスト面から撤退してる企業は無論あるようですが、それが主流てわけでもない)。「日本自動車業界最大手トヨタ」の中国新工場建設予定が産経はよほど気にくわないようです。

 中国の昨年の新車販売台数は2349万台。伸び率は鈍化したものの、前年比6・9%の成長を維持した。トヨタは103万台を販売したが、1980年代から中国に拠点を構え、現地専用車などが支持されるVWは276万台と2倍以上の差がある。トヨタとしては生産能力の増強は待ったなしの状況だ。

と書きながらも

 ただ、リスクは少なくない。3月に現地のテレビ局が日産自動車の現地合弁会社やVWなど外資系メーカーの代理店の顧客対応を問題視し、各社は火消しに追われた。
 日本政府による尖閣諸島沖縄県石垣市)の国有化以降、反日感情は依然根強い。人件費などの上昇で生産拠点としての魅力も薄まっており、昨年の日本から中国への直接投資実行額は前年比38・8%減で、2年連続でマイナスとなった。
 自動車販売についても値引き競争が激しく、日系メーカーからは「これまでのように利益をあげられない」(大手幹部)との声も漏れる。

中国リスク(?)の宣伝に余念がない産経です。


■【産経抄】4月4日:週刊誌をにぎわす醜聞の数々…どうしてこんな人が国会議員に?
http://www.sankei.com/column/news/150404/clm1504040002-n1.html

週刊誌をにぎわす醜聞の数々…どうしてこんな人が国会議員に?

と言うタイトルですがもちろんこの「週刊誌を賑わす醜聞」に「下村文科相の博友会疑惑(週刊文春が報道)」など「産経にとって大事な人間(下村は安倍の側近で産経好みのウヨ議員)の醜聞」が入っていないのは言うまでもありません。

「ママでも金」*1と世迷(ま)い言を吐いた金メダリスト*2

 やれやれですね。「ママでも金」てのは産経にとって世迷い言(愚か者の戯言)だったのか。いくら今の谷亮子氏が産経の大嫌いな「小沢一郎グループ(生活の党)の一員」だからといって「ママでも金」発言のときは何一つ批判していなかったのに今や世迷い言扱いです。

 同性カップルに「証明書」を発行する条例が成立した東京都渋谷区は、(中略)なぜ、今期限りで退任する区長が条例制定にこだわったのか。保養施設として区が伊豆の旅館を買い取ったのが遠因、との説もある。その旅館は建物が古く、アダルトビデオ撮影にたびたび使われたいわく付きの物件なのに、億単位の税金がつぎ込まれた。
▼醜聞になりかけたところに、降って湧いたように提出されたのが、「同性パートナー条例」というわけ。

 産経らしい、産経以外の全国紙では見ることができない「程度の低い陰謀論」ですね。こんなんで「俺、区長の旅館購入には反対するわ、行政監査請求や行政訴訟を起こすわ(実際起こされてるようですが)」「俺、あの区長のリコール運動やるわ」と言う人はいても「そうかじゃあ、俺、パートナー条例に反対するわ」なんて人はいませんよ。当たり前じゃないですか。関係ないんだから。
 つうか、「旅館購入」が「税金の無駄遣いだとか利権*3だとか」で問題だと産経がマジで思うのなら「パートナー条例に関係なく」旅館購入批判をがんがんすればいいでしょうよ。何でパートナー条例批判に無理矢理こじつけるのか。

参考
産経新聞
『「AV撮影現場は保養所に不適切」 渋谷区議が提訴』
http://www.sankei.com/affairs/news/140924/afr1409240033-n1.html
『「不当に高く旅館を買収」渋谷区議が区長を告発』
http://www.sankei.com/affairs/news/141110/afr1411100030-n1.html
『「同性パートナー条例」が成立 全国初、東京都渋谷区』
http://www.sankei.com/life/news/150331/lif1503310019-n1.html
『【渋谷区同性パートナー条約】桑原敏武・渋谷区長会見の一問一答「人権上の課題、歴史的な一石」』
http://www.sankei.com/life/news/150401/lif1504010010-n1.html


■習*4主席に近い李小林氏 6月に来日へ 昨年も安倍首相らと接触
http://www.sankei.com/world/news/150404/wor1504040002-n1.html

 中国の民間友好団体、中国人民対外友好協会の李小林*5会長は3日、北京を訪れている中曽根弘文*6元外相と会談し、日中友好をテーマにしたバレエの公演に合わせて6月に日本を訪れる意向を伝えた。中曽根氏が明らかにした。
(後略)

 要するに「中国も安倍には不快感を感じてるがとは言え隣国といつまでも敵対関係をやってるわけにいかない」し、安倍の方も「財界の要望」などから無茶苦茶な反中国をいつまでもやってられないという話です。

*1:実際には北京五輪銅メダルに終わった

*2:谷亮子氏のこと。柔道女子48キログラム級でバルセロナアトランタ五輪銀メダル、シドニーアテネ五輪金メダル、北京五輪銅メダルを獲得

*3:旅館の所有者が区長の支持者で不当に高く買いあげたとか

*4:習仲勲氏(副首相、全国人民代表大会常務副委員長などを歴任)の息子。福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て国家主席、党総書記、国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席

*5:李先念氏(副首相、党副主席、国家主席、人民政治協商会議主席を歴任)の娘

*6:中曽根康弘元首相の息子。小渕・森内閣文相(科学技術庁長官兼務)、麻生内閣外相、自民党参院議員会長など歴任。