「政局のみ興味があるらしいバカ」kojitakenに悪口する(2024年5/3日分)

雇用情勢が良いなかでは、赤字国債に頼る安易な道は取るべきではない。雇用がひどくなり、ほんとうに赤字国債を出さざるを得ないときのために備えるべき。(黒川滋氏のXより) - kojitakenの日記

 懸念するとしたら、(中略)宏池会と民民*1と立民が組むことだ。
 民民の玉木雄一郎は同郷(香川県)の大平正芳*2を敬愛しているし、立民の枝野幸男*3も「保守本流」と言いたがる。保守本流宏池会の人たちが形成する集団を指す*4ことは常識だ。

 タイトルだけ見ると今回は政策の話のようですが、実は「上の引用文」でわかるように「いつものように政局の話しかしない」上に「岸田が立民にすり寄ったらどうしよう(不安)」「岸田が玉木代表の国民民主を取り込むかもしれない」「立民の枝野も、国民民主の玉木も『理想の政治家は大平正芳宏池会(現在の岸田派)の第三代目会長*5)』と言ったことがある*6」と言い出すから脱力します。
 「落ち目の玉木(支援した都民ファ乙武が惨敗)」はともかく、「補選三敗」「支持率低迷」という「落ち目の岸田」がすり寄っても「補選三勝で景気がいい」泉立民もさすがに大連立などしないでしょう(とはいえ、共同親権、経済秘密保護法案など「共産が反対する法案に自公、国民民主、維新と共に賛成しているのが泉立民」であり、立民の現状を過大評価もできません。なお、そうした「泉立民の自公、国民民主、維新との同調」については、今回も何一つkojitakenは批評しません。どこまで政策に無関心なのか?(呆))。また枝野云々、玉木云々も「確かにそうした大平美化発言を過去に彼らはしている」ものの、失笑物です。
 まず枝野云々について突っ込んでおきます。
 泉代表、岡田*7幹事長等はそういう「大平崇拝」の立場でないでしょうし、「『つながる本部』特別参与」枝野も今は大して政治力も無い。しかもこの過去の枝野発言は「岸田首相は宏池会出身だが、最大派閥・安倍派(極右)にすり寄って、右傾化し、保守リベラル『宏池会保守本流)』の伝統に反してる。むしろ我々、立民党のリベラル保守派こそが保守本流だ(そう主張することで自民党から保守票の一部を奪いたい)」と言う意味合いでの発言であり、「大平(宏池会)の流れにある岸田」を高評価してるわけではない。勿論岸田をおだてて「連立したい」わけでもないでしょう。「岸田(自民)と枝野(立民)の連立」を想定するなど非常識にも程があります。
 玉木云々について言えば「玉木が香川出身、香川選出」で「大平(香川出身、香川選出)の遠い親族」であることが理由の発言(つまり香川県の自民支持層の票を得るため)であって、彼が本気で大平崇拝かどうかは疑問符がつきます。またこうした大平美化も果たして「岸田自民と野合するための正当化」が目的かどうか?(仮に玉木の思惑がそうだとしても、玉木は「野党が自民にすり寄るのか」と批判されるだけでしょうが)。
 また今回の「都民ファ乙武惨敗」で玉木は「近い将来、代表辞任に追い込まれる可能性」もある。

【参考:大平正芳と枝野、玉木】

玉木雄一郎 - Wikipedia
 2005年9月の衆院選挙(郵政選挙)で落選。その後、玉木(大平正芳元首相(香川選出)の遠い親族にあたる)は大平家の協力を得たいと考え、大平元首相の長女「森田芳子*8」を訪ねた。玉木は大平が率いた自民党とは対立する民主党の候補であり、芳子は玉木との接触を当初は躊躇した。しかし最終的に面会に応じ、さらに芳子の長女(大平の孫)である「渡辺満子」を玉木に紹介。渡辺は2009年から玉木の公設秘書を務め、選挙区内の自民党支持者らに玉木への支持を訴えた。

【衆院代表質問】希望・玉木雄一郎代表、大平正芳元首相の「楕円の哲学」を引用 - 産経ニュース2017.11.20
 玉木氏にとって、大平氏財務省(旧大蔵省)官僚の大先輩であり、玉木氏が選出された衆院香川2区は、かつての大平氏の選挙地盤(中選挙区時代の衆院香川2区)の一部を含むなど縁が深い。

大平正芳の衣鉢継げぬ玉木雄一郎(佐高信) | 週刊金曜日オンライン2017.12.4
 玉木は希望の党の代表となったが、たどるのは(ボーガス注:堀江ガセメール民主党代表辞任に追い込まれた)前原誠司*9の運命かもしれない。
 立憲民主党代表の枝野幸男は10月24日に日本テレビで放映された「スッキリ」の中で、
「少なくとも、私もリベラルであると思っているんですよ、自分のこと。多様性を認めて、寛容で社会的な助け合いを大事にする。30年前*10なら(ボーガス注:大平が会長を務めた)自民党宏池会ですよ」
と言っている。
 立憲民主党こそ大平の流れであり、(ボーガス注:自称・大平シンパ)玉木は一刻も早く同党に入った方がいい。

蔵書拝見:玉木雄一郎氏/上 現代にこそ必要な理念「茜色の空 哲人政治家・大平正芳の生涯」 | 毎日新聞2018.7.16
 郷里の先輩であり、その後に私が入省した大蔵省の先輩というつながりもあって非常に尊敬している。

「是々非々」はすり寄ることか...国民民主党の予算案賛成、幹部が語った思惑 政治学者の憂い:東京新聞 TOKYO Web2022.2.25
 玉木氏は同じ香川県出身で元大蔵官僚の大平正芳元首相を目標にする。大平氏は岸田首相の出身派閥の宏池会の元会長だ。

岸田総理、宏池会の元祖・大平正芳の「政治利用」に遺族が大迷惑…一体なにが起こったのか(週刊現代) | 現代ビジネス | 講談社(1/2)2022.3.23
 大平家をナーバスにさせているのが、国民民主党代表の玉木雄一郎氏の言動だ。
 「大平さんと同じ香川が地盤の玉木さんは、岸田政権への接近を狙ってか、このところ以前にもまして『自分は大平さんの後継』とアピールしている。しかし大平家側は『曲がりなりにも野党の政治家が、大平の名を自分のために使うのはどうなのか』と複雑な思いを抱いています」(自民党中堅議員)


古谷経衡氏の指摘通り、百田尚樹と上念司は本当に犬猿の仲。日本保守党と維新も仲が猛烈に悪そうだ。これでは衆院選本選でも「保守」はまとまれそうにもない - kojitakenの日記

 自公と新選組と参政党が4党相乗りで無所属の須藤元気を推すとかそんな展開があり得るのだろうか。

 いつもながら、何でこうも「政局の話しかしないのか(政策に無関心なのか?)」と呆れます。
 なお、さすがにれいわが「党として須藤を押すことや自民と手を組むこと*11はあり得ない(今回、山本代表は須藤を応援したが、櫛引政審会長代理は立民の酒井を応援)」でしょうし、「自公と参政党」の共闘も常識的に考えてあり得る話ではないでしょう。
 参政党(保守党など他の党も同じですが)など「右翼ミニ政党」は「自民批判」をウリにしてるわけですし、最大与党である自民も「参政など右翼ミニ政党と組むほどプライドを捨てはしない」でしょう。
 そもそも「東京の都民ファ」「大阪の維新」を除けば「自民が組みたくなるほどの力」もないのが「自民以外のウヨ政党」ですし。

*1:国民民主党のこと

*2:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、蔵相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*3:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)、立民党代表を経て現在、立民党「つながる本部」特別参与

*4:正確には「保守本流には宏池会が含まれる」ですね。宏池会ではない「佐藤栄作田中角栄竹下登小渕恵三橋本龍太郎(歴代首相)」といった佐藤、田中の流れ(現在の茂木派)も「保守本流」にあたります。

*5:初代が池田勇人首相、二代目が岸内閣通産相自民党幹事長(池田総裁時代)、総務会長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣法相、衆院議長等を歴任した前尾繁三郎。なお、大平以降の宏池会は「鈴木善幸派(鈴木は後に首相)」「宮沢喜一派(宮沢は後に首相)」「宮沢派が、宮沢から派閥会長を禅譲された加藤紘一派と、加藤への禅譲に反発して独立した河野洋平派(河野は後に自民党総裁)に分裂」「いわゆる『加藤の乱』を契機に加藤支持派(小里貞利派)と加藤反対派(堀内光雄派)に加藤派が分裂。一方、河野派麻生太郎(麻生は後に首相、現在、自民党副総裁)が継承し、宏池会小里派(その後、谷垣禎一派(谷垣は後に自民党総裁))、堀内派(その後、古賀誠派)、麻生派に三分裂」「古賀派谷垣派に合流し、宏池会谷垣派麻生派の二派体制」「谷垣派岸田文雄が継承したが、谷垣は結局岸田派を退会し、岸田グループを結成、宏池会は岸田派、麻生派谷垣グループの三派体制(現在)」となります(宏池会 - Wikipedia参照)。なお、kojitakenの言う「宏池会と民民と立民が組むこと」の宏池会とは「岸田派」のことであって、「麻生派谷垣グループは含まない」のでしょうが、宏池会の流れをくむ派閥として、他に麻生派谷垣グループがあるのでここは「岸田と民民と立民が組むこと」と書くべきでしょう。

*6:なお「理想の政治家は大平」でわかるように枝野は左派ではない。「共産、社民」など左派支持層(「共産支持の俺」もその一人ですが)にとっては枝野は「前原無償会代表や玉木国民民主代表、泉立民代表よりはマシ」程度の男でしかない。

*7:鳩山、菅内閣外相、民主党幹事長(菅代表時代)、民主党代表代行(海江田代表時代)、代表、立民党常任顧問等を経て立民党幹事長

*8:森内閣運輸相を務めた森田一の妻(森田一 - Wikipedia参照)

*9:鳩山内閣国交相菅内閣外相、野田内閣国家戦略担当相、民主党政調会長(野田代表時代)、民進党代表、国民民主党代表代行等を経て無償会代表

*10:なお、30年前(1987年)の宏池会会長は宮沢喜一

*11:過去には自共共闘 - Wikipedia(大阪など)さえありましたが、これはあくまでも自民、共産双方にとって「大阪維新」など強すぎる敵に対抗するための「例外的事態」です。そうした「自民との共闘」をれいわ支持層が「例外的」として許容する事態がありうるとは思えない。