■政治学者の松下圭一氏*1死去 市民自治を提唱
http://www.sankei.com/politics/news/150511/plt1505110031-n1.html
「85才」と言う年齢を考えれば死去は何ら不思議ではないですが、まあ何というか「また戦後を象徴する人物が一人亡くなったか」という思いがしますね。松下氏にとって「安倍政権の誕生」など目撃してなくなることはいかに無念だったかと思うと複雑な思いもします。
ウィキペディア「松下圭一」には「江田三郎*2のいわゆる構造改革論」や「市民運動」に影響を与えて人物として紹介されています。
■【ビジネスの裏側】“外国人びいき”反省し始めた大阪のホテルも…ビジネス客のしっぺ返しが怖い 特需はいつかなくなる
http://www.sankei.com/west/news/150511/wst1505110003-n1.html
「外国人びいき」とは「中国人びいき」と理解すればいいでしょう。「ひいき」も何も「予約を取るのが早ければ」「大口予約があれば」そっちを優先するだけの話でしょう。「予約の早い客」「大口予約」が結果的に中国人であるに過ぎません。なお「外国人びいき反省」と言うタイトルですが書いてあることは「国内のビジネス客も外国人客もうまく取り込もう」ということです。そもそも最初から「外国人びいき」などしてないと思いますし、当然、「ひいきの反省」の必要もないわけです。
■【ビジネス解読】まるでAIIBと同じ構図か 中国サッカー「15兆円市場」に接近する欧州、日本はどうする
http://www.sankei.com/premium/news/150511/prm1505110002-n1.html
AIIBを持ち出す必要性はどこにもないでしょうがそれはさておき。中国の経済大国ぶりはやはり相当のもんだと思います。
中国の不動産系複合企業大手で、映画館やショッピングモールも展開する大連万達集団(ワンダ・グループ)は今年1月、スペイン1部リーグでFCバルセロナなどと優勝を争うアトレチコ・マドリードの株式20%を約60億円で取得。以降、オランダ1部リーグの古豪ADOデン・ハーグを中国企業が買収し、1月下旬には経営者の中国人が同チームの会長に就任した。
さらに4月に入って、日本代表の本田圭佑選手が所属するイタリア1部リーグの名門、ACミランのオーナーで同国元首相のベルルスコーニ氏が、ミランの株式75%を中国企業に売却する方針を語ったと伊メディアが報道。ミランは現時点で否定しているのものの、アトレチコに出資したワンダ・グループや、電子商取引大手アリババグループなどが買収に名乗り出ていると噂されている。
(中略)
買収までいかなくとも、欧州チームのスポンサーとなる中国企業も増加。胸に中国語の広告が入ったユニフォーム姿はすでに珍しい風景ではなくなった。
中国大手企業による国内リーグへの投資も余念がない。
(中略)
今年1月には(注:中国のプロサッカーチーム広州恒大が)現役のブラジル代表のリカルド・グラール選手を中国では最高額となる移籍金20億円超で獲得した。
近い将来は無理でも遠い将来は「中国サッカーも移籍の選択肢に入れるJリーガー」も出てくるんでしょうか。
で最後のオチ。
サッカーでも欧州各国はチャイナマネーを積極的に引き込むスタンスだ。極めて政治的色彩の強いAIIBへの日本の関わり方は議論百出の状況だが、スポーツの世界は別。欧州リーグ以上にJリーグでは資金難にあえぐチームが続出する状況で、チャイナマネーを(注:スポンサーにして)自国リーグの強化に生かすぐらいの戦略的な関わり方を模索する方が得策といえるのではないだろうか。
反中国が売りの産経とは思えないオチです(苦笑)。
■トルコ首相がシリアに越境、オスマン帝国祖廟を電撃訪問 アサド政権の反発必至
http://www.sankei.com/world/news/150511/wor1505110004-n1.html
「内戦で危ないから祖廟を移動しました」つうことのようですが、「シリアの了解も得ないで勝手にやった」と言うことが問題の訳です。たとえばチンギスハンの墓が仮に内モンゴル自治区にあったとして勝手にモンゴル軍が「墓を保全する」とかいって了解もなしに越境したら中国が猛抗議でしょう。つうかそれ以前に軍事衝突が起きかねない。
何というか、トルコ首相は、安倍並みに非常識な右翼ナショナリストなんでしょうか。
■陸自警備部隊、宮古島2カ所に配備 ゴルフ場と牧場、市長に伝達へ 用地取得費の数十億円計上へ
http://www.sankei.com/politics/news/150511/plt1505110005-n1.html
正直防衛省が何考えてるのか分かりませんね。中国の反発買うだけで軍事的意味があるとはとても思えませんが。
「とにかく自衛隊の予算が取れれば御の字」ということでもはや軍事的合理性とか関係ないのか。
しかしこの記事もよく分からない記事です。「ゴルフ場と牧場の保有する土地を購入しただけ」で「ゴルフ場と牧場は今後も続くのか」、はたまた「経営が成り立たないので、自衛隊に土地を全て売って廃業し、ゴルフ場も牧場も完全に消滅、今後は自衛隊の基地になる」のか。
【追記】
■【主張】宮古島と石垣島 抑止に陸自配備は必要だ
http://www.sankei.com/column/news/150512/clm1505120003-n1.html
アホかとしか言いようがないですね。何のために置くのか。中国が攻めてくるとでも言うのか。
「AIIBが設立されようというのに産経はまた何とあほなことを言うのか」ですね。中国はAIIB設立論でわかるように「国際社会での地位を高めようとしている」わけです。で中国が日本と紛争をやらかすことはその「地位を高めること」にプラスになるのか。
あるいは「短時間とは言え」習主席はバンドンで安倍と会談したわけです。そうした会談と「中国が攻めてくる」は矛盾しないのか。ただし「こういった事」を産経のような反中国に言っても無駄なんでしょうね。
防衛省が何考えてるのかさっぱりわかりませんが産経のように「中国対応」というのならそれははっきり言って「事実誤認」か「虚言(本当の狙いを隠してる)」かどっちかでしかありません。どっちでもばかげていますが。
配備に対して「自衛隊が来れば攻撃対象にされる」という反対論があるが、短絡的だ。
そりゃ「どこの国でアレ」、軍隊があるところは「攻撃対象にすることを考える」でしょう(まあ、中国でアレどこであれ、日本に軍事攻撃する国があるとも思えませんけどね。ぶっちゃけ地元の賛成派も「攻撃なんかない」と思うから賛成してるのでしょうし)。
産経は「自衛隊がなくても攻撃する」「むしろあった方がいい」と強弁しますが自衛隊がなかったら、宮古や石垣なんて離島は攻撃しないんじゃないですかね。軍事的に重要とかそんな事ははっきり言ってないでしょう(産経は軍事的に重要と強弁しますが)。
■「欧州平和への脅威だ」メルケル独首相がウクライナ介入非難 70周年式典欠席し翌日プーチン氏と会談
http://www.sankei.com/world/news/150511/wor1505110005-n1.html
1)式典に欠席することでアメリカに調子を合わせたが翌日会うことで、「独露友好関係を破壊する気はない」とアピール
2)会談で「ウクライナ問題への憂慮」を伝えることでアメリカの面子を立てる
ということでメルケルとしては「米国、ロシア双方の顔を立てた頭脳外交の実践」というつもりでしょう。まあ、メルケル外交の是非はともかく外交なんて大なり小なりこんなもんです。外交における「正義とか道義とか理念とか」の存在を否定はしませんが残念ながらそれオンリーではないわけです。国益というもんがある。
まあ、日本も北方領土問題の存在を考えればいたずらにロシアと敵対するのも考え物ではないかと思います。