今日の産経ニュース(6/29分)(追記・訂正あり)

時事通信『省庁人事、「加計」影響も=官邸の差配に集まる視線』
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017062701168&g=pol

 政府関係者は「文科省人事については、官邸の敵か味方かを個別に見極めるのに時間がかかっている」と明かす。
(中略)
 「加計」問題をめぐっては、文科省前川喜平事務次官や現役の職員が内部文書を「本物」と証言し、「怪文書」と位置付けていた政権はダメージを受けた。

 もちろん安倍一味がそうした報復人事を画策するであろう事はわかりきっていますが、そうした無法を許さない野党やマスコミの批判が重要でしょう。


【ここから産経です】
■薬物捜査で「任意の壁」、職質逃れが急増 「弁護士会館が駆け込み寺に」大阪府警が懸念も
http://www.sankei.com/west/news/170629/wst1706290097-n1.html
 そもそも任意捜査なのだから仕方がない話でしょう。もちろん犯罪者が逃げ得でも困りますが、一方で警察の無法な捜査が横行してもまずい。職務質問に応じないのは怪しいかも知れませんが応じる義務はない。
 そう言う意味では産経のように「警察よりの話ばかりする」のはおかしな話です。


■【石平のChina Watch】完全支配体制めざす「党建」 民営にも党組織、逃れるには中国撤退しかない
http://www.sankei.com/column/news/170629/clm1706290004-n1.html
 まあ日本や欧米の企業が中国から撤退することはないでしょうね。そして党支部建設とやらがどんなものかわかりませんが少なくとも石平が言うような「企業経営を阻害するようなこと」はしないでしょう。中国の政府、党にとってメリットがないからです。


■AIIBの最上位格付け、「興味ない」と一笑に付す 麻生*1財務相
http://www.sankei.com/economy/news/170630/ecn1706300026-n1.html
 「興味ない」で済む話じゃないでしょうにねえ。


■中国主導のAIIB、最上位の格付け獲得 日米ADBと同格
http://www.sankei.com/world/news/170629/wor1706290038-n1.html

 アジアインフラ投資銀行(AIIB)は29日、米格付け大手、ムーディーズ・インベスターズ・サービスから最上位の格付け「Aaa(トリプルA)」を取得したと発表した。

 さんざん「AIIBごときが世銀やADBと同格の格付けになるはずがない」といっていた産経の主張が見事に外れました。
 悔しくてならないのか

 ただムーディーズは、経済成長鈍化と債務負担増の見通しから5月下旬、中国の長期国債格付けを上から5番目に引き下げている。その中国が最大出資国のAIIBに対し、最上位の格付けを付与する妥当性をめぐって論議を呼びそうだ。

と言い訳する産経です。


■【世界を読む】タイのビーチで目立つ中国人観光客の水難事故…すでに今年30人が死亡、現地領事館も深刻受け止め
http://www.sankei.com/west/news/170629/wst1706290001-n1.html
 裏返せばそれだけタイを訪れる中国人が急増してると言う事でしょう。


■【主張】小中学「解説書」 国の守りに理解深めよう
http://www.sankei.com/column/news/170629/clm1706290001-n1.html

 中学社会の公民分野では、(ボーガス注:竹島問題での?)渡航制限や船舶拿捕(だほ)の事例や、日本側に死傷者が出た事件の発生例など、国家主権が侵害された歴史と関連づけた。

 そう言う挑発行為を韓国相手にするな、しかも教育に持ち込むなて話です。そんなことをして「日韓関係悪化の危険」以外に何があるのか。
 いわゆる宮沢*2官房長官談話、近隣諸国条項が「談話や条項が正式に否定されたわけでもない」のに安倍によって完全に反故にされています。


■【阿比留瑠比の極言御免】稲田*3防衛相は猛省せよ でも公人・私人の峻別は無理がある
http://www.sankei.com/premium/news/170629/prm1706290007-n1.html

・ただでさえ学校法人「加計学園」問題などで痛くもない腹を探られ*4、支持率が低下している安倍晋三内閣にとっては、泣きっ面に蜂の事態だろう。稲田朋美防衛相の都議選集会での失言問題のことである。
・口をすべらせた問題発言であることは否めず、稲田氏には猛省を求めたい。
 閣僚、とりわけ実力組織*5たる自衛隊を指揮する立場にある防衛相は、日頃から慎重な上にも慎重に振る舞うべきだからである。

 猛省を求めるだけで防衛相辞任は求めない上に

自身の「二重国籍」疑惑*6をめぐり発言が二転三転どころか四分五裂した揚げ句、結局は蓋をしたままの民進党蓮舫*7代表がこう糾弾しても説得力は感じない。

という「しなくてもいい野党への悪口雑言までする」阿比留ですが、阿比留ですら猛省を求める点は興味深い。
 「あの発言に何の問題もない」とはさすがに言えないわけです。


■中国が比に武器供与 イスラム過激派との戦闘
http://www.sankei.com/world/news/170629/wor1706290005-n1.html
 中国のこうした武器供与の是非はひとまずおきます。ここでは産経の期待した「中国包囲網」という妄想にはフィリピンがつきあわないことが改めてわかったことを指摘しておきます。

*1:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相。現在、第二次、第三次安倍内閣副総理・財務相

*2:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*3:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)を経て第三次安倍内閣防衛相

*4:というなら前川前文科次官、木曽元内閣官房参与(現在、千葉科学大学学長、加計学園理事)、和泉首相補佐官の証人喚問を与党はしたらどうなのか。

*5:例の「暴力装置発言」で仙谷官房長官に因縁つけたがために「暴力組織」と書けない産経です。「暴力組織」のほうがわかりやすいんですけどね。

*6:産経が言いがかりつけてるだけで疑惑でも何でもありません。

*7:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)を経て民進党代表