今日の産経ニュース(7/26分)(追記・訂正あり)

 最近、産経記事が俺的に豊作ですね。
■【iRONNA発】河野談話 河野洋平*1はなぜ上から目線*2なのか 筆坂秀世
http://www.sankei.com/premium/news/150726/prm1507260009-n1.html
 もちろん「タイトルだけで分かるように」河野談話否定論です。興味のある方は読んでもいいですが「既に秦郁彦西岡力など筆坂の同類(河野談話否定論者)が何度も言ってる内容」なので「河野談話否定論を過去に読んだことがある人間」にとっては読む価値もない(また読むと筆坂による「慰安婦への侮辱」「河野洋平氏への誹謗」で確実に不愉快になります)。
 まあ、筆坂も「落ちたもんだ」としか言いようがないですね。
 以前から筆坂はこういうバカ抜かしていて、小生も過去に
■『筆坂秀世の転落が酷すぎてあきれ果てた(副題:河野談話否定論をかます筆坂)』
http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20140825/2345610987
と言うエントリを書いていますので詳しい批判は今回はせず、今回はそのときのエントリのリンクを張っておくにとどめます。
 同じような批判書くのもばかばかしいので。しかし「前回も書いたことですが」、「まともな共産党批判」ならまだしも「産経と同レベルの河野談話批判」なんかかますなんて筆坂もほんとうにアホです。
1)「産経と同レベルの河野談話批判」なんか筆坂がしなくても秦郁彦西岡力島田洋一、荒木和博などやる人間は山程いるという意味でも
2)「産経と同レベルの河野談話批判」なんかすれば極右以外は筆坂を相手しなくなる
と言う意味でもアホですがまあ、筆坂もそう言う贅沢を言ってられるご身分じゃないんでしょうねえ。カネに詰まってると。まあ、カネに詰まってても仮にも「元共産党政策委員長・参院議員」が「この醜態かよ」と思うと絶句します。
 「武士は食わねど高楊枝」「渇しても盗泉の水は飲まない」という考えは筆坂にはないようです。
 共産党も「筆坂を処分して良かった」と改めて思ってるでしょう(まあセクハラ*3なんかやらかせば嫌でも処分せざるを得ませんが)。
 筆坂はどうも「ほとぼりが冷めれば国会議員か、それが無理でも何らかの形で党幹部に戻れる」とでも勘違いしてた様ですが「共産党も世間ももちろんそんなに甘いわけがなく」、自分のやらかしたことを棚に上げて「いつまで俺が一党員扱いなんだ」と逆ギレして離党したあげくがこれですから、まあ、「繰り返しになりますが」本当に哀れで無様な男です。もちろん「共産党ソ連派(志賀義雄など)」など「理由はともかく」共産党執行部に反旗を翻した人間は過去多々いるわけですが「産経と一緒に河野談話否定論唱える程の恥知らず(筆坂)」は過去にほとんどいないでしょう。


■「私に付き合う秘書官らの仕事は終わらないが…」 首相「ゆう活」批判に釈明
http://www.sankei.com/politics/news/150726/plt1507260017-n1.html
 「霞が関官僚が朝早く出勤してその代わり、午後早く帰る」「そうすることによって残業を減らそうと言う政府の意思を社会にアピールする」のが安倍の始めた取組「ゆう活」です。
 政府広報サイト(http://www.gov-online.go.jp/tokusyu/u-katsu/)には『はじめよう!、夕方を楽しく活かす働き方』と書いてありますから「ゆう活」の「ゆう」とは夕方のことでしょう。
 ただまあ、すぐ想像がつくことですが「残業大国日本」では「朝早く出てきて夜も遅く帰る」という「本末転倒なこと」が実際には起こったようです。安倍は「今後そういうことがないようにしたい」と釈明したそうですがどうなることやら。


■安倍首相、“農ガール”のファッションショーに飛び入り参加
http://www.sankei.com/politics/news/150726/plt1507260020-n1.html
 「最近支持率が低迷なのでパフォーマンスしてみました(安倍)」「安倍さんのパフォーマンスを宣伝させていただきました(産経)」と言う話でしょう。
 飛び入り参加とやらで「小泉的サプライズ」を狙ったのかも知れませんが「ファッションショー(安倍の奥さんの主催らしい)とやらがそもそも話題になってない」こともあって話題づくりという意味ではどうも「外した」みたいです。


■【討論】少年法適用年齢引き下げは是か非か
http://www.sankei.com/premium/news/150726/prm1507260015-n1.html
 なお、俺は非の立場です。引き下げ論は最近の「少年犯罪厳罰化論」の影響でしょうが「厳罰化することがいいことだ」という証明は何一つなされてないわけです(もちろん何を持って成果が出たとか弊害があったとか判断するかはなかなか難しい物がありますが「引き下げ論に代表される厳罰論がただの感情論でしかないこと」は明白だと思います)。
 それにしても「引き下げ肯定派」に「専門家でない上に、知性も品格もかけらもない鳩山邦夫*4*5」を元法相というだけで持ってくるんだから「産経てバカ?」て思いますね。


■【日曜経済講座】成長政略を阻む高騰 電気料金、産業用は4割値上がり 論説委員・井伊重之
http://www.sankei.com/premium/news/150726/prm1507260019-n1.html
 いつもの「原発を稼働すれば安い電力が」と言う寝言です。既に多くの脱原発派が批判していますが「安い原発」というのは「廃炉費用」「核廃棄物処理費用」「立地自治体への税金ばらまき」などをオミットして算出した「偽りの安さ」に過ぎないわけです。

 
■【安倍政権考】育たない骨太の若手保守議員 単なる「安倍応援団」では首相も頭痛のタネ
http://www.sankei.com/premium/news/150726/prm1507260014-n1.html
 「当たり前だろ」て話です。自民党の歴史において安倍レベルの極右なんて傍流だったわけです。仮にその種の極右は大臣にはなれても「蔵相や外相などの重要閣僚について派閥ボスになる」なんてまずないし、ましてや首相になるなんて事はもっとない。
 ある程度の役職に就くような人間(例:田中*6首相、三木*7首相、大平*8首相、宮沢*9首相、河野*10総裁、橋本*11首相、小渕*12首相など)は「過去の自民においては」それなりに常識があって「安倍みたいなアホ極右」じゃないし、「バカだからこそ極右になる」わけです。今、「アホの安倍が自民党総裁」「安倍の取り巻きが役職に就いてる(稲田*13政務調査会長、下村*14文科相高市*15総務相、山谷*16国家公安委員長など)」という笑えない事態になっていますが安倍がやめれば「自民が完全に昔のようになるか、元に戻るかはともかく」さすがに揺り戻しが来るでしょう。産経の言う「保守議員」なんて「アホ極右議員」がいつまでものさばってるようでは自民党にも日本にも未来はないわけです。
 まあ、今だって谷垣*17幹事長や二階*18総務会長は「安倍に調子を合わせるような人間」なので過大評価はできませんが安倍や「安倍取り巻き連」程の極右ではないわけです。


■【主張】急増する訪日客 地域活性化の好機とせよ
http://www.sankei.com/column/news/150726/clm1507260003-n1.html

今年1〜6月期の訪日客を国別にみると、中国が218万人と前年比で倍増したほか、韓国が182万人、台湾も179万人と、いずれも過去最多を記録した。

であるなら中韓と関係を悪くすることは避けるべき事ですが「経済音痴なのか」「反中韓>経済なのか」「観光地が魅力的でさえあれば、当面円安が続いてるし、反中韓外交しようと中韓から客は来るとでも思ってるのか」、産経が反中韓を扇動するのには本当にうんざりします。

 今年上半期に日本から海外に出国した旅行客は前年比で5%近く落ち込み、大阪万博が開かれた1970年以来、45年ぶりに訪日客が出国客を上回った。

 円安その他の影響で「日本人の海外観光の方は逆に減ってる」そうです。


■政府、対イラン制裁を解除へ 中東最大級油田の開発も視野に 
http://www.sankei.com/politics/news/150726/plt1507260005-n1.html
 まあ日本からすれば「自分から進んで制裁に踏み切った北朝鮮」なんぞと違って「制裁したくないのに、『同盟国なら俺のイラン制裁に協力しろ』と米国にごり押しされていやいやの制裁=イラン制裁」ですから。

 中東最大級の埋蔵量を誇るイラン南西部のアザデガン油田では、現在の国際石油開発帝石INPEX)が平成16年に75%の権益を取得。エネルギー安全保障上、重要な“日の丸(自主開発)油田”として話題となった。だが、米国の対イラン制裁のあおり*19を受け、22年にすべての権益を放棄した経緯がある。

ですから。
 「米国が制裁解除して良かった、油田開発ができて万々歳」のわけです。
 早速イラン側も
■ロイター『イラン高官、(注:日本の)撤退油田に(注:日本の)復帰可能』
http://jp.reuters.com/article/2015/07/20/idJP2015072001002015
だそうです。今は中国企業が開発してるそうですがどうもイランには「欧米のイラン経済制裁に同調して日本が撤退したから仕方なく中国に頼んだがやっぱ日本の方がいい」と不満があるらしい。
 さて「アザデガン油田」でググったら面白い記事を見つけたので紹介しておきます。酒井信彦らしい反米・反中国記事です。

http://sakainobuhiko.com/2011/05/post-162.html
アメリカによる日本裏切りの象徴・アザデガン油田(酒井信彦)
 少し以前になるが4月24日の産経新聞に、イランのアザデガン油田についての、比較的長文の記事が掲載されている。ワシントンの佐々木類記者によるもので、見出しは「米、イラン制裁に二重基準 日本に撤退圧力、中国の活動容認」というものである。アザデガン油田の問題は、かなり以前からの問題であるが、今回とくに取り上げられているのは、3月29日に国務省が発表した、イラン制裁に関する制裁対象企業リストのためであるらしい。つまりそれには、制裁対象に中共の企業が含まれていなかったからである。
 アザデガン油田は、同記事で紹介しているように、推定埋蔵量約260億バーレルの中東最大級の油田で、日本の国際石油開発帝石INPEX)が75パーセントの権益を有していた。しかしアメリカがイランへの投資に強く反対したため、2006年に権益を10パーセントにまで縮小した。ところが2009年に、中共が全体の70パーセントを取得し、反対に日本は2010年10月に、残っていた10パーセントすら(注:アメリカの圧力で)放棄したのである。その理由は「日本政府が撤退を決めたのは、米国内で昨年7月にイラン包括制裁法が発効、アザデガン油田に権益を持っていたINPEXが制裁対象とされる恐れがあったためだ」という。
 しかもその裏には「実際、(注:オバマ政権の)スタインバーグ国務副長官は藤崎一郎駐米大使にINPEXの(注:アザデガン油田)撤退を数回にわたり強く要請、撤退しなければ(注:INPEXを)制裁対象にすると圧力をかけていた。制裁対象になれば米金融機関との取引が禁止され、大きなダメージとなる」という状況があった。これが昨年のことだが、今回の事態については、日本も黙っていられなかったようで、「日本政府は国務省の発表後、中国が制裁対象に含まれていない理由の説明を求めているが、スタインバーグ氏は『イランで新しい事業を始めているわけではないから、制裁対象にする必要はない』などと釈明している」という。まことにふざけた話である。
 私がこの記事にとくに注目するのは、産経新聞の記事だからである。冒頭の部分での佐々木記者によるこの記事の要約は、「核開発疑惑の持たれているイランへの制裁をめぐり、米政府のダブルスタンダード二重基準)が鮮明になってきた。日本など同盟国にイランのアザガデン油田から撤退させる一方、中国企業は制裁対象とせず経済活動を容認しているためだ。国連安全保障理事会での対リビア決議などで『中国の協力をとりつけるための取引』(日本外交筋)との見方が強い。日本の中長期のエネルギー政策が中国に気兼ねする米政府の思惑に振り回された形で、日米間に禍根を残しそうだ」とある。日本のマスコミにおいて、親米派の代表である産経新聞すら、このように報道しているのである。
 ただし私はこの産経の報道振りは、まだまだ真実を突いていないと考える。第一に、アメリカの態度は、二重基準などといった生ぬるいものでは全くない。民主主義国家であり、軍事同盟国である日本の、まさに虎の子の石油権益を巻き上げておいて、日本を敵視する共産主義の軍事大国・中共の手に入れさせているのだから、日本に対する完全な裏切り行為である。第二に、このアメリカの行為は、リビア問題に対する取引などといった、短期的な理由によるのではなく、アメリカの基本的戦略に則ったものである。それはこの二、三十年間の、日米経済関係と米中経済関係を、冷静に比較対照して考えてみれば、容易に理解できるはずある。この間、アメリカは日本経済を叩きに叩き、反対に中共経済を育てに育てた。
 今の日本人に、アメリカの明々白々な裏切り行為が理解できないとしたら、右から左まで朝野を挙げて、日本人はアメリカの完璧な精神奴隷になってしまっているからである。


■海自、比軍と共同訓練を半年ごとに定例化 米軍加えた3カ国拡大も検討
http://www.sankei.com/politics/news/150726/plt1507260006-n1.html
 勘弁して欲しいですね。最近の政治状況から見て「南シナ海での中国封じ込め」「集団的自衛権行使の一例」と中国サイドに疑われても仕方がない所業でしょう(反中国・産経は勿論「南シナ海対応だろう」と書いた上で大喜びしていますが)。実際に「僕らは南沙諸島問題でフィリピンのために自衛隊で中国とガチバトルする用意があります(安倍政権)」なんてのなら無謀にも程がある。
 「隣国との関係を破壊して何が嬉しいのか」「貧乏なフィリピンなんか金持ち・中国程の価値どこにもねえだろ」「フィリピンがいつまでも日本の為に動くと思ってるのか?(まあ、フィリピンが日本無視して中国と宥和に動いて日本がはしご外される可能性は充分あるでしょうね)」て話です。
 もちろん「南シナ海対応じゃない」場合でも「何で中国に疑われるようなことを今するのか」て話です。
 「南シナ海対応でない」なら、「イヤー、今そんなことしたら日中関係がやばくなるからノーサンキューですよ、参加する場合は日中関係の状況が良くなってから参加します」とフィリピンに「参加拒否回答」をするのが当然でしょう。

*1:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*2:『たかが「産経の犬」が何抜かしてるの?。お前の方が河野氏に対して上から目線だろうが』と筆坂には心底呆れます。

*3:筆坂の処分理由

*4:宮沢内閣文相、羽田内閣労相、第一次安倍、福田内閣法相、麻生内閣総務相を歴任

*5:鳩山邦夫を見てると「高学歴(東大卒)でもバカはバカだ」と実感させられます。片山さつき中山成彬を見ていても思うことですが。

*6:岸内閣郵政相、自民党政務調査会長(池田総裁時代)、池田内閣蔵相、自民党幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣通産相などを経て首相

*7:岸内閣科学技術庁長官(経済企画庁長官兼務)、自民党幹事長(池田総裁時代)、佐藤内閣通産相、外相、田中内閣副総理・環境庁長官などを経て首相

*8:池田内閣官房長官、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*9:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*10:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*11:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部内閣蔵相、村山内閣通産相などを経て首相

*12:竹下内閣官房長官、橋本内閣外相などを経て首相

*13:第二次安倍内閣で行革担当相

*14:第一次安倍内閣官房副長官

*15:第一次安倍内閣沖縄・北方等担当相、自民党政務調査会長(第二次安倍総裁時代)を歴任

*16:第一次安倍内閣首相補佐官教育再生担当)、教育再生会議事務局長

*17:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政務調査会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相などを歴任

*18:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相を歴任

*19:煽りつうか「同盟国の癖に俺のイラン制裁に協力する気がないのか、アザデガン油田の権益など放棄しろよ」と米国にせっつかれて泣く泣く放棄したわけです。