「前衛」10月号の全体の内容については以下のサイトを参照ください。興味のある内容だけ簡単に触れます。なお、エントリ日付は9/17ですが、実際は9/10、11に書いています。
http://www.jcp.or.jp/web_book/cat458/cat/
■今月のグラビア「パールハーバー」(尾辻弥寿雄)
(内容要約)
パールハーバーには「例の攻撃の記念館」があるわけで米国も「安倍のような戦前賛美」を本来能天気に野放しにできる立場ではないわけです。
■『戦争か平和か─歴史の岐路と日本共産党』
・「韓国語版序文」、「あとがき:北東アジアの和解、友好、平和のために」(志位和夫)
・「推薦辞」(韓仁煕)、「解題」(金容民)、「訳者の後書き」(洪相鉉)
(内容要約)
詳しくは赤旗及び朝鮮日報の記事を紹介しておきます。しかし「こうした著作を翻訳するのは、中道左派でしょう」し「未だに日本共産党を敵視する反共分子も韓国にはいるのでしょう」が、それにしても「朴チョンヒ政権、全斗煥政権を厳しく批判していた日本共産党」の幹部の著書が韓国で翻訳されるという時代の変化には複雑な思いがしますね。いやもちろん個人的には大変嬉しいのですが。
一部、赤旗、朝鮮日報を引用すれば
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/08/30/2015083000556.html
志位委員長は著書で、安倍政権の右傾化と過去の周辺国に対する侵略戦争の合理化を強く批判。日本は戦争ではなく平和を追求すべきだとし、村山・河野談話の継承、慰安婦被害者に対する謝罪と賠償、靖国神社参拝の中止などを求めている。
(中略)
志位委員長は10月半ばに建国大を訪問し、出版記念公演を行うほか、東アジア情勢に対する特別対談に出席する予定。
http://www.jcp.or.jp/web_tokusyu/201508-sensokaheiwaka/03.html
建国大KU中国研究院は本書の出版に合わせ、来る10月に志位委員長を韓国に招請し、終戦70周年と国交正常化50周年を記念した東北アジアの平和に関する特別講義をお願いしている。
http://www.jcp.or.jp/web_tokusyu/201508-sensokaheiwaka/04.html
日韓関係が戦後最悪と評価され、終戦以後最も右傾化した安倍政権とその政権に対する韓国政府の対応が膠着状態に陥っているこの時期に、日本の良心勢力の代表走者であり、韓国と協力関係を築ける有力な日本政治家の著書であるという理由一つ見ても、本書が出版される意味は大きい。
(中略)
第二章「日本社会の変革と日本共産党」は三つの節で構成されており、分量こそ一番短いが、韓国では正確な情報の少ない日本共産党に対する誤解を解くのに大いに役立つ。韓国内で共産党という名称には先入観がつきまとい、北朝鮮やかつての冷戦時代の(注:旧ソ連・東欧の)共産主義政党が連想される事が多いが、日本共産党は独自の革新性を維持しながら極めて合理的であり(非暴力なのは勿論のこと)議会民主主義に対する強い信念を持つ草の根民主主義政党である。
(中略)
最後の章、第三章「『第三の躍進*1』を本格的な流れに」は日本共産党の将来像とビジョンが主に展開されるが、単なる少数議席の革新政党ではなく、日本共産党の未来を「政権を目標とする、自民党政治の代案政党」に設定し、それに関連した各分野の構想を具体的に解き明かしている点が大変注目される。韓国社会に、自民党と民主党以外の政党は政権担当能力が無いと言う先入観*2が厳然と存在する現実にあって、日本共産党がこの間、自民党政治の限界を越えた代案を提示しようとどれほど長い間努力を重ねてきたか、またその方向性に基づいて今後の日本共産党の政策を具体的にどう実現させるかについて、詳細な説明がなされているからだ。
(中略)
最後に本書に言及されている志位委員長の高見の中で最も印象的だった部分、即ち「日本の政治が取るべき五つの基本姿勢」を引用し、拙文を締めくくりたい。これは日本共産党が、我々韓国人にとって「旧友」として、協力すべき日本の良心勢力であるという事実を一番よく表している部分だからだ。
一つ、村山談話と河野談話の中心的内容を継承し、談話の精神に相応しい行動をとり、談話を否定しようとする全ての動きに対して断固として反駁すること
二つ、日本軍慰安婦問題と被害者に対する謝罪と賠償など人間としての尊厳を回復するための解決に着手すること
三つ、(注:首相や閣僚、与党役員と言った有力政治家が)靖国神社に参拝しないことを日本政治のルールとして確立すること
四つ、民族差別を煽るヘイトスピーチを根絶できるよう立法的措置を含め断固たる政治的措置を取ること
五つ、一つ目に言及した二つの談話*3の内容を学校の教科書に誠実かつ真摯に反映させるよう努力すること
以上の五つの姿勢は、韓国政府が長らく日本に要求してきた事案であり、韓国人の立場からも十分納得できる前向きな措置だ。是非韓国社会にこうした素晴しいビジョンを持った志位委員長と日本共産党に対する正しい認識が広まる上で、この韓国語版が少しでも寄与することを願いながら解題を終えたい。
ということです。もちろん多少のリップサービスはあるでしょうが、「日本共産党に対し、韓国のリベラル派が一定の期待をしていること」は事実でしょう。
赤旗
■『戦争か平和か:歴史の岐路と日本共産党』「韓国語版序文」ほか
http://www.jcp.or.jp/web_tokusyu/201508-sensokaheiwaka/01.html
■志位委員長の著書『戦争か平和か』、韓国の建国大学が出版
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-23/2015082301_03_1.html
■朝鮮日報『志位共産委員長の著書 韓国で出版=安倍政権批判』
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/08/30/2015083000556.html
■『戦争法案の現実的危険と違憲性』(山根隆志*4)
■『戦争法案をおいつめる国会論戦:暴露される「ガイドライン実行法案」・地球規模の日米軍事一体化』(白髭寿一)
(内容要約)
戦争法案への批判記事ですが赤旗の記事紹介で代替しておきます。もちろん戦争法案にはいろいろな問題があるわけですが最近、浮上している重大問題が「自衛隊統合幕僚監部内部文書問題」「自衛隊統合幕僚長会談記録問題」であり、今月号の前衛記事もこれらの問題についてかなりウエイトがさかれています。ということで以下の赤旗記事紹介ももっぱらこれらの問題について紹介します。
赤旗
【自衛隊統合幕僚監部内部文書問題】
■主張『自衛隊の内部文書、国民と国会を欺く危険な暴走』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-13/2015081301_05_1.html
■『戦争法案の施行前提に自衛隊が部隊編成計画、“8月成立” 日程表まで作成 小池氏「軍部独走の再現」と追及、参院安保特 審議中断、散会に』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-12/2015081201_01_1.html
■『国会審議無視 日程すべて決定、統合幕僚監部 戦争法案成立前提の計画、参院安保特委 小池議員の追及』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-12/2015081202_01_1.html
■『自衛隊統幕監部の内部文書 防衛省が存在認める、中谷防衛相の指示うけ作成、主要幹部のビデオ会議で使用』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-18/2015081801_01_1.html
■『自衛隊統幕監部の内部文書、集中審議・統幕長喚問を 山下書記局長が会見』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-18/2015081801_02_1.html
■『自衛隊文書 「準備」どころか「実行計画」、自民・谷垣幹事長の成り立たない強弁』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-19/2015081902_01_1.html
■『「軍軍間調整所」 日米共同作戦 防衛相 存在認める、「問題ない」通用せず 統幕内部文書で小池氏追及』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-20/2015082001_01_1.html
■『自衛隊文書「大臣答弁に反する」、小池氏、中谷防衛相を追及』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-20/2015082002_02_1.html
■『戦争法前提の自衛隊文書 首相も暴走是認、憲法をないがしろ 参院安保特 小池議員が批判、「軍」表現も当然視』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-22/2015082201_01_1.html
■『自衛隊内部文書 小池氏の追及、首相「問題ない」と開き直るが…、国会で一度も説明ない重大問題』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-22/2015082203_01_1.html
■『自衛隊・統幕内部文書、首相・防衛相 正当化は成り立たない、「指示の範囲内」「内容に問題ない」というが…、国会に説明ないものばかり』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-23/2015082302_03_1.html
【自衛隊統合幕僚長会談記録問題】
■『統幕長 戦争法案「夏までに」 昨年12月、米軍に成立約束、自衛隊 暴走の実態 再び、仁比氏、内部文書示し追及、参院安保特』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-03/2015090301_01_1.html
■『統幕長 まるで“軍人政治家”、「新基地」強力に推進 オスプレイの不安一蹴、仁比氏暴露の文書』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-03/2015090303_01_0.html
■『統幕長訪米記録 防衛相、内容確認せず、井上議員 「本人招致で究明を」』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-05/2015090501_03_1.html
■論戦ハイライト『内部文書問題 米国と統幕長擁護の防衛相』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-05/2015090502_01_1.html
■『統幕長の証人喚問不可欠、内部文書問題 山下書記局長が会見』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-08/2015090801_03_1.html
■『「シールズ」抗議行動の写真フォトリポート:真夏の路上に響く若者の声 「民主主義って何だ」』(尾崎孝史*5)
(内容要約)
赤旗の記事紹介「その他」で代替しておきます。
赤旗
■『戦争しない国であり続ける、SEALDs(シールズ)が国会前行動』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-15/2015081501_03_1.html
■『「民主主義は止まらない」 シールズ国会前』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-05/2015090501_08_1.html
■『学生と学者による街宣行動での志位委員長のスピーチ』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-07/2015090702_01_0.html
■vanacoralの日記『安全保障関連法案に反対する学生と学者による街宣行動@新宿・伊勢丹』
http://d.hatena.ne.jp/vanacoral/20150907
■『辺野古新基地建設をめぐる現状と法的な対決点』(新垣勉)
(内容要約)
「法的な対決点」とタイトルに書いてありますが、本記事では
赤旗
■『沖縄・基地建設 辺野古承認に瑕疵、第三者委が報告書 知事「取り消しも」』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-17/2015071701_04_1.html
■『新基地違法性を指摘、沖縄・第三者委報告書』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-17/2015071704_01_1.html
が問題になっています。
筆者は翁長知事に「第三者委員会報告」に基づく「承認取り消し」を求めると共に、「承認取り消し時に政府が行うであろう反論」に対して批判を加えています(文章力のない無能のため批判内容はここでは紹介しませんが)。
【9/15追記】
前衛10月号発売時点では「可能性の問題」でしかなかった「承認取り消し」がいよいよ「現実化」しました。
赤旗の記事を参考に紹介しておきます。
赤旗
■『承認取り消し開始、辺野古埋め立て 翁長知事が会見』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-15/2015091501_04_1.html
■『翁長知事を支持、政府は工事断念を、山下氏が会見』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-15/2015091502_01_1.html
■『「当然の帰結だ」、辺野古埋め立て承認取り消し、稲嶺・名護市長が会見』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-15/2015091502_04_1.html
■『翁長氏表明の埋め立て承認取り消し、当然の決断 全国で支援を』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-15/2015091502_02_1.html
■『戦争記憶の国民的な蓄積ということ』(藤森毅*6)
(内容要約)
「沖縄集団自決否定論」「神風特攻隊美化」などの極右の戦争美化への批判。「戦争の悲劇」を記憶し続けていくことこそが、「戦争抑止につながる」と言う話です。
参考
赤旗
■2015 とくほう・特報『戦後70年 沖縄戦・「集団自決」の真実、“日本軍が住民に強制”、
生き延びた吉川さん 若い世代に語り伝える』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2015-01-13/2015011303_01_0.html
■『沖縄・座間味村 地上戦から70年、「集団自決」遺族ら「平和之塔」に献花』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-03-27/2015032714_01_1.html
■証言・戦争『沖縄の秘密部隊、兄は軍医に射殺された』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-14/2015081413_02_1.html
■シリーズ・いま「大学改革」を考える(11)『学問・教育、社会との信頼関係を破壊する国立大学政策』(山本高志)
(内容要約)
赤旗の記事紹介で代替。
赤旗
■主張『「国立大学改革」、文系などの切り捨てを許すな』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-06-26/2015062601_05_1.html
■『国立大人文系を統廃合、文科省が通知 交付金も重点配分』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-06-10/2015061002_02_1.html
■『人文系学部など廃止・縮小方針、学術会議が批判声明』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-24/2015072404_02_1.html
■県議・候補者座談会『東日本大震災 宮城県 復興の現状と課題、人間にお金を使わない”村井県政の異常、遅れる復興』
(内容要約)
「アレ、県議選ってこの雑誌販売以前にやってて『2→3』と『1議席増』ささやかながら議席増じゃなかったけ?」と思いましたがググったら、それは「宮城県議選」ではなくて「岩手県議選」でしたね(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-08/2015090801_04_1.html参照)
宮城県議選というのは「10/16告示、10/25投開票」ですから、雑誌販売日(9/8)から約1ヶ月後です。現在、県議は4人で、候補者は「現役議員4人」を含む9人です。まあ、共産党も「宮城県が保守県」であることを考えれば「9人全員当選」というよりは「かなりチャレンジングな擁立」なのでしょうが、1議席でも2議席でも増やして欲しいところです。
参考
■日本共産党宮城県委員会
http://www.jcp-miyagi.com/
【2015年10/26追記】
宮城県議選の結果が出ました。共産党は全員当選はできなかったものの、また現職1名を落としてしまったものの「4→8」へと倍増し、県議会第2会派*7に躍進したそうです。過大評価は禁物ですが素直に喜びたいと思います。やはり「今共産党には追い風が吹いている」のでしょう。この追い風を何とかしてさらに大きくしたいところです。いくつか新聞記事を紹介しておきます。
http://mainichi.jp/select/news/20151026k0000m010122000c.html
■毎日新聞『宮城県議選:共産党が議席倍増 TPP批判が押し上げ』
25日投開票された宮城県議選(定数59)で、共産党が改選前の4議席から8議席(現職3、新人5)に倍増した。9月の国会で成立した安全保障関連法や、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の大筋合意などへの批判が、共産党の議席を押し上げた格好だ。
地方選挙と国政選挙は違いますし、宮城の場合「東日本大震災被害県」という特殊性もあります。野党のウチ、民主党は「7→5」、社民党は「4→1」、維新は「2→1」と議席を減らしてもいます。したがって「安保関連法批判やTPP批判が追い風になった」と見ていいかは難しいですが、共産の躍進には与党としても今後の政治運営に悩むところでしょう。
■NHK『宮城県議選 自民過半数割れ 共産は倍増』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151026/k10010282481000.html
選挙前過半数が「選挙後過半数割れ」とは要するに議席を減らしたと言う事です。それでも「27議席で最大会派」ですし、自民が減らした分は「共産議席増」もありますが、大部分は「保守系無所属」ですので「今後自民への入党を工作して何とか過半数を確保しようとする」かもしれません。しかし議席減は議席減、過半数割れは過半数割れであり、共産の躍進とセットにすれば自民としても今後の政権運営に悩みは大きいでしょう。
なお、選挙率は過去最低を更新だそうで、そこは嘆かわしいところです。
■『バター不足と日本の酪農』(中原准一)
(内容要約)
何故バター不足が起こるのかと言えば
http://www.yomiuri.co.jp/matome/20150528-OYT8T50131.html
バター不足の原因は、酪農家の減少にあります。国内の酪農家はピークの約42万戸から、2014年は約1万8000戸まで減少しました。それにともなって、バターの原料となる「生乳」の生産もピーク(1996年度)の約866万トンから、2013年度には約745万トンに減少しました。
という話です。
ではどうすればいいのか。
一つの考えは「国内で酪農が衰退してるのなら、海外からバター輸入すればいい」と言う考えでしょう。たとえばプレジデント記事(http://president.jp/articles/-/15808)なんかはそう言う立場です。TPP推進派などはこういう立場です。
ただ実際にはバター輸入については「国内酪農業保護」の観点から一定の規制がかかってるわけで、「バターをじゃんじゃん輸入すればいい」という考えに立つと「国内酪農業保護」をどう考えるかという問題があるわけです(多くの場合「衰退産業は滅べばいい」という極めて簡単な認識のようですが)。
もう一つの考えは「国内の酪農業が衰退しても構わない、バターをじゃんじゃん輸入すればいいと言う考えに立たない」場合の考えですがそれは当然ながら「国内のバター生産量を増やす→バター原料の牛乳生産を増やす」と言う方向になる。ただこれも当然ながら「酪農で食えないから酪農家が減ってる」わけで「言うは易し、行うは難し」といったところです。
共産党の考えとしては『加工原料乳生産者補給金の大幅引き上げ』(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-01-23/2013012304_01_1.html)が重要なポイントのようです。なお、こうした「政府による価格保証」は保護貿易として非難されることが少なくないですが、こうした考えの是非はともかく「こうした考えは決して日本特有の物ではないこと」については
■赤旗『怒る酪農家パリに集う、トラクターデモ 価格引き上げ要求』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-05/2015090507_01_1.html?_tptb=089
を紹介しておきます。
■『気候変動対策で問われる日本政府の対応』(佐々木勝吉)
(内容要約)
日本政府に対する批判としては
1)温暖化対策があまりにも消極的すぎる
2)温暖化対策としては「再生可能エネルギー」に重点を置くべき所、未だに再生可能エネルギーを軽視、原発を「CO2を出さない」として推進しようとしている
と言うことになります。
当然ながらあるべき対策としては「再生可能エネルギーへ重点を置くこと」と「原発からの撤退」ということになります。
参考
赤旗
■主張『「日本の約束草案」、温暖化対策の責任果たせない』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-27/2015072701_05_1.html
■シリーズ・格差と貧困はどうすすんだか
【子どもの貧困を考えるうえで大切なこと】(松本伊智朗*8)
【子どもの貧困と学習支援─その意義と限界】(高柳シンジ)
(内容要約)
もちろん「細部では違うわけですが」、まとめるのもなかなか難儀ですし「大筋では合致してる」ということで赤旗の記事紹介で代替しておきます。
赤旗
■主張『子どもの貧困対策、現場の願いに正面から応えよ』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-09-02/2014090201_05_1.html
■主張『子どもの貧困対策、政府の姿勢が逆立ちしている』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2015-01-08/2015010801_05_1.html
■主張『子どもの貧困対策、生活の土台破壊をやめてこそ』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-08/2015090801_05_1.html
■「赤旗」取材最前線 PARTⅡ
【《テレビラジオ部》 籾井会長下のNHK国策放送化の異常】(佐藤研二)
(内容要約)
赤旗の記事紹介で代替。
赤旗
■『政府追随 会長に不適格、田村貴昭議員 NHK籾井氏を批判、衆院総務委』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2015-03-25/2015032502_01_1.html
■『NHK辺野古報道は不公平、視聴者団体代表ら BPOに審議要望』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-04-22/2015042214_02_1.html
■『政権寄りNHKに疑問・批判、広がる視聴者運動、新たに埼玉・愛知で「会」』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-31/2015073105_02_1.html
■『NHKを市民“包囲”、“アベチャンネル”にするな』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-26/2015082601_04_1.html
■テレビ時評『安倍政権の顔色うかがう、8・30大行動 NHK報道の異常』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-02/2015090203_01_1.html
■論点
【米軍機こそ爆音の元凶:米空母母港撤回のたたかいとの連帯】(河野幸司)
(内容要約)
赤旗記事の紹介で代替。
赤旗
■『厚木基地 オスプレイ再飛来、低周波音に「めまい」訴えも』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2014-07-19/2014071904_02_1.html
■『自衛隊機 高裁も夜間禁止、米軍駐留中の将来被害を認定、厚木爆音訴訟 米軍機は認めず』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-31/2015073117_01_1.html
【「適地」でない調布飛行場:求められる抜本的対策】(井樋匡利)
(内容要約)
赤旗記事などの紹介で代替。
赤旗
■『きょうの潮流:2015年7月29日(水)』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-29/2015072901_06_0.html
■『小型機事故 再発防止を、調布飛行場 都議団が知事に要請』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-28/2015072801_04_1.html
■『東京・調布市 小型機墜落事故から1週間、住民や自治体の意向無視、国の無責任な対応』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-04/2015080414_01_1.html
■日本共産党東京都委員会『(注:住宅地の中にある)調布飛行場は(注:将来的には)閉鎖を、共産党4市*9議団が都に要請』
http://www.jcp-tokyo.net/2015/0808/175856/
■暮らしの焦点
【「機能性表示食品」制度の問題点】(小倉正行*10)
(内容要約)
「機能性表示食品」に似た制度が「特定保健用食品」、いわゆるトクホです。ではトクホと何が大きく違うかといえば
・「トクホ」は許可制で事前チェックだが、機能性食品は基本的に届け出だけでOK。「集団健康被害」など事後に何か問題が起こらない限り、何の公的チェックもない
ということであり「トクホは使いづらい」という業界の要望に応えてできた極めて問題の大きい制度です。このまま続けるべきなのか、廃止して「トクホ一本のままにすべきではないか」見直し議論が必要でしょう。
なお、この前衛記事では、議論はされていませんがそもそも「トクホや機能性食品」の前提にあるいわゆる「フードファディズム」と呼ばれる問題も重大な問題でしょう。例の「発掘!あるある大事典捏造問題」を引き起こした根の深い問題と言えるでしょう。トクホや機能性食品の是非はともかく「特定の食品やサプリメントを過大評価するような態度」はやはり問題でしょう。
参考
赤旗
■『安全確認できぬサプリ受理、斉藤氏 機能性食品ただす』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-05-19/2015051905_05_1.html
■『チェック体制確保重要、梅村氏「機能性表示食品」で』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-18/2015071804_03_0.html
■文化の話題
【演劇:『外交官』劇団青年座】(水村武)
(内容要約)
・劇団青年座の舞台『外交官』の紹介。
東京裁判でA級戦犯として訴追されることになる外交官たち、具体的には、
・広田弘毅*11、松岡洋右*12 、東郷茂徳*13 、重光葵*14 、白鳥敏夫*15 、大島浩*16
と言った面子が「予想される訴追を前に自らの考えを述べあう」という設定(もちろん実際にはそう言うことはないわけだが)の演劇らしい。「歴史的知識がないと評価しにくい演劇」の典型だろう(見ないと何とも言えないが)。
あくまでもそこで提示される「広田らの発言」はあくまでも「劇作家の理解した広田」に過ぎず実際どうなのかはなかなか判断しづらい。しかし広田や松岡はともかく「一般的には知名度が落ちる白鳥や大島まで登場する」とは何というか渋すぎる。
【音楽:ビリー・ホリデイ生誕100年に思う】(小村公次)
(内容要約)
うまくまとまらないので「ビリーホリデイ」でググって見つけた記事の紹介。なお、俺的には「へえ、そんなトリビュートアルバムがあるんだ、せっかくだからメモっておくか」という程度の話でしかありません。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-242126-storytopic-137.html
■琉球新報『カサンドラ・ウィルソン「カミング・フォース・バイ・デイ」』
今年フランク・シナトラ、エディット・ピアフらと共にもう1人偉大なシンガーが生誕100周年をむかえました。1915年4月に生まれたビリー・ホリデイはジャズ史上最高のシンガーとして、以降出現した全てのジャズ・シンガーに少なからず影響を与えたと言っても過言ではないでしょう。
(注:1996年と2008年に)2度のグラミー賞に輝いたカサンドラ・ウィルソンもその1人「ビリーの歌を聴いた瞬間から虜になり、以来彼女が私のインスピレーションの源になった」と語っています。そのインスピレーションはシンガーとしての表現方法なのだと思います。
ビリーは歌の思いを伝えるためにメロディーまでも変化させて歌います。オリジナルのメロディーを軽視するのではなく、相互の作用でより深い感動の作品にするのです。同じ考えに立脚したカサンドラのこのトリビュート・アルバムは正解と言えます。数え切れないビリーのセッションから選ばれたここでの収録曲はビリーを象徴する曲として完璧です。
シナトラとピアフも今年で生誕100年だそうです。
http://www.qetic.jp/interview/jose-james-2/126214/
■Qetic『【インタビュー】ホセ・ジェイムズが語る“ビリー・ホリデイの魅力”や“ディープさ”。』
様々なジャンルとクロスオーヴァーしながら刺激的な状況を迎えている現在のジャズ・シーン。名門ブルーノートに在籍し、ジャズとR&B/ソウル/ロック/エレクトロとを融合させてきたホセ・ジェイムズも、もちろんそんな流れを推し進めてきたキー・パーソンの一人だ。彼が今回、伝説のジャズ・シンガー“レディ・デイ”ことビリー・ホリデイの生誕100周年を記念して、トリビュート・アルバム『イエスタデイ・アイ・ハド・ザ・ブルース』を完成させた。
(中略)
今回は同時発売されたビリー・ホリデイの最新ベスト盤『ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド〜ベスト・オブ・ビリー・ホリデイ』の選曲も担当したホセ・ジェイムズに、レディ・デイの魅力や『イエスタデイ・アイ・ハド・ザ・ブルース』について、たっぷりと語ってもらいました。
(後略)
■メディア時評
【テレビ:「8月ジャーナリズム」の充実】(沢木啓三)
(内容要約)
8月には「6日の広島原爆投下」「9日の長崎原爆投下、ソ連参戦」「15日の終戦」と「戦争に関する重要な出来事」が集中しているため「戦争特別番組が多く」、俗に「8月ジャーナリズム」と言われる。
筆者は「8月以外にもやるべきだ」とする「8月ジャーナリズム批判」には一理ある*17とする上で「8月にも他の月にも何もしないのよりはマシ」とし、今年の「8月ジャーナリズムの力作」を紹介している。
1)TBS『戦後70年 千の証言・私の街も戦場だった2』
http://www.tbs.co.jp/sengo70/
特攻兵器・桜花や風船爆弾と言った「日本の加害について触れたこと」や「若者へのアピールを意識したと思われる」が綾瀬はるか、森泉を出演させたことを評価したい。
2)フジテレビ『私たちに戦争を教えてください』
http://www.fujitv.co.jp/sensou_oshiete/
この番組製作にコミットした高世仁のエントリが良くまとまってると思うので高世エントリ(http://d.hatena.ne.jp/takase22/20150812)の紹介で内容要約にかえる。
*1:志位氏曰く『1960年代終わりから70年代にかけての「第1の躍進」、1990年代後半の「第2の躍進」につづく、「第3の躍進」の時期』だそうですが人によっては「終戦直後の躍進」を「第1の躍進」としますのでそのカウントですと当然ながら現在は「第4の躍進」になります。
*2:日本においてもそういう見方は依然強いので、韓国にそうした見方があっても仕方がないでしょう。
*4:著書『イラク戦争の出撃拠点:在日米軍と「思いやり予算」の検証』(共著、2003年、新日本出版社)
*5:著書『汐凪を捜して:原発の町大熊の3・11』(2013年、かもがわ出版)
*6:著書『いじめ解決の政治学』(2013年、新日本出版社)
*7:59議席定数で「9議席」で第2会派というのも「何だかなあ」と思いますが。
*8:著書『子ども虐待と家族:「重なり合う不利」と社会的支援』(編著、2013年、明石書店)など
*10:著書『放射能汚染からTPPまで:食の安全はこう守る』(2011年、新日本出版社)
*11:斎藤、岡田、第一次近衛内閣で外相。また首相も一時務めた。東京裁判で死刑判決。靖国に昭和殉難者として合祀されている。
*12:第二次近衛内閣で外相。東京裁判中に病死。昭和殉難者として靖国に合祀されている
*13:東条内閣、鈴木貫太郎内閣で外相。東京裁判で禁固20年の判決。服役中の1950年に病死。靖国に昭和殉難者として合祀されている。
*14:戦前、東条、小磯内閣で外相。東京裁判で禁固7年の判決。1950年に仮釈放。仮釈放後は改進党総裁・日本民主党副総裁(総裁は鳩山一郎)、鳩山内閣外相を歴任
*15:駐イタリア大使として日独伊三国軍事同盟締結に尽力したと言われる。東京裁判中に病死。昭和殉難者として靖国に合祀されている
*16:駐ドイツ大使として日独伊三国軍事同盟締結に尽力したと言われる(ただし職業外交官出身の他の五人と違い、大島だけは陸軍軍人出身)。終身刑の判決を受けるが、1955年に仮釈放。「賀屋興宣(終身刑判決を受けるが1955年仮釈放。その後池田内閣法相)」とは違い仮釈放後、公的場所に出ることはなかったという。
*17:8月以外にも「東京大空襲(3/10)」「沖縄戦慰霊の日(6/23、この日に沖縄では戦没者追悼が行われる)」「盧溝橋事件(7/7)」「満州事変(柳条湖事件)(9/18)」「真珠湾攻撃(12/8)」など重要な日はあるからである。