新刊紹介

新刊紹介:「経済」2025年12月号

「経済」12月号を、無能な俺が「能力的に説明できる範囲」で簡単に紹介します。 特集「医療・介護の崩壊を止めるために」 ◆医療抑制政策を歴史的に検討する(横山寿一*1) ◆「全世代型社会保障」ではなく皆で支える制度へ(鈴木静*2) ◆座談会「崩される皆保…

新刊紹介:「歴史評論」2025年11月号

特集「近世朝廷社会とジェンダー」 ◆近世の皇女たち(久保貴子*1) ◆近世公家社会の再生産(林大樹*2) ◆近世後期の公武婚と妻の役割(石田俊*3) ◆近世比丘尼御所と公家社会(岸本香織) ◆宮廷女性歌人の文化的活動とその役割(盛田帝子*4) 第59回大会準備…

新刊紹介:「経済」2025年11月号

「経済」11月号を、無能な俺が「能力的に説明できる範囲」で簡単に紹介します。 世界と日本 ◆伸び悩むアフリカ開発:TICAD9*1(第9回アフリカ開発会議)*2に見る日本と各国の差(佐々木優*3) (内容紹介) 日本の「各国(アフリカを植民地統治し、関わりが…

新刊紹介:「歴史評論」2025年10月号(特集「敗戦80年と歴史研究3:終わらない戦争」)

特集「敗戦80年と歴史研究3:終わらない戦争」 新刊紹介:「歴史評論」2025年9月号 - bogus-simotukareのブログで紹介した9月号の特集「敗戦80年と歴史研究2:『外地*1』と戦争」」の続きです。特集「敗戦80年と歴史研究」の完結編です。 小生の「説…

新刊紹介:「経済」2025年10月号

「経済」10月号を、無能な俺が「能力的に説明できる範囲」で簡単に紹介します。 世界と日本 ◆韓国・労働現場の死亡事故(洪相鉉) (内容紹介) 労災事故防止の制度改正に後ろ向きだった保守の尹錫悦*1政権から、政権交替して誕生した、左派の「李在明*2政権…

新刊紹介:「経済」2025年9月号

「経済」9月号を、無能な俺が「能力的に説明できる範囲」で簡単に紹介します。 ◆巻頭言「歴史に名を残す暴挙」 ◆随想『軍事研究と「日本学術会議解体法」』(前島康男*1) (内容紹介) 巻頭言、随想ともに「日本学術会議設置法・改定法(前島氏の表現では「…

新刊紹介:「歴史評論」2025年9月号(特集「敗戦80年と歴史研究2:『外地』と戦争」)(追記あり)

特集「敗戦80年と歴史研究2:『外地*1』と戦争」 新刊紹介:「歴史評論」2025年8月号(副題:著書『ソ連兵へ差し出された娘たち』、映画『黒川の女たち』『ハナ子さん』『無法松の一生』、『樺太1945年夏 氷雪の門』、文化放送『大竹まこと・ゴールデンラ…

新刊紹介:「歴史評論」2025年8月号(副題:著書『ソ連兵へ差し出された娘たち』、映画『黒川の女たち』『ハナ子さん』『無法松の一生』、『樺太1945年夏 氷雪の門』、文化放送『大竹まこと・ゴールデンラジオ』ほか)

特集「敗戦80年と歴史研究1:人びとが向き合った戦争」 なお、9月号が「敗戦80年と歴史研究2」、10月号が「敗戦80年と歴史研究3」になる予定です(現時点では9月号、10月号にどんな論文が掲載されるかは不明)。 小生の「説明可能な範囲」で8月号の…

新刊紹介:「経済」2025年8月号

「経済」8月号を俺の説明できる範囲で簡単に紹介します。 ◆随想「ハンセン病差別の歴史を旅する」(八木絹) (内容紹介) 八木『ハンセン病差別の歴史を旅する』(2025年、かもがわ出版)を刊行し、また、江連恭弘・佐久間建*1『13歳から考えるハンセン病問…

新刊紹介:「歴史評論」2025年7月号(その1)

特集「鎌倉時代史研究の現在」 ◆鎌倉期の王家*1・摂関家と貴族社会(海上貴彦(うなかみ・たかひこ)*2) (内容紹介) 「鎌倉期における王家・摂関家」の変容の特徴を「分散から統合」「自立から他律」と表現している。 「分散から統合」とは所領の「分割相…

新刊紹介:「経済」2025年7月号

「経済」7月号を俺の説明できる範囲で簡単に紹介します。 世界と日本 ◆ドイツ新連立政権の発足(宮前忠夫*1) (内容紹介) 連立政権(キリスト教民主同盟、社民党、緑の党)をドイツ左翼党と同様に「軍拡予算」等から批判し、左翼党の奮起を求めていますが…

新刊紹介:「歴史評論」2025年6月号

特集「歴史認識のポリティクス:地域・国家・市場Ⅲ」 【前振り】 なお、新刊紹介:「歴史評論」2024年11月号(副題:戸板康二『團十郎切腹事件』の一部ネタばらしがあります) - bogus-simotukareのブログでも、この特集については触れてるのでこの機会に紹…

新刊紹介:「経済」2025年6月号

「経済」6月号を俺の説明できる範囲で簡単に紹介します。 ◆巻頭言「障害者の逸失利益」 (内容紹介) ネット上の記事紹介で代替。 (社説)障害と逸失利益 「障壁」のない社会に:朝日新聞2025.1.24 「聴覚障害者だからどうせ無理だろうというのは偏見です」…

新刊紹介:「歴史評論」2025年5月号

特集「歴史学の焦点」 辻論文(中世の遊女)は「時代(辻論文は中世、大河は近世(江戸時代))が違うとは言え、今年の大河ドラマ『べらぼう』で遊女(小芝風花が演じる花魁「瀬川」(横浜流星が演じる主人公「蔦屋重三郎」の幼馴染み)など)を取り上げたか…

新刊紹介:「経済」2025年5月号

「経済」5月号を俺の説明できる範囲で簡単に紹介します。 特集「人間の自由とマルクス」 ◆『資本論』が描いた未来社会と人間の自由(萩原伸次郎*1) (内容紹介) 「資本論」について「自由時間」の観点から論じられていますが、小生の無能のため詳細な紹介…

新刊紹介:「経済」2025年4月号

世界と日本 ◆トランプの「米国第一主義」(西村央) (内容紹介) トランプの「米国第一主義*1」を批判。 「楽観論は禁物」だが、国内外(例えば国内では米国民主党)で、トランプへの批判があり、「関税引き上げ」「イスラエル擁護」「親ロシア、ウクライナ…

新刊紹介:「歴史評論」2025年4月号

特集「歴史学と科学運動の現在」 ◆歴科協における科学運動(大日方純夫*1) (内容紹介) 歴史科学協議会(歴科協)の事務局長(1991~1994年)、「歴史評論」編集長(2003~2006年)、代表委員(2006~2009年)などを務めた筆者が自らが関わった時期を中心…

新刊紹介:「歴史評論」2025年3月号(追記あり)

◆報告:ページ数の削減について 物価高騰により「価格値上げ」「ページ削減」のいずれを行うか*1と検討した結果、しばらく前に値上げしたばかりなので、現在112ページのページ数を96ページに削減することを断腸の思いで決定したとのこと。 特集「再考・美術…

新刊紹介:「経済」2025年3月号(学術会議問題、マイナ保険証問題、大学学費値上げほか)(追記あり:ドイツ左翼党の勝利を喜ぶが、極右AfDの第二党への躍進を悲しむ)

なお、以下の村野瀬氏の記事 ・学術会議「法人化」問題 日本学術会議の「特殊法人」化に反対する署名運動 #国立大学法人法改正案に反対します - 村野瀬玲奈の秘書課広報室2025.2.8 日本学術会議の「特殊法人」化のアイデアをもたらした自民党政権のそもそも…

新刊紹介:「歴史評論」2025年2月号

特集「警察史の可能性」 小生が何とか紹介できる物のみ簡単に紹介します。 ◆明治期日本の「貧民警察」問題(高岡裕之*1) (内容紹介) ヘルマン・ロエスレル - Wikipedia 伊藤博文*2の信任を得て、アルベルト・モッセらと共に大日本帝国憲法作成や商法草案…

新刊紹介:「経済」2025年2月号(副題:三江線遺跡、「幻の匹見わさび」ほか)

世界と日本 ◆韓国、「非常戒厳」で激動(洪相鉉) (内容紹介) 正当な理由なく戒厳を発動した上、「捜査当局の出頭要請を無視し、警察の逮捕状執行もウヨ応援団や大統領警護部隊を使って阻止」し、大統領官邸に引きこもって、捜査を拒否する尹錫悦と彼を未だ…

新刊紹介:「歴史評論」2025年1月号

特集「日本古代国家形成史研究の最前線」 ◆国家形成史研究の歩み(森田喜久男*1) (内容紹介) 特集の総論的な内容。 ・藤間生大*2『日本古代国家』(1946年、伊藤書店) ・石母田正*3『日本の古代国家』(1971年、岩波書店→後に岩波文庫) ・吉田晶*4『日…

新刊紹介:「経済」2025年1月号

◆随想「伝えるということ」(中筋純*1) (内容紹介) ネット上の記事紹介で代替。 原発事故をアートで伝える 福島・南相馬の「おれたちの伝承施設」 [福島県]:朝日新聞デジタル2024.12.6 東京電力福島第一原発事故で避難指示が出た福島県南相馬市小高区に…

新刊紹介:「経済」2024年12月号(副題:笹子トンネル事故(2012年)から12年、ほか)

◆巻頭言「コロナ前からふえていた」 (内容紹介) 注目を引くため「何が」が抜けていますが「不登校が」ですね。 勿論「コロナによる休校」が不登校を助長してる面はあるでしょうが、マスコミはそれを過度に強調しすぎてないかという批判です。 引用は省略し…

新刊紹介:「歴史評論」2024年12月号

特集「帰還兵*1研究の国際化を展望する」 こういうタイトルですが、6本の掲載論文のウチ「3本が米国関係(残りは中国1本、韓国1本、日本を主として論じてるが戦争トラウマ関係1本)」で「米国関係3本」のうち2本が「差別問題(黒人帰還兵差別、メキシコ系帰…

新刊紹介:「経済」2024年11月号(11月7日追記:トランプ再選を受けて)

◆随想「軍需産業をめぐる議論の一端」(足立浩*1) (内容紹介) 昨今の経済紙、経済誌(日本経済新聞など)や財界幹部(川崎重工、三菱重工などいわゆる軍需産業に限らない)が、日頃から「日本企業による武器の海外への輸出」を「有力なビジネス」として躊…

新刊紹介:「経済」2024年10月号(副題:『虎に翼(原爆訴訟)』、虚構の『人手不足』論、ダルトン・トランボほか)

◆巻頭言「栄光への脱出」 親イスラエルのプロパガンダ映画エクソダス 栄光への脱出 - Wikipedia(1960年公開:主人公の軍事組織ハガナーの幹部アリ・ベン・カナン(演:ポール・ニューマン*1)は軍事組織イルグン幹部だったベギン元首相辺りがモデルではない…

新刊紹介:「歴史評論」2024年10月号

特集『近世日本の宗教の規律化と自律性』 ◆近世日本の政治文化とキリシタン禁令(大橋幸泰*1) (内容紹介) 徳川家光政権での島原天草一揆(島原の乱)以前、つまり豊臣秀吉、徳川家康、秀忠時代にもキリシタン禁令はあったが、それを強固にしたのが、板倉…

新刊紹介:「歴史評論」2024年9月号(その1)(副題:映画『八甲田山』ほか)

特集『慰霊と顕彰*1から考える日本の近現代』 【前振り】 必ずしも「全ての論文」で靖国、護国神社について触れてるわけではないですが、「(戦没者の)慰霊と顕彰」と言った場合、靖国、護国神社は「国営だった戦前」は勿論「今も自民政治家らが集団参拝す…

新刊紹介:「歴史評論」2024年9月号(その2)

特集『慰霊と顕彰から考える日本の近現代』 ◆「戦没者」の二重性と戦後日本(今井勇*1) (内容紹介) タイトルの「二重性」とは「加害者性と被害者性」です。「民間人の戦没者」はともかく、日中戦争、太平洋戦争は日本の侵略だし「南京事件」「バターン死…