今日の産経ニュース(4/14分)(追記・訂正あり)

■「女性は元々受け身の性」婚活パンフ…「不適切表現」で回収 鳥取県 
http://www.sankei.com/west/news/160414/wst1604140009-n1.html
 「公共パンフで今どきそれかよ?」「昭和か!」と目が点ですね。

 平井伸治*1知事は13日の定例会見で「もってのほか。鳥取県男女共同参画が日本一進んでいるといわれるが、反省しないといけない」と話した。

 誰がどこで「日本一」なんて言ってるんですかね。つうかこういうときに「日本一云々」て失礼ながら「言い訳がましくて」感じが悪いんですが。


民進徳永エリ参院議員、ツイッターに、推薦候補の応援を自分で書き込み起訴猶予になっていた。公選法違反の告発受け
http://www.sankei.com/affairs/news/160414/afr1604140001-n1.html
 そもそも「投票日当日は応援不可(選挙の一般的呼びかけは可)」という制度自体おかしいと俺は思いますし、徳永氏も「悪意はない」でしょう。「検察ももっと巨悪でも追及しろよ」とは思いますが、まあ、議員としては「いかなる形でも批判されない盤石の立場」でないといけないのも一方では事実です。


■連合、根強い旧維新への不信感、「民共合作」批判浴びる民進党への牽制も
http://www.sankei.com/politics/news/160414/plt1604140002-n1.html
 別に「旧維新」でなくても「前原*2元代表」「野田*3元首相」のような保守系は連合に対して敵対的です。岡田*4現代表だって保守ですから決して好意的ではないでしょう。しかもそうした「保守の攻撃」に対し「危機感がある」としながら「でも共産党とは連携したくない」ですから記事が事実なら「連合ってバカ?」といいたくなります。一体どうやって今の劣勢を跳ね返すつもりなんでしょうか。
 ちなみに今の連合の会長は「神津里季生氏」ですがこれ読める人はそう多くはないでしょうね。
 高木彬光の小説に出てくる名探偵「神津恭介*5」は「かみづ・きょうすけ」と読みますが、連合会長の場合は「こうづ・りきお」と読みます。まあ俺が最初見たときは「かみづ*6、ええと名前なんて読むんだろう」でしたね。連合はそう言う「知名度不足」を深刻に考えた方がいいんじゃないか。「共産党は嫌い*7」なんて贅沢が言える状況じゃないでしょうに。


■【産経抄】秋山さんなら 4月14日
http://www.sankei.com/column/news/160414/clm1604140003-n1.html
 秋山ちえ子氏と言えば「かわいそうなぞう」が有名ですがそれに何一つ触れない産経です。
 善意に理解すれば「あまりに有名すぎるのであえて外した」、悪意に理解すれば「そうした反戦平和への思いに産経が冷たいことの現れ」でしょうが果たしてどっちでしょうか。どっちもあり得るのが何とも。


■【経済インサイド】黒田総裁の国会呼び出しが3日に1回と過去最高ペースに…新手のアベノミクス封じなのか?
http://www.sankei.com/premium/news/160414/prm1604140002-n1.html

 足元の日本経済はこのところさえない展開が続いている。日経平均株価はこの1カ月間、1万6000円台近辺で行ったり来たりを繰り返している。政府は3月の月例経済報告で、景気判断を5カ月ぶりに引き下げ、3月の日銀短期経済観測調査(短観)では、大企業と中小企業の製造業と非製造業の景況感がそろって悪化した。
 中国など新興国経済の鈍化や原油安など、さまざまな要因が絡み合っているとはいえ、4年目に入ったアベノミクスの失速はぬぐえない印象だ。

 4年かかってわかったことは「アベノミクスなんてデタラメだった」ということのわけです。何とも空しい話です。失速も何も、アベノミクス批判派が言うように「市場操作に近い形で無理矢理株価を上げていたぼろが出た」だけの話でしょう。


■【主張】露外相発言 北方四島の帰属交渉「拒否しない」は日本引き込む詐術だ
http://www.sankei.com/column/news/160414/clm1604140002-n1.html
 まあ「従来の態度」を考えれば、確かにどこまで本気かは疑問ですが「で、どうするの?」と言う疑問に対する答えは産経にはありません。ただただ「領土不法占拠を許さない」と叫ぶだけで問題が解決するなら誰も苦労しません。


■【本郷和人*8の日本史ナナメ読み】家康の意外な遺産(下)家康カンパニーは平和で安心な「ホワイト企業
http://www.sankei.com/life/news/160414/lif1604140004-n1.html

いま学界の主流は「織田信長は、特別な戦国大名では『ない』」という評価です。

「ええ、そうか?」と「日本史専門家でも何でもない小生」ですが疑問に思います。
 小生の理解では「従来織田信長の独自性と評価されたものの多くは、実は他の戦国大名にも見られ、信長は『天下統一に近づいたが故に』過大評価されていた」という見方は通説化してるとしても「全然独自性ない(戦争に強かったのはすごいけど)」つう見方が通説化してるなんてことがあるんですかね?。この辺り「特別な大名でないなんて言ってない」「特別な大名でないと言ったがそれの何が悪い」など本郷氏への「異論反論オブジェクション」(我ながら古い)があるとありがたいところです。

信長株はどう見ても下落しているわけですね。

まあ、「従来織田信長の独自性と評価されたものの多くは、実は他の戦国大名にも見られ、信長は『天下統一に近づいたが故に』過大評価されていた」と言う意味では確かに下落してるでしょうね。

参考

織田信長(ウィキペ参照)
・従来、「天下布武」とは天下統一、全国制覇と解釈され、信長は「天下布武」達成のために領土拡張戦争を行ったとされてきた。しかし神田千里*9織田信長』(2014年、ちくま新書)など、最近の説では、戦国時代の「天下」とは京都を中心とした五畿内(山城、大和、河内、和泉、摂津の5ヵ国。現在の京都府南部、奈良県大阪府兵庫県南東部)のことを意味し、「天下布武」とは五畿内に足利将軍家の治世を確立させることであり、それは足利義昭を擁して上洛後、畿内を平定し、義昭が将軍に就任した永禄11年9月から10月の段階で達成された、と理解されている。
楽市楽座は信長が最初に行った施策と言われることが多いが、現在確認されている限りでは、近江南部の戦国大名であった六角定頼(信長に滅ぼされた六角義賢の父)が最初に行った施策である。

信長カンパニーには就職したくない。徹底した能力主義で、小さなミスが左遷に直結する。

 具体例を本郷氏は挙げていませんが有名な例としては「領土を全て没収され高野山に追放され、大名から浪人に転落した佐久間信盛」がいます。
 当然ながら例の本能寺の変もそれ(佐久間のような左遷の恐怖)が原因だろうと言われてるわけです。「処罰の結果、大名が浪人に転落する(最悪の場合、それですまず一族郎党死罪)」など明智光秀でなくても人として耐えられるものではないでしょう。

*1:鳥取県総務部長、副知事を経て県知事

*2:鳩山内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、野田内閣国家戦略担当相など歴任

*3:鳩山内閣財務副大臣菅内閣財務相、首相を歴任

*4:民主党幹事長(鳩山代表時代)、鳩山、菅内閣外相、野田内閣副総理・行政刷新担当相、民主党代表代行(海江田代表時代)など歴任

*5:テレ朝の土曜ワイド劇場で何度かドラマ化されています。

*6:神津恭介に引きずられています。

*7:これが「共産党は嫌い」にとどまらず「社民党全労連全労協も嫌い」だったら「さらに呆れます」ね。

*8:著書『人物を読む日本中世史:頼朝から信長へ』(2006年、講談社選書メチエ)、『武士から王へ』(2007年、ちくま新書)、『天皇はなぜ生き残ったか』(2009年、新潮新書)、『天皇はなぜ万世一系なのか』(2010年、文春新書)、『武力による政治の誕生』(2010年、講談社選書メチエ)、『謎とき平清盛』(2011年、文春新書)、『戦いの日本史:武士の時代を読み直す』(2012年、角川選書)、『武士とはなにか:中世の王権を読み解く』(2013年、角川ソフィア文庫)、『戦国武将の明暗』(2015年、新潮新書)、『戦国夜話』(2016年、新潮新書)など

*9:著書『土一揆の時代』(2004年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)、『島原の乱キリシタン信仰と武装蜂起』(2005年、中公新書)、『宗教で読む戦国時代』(2010年、講談社選書メチエ)、『蓮如:乱世の民衆とともに歩んだ宗教者』(2012年、山川出版社日本史リブレット人)など