新刊紹介:「経済」5月号

「経済」5月号の詳細については以下のサイトをご覧ください。興味のある記事だけ紹介してみます。
 http://www.shinnihon-net.co.jp/magazine/keizai/

特集「マルクス経済学のすすめ2016:変革の時代と資本論
■「資本論の魅力」(今宮謙二*1
■「変革の時代におけるマルクスの思想と理論」(鰺坂真*2
(内容紹介)
資本論を大まかな紹介、総論的内容が今宮論文、鰺坂論文だが「力不足のため」詳細の紹介は省略する。今宮氏(経済学)と鰺坂氏(哲学)の専門の違いからおかれてるポイントが若干違う。


■「剰余価値の理論を読み解く」(霜田博史)
(内容紹介)
 剰余価値理論についての入門的、総論的紹介。


■「現代資本主義のマネーと投機を解剖する」(金谷義弘*3
■「現代の資本主義と金融寡頭制」(山田博文*4
(内容紹介)
■「投機マネーと金融商品、カジノの危険性」(桜田照雄*5
(内容紹介)
 金谷、山田、櫻田論文は金融問題の観点からの資本論の入門的、総論的紹介だが「力不足のため」詳細の紹介は省略する。 


■「地球環境問題と資本論」(野口義直)
(内容紹介)
 地球環境問題の観点からの資本論の入門的、総論的紹介。


■「ブラック企業資本論」(関野秀明*6
(内容紹介)
 ブラック企業、つまり労働問題の観点からの資本論の入門的、総論的紹介。
 なお、「日本のブラック企業について」の参考文献として森岡孝二*7『雇用身分社会』(2015年、岩波新書)、今野晴貴*8ブラック企業』(2012年、文春新書)、『ブラック企業2:「虐待型管理」の真相』(2015年、文春新書)、中澤誠『ルポ過労社会:八時間労働は岩盤規制か』(2015年、ちくま新書) が紹介されている。


■「青年マルクスとドイツ三月革命」(柳沢健二)
(内容紹介)
 ドイツ三月革命におけるマルクスエンゲルスの活動が簡単に紹介されている。革命は「ドイツ統一」「自由主義憲法の制定」「憲法に基づく国会の開設」を求めたが「ドイツ統一」以外は反動派の抵抗で挫折、マルクスエンゲルスは英国への亡命を余儀なくされる。


■入門講座・企業分析1「企業の実態を知るために」(田村八十一)
(内容紹介)
 企業分析の手法について「有価証券報告書の分析」「時系列分析(同一企業を時系列で分析)」「経営比較法(複数企業を比較)」などの分析法についての簡単な説明。


■「イノベーション万能、「安全保障」研究推進の第5期科学技術基本計画」(野村康秀)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。

赤旗
■『競争で研究力が低下、真島議員 政府の科学政策批判』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-05-24/2015052405_04_1.html
■『科学・技術の軍事化に警鐘、研究者らの交流集会で発言相次ぐ』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-06-24/2015062414_01_1.html

*1:著書『国際金融の歴史』(1992年、新日本新書)、『投機マネー』(2000年、新日本新書)、『動乱時代の経済と金融』(2005年、新日本出版社)など

*2:著書『マルクス主義哲学の源流:ドイツ古典哲学の本質とその展開』(1999年、学習の友社)、 『科学的社会主義の世界観』(2002年、新日本出版社)など

*3:著書『管理通貨と金融資本の蓄積』(1996年、文理閣)、『管理通貨と現代資本主義:インフレーションと投機の経済学』(2009年、文理閣

*4:著書『99%のための経済学入門:マネーがわかれば社会が見える 』(2012年、大月書店)、『国債がわかる本:政府保証の金融ビジネスと債務危機』(2013年、大月書店)など

*5:著書『銀行ディスクロージャー規制緩和と「自己責任」経営』(1995年、法律文化社)、『取り戻した9億円:相互信金出資金返還訴訟の記録』(2013年、文理閣)、『「カジノで地域経済再生」の幻想:アメリカ・カジノ運営業者の経営実態を見る』(2015年、自治体研究社)など)

*6:著書『現代の政治課題と「資本論」:自己責任論批判の経済学』(2013年、学習の友社)

*7:著書『粉飾決算』(2000年、岩波ブックレット)、『働きすぎの時代』(2005年、岩波新書)、『就職とは何か:〈まともな働き方〉の条件』(2011年、岩波新書)、『過労死は何を告発しているか:現代日本の企業と労働』(2013年、岩波現代文庫)など

*8:著書『生活保護:知られざる恐怖の現場』(2013年、ちくま新書)、『ブラック企業ビジネス』(2013年、朝日新書)、『ブラックバイト』(2016年、岩波新書)など