今日の産経ニュース&しんぶん赤旗(4/16分)(追記・修正あり)

■【放送制度改革】規制改革会議の大田弘子*1議長「放送法4条撤廃の議論していない」
http://www.sankei.com/politics/news/180416/plt1804160038-n1.html
 油断はできませんが野党やマスコミから「加計森友批判への反発か」「御用メディアを育成したいのか」と散々批判された上、加計森友疑惑、PKO日報隠蔽問題、財務次官セクハラ問題と「頭の足りない人間でもわかりやすい政治不正」が噴出し、支持率が下がっていることで安倍や周囲も「放送法4条撤廃の議論していない」と言い訳するに至ったわけです。ある種の成果といえるでしょう。


■【財務次官セクハラ疑惑】傷口広げる財務省 閣内・与党からも批判続出
http://www.sankei.com/politics/news/180417/plt1804170063-n1.html
 傷口広げるといったところで福田事務次官の行為は当然ながら、財務大臣・麻生の責任ですし、麻生の責任は首相たる安倍の責任です。
 福田次官ら財務官僚に問題があるなら麻生がただせばいいし、麻生がたださないなら安倍が麻生を更迭すればいいだけの話です。
 天下り問題で前川氏を更迭したように、セクハラ問題で福田氏を更迭すればいいだけの話です。
 しかし、さすがに「福田事務次官の態度を批判はするとはいえ」安倍や麻生に対してはろくに非難しない野田聖子河野太郎橋本聖子や産経は全くでたらめですね。


■【財務次官セクハラ疑惑】野党は財務次官に照準 モリカケ問題に日報問題…国会混乱に与党いらだち
http://www.sankei.com/politics/news/180416/plt1804160036-n1.html

立憲民主党辻元清美国対委員長は16日、自民党森山裕*2国対委員長との会談で、福田氏の更迭を要求した。
麻生太郎副総理兼財務相参院決算委員会で、セクハラ疑惑について「どこで、いつ、だれがという状況が分からないので答えようがない」と述べた。
自民党内にも財務省の調査協力要請に対し「『名乗り出なかったから何もなかった』という筋書きだろうが、極めて高圧的で不当な手法と取られかねない」(閣僚経験者)と反感が広がる。

 セクハラ問題について言えば「録音データという動かぬ証拠」がでた今、「安倍や麻生とは直接は関係ない」福田氏の個人的犯罪でもあるので「普通に考えれば速攻で切り捨てた方が安倍政権にとって無難」なのですが
1)野党やマスコミの批判に屈服したら今後も加計森友疑惑などで屈服せざるを得なくなるかもしれないだの
2)森友で「全て財務省が悪い」と責任転嫁してるのでこれで切り捨てるのはやりづらいだの
3)処分したら麻生の任命責任を問われ、財務相辞任になるかもしれないだの
でかばい続けてるのでしょう。たださすがにここまで酷い話はそういうことをすればするほど国民の批判が高まりかえって麻生や安倍の立場が悪くなるかと思いますが。
 例の「名乗り出てくれ」も「安倍、麻生了解の上での口封じ」のつもりなのでしょうが、当人が周囲の支援を得た上で本当に名乗り出たらどうする気なんでしょうか?。名乗り出ないという保証はどこにもないでしょうに(ただし、その場合でも財務省の調査に応じるかどうかは解りませんが。「財務省事務次官を明らかにかばってる」として信用できないから応じないと言うこともあり得るでしょう)。


■【財務次官セクハラ疑惑】財務省、異例の要請 告発の女性記者に調査協力呼びかけ 識者「報道の鉄則、理解ない」
http://www.sankei.com/affairs/news/180416/afr1804160029-n1.html

 作家の佐藤優氏は「当事者の女性記者に『名乗り出ろ』というのは、やっていることが異常」と非難。立教大の服部孝章名誉教授(メディア法)も「取材源の秘匿というジャーナリズムの鉄則への理解が全くない」と(中略)断じた。
(中略)
 セクハラ問題に詳しい大阪大大学院の牟田和恵*3教授は「『自分は大物』という傲慢さ*4が根底にある」との見方だ。
(中略)
 「『言葉遊び』という表現は、まさしく本人の正直な思い」と牟田教授。「言葉遊び、距離感を縮めるコミュニケーションぐらいの気持ちで、相手に悪いとすら思っていないのではないか」と苦言*5を呈した。

 主張自体は正論でしょうが、まあ産経にとっては安倍ほどの重要性はない「福田次官の個人的犯罪」だからこそ産経もこんなに冷たいのでしょう。
 なお、牟田氏と言えば「慰安婦問題にフェミニストとして取り組んでいること」を理由に杉田水脈から「あんな人間に文科省の科学研究費補助金を与えていいのか」などと不当に攻撃されてる人間です(そのあたりはググればある程度解ります)。 
 まあ、産経も良く牟田氏に話を聞きに行ったもんです(とはいえセクハラ問題で専門家に話を聞きに行けば牟田氏のような「慰安婦問題で河野談話を支持する人間」しかいないわけですが。間違っても杉田のような否定派はいない)。
 牟田氏も「杉田と一緒に自分のような人間を攻撃してる記者」と「自分に話を聞きに来た記者」とは別人とは解っていても「産経もなんだかなあ?。」と複雑な思いでしょう。
 ちなみにこのセクハラ次官の件での牟田氏のツイートをいくつか紹介しておきます。

牟田和恵がリツイート
志位和夫
財務省矢野官房長
「名乗り出ることがそんなに苦痛か」。
 この発言にも心底驚いた。セクハラ被害者の心の傷、痛みを全く理解しない。被害を思い出すこと語ること自体が大きな苦痛であり、まして加害者側の弁護士に語ることがどんなに苦痛か。それが分からない。財務省の対応は最悪・最低というほかない。

 ちなみに志位氏の他のツイート。

志位和夫
‏「財務省の福田事務次官が辞任へ 」
 何と見苦しい辞め方か。反省のかけらもない。辞任でなく罷免、処分をすべきだ。
 被害者を恫喝しセクハラを事実上揉み消そうという最悪の対応をした麻生財務大臣の責任は極めて重い。ただちに辞任せよ!
志位和夫
‏ 加害者側の言い分を一方的に発表し、加害者側の顧問弁護士に「名乗り出よ」と恫喝し、「本人で出てこなければどうしようもない」と居直る。
 セクハラ被害者の人権と尊厳を守るという立場のかけらもない。
 最悪・最低の財務省の対応。
 容認する官邸。
 腐り切った政権の姿勢を厳しく追及していきたい。

牟田和恵がリツイート
渡辺輝人*6
‏ 手縛るとか、おっぱい触らせてとか、浮気しようとか、そういう会話が異性とのコミュニケーションだと思っているなら、(ボーガス注:福田氏は)考えを改めた方が良いですよ。

牟田和恵
 テレ朝報道局長「女性記者が新潮に持ち込んだことは問題」。
 はぁ?あなた方が記者の必死の訴えに耳を貸さなかったからでしょ?ガマンしろと言い続けたからでしょ?被害者に責任転嫁するのやめてください!

牟田和恵がリツイート
さば
 テレ朝の会見中、質問者から「無断で録音」という言葉が何回か聞かれたけど、今まさにセクハラして来てる相手に「録音していいですか?」と承諾を得るとかあり得ないでしょ。報道やってる人間がそれさえもわからないのか。

 いやー、鎌田慧の『自動車絶望工場』(現在、講談社文庫)に対するアンフェアとか言う寝言を思い出しましたね。

牟田和恵がリツイート
deadletter
 フジテレビの「直撃LIVEグッディ!」にて北村晴男が「飲み屋の女性相手ならば(録音音声の内容は)セクハラではない」と主張しており。麻生太郎の提灯持ち故なのか元々女性差別主義者故なのかあるいはその両方故なのか知らないが、(ボーガス注:飲み屋の女性でもアウトという意味でも、飲み屋の女性という福田発言はおそらく虚言でやはり相手は女性記者だろうという意味でも)完全に終わっている

牟田和恵がリツイート
駒崎弘樹*7@障害児保育スタッフ募集中
 財務次官は、セクハラ発言は女性記者に対してではなく、「お店の女性」に対してであることを匂わせていますが、だったらなんで、財務省は(ボーガス注:次官の行きつけの店の店員でなくて)記者達に「名乗り出ろ」って言ってるんでしょうか?

牟田和恵がリツイート
・とみ
‏ 何度も言ってるけど、(ボーガス注:加計森友疑惑や伊藤詩織さん*8の告発とか、福田セクハラ疑惑など以降は)もはや右とか左とか、資本主義とか社会主義とか、そういう話じゃない。私たち日本人は、権力のウソや不正を、いじめを認めるのか、レイプを揉み消して許すのかってことだよ。安倍政権を支持するってのは、そういうことだよ。

牟田和恵がリツイート
鳴海圭矢@narumikeiya
 自民党は「傷が浅いうちになんらかの対応する」から徐々に「重症化してどうにもならなくなってから対処する」から「完全に手遅れだけど無傷を装う」にシフトしている

・牟田和恵@peureka
 音声分析なんて必要ないですよ。福田次官は自分の声だと認めたと昨日報道されてましたし、今日のコメントでも、こういう会話をしたこと無いとは言ってません。女性記者が名乗り出られるわけがないことを見越し、「接客業」女性相手の「言葉遊び」で逃げ切れると思っているんでしょう。

牟田和恵@peureka
 名乗り出ないと被害とは認められない、単なる言葉遊びでセクハラしたつもりはないからセクハラではない--これが通るなら、セクハラ無法時代に逆戻りです。

・牟田和恵がリツイート
■布施祐仁*9
 副総理がセクハラの被害者に「名乗り出ろ」と公言する国が、世界からどう見られるか、よくよく考えた方がいい。

牟田和恵がリツイート
新日本婦人の会
 これは、「保育園落ちた」のブログのときの安倍首相のコメントにそっくり。しかもセクハラの告発は命がけです。
 あの時安倍首相は「匿名である以上ですね、実際にそれは本当であるかどうかを、私は確かめようがないのでございます」と答弁。

・牟田和恵がリツイート
■じこぼう@kinkuma0327
 セクハラを受けた被害者である女性記者に対しては、事実解明のために調査に協力を要請する(要は、出てきて説明しろといっている)ことができるのに、森友疑惑の中心にいらっしゃる当事者であるはずの某夫人に対しては、ちょっと出てきて説明してくれと要請することはできないんでしょうか。

・牟田和恵がリツイート
■さば@saba430
 女性記者は出てこい、みたいな流れになってるけど、その記者が出てきたら100%伊藤詩織さんみたいな仕打ちに遭うよね
 それも織り込み済みだとしたらほんと許せなーな

・牟田和恵がリツイート
■中林香@kaokou11
 第2次安倍政権になってから、どんな疑惑も認めなければなんとかなる、文書も改ざんし、隠蔽し、調査も方法を変えて誤魔化せば逃げきれる。強気で否定すれば何とかなる。時間が経てば無かったことにできる。というやり方があからさまで、その政府の市民に対する態度を官僚までもが踏襲しているらしい。
 今までメディアが真剣に追及してこなかったツケがここまで尊大で傍若無人な政権を5年も生き永らえさせてしまったのではないかと思う。ただし日本の報道は抑え込めても世界の報道は抑え込むことはできない。世界における日本の評価をこの5年でどれだけ下げてしまったか、どれだけ信用を失ったかと憂う。

・牟田和恵がリツイート
■弁護士 太田啓子@katepanda2
 被害者名乗り出ろ名乗り出られないなら事実なかったことになるよなとは想像のはるか上をいく醜悪さ。稀代の二次加害。告発者を守らないと。記者所属のメディア、頑張ってほしい

牟田和恵がリツイート
ブースカちゃん@booskanoriri
 安倍政権は、(ボーガス注:加計森友問題に代表される)縁故主義(ネポティズム)と嘘の積み重ねで、大衆の強い反発を受けることになったけれども、もし、安倍晋三に(ボーガス注:中曽根康弘や、祖父の岸信介のような)常人並みの知性があって、高潔な全体主義を推進していたら、どうなったのであろうかと想像すると、かなり恐ろしい。


■【財務次官セクハラ疑惑】提訴準備 スキャンダル潰し狙い、報道機関に圧力か(今井裕治)
http://www.sankei.com/affairs/news/180416/afr1804160028-n1.html
 産経なのに「そうか、やはりデマ記事だったのか」とはならないあたりが興味深い。
 「福田の個人的犯行なんだからとっと安倍政権は切って捨てればいいのに」と思ってるんでしょう。
 

■【財務次官セクハラ疑惑】野田聖子*10財務省調査に「相当、やり方に違和感がある」
http://www.sankei.com/economy/news/180416/ecn1804160030-n1.html
 「女性の味方」であることを売りにし「女性活躍担当相」にも今就任してる野田としては、この件で世論の批判が強く、それに乗っかって福島*11社民党副党首、辻元*12立民党国対委員長など野党女性議員が批判を行ってイメージアップしてることが不満でならないのでしょう。
 安倍首相や麻生*13副総理・財務相もいずれは福田次官を見捨てる、見捨てなくても彼らがイメージダウンして首相辞任や財務相辞任の可能性が強まるだけだ、むしろこの件で何の批判もしなかったらポスト安倍・総裁選で「あの人は閣僚ポストを失うのが怖くて安倍批判を何もしなかった」「女性の味方面してたのにセクハラ次官を黙認した」といわれて、総裁選出馬の目がかえってなくなる、石破*14元幹事長、石原*15元幹事長、岸田政調会長(前外相)などライバルを有利にしてしまう、それでは総裁どころかポスト安倍で閣僚や党重要ポストに就けるかさえ解らないとの判断の下にこうした発言なんでしょう。
 まあ、「第四次安倍内閣総務相」という立場に配慮して安倍や麻生を露骨に批判することは避けて福田次官のみを批判してはいますが。

 共産党小池晃*16書記局長は記者会見で「セクハラ対応の大原則は被害者保護だ。名乗り出られないと思って財務省がやっているとしか思えない。はっきり言ってどう喝だ」と批判した。
 立憲民主党辻元清美国対委員長は「財務省が組織ぐるみでセクハラを隠し、被害者に圧力をかけている。恥ずかしい対応だ」と国会内で記者団に語った。

 まあ、野田の発言

「相当、やり方に違和感がある」
財務省は分かっていない。女性のセクハラ被害は、直接の被害だけではなく、なかなか訴えられないということも問題の一つだ」
「立場や関係を思ったら、自分だったら(調査に協力)できるのかという話だ」

は「よりソフトでオブラートにくるんでる」「財務省は批判しても安倍や麻生は批判しない」とはいえ内容的には小池氏や辻元氏とほぼ同じです。野田も「ポスト安倍」を見据えて彼女なりに大分覚悟してきたといえるでしょう。野田がこういう覚悟をし出したと言うことは我々アンチ安倍にとって喜ぶべき話でしょう。
 しかし「財務事務次官が自らの非を認めてない状況」でこんなことをやれば確かに「主観がどうであれ」、
1)名乗り出にくいので実際名乗り出ない
2)調査のしようがないから処分しない
でかばう気じゃないかと疑われても文句言えないでしょう。
 別に「名乗り出てもらわなくても」できる調査は
1)週刊新潮が公開した録音データを声紋鑑定する(追記:次官も発言自体は否定していないようなので鑑定の必要はなさそうです。発言を認めた上で「セクハラは否定する」ようです)
2)週刊新潮に調査協力を依頼する
とかいろいろあるでしょうにねえ。


■【財務次官セクハラ疑惑】河野太郎外相「事実なら許されない」
http://www.sankei.com/politics/news/180417/plt1804170037-n1.html
参院自民党橋本聖子議員会長が批判「国民感覚とずれている」財務次官のセクハラ疑惑
http://www.sankei.com/politics/news/180417/plt1804170023-n1.html
 まあ野党に比べたら全然ぬるいですが、野田だけでなく河野や橋本聖子まで批判を始めました。


■【財務次官セクハラ疑惑】公明党山口那津男代表、財務省の対応「取り組みの適否判断する立場にない」
http://www.sankei.com/politics/news/180417/plt1804170028-n1.html
 いつもの公明テイストですね。野党どころか河野、野田、橋本レベルの批判すらする気はないようです。


■【西宮市長選】自公推薦候補「まさか」の敗戦…県内に動揺
http://www.sankei.com/west/news/180417/wst1804170022-n1.html
 これをどう理解すべきかは評価は難しいでしょう。とはいえ「加計森友疑惑が全く影響しなかったとはいえない」のではないか?
 「アンチ安倍の俺の願望込み」ですが、安倍がどう強がろうとも「安倍でいいのか?」つう自民党内の空気は強まっていくんじゃないか。産経記事も「安倍信者の立場」からそうした不安を記載しています。


赤旗近江八幡市長に小西氏、滋賀 自公維推薦現職を破る』
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-04-17/2018041704_02_1.html

 15日投開票された滋賀県近江八幡市長選では、日本共産党も参加する「住みよい近江八幡市つくる会」や「あたりまえの会」「市民が考える庁舎の会」などの団体、党派を超えた広範な市民が推した新人の小西理(おさむ)氏(59)が、現職の冨士谷英正氏(71)=自民、公明、維新推薦=に2倍近い大差をつけて初当選しました。
 小西氏は自民党衆院議員でしたが、郵政民営化に反対し自民党を離れました。

 もちろん三日月*17・現滋賀県知事が元民主党代議士であることや、小西候補が元自民党代議士であること、小西氏を武村正義*18・元滋賀県知事が支援したことなどを考えると評価は難しいですが「加計森友疑惑が全く影響しなかったとはいえない」のではないか?。ということでやはり安倍は徐々にではアレ追い詰められていくんじゃないかと期待したいですね。
 まあそれはともかく。「是非はともかく」陸前高田市長選、堺市長選、大阪都構想住民投票での自共共闘しかり、「元自民党の翁長沖縄県知事」支援しかり、今回の「元自民党代議士・小西候補の支援しかり」、昔はともかく、今の共産党はかなり柔軟になっているとはいえるでしょう。


練馬区議補選で「都民ファースト」2人とも落選 小池*19知事お膝元「残念」
http://www.sankei.com/politics/news/180417/plt1804170015-n1.html
 完全に小池も終わったと言っていいのでしょうね。


■【財務次官セクハラ疑惑】麻生太郎財務相「女性記者の声が出ないとどうしようもない」
http://www.sankei.com/politics/news/180417/plt1804170014-n1.html
 各方面から批判が出ようとも、こうした発言ができる麻生は非常識なクズとしか言い様がないですね。

 麻生氏は週刊新潮が公開した音声データの声について、福田氏が「自分の声であるかよく分からない」と事務方に述べたことを明らかにした。自分の声であることを福田氏は否定していないのか問われると、麻生氏は「そうでしょうね」と明言。麻生氏は「(公開された音声を)聞いて福田だなという感じはしました」と述べた。

 だったら声紋鑑定すればいいだけの話でしょうに。


■【安倍政権考】記者会見1日2回は多いのか 菅官房長官が見直し示唆 米国と比べると…
http://www.sankei.com/premium/news/180416/prm1804160002-n1.html

 安倍晋三政権のスポークスマンである菅義偉官房長官(69)が原則として朝夕2回行っている記者会見の見直しを示唆した。これを聞いた野党は早速、学校法人「森友学園」をめぐる財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題などを念頭に、「記者に突っ込まれるのが嫌な案件が多すぎて減らしたいのか」などと一斉に批判した。

 そりゃ加計森友で支持率が落ちてからこんなことを言えばそう勘ぐられるのも当然でしょう。


■【政論】日報公開で自衛官に危機 「行政文書」扱いは世界の非常識(石鍋圭)
http://www.sankei.com/politics/news/180416/plt1804160008-n1.html
 そりゃ「原則として」開示の対象にすべきじゃないんですかね。そもそも「存在しない」と嘘ついたことが問題にされてるのに「開示の対象にすべきかどうか」と言い出すこと自体ずれていますが。
 大体、野党が問題にしてるのは「PKO五原則に反してないか」という話なのですから細かい情報まで欲しいわけでもない。
 そして現行法でも「機密情報は黒塗りで非公開にできる」し、実際そういう措置は過去にあるわけです。

 情報公開請求への対応も大きな負荷になっている。防衛省には年間約5千件もの請求が寄せられ、そのたびに開示、不開示の判断や黒塗り作業に多くの時間と労力が割かれる。請求は1件につき300円でできる*20ため、意図的、波状的に開示請求を起こし、防衛省自衛隊の機能をパンクさせることも不可能ではない。

 おいおいですね。「手間がかかる、本務に支障を来すかもしれない」て、それ言ったら他の役所だって話は同じなんですが。つうかそれ言ったら産経などマスコミの取材に応じるのも本務ではないし「取材を口実に意図的、波状的に幹部にしつこくつきまとい役所の機能をパンクさせることも不可能ではない」といって取材拒否の口実にも使えそうです。
 ちなみに「年間約5千件」という産経ですが、総務省サイト(http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/gyoukan/kanri/jyohokokai/02gyokan06_03000047_00002.html)によれば平成27年度で

法務省:約4万6千件
国土交通省:約3万件
厚生労働省:約1万件
人事院:約5千件
国税庁:約4千件

です(観光庁5件、会計検査院50件など少ない官庁もありますが)。つまりは「5千件で多い、大変だ」というなら法務省国交省はどうなるのかということです。
 これについてはinti-sol氏も

https://plaza.rakuten.co.jp/intisol/diary/201804170000/
 平成27年度の防衛省への情報開示請求は4463件とあります。だけど、法務省4万6千件、国交省3万件、厚労省1万件と比べれば、多いとはいえないでしょう。人事院が5千件なので、それとほぼ同数です。

と書いています。結局「多くなる理由があるから多い」のであってそれはどうしようもないでしょう。情報公開請求する人間が悪いわけでも何でもない。
 つうか「意図的、波状的に開示請求を起こし、防衛省自衛隊の機能をパンクさせること」なんか不可能に決まってるでしょう。情報公開請求するにはそれなりに具体的な内容を書類に書かないと行けない。それこそ思いつきででたらめなことなんか書けば「何が請求したいか解らないから出し直してください」と突き返されるだけでしょう。

佐藤氏はこんな懸念も口にする。
「日報は貴重な資料であるにもかかわらず、悪い形で注目されてしまった。部隊が日報を簡素化したり、国会提出用に二重日報を作成するようなことが起きなければよいが…」。
そうなれば本末転倒だ。

 それいったらなんだってそうでしょう。
 民間企業だって場合によっては会計操作のための「裏帳簿(二重帳簿)」なんてもんがあるわけです。しかしだからといって「帳簿の公開なんか必要ない」なんて誰も言わない。

*1:第1次安倍、福田内閣で経済財政担当相。著書『経済財政諮問会議の戦い』(2006年、東洋経済新報社)など

*2:第三次安倍内閣農水相

*3:著書『戦略としての家族:近代日本の国民国家形成と女性』(1996年、新曜社)、『実践するフェミニズム』(2001年、岩波書店)、『ジェンダー家族を超えて:近現代の生/性の政治とフェミニズム』(2006年、新曜社)、『部長、その恋愛はセクハラです!』(2013年、集英社新書)など

*4:もちろん牟田氏が問題にしてるこうした傲慢さは、福田氏限定ではなく、現時点では彼をかばう気らしい安倍や麻生についてもいえることです。

*5:苦言と言うより批判でしょう。

*6:著書『ワタミの初任給はなぜ日銀より高いのか?:ナベテル弁護士が教える残業代のカラクリ』(2014年、旬報社

*7:著書『働き方革命』(2009年、ちくま新書)、『「社会を変える」を仕事にする:社会起業家という生き方』(2011年、ちくま文庫)、『社会を変えたい人のためのソーシャルビジネス入門』(2015年、PHP新書)など

*8:著書『Black Box』(2017年、文藝春秋

*9:著書『日米密約 裁かれない米兵犯罪』(2010年、岩波書店)、『ルポ イチエフ:福島第一原発レベル7の現場』(2012年、岩波書店)、『経済的徴兵制』(2015年、集英社新書)など

*10:小渕内閣郵政相、福田、麻生内閣消費者問題等担当相、自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)などを経て第四次安倍内閣総務相(女性活躍担当相兼務)

*11:社民党幹事長、党首、鳩山内閣少子化等担当相などを歴任

*12:社民党政策審議会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣菅内閣首相補佐官(災害ボランティア担当)、民主党政調副会長、幹事長代理、役員室長、民進党幹事長代行、立憲民主党政調会長などを経て立憲民主党国対委員長

*13:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*14:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*15:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相など歴任

*16:共産党政策委員長、副委員長などを経て書記局長

*17:鳩山内閣国交大臣政務官菅内閣国交副大臣を歴任

*18:八日市市長、滋賀県知事を経て国政に進出。新党さきがけ代表、細川内閣官房長官、村山内閣蔵相など歴任

*19:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)を経て都知事

*20:やたら高くしたら、請求の支障になるからこの程度の額に抑えられてるのは仕方がないでしょうし、そもそも「請求の手間」を考えたらそうおいそれと請求できるもんでもないでしょう。