今日の中国ニュース(2019年10月21日分)

第十六章:環境主義の裏にいる共産主義(上)
第十六章:環境主義の裏にいる共産主義(下)
 環境保護運動を「共産主義」などと誹謗中傷するのはデマ右翼には良くあることですが、いつもながら、「デマ右翼」「邪教法輪功大紀元)のデマ体質には呆れて二の句がつげませんね。
 もちろん実際の環境保護運動は「必ずしも共産主義運動ではない」し、一方で「旧ソ連、東欧など共産圏」は必ずしも環境に配慮した開発をしてきたりはしなかったわけです(例:チェルノブイリ原発事故)。
 まあそれ以前に問題はその「環境保護運動が正しいかどうか」であって「共産主義ガー」なんてくだらないだけですが。


第十五章:テロリズムのルーツは共産主義
 いつもながら、法輪功大紀元)のデマ体質には呆れて二の句がつげませんね。もちろんスターリン粛清、ポルポト虐殺のような「共産主義に基づくテロ」もあるわけですが一方で「ナチホロコースト」「226事件」などの右翼テロは共産主義とは何の関係もないわけです。


第十四章:大衆文化―退廃と放縦

 中国王朝の宮廷ドラマが流行っているが、中身といえば嫉妬と陰謀渦巻く人間関係ばかりだ。それは闘争と憎悪を体現する共産主義そのものであり、歴史の真実を描写しているわけではない。

 権力争いや恋愛のドロドロを描き出すと、法輪功曰く「共産主義」だそうです。
 その法輪功の理屈では、「中国王朝の宮廷ドラマ」だけでなく

山口百恵の「赤い」シリーズ
初井言榮(姑役)の嫁いびりドラマ
・韓流宮廷ドラマ
東映映画「仁義なき戦い
石川達三金環食」(池田*1内閣での九頭竜ダム疑惑がモデル)
黒澤明「悪い奴ほどよく眠る」
山崎豊子白い巨塔」「不毛地帯

なども「共産主義」なのでしょう。ばかばかしくて話になりません。悪人が一人も出てこない、人間関係に悩む人間もいない、そんなアットホームなドラマばかり放送していても受けるわけがない。大体それ現実と著しく乖離していますし。

 「西遊記」のリメイク版ドラマも同様である。古典小説の中で悪魔を退治する孫悟空が、なんと現代版では悪魔と恋に落ちてしまうのだ。さらに恐ろしいのは、中国伝統文化について無知な若者たちが、これを伝統だと思ってしまうことである。

 ばかばかしくて話になりません。古典を現代風にアレンジしたり、パロディにしたりするのは「是非(面白いかどうかなど)はともかく」古今東西良くあることです。
 そのこと自体は伝統破壊云々という話では全くない。

 また、党文化は言語を破壊した。その中には、大げさな言葉やフレーズも含まれる。

 法輪功自体が「法輪功を信じるとガンが治る」など「大言壮語する大げさな邪教(しかもその内容が明らかなデマ)」の分際でよくもこんなことが言えたもんです。つうか「大言壮語」なんてもんは古今東西普通に見られることで「共産党ガー」なんて話ではない。

 1969年夏、40万人以上の人々がニューヨーク市北西部の農場で開かれたウッドストックフェスティバルに集まった。参加者が叫んだのは、「愛」「自由」「平和」。ロックの音に酔いしれた聴衆は放蕩と快楽に耽(ふけ)り、これらすべてが俗悪で退廃した、道徳の堕落した人間社会を作り上げた。

 反共ウヨ宗教・法輪功がロックを敵視してること、ロックをなんと共産主義扱いしてること(!)だけはよく分かります。

 1960年代、日本でも独自のカウンターカルチャーが起こった。当時、学生の間で幅を利かせていた全学連日本共産党の強い影響下*2にあった。しかし、日本共産党もまた、中国共産党や中国紅衛兵の支配を受けていた。全学連はさまざまなカウンターカルチャーの抗議活動を行い、日本赤軍全共闘など他の左翼組織とも深い繋がりがあった。彼らが起こした数々の暴力事件は日本社会を騒然とさせた。

 呆れて二の句が継げませんね。日本共産党文革を批判したがために中国共産党と長く関係が断絶したことや、1960年代当時の全学連の主流であった新左翼日本共産党に批判的だったこと、日本赤軍などの暴力事件を日本共産党が批判していたことを無視してよくもこんなデマが飛ばせるもんです。
 中国の「具体的な法輪功取り締まり」にはもしかしたら行き過ぎがあるかもしれません。相手が山口組だって警察の摘発は「合法的でないといけない」。
 しかしどうみても「山口組暴力団で法的処罰が必要」なのと同様「法輪功は違法カルトであり法的処罰が必要」でしょう。法輪功の「私は潔白だー、何も違法なことはやってないー」はオウム麻原並のデマでしょう。

 同性愛や乱交など異常な性行為が流行

 乱交はともかく「同性愛」は「生まれたときからの指向」であり、当人が自由自在に変えられるもんではありません。小生が異性愛者なのは「生まれつき」であって自分で選んだわけではない。
 したがってウヨでも同性愛者はいる*3し、同性愛、異性愛という性的嗜好は思想信条で決まる話ではない。当然ながら「流行などしない」し「同性愛は共産主義の陰謀」でもない。
 むしろスターリンソ連では同性愛が「ゆがんだ性行為」として抑圧されていたことは有名な話です。一方で今時まともな国(欧米の人権先進国)では同性愛差別なんかしない。
 「共産主義の陰謀で同性愛が流行してる」などと暴言を吐いて同性愛者を差別する法輪功邪教以外の何物でもなく中国共産党法輪功を危険視し摘発するのは当然と言っていいでしょう。正直、中国の同性愛者にとって中国共産党より法輪功の方がよほど脅威でしょう。中国共産党は「法輪功」とは違いここまでげすな同性愛差別を公然としたりはしないからです。

 今日の大衆文化は驚愕するほど腐敗した内容に溢れている。その代表格がヒップホップとロックンロールである。

 法輪功がヒップホップとロックを敵視するのは「思想信条の自由」として「ロックやヒップホップに暴力など加えない限り(言論による非難にとどまる限り)」、「仮に大目に見るとしても」、これらを「共産主義の陰謀」などというのは下劣なデマでしかありません。

 一部のロック音楽はあからさまに社会主義共産主義を賛美する。有名な歌「イマジン」は聴衆に対して、天国、地獄、宗教、国、私有財産のない地上の楽園(つまり共産主義)を「想像してごらん」と呼びかける。

 吹き出しました。デマ右翼「法輪功」らしいですが、ジョン・レノンの「イマジン」を共産主義賛美呼ばわりです。つうか本当にヒット曲「イマジン」がそんな歌だったら今頃米国は、もっと左傾化(?)してるでしょうよ。

c. ポルノ
 共産主義が主張してきたさまざまな革命の中で、最も声高に叫ばれたのが性の解放である。

 勿論そんな事実はありません。まあ、「ポルノに限らず」左派(言論抑圧が横行していたソ連・東欧などは除く)は一般的に「言論規制には慎重な立場」ですが、それは勿論ポルノ礼賛とは違います。
 つうか、その法輪功理論だと「ヒュー・ヘフナーのプレイボーイ」「日活ロマンポルノ」だのは「共産主義の陰謀」だったんでしょうか?。相手にするだけばかばかしい話です。

 日本ではポルノがすでに社会の一部として常態化し、スーパーやコンビニエンスストアの雑誌売場に整然と並べられている。

 「いつの時代の話だよ」ですね。

CNN.co.jp : 日本のコンビニ大手、成人向け雑誌の販売中止へ
 国内総店舗数2万700店のセブン―イレブン・ジャパンと、同1万4574店のローソンは21日、成人向け雑誌の販売を8月末までに中止すると発表した。

アダルト雑誌、深まる苦境 コンビニ撤去後の生き残り策:朝日新聞デジタル
・セブン―イレブン・ジャパン、ローソン、ファミリーマートのコンビニ大手3社が9月から「成人向け雑誌」の販売を原則中止した。アダルト雑誌の市場は縮小の一途をたどっていて、重要な販路からの撤去は深手となりそうだ。「エロ本」とも称されてきた雑誌は何を残し、これからどうなるのか。

と言う記事で分かるように、もはやコンビニからは「ポルノ専門成人雑誌」は既に姿を消しています(ただし雑誌の一部に「水着グラビア」「ヌード」など、ポルノ要素を含む「成人男性向け一般雑誌」週刊プレイボーイ、フライデーなどはコンビニに残っていますが、これにしても今後は状況が変わるかもしれない)。
 コンビニで「ポルノ専門成人雑誌」が売られていたときですら、店の奥のコーナーに置いたり、雑誌をひもで縛ったり、カバーを掛けたり、テープで留めたりして「女性や子どもの目につかないようにすべきだ」と言う主張に一定の配慮をしていました。
 もちろんそこには
1)コンビニの利用者はむしろそうしたエロを嫌う人間が多い、雑誌を置くことはかえって売り上げに悪影響(コンビニ側の理由)
2)そうした成人雑誌出版社側にとってもコンビニでの売り上げはもはやそれほど多くない、むしろコンビニに置き続けることで出版社側が非難に対応する負担が増える(雑誌側の理由)
つう要素があるでしょう。要するに金儲けの論理です。

 ポルノ女優は10代のアイドルとして持てはやされ、堂々とメディアに登場する。

 「どんな番組だよ?」「その10代のアイドルポルノ女優って誰のことだよ?」ですね。テレビの深夜番組ならまだしもプライムタイムではそんな番組は放送されませんが。もしかして「雑誌で水着グラビアにもなることがあるAKB48」のことか(確かにAKBならプライムタイムの番組に出演する)。ただ「AKBの水着グラビア」は普通「10代のポルノ女優」とは言わないでしょう。

 ネットのポルノに夢中になったイギリスの12歳の男子が、妹をレイプする事件があった。

 おいおいですね。デマ屋の法輪功では「そんな事件が本当にあったのか自体が怪しい」ですが仮にあったとして「ポルノの是非はともかく」、「ポルノのせいで妹をレイプした」つう話ではないでしょう。普通の人間はそういう近親者相手の性行為には及ばない。

 ヨーロッパの多くの国々では、売春は合法である。1969年、デンマークは世界で初めて売春を合法化した。厳しい規制を敷いていたノルウェーも2006年に売春の合法化に踏み切った。

 「そういう方面に無知」なのでなんとも評価できませんが、仮にそれが事実として「是非はともかく」それは「共産主義の陰謀だ!(法輪功)」つう話ではありません。つうかデンマークノルウェー(単なる偶然だがどちらも北欧の君主国)なんてせいぜい社民主義であって共産主義じゃないし。

 世界の製造センターでもある中国は、大勢の売春婦を輸出している。主な輸出先は日本、マレーシア、中近東、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカである。

 「そういう方面に無知」なのでなんとも評価できませんが、仮にそれが事実として「買う側にも非があること」は言うまでもないでしょう。「アンチ中国政府」法輪功のように中国だけに悪口する話ではない。

 2004年の上院公聴会の時、パット・ファガン博士(Pat Fagan)は離婚専門の弁護士から得たデータを発表した。それによると、離婚したケースのうち56%は、どちらかが「インターネットのポルノに異常なほど興味があった」という。

 どう見てもデマですね。「ポルノの是非はともかく」、ポルノと離婚率には何の関係もないでしょう。

 社会の階級を消滅しようとする共産主義は、男女の境界をもなくそうとしている。

 当たり前ですがそんなことは出来ませんし、そもそも誰も目指していません。フェミニズム共産主義ではない)が主張してることは「男女の境界をなくすこと」ではなく「のび太があやとりしてもいいじゃないか」、「女の子がサッカーしてもいいじゃないか(なでしこジャパン)」、つまり「いわゆる男らしさ、女らしさを社会が個人に押しつけない社会」つう話でしかありません。デマ右翼・法輪功らしいデマです。

 両性的なファッションの流行がさらに男女差をぼやけさせ、あるいは反対にする。これらの現象は、伝統的に忌み嫌われていた異常な性行為やふしだらな生活スタイルに対し、人々が受容する社会を形成するための布石である。

 つまりはウヨ宗教・法輪功は「男は長髪にするな、女はスカートをはけ(男は男らしく、女は女らしいファッションをしろ)」などと主張し、それに反対する人間に共産主義のレッテルを貼るわけです。ばかばかしくて話になりません。そんなんで共産主義なら世界中共産主義者だらけでしょう。

ジョージア(缶コーヒー)(ウィキペディア参照)
 2003年からのジョージアCMは女優3人(最初は米倉涼子*4矢田亜希子佐藤江梨子。2004年9月から佐藤以外の2人を藤原紀香加藤あいに入れ替え)がサラリーマンなど男性の職業に扮したCMになっている。この時、3人がタイトスカートではなく女性用スラックスを履いてCMに出演し大流行。以後キャリアウーマン層、就活生のリクルートスーツの一つとして定着する事になった。

というジョージアCMも「スカートをはかないなんて、共産主義の陰謀」になってしまうでしょう。


北大教授 中国で拘束を確認 本人との面会など支援 官房長官 | NHKニュース
菅官房長官、中国での北大教授拘束で「できる限り支援している」 - 産経ニュース
 「願望込み」ですが、菅がここまで言った以上、途中で見捨てるような事はないと思います。もちろん「見捨てるようなこと」を我々国民も許してはいけませんが。


米中合作映画に見る中国の野望 石川弘修(国基研理事・企画委員) « 国基研ろんだん 国基研ろんだん « 公益財団法人 国家基本問題研究所
【第628回】香港デモを支援しない異質の国日本 « 今週の直言 « 公益財団法人 国家基本問題研究所

米中合作映画に見る中国の野望 石川弘修(国基研理事・企画委員) « 国基研ろんだん 国基研ろんだん « 公益財団法人 国家基本問題研究所
・中国公船による沖縄県尖閣周辺海域での領海侵犯が続いているにもかかわらず、「日中関係は完全に正常な軌道に戻っている」と発言し続ける日本政府
・日本の国会議員やメディアの責任も大きい。
・香港のデモやウイグルの人権抑圧などに対しても、もっと声を上げていくべき

【第628回】香港デモを支援しない異質の国日本 « 今週の直言 « 公益財団法人 国家基本問題研究所
 英政府は中国の意を体した香港警察によるデモ隊への実弾発射を非難する外相声明を出し、米下院はデモ隊の民主化要求を支援する法案を全会一致で可決した。しかし、日本政府の反応は煮え切らず、香港当局による弾圧やその背後にいる中国を批判しない。日本の国会も香港問題で動く気配が全くない。
 香港情勢に関する菅義偉官房長官のコメントは、過去2カ月間ほとんど変わらない。①多数の負傷者が出ていることを大変憂慮している ②関係者の平和的話し合いにより事態が早期に収拾され、香港の安定が保たれることを強く期待する―と繰り返すだけだ。
 来年春に予定される習主席の国賓としての来日をつつがなく終えるため、「中国を刺激しないよう及び腰になっている」との声が自民党内から漏れてくる(読売新聞)。日本政府にとっても国会にとっても、うわべだけの「日中友好」が最優先事項になっていないか。

 「日本政府の対中国外交」で安倍への不満を募らせながらも完全に「批判の腰が引けてる」国基研です。「日本政府」「日本の国会議員やメディア」などとは書いても「安倍首相」「安倍政権」「自民党」と書けない辺りが実に滑稽です。


ソロモンを中国が軍事拠点化 冨山泰(国基研研究員・企画委員) « 国基研ろんだん 国基研ろんだん « 公益財団法人 国家基本問題研究所
 現時点ではソロモン諸島も中国も「軍事拠点云々」などという話は否定しており、そのような動きは何ら表面化していません。つまり現時点では噂話にすぎない話であり、確定的事実のように語っていい話ではありません。実に馬鹿げています。

*1:大蔵次官から政界入り。吉田内閣蔵相、通産相、石橋内閣蔵相、岸内閣蔵相、通産相などを経て首相

*2:全学連結成当初(1950年代)はともかく、「全学連新左翼化(1960年代以降)」以降は到底「強い影響下にあった」などとはいえません。

*3:ただしウヨの多くが同性愛を敵視してることから少なくない「同性愛者のウヨ」が自らの指向を隠していること、それどころか「ウヨ世界での保身のために」異性愛者の振りをして同性愛差別に加担することすらあることは公然の秘密でしょう。

*4:女優。代表作として、テレビ朝日松本清張 黒革の手帖』(2004年)、『松本清張 けものみち』(2006年)、『松本清張 わるいやつら』(2007年) 、『ドクターX〜外科医・大門未知子〜(第1~6シリーズ)』(2012年、2013年、2014年、2016年、2017年、2019年)など