今日の中国ニュース(2020年7月22日分)

米、ヒューストンの中国総領事館に閉鎖要求 中国外務省は猛反発 - 産経ニュース
 事実ならトランプ政権は正気では無いですね。


裏目に出たインドの対中宥和策 近藤正規(国際基督教大学上級准教授) « 国基研ろんだん 国基研ろんだん « 公益財団法人 国家基本問題研究所
 「インドが中国宥和外交を改めることを期待する」なんて反中国ウヨ文を極右団体・国家基本問題研究所のサイトに投稿するのだからこの近藤准教授、相当の反中国極右ですね。
 とはいえ、インドも「彼や国家基本問題研究所が期待するような反中国外交」はしないでしょうが。中国市場を完全に捨てることなど合理的では無いからです。


中國・習主席の国賓訪日は実現すべきだ:批判と国家関係は別もの(田畑光永*1
 リベラル21と言えばあの「国賓訪問反対・阿部治平」が常連寄稿者だし、田畑も「アンチ中国」なのでてっきり田畑も「国賓訪問反対」かと思いきや「国賓訪問すべし」だそうで意外です。
 まあ、「国賓訪問をやめるとかえって、民間交流に支障が出て、中国民主化という観点に立っても逆効果」「国賓訪問した習氏に安倍政権が直接苦言を呈すればいいのでは無いか(ボーガス注:安倍にそれが出来るかはひとまず置きます)」ということで田畑が「民主化という観点での中国批判」を重視してることは明らかですが、「国賓訪問を容認する程度」には常識派のようです。

 最近の日本経済新聞の世論調査によれば、習氏の訪日を「実現すべきだ」とする人の割合が28%であるのに対して、「中止すべきだ」は62%を占めたという。ダブルスコアである。驚いた。訪日を「実現すべきだ」が3割を切るというのは驚きであると同時に、相手側からは「敵意の表明」とみられかねず、いささか困った事態である。

 びっくりですね。であるからこそ「国賓訪問は日中友好関係を保持するためにも必要だ」と言うべきでしょう(新型コロナが深刻で、とてもそれどころで無いなら話は別ですが。もちろん『国賓訪問を実現するためにも』コロナ蔓延は阻止すべきです。阻止すべき最大の理由はもちろん「国民の生命と健康の維持」「コロナ不況の阻止」ですが)。
 多くの場合、「国民世論に従うべき」と思う俺ですが、こんなのは従わなくていい。明らかに考えとして間違っており、こんな考えに従った場合の「国益へのダメージ」も深刻だからです。
 しかし「中国が経済大国化」し、「日本経済における中国の存在価値もより大きくなり(当然、観光業など中国向けビジネスで食ってる人間も昔より増えてる)」、かつ「高度経済成長期やバブル期」等と比べるとわかりやすいですが昔に比べ明らかに日本経済が落ち込んでいる今、「なんでそうなるの?(コント55号風に)」ですね。

 支持政党別に見ると、野党の立憲民主、国民民主両党を支持する人で「中止すべきだ」が70%を超えていて、与党よりその比率が高い。年齢別では60歳以上では「中止すべきだ」が68%を占め、40~50歳の58%、18~39歳の59%をはっきり上回っている。
 この数字から何を読み取るかは難しいけれども、与党支持者より野党支持者のほうが、また比較的若年層より高齢層のほうが、民主とか人権とかに敏感に反応する、また比較的若年層のほうが現役社会人として日中関係の現実を大事にする、といった程度のことは言えるのだろうか。

 いや、このデータだけではそこまでは言えないでしょう。そもそも「60歳以上では「中止すべきだ」が68%」「40~50歳の58%、18~39歳の59%」というのは「若年層」云々なのか(40~50歳代は若年層とは言わないでしょうし、58%と59%ではほとんど差が無い上、あえて言えば若年層である「18~39歳」の方が「中止すべきだ」が高い)。
 むしろ「年金生活者は中国ビジネスの重要性が理解できてない」「現役世代でも管理職の立場に普通無い20~30歳は中国ビジネスの重要性への理解が乏しい」と見るべきでは無いか(とはいえ「40~50歳」でも「中止すべきが過半数」とは正気を疑いますが)。
 ちなみに

習氏の来日「中止すべきだ」62% 世論全体が慎重に :日本経済新聞
・「中止すべきだ」と答えた人を政党支持別に分析すると、(ボーガス注:田中*2首相の親書を携えての竹入公明党委員長の訪中が国交正常化を実現したなどと評価し)歴史的に中国との関係を重視する公明党の支持層でも5割を超えた。立憲民主党と国民民主党の支持層では7割超だった。
安倍晋三首相に期待する政策に「景気回復」を挙げた層に絞って分析をしても全体と同じ62%が「中止すべきだ」と答え、「実現すべきだ」は31%だった。

だそうです。
 「景気回復など無能な安倍に期待する方がおかしい」「景気回復を口実にモリカケ桜を見る会などの無法を容認するのはおかしい」と言う意味でも「景気回復を理由に安倍支持と言いながら、日中経済交流を阻害し、景気回復に逆行する国賓訪問反対を主張するのはおかしい」と言う意味でも「アホか?」と言う話です。
 何のために安倍が国賓訪問を推進してると思ってるのか。落ち込む日本経済を立て直すための手段の一つであることは明白でしょうに。
 まあたぶん回答者はバカ(国賓訪問反対と景気回復希望が矛盾すると理解できないバカ)か嘘つき(実際には「反中国」など景気回復とは違う理由で安倍支持なのに、景気回復云々と嘘をつく)なんでしょう。どっちにしろ呆れたバカです。

*1:著書『中国を知る』(1990年、岩波ジュニア新書)、『鄧小平の遺産』(1995年、岩波新書)、『勝った中国・負けた日本:記事が映す断絶八年の転変(1945年~1952年)』(2015年、御茶の水書房

*2:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)などを経て首相