高世仁に突っ込む(2020年8/1日分)

「誰でも いつでも 何度でも」検査の世田谷モデルを応援しよう! - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 世田谷区の保坂展人*1区長が、今週、いくつかのメディアで、東京大学児玉龍彦*2名誉教授の提言をもとに「誰でも いつでも 何度でも」検査が受けられる「世田谷モデル」の構想を語った。
 保坂区長はフジTVの「グッデイ」でこう語っている。
保坂区長:
 やはりこれだけ新型コロナが広がってくると、気を付けて避けられる働き方、テレワークなどが必要なんですが、どうしても人との接触が不可避である仕事があります。例えば医療関係者や介護施設、保育士や学校の先生、こういう人たちに「社会的な検査」として、定期的にPCR検査を受けていただくと。世田谷区の中で、保育で働いている人だけでも計算してみたら1万人いるんです。
安藤優子
 そんなにたくさんの人がいるんですね。この検査は全て無料で行うということでいいんでしょうか?
保坂区長:
 社会的な検査というのは、社会の継続のために必要な人たちの検査で、これはお金をかき集めて、負担がないようにしたいと思っております。
安藤優子
 世田谷区の予算の中で、その社会的な検査を行うつもりだということですか?
保坂区長:
 予算の組み方については民間からの貢献も大いに頂きたいですし、寄付も含めて集めていく。もちろん区の事業であれば区の負担が必要になってきますが。今まさにプロジェクトチームを作って、その財源の捻出の仕方やルール、1人あたりどういう費用でできるのか、詳細を詰めている状態です。

 コロナ対応は「左右のイデオロギーとは関係ない」とはいえ、保坂氏と言えば元社会党国会議員です。
 にもかかわらず、こうして好意的に取り上げる。
 「産経」と違いフジにはその程度の常識はあるようです。
 まあ、それだけ
1)安倍政権のコロナ対応がフジや安藤に「呆れられてる」つうことであり
2)だからこそ、保坂氏(保坂氏に限らない)などの「国とは異なる様々な動き」に注目せざるを得ないということもあるでしょうが。
 そして「ウヨキャスター」とはいえ、安藤優子*3は「元ウヨキャスター(今は完全な右翼活動家)」櫻井よしこ*4とは違いその程度の常識はあるようです。
 櫻井が安藤のような存在をどう思ってるのか気になるところです。内心は「私だって好きで国基研理事長なんかやってない。安藤のようなキャスター活動が本当はしたい」ではないのか。
 まあ、本心「ニュースキャスター時代より今のほうが幸せだ」と思ってたとしたらそれも「何だかなあ(呆)」ですが。
 ちなみにウィキペディアによれば安藤が1958年生まれ、櫻井が1945年生まれです。
 安藤がフジ『ニュースJAPAN』キャスターになったのが1994年(38歳)、櫻井が日本テレビNNNきょうの出来事』キャスターになったのが1980年(35歳)で同じくらいの年齢でニュースキャスターになったのに、かたや「ウヨとは言え極右では無く、一応ニュースキャスター(安藤)」と「もはや完全な極右活動家。ニュースキャスターとはとても言えない(櫻井)」という形でその人生は今大きく違うわけです。

*1:著書『年金を問う』(2004年、岩波ブックレット)、『闘う区長』(2012年、集英社新書)、『相模原事件とヘイトクライム』(2016年、岩波ブックレット)など

*2:著書『内部被曝の真実』(2011年、幻冬舎新書)、『放射能は取り除ける:本当に役立つ除染の科学』(2013年、幻冬舎新書)など

*3:1994年4月から2000年3月まで、フジ『ニュースJAPAN』で、2000年4月から2015年3月までフジ『FNNスーパーニュース』でキャスターを務めた。2015年3月から現在までフジ『直撃LIVE グッディ!』司会。長年に亘ってフジの看板番組キャスターを務めたことでフジ社員と思われがちだが実は当初からフリーである。『ニュースJAPAN』キャスター就任以前にはテレ朝『ニュースステーション』レポーターなどを務めていた(安藤優子 - Wikipedia参照)。

*4:1980年5月から1996年3月まで日本テレビNNNきょうの出来事』でキャスターを務めた。1995年には薬害エイズ事件をテーマとした『エイズ犯罪 血友病患者の悲劇』(1994年、中央公論社→1998年、中公文庫)で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。2007年12月、国家基本問題研究所理事長に、2014年10月、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」共同代表に就任。今もこれらの役職を務めるプロ右翼活動家。『GHQ作成の情報操作書「真相箱」の呪縛を解く:戦後日本人の歴史観はこうして歪められた』(2002年、小学館文庫)、『日本人の美徳』(2008年、宝島社新書)、『皇位継承の危機いまだ去らず』(共著、2009年、扶桑社新書)、『保守新生』(平沼赳夫との共著、2010年、宝島社)、『日本人の魂と新島八重』(2012年、小学館101新書)、『中国はなぜ「軍拡」「膨張」「恫喝」をやめないのか』(共著、2012年、文春文庫)、『気高く、強く、美しくあれ:日本の復活は憲法改正からはじまる』(2013年、小学館)、『ニッポンの懸案:韓・中との衝突にどう対処するか』(2014年、小学館新書)、『日本とインド・いま結ばれる民主主義国家:中国「封じ込め」は可能か』(2014年、文春文庫)、『日本人に生まれて良かった』(2015年、悟空出版)、『赤い韓国』(呉善花との共著、2017年、産経セレクト)、『地政学で考える日本の未来:中国の覇権戦略に立ち向かう』(2017年、PHP文庫)、『朝日リスク』(花田紀凱との共著、2018年、産経セレクト)、『韓国壊乱』(共著、2018年、PHP新書)、『チベット 自由への闘い:ダライ・ラマ14世ロブサン・センゲ首相との対話』(2018年、PHP新書)、『親中派の嘘』(2020年、産経セレクト)など右翼著書多数(櫻井よしこ - Wikipedia参照)。