矢崎滋って「事実上引退してた」のかとびっくり(追記あり)

 [B! 人生] 【独自】ホテルに5年4か月滞在、謎の女性死亡…「病院は行きたくない」部屋に現金750万円(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュースに「(ボーガス注:身元はさすがに分かるでしょうが)矢崎滋も将来こうなっちゃうのかなあ」とぼやく(矢崎ファンの?)ブクマがあるのを見て、「???」と思ってググって見つけた記事ですがびっくりしたのでメモしておきます。引退していても「悠々自適の生活」ならともかく、残念ながら「安ホテルで一人住まい」「収入は貯金と過去出演作品(ドラマ、映画)の放映権料だけ」「昔の俳優仲間とは会いたがらない」とはあまり幸せそうにも見えません。
 売れっ子だった頃(1990~2000年)に比べれば「2000年以降(矢崎がこうしたホテル住まいを始めたのも20年前とのこと)」は「何故かお呼びがかからなくなってきた*1」とはいえ「芸能界引退」を表明するほど「仕事がなくなってきたの?(あるいは仕事はあるが矢崎のプライド的に納得できない端役?)」と不思議には思います。

矢崎滋、『白鶴まる』CMでおなじみの俳優が東北で送る“哀愁に満ちた余生” | 週刊女性PRIME2020.9.22
 今年3月からNHKBSでアンコール放送されている『はね駒』。女性記者・磯村春子の半生がモデルとなっている'86年放送の朝ドラだ。主演を斉藤由貴が務め(中略)たこの作品は、最高視聴率49・7%を叩き出した。
 SNS上には《懐かしい》《みんな若い》とオールドファンからの感想があふれているのだが、それらにまじってこんな声が─。
《『はね駒』観てたら矢崎滋さんが出てたの。そういえば最近お顔みないなぁ》《矢崎滋さん、どうされてるんだろう》
 矢崎滋。
 細い目に丸メガネがトレードマークの俳優だ。東大中退で演劇の道に入り、劇団四季を経て'80~'00年代にかけて俳優として活躍。のみならず、『クイズ日本人の質問*2』(NHK)、『さんまのSUPERからくりTV*3』(TBS系)、『なるほど!ザ・ワールド*4』(フジテレビ系)といったクイズ番組などでも軽妙なトークを披露するなど、多数のレギュラーを抱える売れっ子だった。
「それに、矢崎さんと言えば『白鶴まる』のCMでしょう。全国各地の港を訪ねては働く人たちと一緒に料理を食べて、最後にみんなで“まるっ”とポーズをとるアレ(笑)。20年以上も出演していました」(ドラマ制作会社関係者)
 だが“代表作”とも言えるCMを'06年に突如降板。'14年のドラマ出演*5を最後に、矢崎は表立った仕事をしていない。
「それどころか、誰も連絡がつかない状態なんですよ。誰に聞いても彼がどこにいるのか知らない。矢崎さんが主宰していた劇団兼事務所も今年初めに解散手続きがとられたそうだし」(舞台関係者)
 その劇団『東京芝居倶楽部』に、かつて所属していた俳優の松沢英明も、
「最後に矢崎さんに会ったのは10年くらい前。それっきりです。何年か前に携帯に電話したら、番号が変わってて別の人のだったから……」
 近しい関係者すらも行方を知らない状態─。
 その矢崎は現在、東京から遠く離れた場所で暮らしていた。消息を教えてくれたのは矢崎の古い知人だ。
「矢崎君は、もう20年近く、JRの駅しかないような田舎町のホテルで暮らしていて」
 9月3日、東北地方にあるその町を訪ねた。駅の近くにぽつんと立つ簡素なビジネスホテル。お世辞にもきれいとは言えないホテルの一室が、矢崎の“自宅”だというのだ。
「1泊1万円の部屋を、長期滞在ということで、1泊5000円にまけてもらって住んでいるって」(前出・知人)
 地元住民でも、そのことを知る者は皆無だった。
「何年も前にお客さんが“矢崎さんを見た”って。でも、こんなところに住んでいるわけない。別荘でもあるのか、ロケでもやってたんじゃないですか?」(近所の商店主)
 住んでいるというホテルの部屋を半信半疑で訪ねてみると、扉が開いた。怪訝な表情を浮かべる矢崎本人だった。
「びっくりした……こうやって追っかけられたのは、ここに20年住んでいて初めてだよ。俺なんかに注目してくれるだけでも光栄ですけど」
 目を傷めているのか、片方の目には眼帯が……。「どうしてここに?」と記者が尋ねると、意外な言葉が返ってきた。
 「だって俺“引退”してるから。引退宣言してないけれど、もう役者はやらない。宣言させていただけるほど立派な役者じゃないもん。ここなら、つつましく生きていけるから。家賃も月15万円だしね」
 一軒家だってもっと安く借りられるのでは?
「俺の計算だと月30万円はかかるよ。ここならトイレットペーパーも補充してくれるし、掃除もタダ。冷蔵庫やテレビが壊れても交換してくれます。近くに場外馬券売り場があって、そこで馬券を買うためにここに泊まっているうちに居ついたっていうか……。町の人にも住んでいるとは言っていないんだ。“競馬が理由”なんてカッコ悪くて」
 降板をめぐる噂については首を傾げた。
「え!? 同性愛をカミングアウトしたから!? 違う違う。CMは“今年で終わりで”って言われて終わっただけ。離婚したのもずっと昔、俺が30代のころだもん。」
 そして、本当の引退理由について訥々と語り始めた。
「いい夢を見させてもらった。主役*6も司会*7もやらせてもらった。でも60歳手前くらいから“相手にされなくなってきたな”と感じるようになって。ギャラも下がってきたし。そうしたら芸能が嫌になっちゃった。芸能が嫌ってことは東京も嫌だっていうこと」
 東京を離れ、主宰していた劇団の稽古場もたたんだ。『白鶴まる』CMに出演していた当時は、稽古場の家賃を月80万円も払っていたそう。
「CMを降りたとき、白鶴さんは20年分の功労金……“退職金”をくれた。サラリーマンのそれよりもずっと多い額をね」
 昨今、ドラマも映画も“おじさん俳優ブーム”。「矢崎さんのような俳優が引退なんて早すぎる」と指摘するも首を横に振る。
「今“おじさん”と言われている役者たちは(ボーガス注:1956年生まれの役所広司など)俺の下の世代。それとは別に、『半沢直樹』みたいなドラマ*8にも西やん(編集部注:西田敏行)やエモっちゃん(同注:柄本明)くらいの……俺たち世代の役者*9がひとりは必要なんだけれど、俺はそこに呼ばれることはなかった。
 エモっちゃんや笹野高史は若いときから老け役をやってきて今があるんだ。これは俺の生き方の失敗。人生を張り切っちゃっていたんだ。でも“引退”と言いながら、同世代で役者を続けている人を見かけるとチャンネルを変えちゃうくらい、俺は惨めな人間なんだよ」
 身体も衰えてきたという。矢崎は眼帯を指さした。
「こっちの目、見えないんだ。緑内障でね。それに歯もない。歯医者が怖くて行かなかったら、前歯が全部なくなった。今はコロナも怖いしさ……」
 家賃を含め、生活の費用は貯金を切り崩している。
「あとは再放送料とかね。今『はね駒』をやっているけど、NHKはちゃんと再放送料をくれたよ。30万円。これまではテレビ局から“映像を使いたい”という連絡は全部断っていたんだけど、今は少ない額でも入るとうれしいの」
 テレビ局だけではない。親しかった人々との関わりもすべて絶ってしまったという。
「世話になった人、付き合いが深かった人も、みんな。西やんやエモっちゃん、仲のよかった役者も携帯を変えたときに“切っちゃった”から」
 あるとき、そのうちのひとりが矢崎を探しにきたことがあった。俳優・役所広司だ。
「彼がロケでこの近くに1か月ほど滞在していて“矢崎滋がいるらしい”ってわかったんだって。彼のマネージャーがフロントまで尋ねてきたんだけど“いないって言って”と。本当はすげぇ会いたかったのよ。俺、昔から彼が大好きだし、彼も俺のことを認めてくれていてさ。でも俺は見つからないよう部屋から出ずに、カップ麺すすってジッと隠れてたよ。恋しいけれど会えない。芸能なんて、もう、ずうっと前のことなんだ」
 そして自嘲ぎみに笑った。

参考

【独自】ホテルに5年4か月滞在、謎の女性死亡…「病院は行きたくない」部屋に現金750万円(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース
 全国有数の温泉地・大分県別府市のビジネスホテルで今年、「井出百枝(いでももえ)」と名乗る高齢女性が亡くなった。女性はこのホテルに5年4か月間滞在。部屋からは現金約750万円が見つかった。市は、身元不明の「行旅(こうりょ)死亡人」として官報に掲載し、情報提供を呼びかけているが、特定には至っていない。
 市福祉政策課の田辺裕課長は「身元が分からずに、行政が火葬の手続きをするのは悲しいことだ。なんとか親族を見つけ、弔ってもらいたい」と話している。


【追記その1】
 コメント欄でご紹介頂いた「矢崎関係の面白記事」についてメモしておきます。ご紹介本当に有り難うございます。
 なお、矢崎と都が『現在において事実上芸能界引退』らしいのは寂しいですが、「週刊女性の記事では自嘲していた矢崎」が伴侶(?)を見つけて精神的安定が得られたのならそれは良いことです。
 しかし話は脱線しますが「事実上引退状態」で消息不明と言えば「ちあきなおみ(1947年生まれで矢崎や都とほぼ同年齢)」がいますね。

都はるみが意外な大物俳優と「東北でホテル暮らし」 | FRIDAYデジタル2021年03月11日
 マスク姿の女性が、シルバーマークをつけた国産コンパクトカーのハンドルを握り、やや古めかしいビジネスホテルの駐車場に現れた。助手席には年配の男性。クルマの後部ハッチを開けた二人は一緒に荷物を取り出す。買い物帰りのごくありふれた老夫婦の姿に見えるが、実はこの二人、歌手の都はるみ(73)と俳優の矢崎滋(73)である。
「コンサートを休ませてもらいます」
 ’15年11月24日、東京国際フォーラムでの全国ツアー最終日に都はそう宣言した。それから彼女は、’16年2月にラジオ番組に一度だけゲスト出演したが、丸5年以上も表舞台から完全に姿を消している。 『アンコ椿は恋の花』など、ヒット曲は数知れず、NHK『紅白歌合戦』に出場すること29回。昭和・平成を代表する日本歌謡界のスターは、いま東北地方の静かな街でひっそりとホテル暮らしをしていた。
 一方の矢崎も数年前から芸能活動を休止している。矢崎と言えば有名なのが、『白鶴まる』のCMだ。全国各地の漁港を訪ねて漁師たちと一緒に両腕で大きく丸を作る。そんな同社のCMに’06年まで20年以上も出演していた。また、名バイプレイヤーである一方で、東京大学文学部英文学科中退の学歴を生かして、『クイズ日本人の質問』(NHK)などクイズ番組でも活躍。だが、’14年12月にドラマ『相棒』(テレビ朝日系)にゲスト出演して以降、俳優業は行っていない。
「現在、芸能関係者は誰も矢崎さんと連絡がとれない状態です。’20年9月に『週刊女性』の取材に答えて、役者は引退して一泊5000円でホテル暮らしをしていることを明かしました。CMを降りたときに『白鶴』からもらった功労金などの貯金を切り崩して生活していると。役者仲間も知りませんでしたから驚きましたね。矢崎さんは携帯電話の番号も変え、芸能界とは縁を切った状態です。たしか30代の頃に離婚して以来、ずっと独り身のはずですが……」(矢崎の知人)
 そんな矢崎が、唯一、芸能界でつながっていたのが、都だったのだ。ともに人生の辛酸を知り尽くした、同い年の二人が惹かれ合い、いま東北にある『北の宿』で一緒に暮らしていたのである。

田中美佐子が都はるみ・矢崎滋熱愛に驚き「まさか…何か70過ぎて穏やかないい恋愛」/芸能/デイリースポーツ online2021.3.12
 女優・田中美佐子が12日、フジテレビ系「バイキングMORE」に生出演。演歌歌手・都はるみ(73)と俳優・矢崎滋(73)の熱愛に驚きながらも「70過ぎて穏やかないい恋愛」などと話した。
 番組では、この日発売の写真週刊誌FRIDAYが、都が東北地方のホテルで暮らしている矢崎のもとに通っていると報じたことを伝えた。10年以上前に、矢崎が都はるみ座長の舞台公演に出演したことがきっかけで知り合い、その後関係が深くなったという。
 名バイプレーヤーの矢崎とは何度も共演したという田中は「もう若い頃はどこのスタジオ行ってもお会いしてるぐらいで。共演もしてましたし。いつもイメージあったのは本当に真面目で、すごく言葉遣いも品があって丁寧で、何でも真面目に取り組む方っていうイメージもありましたし。馬のこともよく…みんな競馬が大好きで、競馬の話でみんなで盛り上がるっていうことも結構あったし」と、思い起こしながら話した。

【甘口辛口】交際発覚の都はるみと矢崎滋さん 再婚してもしなくても、末永くお幸せに - サンスポ2021.3.14
 はるみはバツイチで、08年には長年のパートナーだった音楽ディレクターと死別。13年に疲労からくる急性喉頭炎で入院したのを境に活動をセーブするようになり、16年2月にラジオ出演したのを最後に公の場から姿を消した 。
 一方、同じくバツイチの矢崎さんも14年のドラマ出演を最後に活動を停止。昨年9月には週刊誌「週刊女性」の取材に引退を告白した。現在は東北地方の1泊5000円のビジネスホテルが定宿。はるみは東京に自宅があり、北関東で喫茶店を営む親しい女性とゴルフや温泉を楽しむかたわら、車を運転して“通い逢瀬”の時間を大切にしているという 。
 はるみはしばらく歌のレッスンをしておらず、歌手復帰の可能性は低そう。
 矢崎さんとは「今後も茶飲み友達のような関係を続けるのでは」と関係者は明かす。たまに会うから長続きするのかもしれない

都はるみ、“北の宿”で育む矢崎滋との半同棲生活 レストランで肉料理を堪能し、ワインを買い込んで帰宅(NEWSポストセブン) - Yahoo!ニュース週刊ポスト2023年6月9日、16日号
 5月中旬、小雨がそぼ降る昼下がりに、お揃いの黒いレインコートを着た初老の男性と東北のビジネスホテルから出てきた都。一緒にいたのは元俳優の矢崎滋(75)だ。都は2021年、この一泊5000円のホテルで暮らすようになった矢崎の元に通い、「半同棲状態」だと報じられた。報道から2年が経った現在でも現地で仲睦まじく生活しているようだ。

【追記その3】
 偶然知ったのですが「晩年はホテル暮らし」て有名人は他にもいるようです。

山田五十鈴 - Wikipedia
 1980年(昭和55年)頃に京都の自宅を引き払い、安全が保障されている上にお手伝いさんもいらないという理由で東京・帝国ホテルの一室で生活を送っていた。

淀川長治 - Wikipedia
 かつては横浜市鶴見区の自宅に住んでいたが、体調を崩したのをきっかけに、1987年(昭和62年)から亡くなるまでの11年間は、日曜洋画劇場の収録を行っていたテレビ朝日アーク放送センターと同じアークヒルズ内にある東京全日空ホテル34階のスイートルームで暮らしていた。家族のいない一人暮らしには、ホテル住まいが何より便利で快適というのが転居の理由で、転居するホテルの部屋を決めるに当たっては、自身がホテルで死ぬことを最初から想定して「棺桶がちゃんと入るかどうか、エレベーターの大きさを調べて決めた」と『徹子の部屋』で明言していた。

*1:小生などは「?」ですが。矢崎が「うらやましい」と思ってるらしい同年配の西田敏行柄本明と比べ矢崎がそんなに技量的に劣ってるとも思いませんので。

*2:1993~2003年に放送

*3:1992~2014年に放送

*4:1981~1996年に放送

*5:矢崎滋 - Wikipediaによればテレビ朝日・相棒 season13 第8話「幸運の行方」(2014年12月10日放送)

*6:矢崎滋 - Wikipediaによれば『やらまいか!』(1994年、NHK土曜ドラマ)の本田宗一郎(ホンダ創業者)役

*7:矢崎滋 - Wikipediaによれば『ザ・サンデー』(1986年~1987年、フジテレビ)の司会

*8:ちなみに、TBS『半沢直樹』に出ていた「矢崎(1947年生まれ)と同年配または年上の俳優」としては、電脳電設社長・玉置を演じた高橋長英(1942年生まれ)、半澤が勤務する銀行の頭取・中野渡を演じた北大路欣也(1943年生まれ)、半澤の敵役「政権与党の箕部幹事長」を演じた柄本明(1948年生まれ)、半澤の銀行が融資していたマキノ精機社長・牧野を演じた志賀廣太郎(1948年生まれ、2020年に誤嚥性肺炎で死去)、経営危機に陥った帝国航空(明らかに日本航空がモデル、半澤の銀行が融資していた設定)社長・神谷を演じた木場勝己(1949年生まれ)がいます(半沢直樹 - Wikipedia参照)

*9:西田、矢崎が1947年生まれ、柄本、笹野が1948年生まれ