今週の週刊漫画ゴラク(2023年9/30記載)

酒のほそ道
 「夏太りしたのにビールのつまみにカツ煮の卵とじ(つまりはカツ丼の具のみ)を頼もうとする主人公」に「少しは健康を考えてダイエットしろ」と小料理屋のママがヘルシーなつまみとして「冬瓜のサラダや煮物」を出すのは分かりますが「ビールよりハイボールを薦める」のは「関係ないだろ」感がありますね。
 問題は「アルコールの量*1」であって「酒の種類」ではないでしょう。また「アルコールが原因の疾患(肝臓病、膵臓病など)」はともかく、そもそも酒飲みが太る要因は「酒よりもつまみ(脂肪分、糖質(衣)の多い揚げ物(唐揚げ、トンカツ、メンチカツ、コロッケ)など)*2」ではないか。


◆わたしの死に方
 「身近にある死の危険」の紹介漫画で、今回は、インフルエンザ脳症です。
 ネット上の記事を紹介しておきます。まずは「ワクチン接種による予防」が重要という話です。
 正直、今回は「インフルエンザ脳症の発生メカニズムが不明(ワクチン接種くらいしか予防手段がないし、発症した場合、素人には対処できるものではない)」のため、「ワクチン接種による予防」プラス「異常(幻視(ないものが見える)、幻聴(ない音が聞こえる)、ろれつが回らない等)が発生したらすぐに病院の診察を受けること」「症状に悪影響を与える懸念が否定できないので、解熱剤はできる限り避けること(使う場合は非アセトアミノフェン系とすること)」位しか指摘がありません。

Q57:インフルエンザ脳症はどうしたら予防できますか?|一般社団法人 日本小児神経学会
Q57:インフルエンザ脳症はどうしたら予防できますか?
 インフルエンザ発病後、多くの方は1週間程度で回復しますが、中には肺炎や脳症等の重い合併症が現れ、入院治療を必要とする方や死亡される方もいます。これをインフルエンザの重症化といいます。特に基礎疾患のある小児や高齢の方では重症化する可能性が高いと考えられています。インフルエンザで最も重い合併症がインフルエンザ脳症です。死亡率は約30%で、後遺症も約25%の子どもに見られる重篤な疾患です。
 発症を予防するにはインフルエンザワクチン接種が有効です。インフルエンザワクチンの最も大きな効果は、重症化を予防することです。ワクチンにはインフルエンザによる重篤な合併症や死亡を予防することが期待されています。国内の研究によれば、65歳以上の高齢者福祉施設に入所している高齢者については約34-55%の発病を阻止し、約82%の死亡を阻止する効果があったとされています。小児では、6歳未満の小児を対象とした2015-2016年シーズンの研究では、発病防止に対するインフルエンザワクチンの有効率は約60%と報告されています。
 また、解熱剤使用と脳症との関連も明らかになってきました。発熱はインフルエンザの主な症状のひとつで、ウイルスに対する免疫反応の一部であり、必ずしも解熱させなければならないものではありません。38-38.5度以上の発熱があって、元気がなく、ぐったりしているようであれば解熱剤を使用してもよいでしょう。解熱剤の使用の際、アスピリン(商品名:バファリン®など)やメフェナム酸(ポンタール®など)、ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン®など)は使用しないでください。インフルエンザに使用できる解熱剤はアセトアミノフェン(アンヒバ坐剤®、アルピニ―坐剤®、カロナール®など)が主体です。*3解熱剤の使用で不明な点があればかかりつけ医と御相談ください。
中川栄二(国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科)2019年5月1日改変

インフルエンザ脳症の症状・治療法・予防法…後悔しないよう大人も注意を [インフルエンザ] All About
インフルエンザ脳症の症状『高熱・痙攣・意識障害・幻覚・うわごとなど』
 (ボーガス注:幻視(ないものが見える)、幻聴(ない音が聞こえる)、ろれつが回らない、急に泣き出す、大声で歌い出す等)異常行動が必ずしも脳症が起きている証拠とは限りません。いずれにしても、異常行動によって事故につながることもあるので、インフルエンザの時には注意深く観察する必要があります。
インフルエンザ脳症の検査法・診断法『迅速検査の上、脳波検査・頭部CT検査』など
 まずはインフルエンザにかかっていることが確定診断できていなくてはなりません。インフルエンザの診断は、症状を中心に「迅速検査」で行うことが多いです。迅速検査では、多くの場合鼻に綿棒を入れて擦り、鼻の粘膜を採取して、キットに入れて反応を見ます。検査でインフルエンザと確定した上で意識障害がある場合、「インフルエンザ脳症」を疑います。続けて、脳波検査(検査時間約30分程度)、頭部CT検査(検査時間約15分)、頭部MRI検査(検査時間約30分)、血液検査(結果まで約1時間)、尿検査(結果まで約30分)を行います。
インフルエンザ脳症の治療法『ウイルスに対する治療と免疫異常を抑える治療』
 インフルエンザ脳症の治療法は、インフルエンザウイルスに対する治療と、脳症を起こす免疫異常を抑える治療の2つに分けられます。
【インフルエンザウイルスに対する治療法:抗インフルエンザ薬】
 まず、インフルエンザウイルスに対しては、抗インフルエンザ薬を早期に使用して治療します。
インフルエンザ脳症を引き起こす免疫異常を抑える治療】
 インフルエンザ脳症は、インフルエンザによって起こる免疫の異常ですので、免疫の異常を抑える治療も行います。
(以下略)

*1:度数が強ければ強いほどアルコールの量は多いようですが、度数が低ければその分酔わないので「飲もうとすれば大量に飲める」ので度数が低い方(例えばビール)が太らないとは必ずしも言えません。

*2:勿論「つまみなしで飲酒(空きっ腹で飲酒)」だと体に悪いのでつまみ自体は「冬瓜の煮物」「冷や奴」のようなヘルシーな物を何か取るべきでしょう。

*3:インフルエンザ脳症の発生メカニズムは現在も不明で、解熱剤が発生に影響するかも不明だが、「非アセトアミノフェン系の解熱剤」については「影響する疑いがある」として解熱にはアセトアミノフェン系が使われる。