テレ朝・おはよう時代劇『暴れん坊将軍3』第6話「紅蓮の炎に消えた恋」(1988年放送の再放送)(2023年12月14日記載)

◆第6話「紅蓮の炎に消えた恋」(2023年12月14日再放送)
 以下の通り、記事を紹介しておきます。

番組詳細|テレビ朝日
第6話「紅蓮の炎に消えた恋」
 付け火による大火が発生、下手人は「め組の者」との噂が流れる。さらに目安箱にも、め組の仕業だという訴状*1が投げ込まれ、吉宗(松平健)も無視するわけにはいかず真相の究明に乗り出す。そんな中、吉宗は目の不自由な娘・お園(一色彩子*2)と知り合うが、彼女は先の大火で親を失い、め組の者を犯人と信じ*3怨んでいる様子。(ボーガス注:放火現場でめ組の半纏を着た怪しい男を見た)目撃者も現われ、め組は次第に窮地に追い込まれていくが、やがて一連の放火の背後には大がかりな土地買占め*4の陰謀があることが判る。

暴れん坊将軍 III
第6話「紅蓮の炎に消えた恋」
 (ボーガス注:め組に放火の濡れ衣を着せ、め組と親しい南町奉行・大岡)忠相(横内正)失脚を狙う北町奉行(佐久間隼人正重成(浜田晃))、(ボーガス注:地上げ反対派への放火までやって)地上げを進める両替商(大黒屋利平(北町嘉朗))、手先となって放火して回る岡っ引(仙蔵(江幡高志*5))。火事を起こしめ組の仕業と言い立てる企み。(ボーガス注:放火で)店も父も失い深く恨みを抱く盲目の娘(お園(一色彩子))がお話の核。
※下卑た岡っ引が傑作にお似合いの江幡高志。徳田新之助をじろじろねめ回す視線がとっても姑息。

 犯行現場で「め組の半纏を着た怪しい男」が目撃されたのに「め組の半纏は一つも消えてない(なくなってない)」という謎は、悪党一味の岡っ引き「仙蔵」が十手に物を言わせ「め組の半纏を作っている店の職人清吉(お園とは恋人関係の設定:森一*6)」に「一枚余計に作らせていたこと」が(吉宗や大岡にはすぐには分からない物の)視聴者には早い段階で明かされます。
 テレ朝・おはよう時代劇『暴れん坊将軍9』第16話「大奥の改革 上様、お恨みいたします!」(1999年放送の再放送)(2023年11月6日記載) - bogus-simotukareのブログで紹介した作品(1999年放送)では

 大奥総取締の浦瀬(一色彩子

として「悪人一味の一色氏」も本作では、悪人一味によって「放火で店と父を失った」あげく「口封じで恋人も殺される」という酷い目に遭わされる「善人」役です。
 いつもは吉宗や御庭番が「成敗」するのに、「いつものように最後に、北町奉行らの子分を成敗する殺陣を、吉宗と御庭番が繰り広げながら」何故か今回は大岡の見せ場を作るためか、「主要悪人」北町奉行、両替商・大黒屋、岡っ引・仙蔵は成敗されず、大岡に捕縛される(暴れん坊将軍では珍しい「巨悪」成敗なしパターン)。

*1:訴状を投げ込んだのはお園

*2:1958年生まれ。テアトル・エコー養成所在籍中にオーディションに合格し、1981年にテレビ朝日警視庁殺人課』で主要メンバー・眉村冴子刑事役でデビュー。芸名は当時。「読みは同じ」だが、現在は「一色采子」(一色采子 - Wikipedia参照)

*3:仙蔵にそのように吹き込まれた設定

*4:つまりは地上げ(土地買い占め)反対派の家を放火することで地上げを成功させようとしていたという話。この作品が放送された1988年と言えばバブル景気の最中で土地は高騰し「暴れん坊将軍の放火」のような「悪質地上げ屋による放火等の嫌がらせ行為」が問題になっており、時代を反映した作品と言えます。同時期の映画『マルサの女2』(1988年公開)もマルサ(東京国税局査察部)の女「板倉亮子(宮本信子)」が対決する悪党「鬼沢鉄平(三國連太郎)」は地上げ屋でした。

*5:1928年生まれ。劇団俳優座の3期生。同期には愛川欽也(1934~2015年)、穂積隆信(1931~2018年)、塚本信夫(1933~1996年)、渥美国泰(1933~2009年)がいる。時代劇、現代劇問わず「小悪党役」として多数の作品に出演。バラエティー番組に時代劇の悪役俳優である川合伸旺(1932~2006年)、八名信夫(1935年生まれ)と出演した際には「この人達は最後に主役に斬られて目立つからいいけど、自分はその前にこの人達に殺されてしまう」と冗談を言っている(江幡高志 - Wikipedia参照)

*6:最終的には仙蔵によって口封じに殺される。番組タイトルの「消えた恋」とは清吉殺害のこと