テレ朝・おはよう時代劇『暴れん坊将軍3』第27話「偽りの拝領妻」(1988年放送の再放送)(2024年1月17日記載)

◆第27話「偽りの拝領妻」(2024年1月17日再放送)
 以下の通り、記事を紹介しておきます。

番組詳細|テレビ朝日
第27話「偽りの拝領妻」
 吉宗(松平健)は、ひょんなことから朴訥な侍・竹中勘助(赤塚真人)と知り合った。勘助は丹後の国・小鷹藩の藩士で、最近国許から呼び寄せられ江戸へ出てきたばかりだという。数日後、吉宗は勘助に縁談が持ち上がっていることを知る。相手はなんと、小鷹藩主・本多伊賀守(小林勝彦)の側室・喜和(三林京子*1)。身分違いなどもあり、勘助は再三断ったのだが、伊賀守がもう縁談を決めてしまっているらしい。そんな中、(弱みを握り)旗本や大名をゆすっている幕閣の要人*2がいるとの噂が流れ 

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 側室の舞を褒め称えた後、所望するものはいないかと家臣たちに問う殿様。
 無論手を上げるものはなく、殿様は冗談で済ませるが、側室当人の気持ちは?
 江戸に出てきたばかりの勤番侍、財布をすられて大騒ぎを引き起こす。
 江戸の藩邸に欠員が出たため呼ばれたらしいが、このとろさで大丈夫なのか?
 たまたま目に付いたというだけで殿様の側室を拝領する羽目に。
 (国家老の娘出身で)プライドの高い側室は、200石の侍に下げ渡されるよりは髪を下ろしたい*3と願うが、聞き入れられない。
 「床を共にする*4のはお断り」だと!
 国家老の娘の意地が残ってるったってそりゃあない。
 何者かが各藩の内情を探り、脅して大金を脅し取るという噂が大岡様の耳に入る。
 どうも幕閣の何がしの仕業らしいのだが、まだ特定は出来ない。
 某旗本が、息子の不祥事*5を嗅ぎつけられ金を毟られ、最後には自害。
 息子・内藤市之進(岡田洪志)がその仇を討とうと(本多伊賀守を襲撃*6)したことから、脅迫の主犯が割り出される。
 が、その父の名が(隠密同心に命令を下す)大江戸捜査網の内藤勘解由と同姓同名*7なのには吹いた。
 「旗本寄合席」まで一緒。確信犯か?
 仮面夫婦に胡坐をかいていた拝領妻、藩と藩主のために勇気を奮い立たせる姿に初めて価値を見つける。
 「竹中勘助こそ、真の武士でございます」
 結局藩は(藩主の恐喝という)不行跡で取り潰し。
 しかし離縁された妻が戻ってきて、逆プロポーズ。
 上様は江戸城に再就職させてやろうとするが、いい役職がなく結局(無役だが)旗本に。

暴れん坊将軍 III
第27話「偽りの拝領妻」
 出府間もない田舎侍は、藩邸で良からぬ密談を聞いてしまう。殿様は自分の側室を下賜し口止め*8しようとするが、純朴な男は新さんのアドバイスで正義を貫く。藩主がワルなので(成敗した上で)改易、しかし正義の士はちゃんと召抱えてフォローする上様なのだった。
※拝領妻と和解しハッピーの竹中勘助に赤塚真人。欲深好色の殿様に小林勝彦、上様に乗り込まれ切腹を迫られて悪あがきの台詞は「ほざくな若造、吉宗!おのれごときが天下を治めしが大間違いじゃ!、それ!天下人を倒すは今ぞ!出会え!出会え!」。お取り潰しも仕方ないかも。手下の山本昌平がまた凶悪に怖い。

あふろん@芝神明
◆お取りつぶしになってしまった、残当(残念だが当然)
◆小鷹藩はお取りつぶしで藩士かわいそうであった
◆(最後の若山弦蔵のナレーション)
 その後、竹中勘助は吉宗の計らいで旗本に取り立てられ(妻となった)喜和ともども幸せに暮らしたと言う。男女の縁ほど思いがけないものはない。人の世の機微を教えられた吉宗であった
◆竹中だけ旗本に!。えこひいき来た。小林勝彦さんが結んだ奇妙な縁

 以前、取り上げたテレ朝・おはよう時代劇『暴れん坊将軍9』第37話「悪妻教育指南! ニセ将軍になった吉宗」(1999年放送の再放送)(2023年12月5日記載) - bogus-simotukareのブログでの

◆テレ朝・おはよう時代劇『暴れん坊将軍9』第37話「悪妻教育指南! ニセ将軍になった吉宗」
 岩村藩藩主・内藤直正(赤塚真人)、奥方・お美濃の方(西川峰子(現:仁支川峰子))
→妻が大藩・加賀藩出身であるため、小藩藩主の夫には気後れがある。

と似た設定の

 小鷹藩士・竹中勘助(赤塚真人)、拝領妻・喜和(三林京子

という「夫:好人物だがさえない男」と「妻:気位の高い美女」設定(最終的には妻との関係が以前より良くなる)で好演する赤塚氏です。
 良からぬ密談とは以下のような代物。
 家臣・高松文太夫山本昌平)「某藩(藩名を聞き逃しました)の留守居役がご老中に我らのことを訴えようとしているとのこと」
 藩主・本多伊賀守(小林勝彦)「あやつからは十分に金を脅し取った。面倒なことになる前に始末せよ」
 その後、某藩の留守居役(宮城幸生)が暗殺されたことを知り、密談の意味に気づき、青くなる竹中。
 その後、内藤市之進(岡田洪志)の襲撃について、竹中に会い、彼の本心をただそうとする吉宗。
 吉宗「あんたも藩士なら、あの襲撃事件を知っているだろう。小鷹藩主は各方面で恨まれておる」
 竹中「藩主に忠義を尽くすのが藩士の立場。ましてや下級武士の私に何ができるというのですか!」
 (立ち去る竹中を見送り)大岡「恐喝の証拠は集まりました。本多伊賀守の処罰を」
 吉宗「待て、俺は竹中を信じたい」
 (場面が変わり)竹中「私はあなたを殿に御返上したい」
 喜和「殿の御気性を考えれば私まで手討ちになるのが必定。私を道連れにしたいのか」
 竹中「私はやらねばならぬ事があります。その為に身軽になりたいだけで他意はござらぬ」
 (場面が変わり)竹中「拙者、一身上の都合により喜和様を返上いたします」
 (馬鹿にするなと激怒する藩主に我慢できず)竹中「殿、小鷹藩5万石のため、奸賊共との愚かな行為(旗本や大名への恐喝行為)はおやめください。やめぬなら拙者にも覚悟があります」と言い捨てて立ち去り、「返上の意図」を明らかにしてしまう竹中。  
 (立ち去る竹中を見送り)高松「奸賊はむしろ竹中」
 本多伊賀守「斬れ」
(場面が変わり吉宗に対し)喜和「竹中殿こそ真の武士、私は今気づきました」
 目安箱に投書でも投じるかと思いきや、高松に天誅を下そうとし、返り討ちになりそうになる竹中。
 しかしそこに現れ、竹中を救う吉宗。吉宗の手助けを「部外者の力を借りることはできない」とあくまでも拒否する竹中に当て身をし気絶*9させるシーンがおかしい。
 (徳田新之介によって竹中返り討ちが失敗したことを聞くが)本多伊賀守「その徳田が何者でアレ、幕府重臣のワシに手出しなどできまい。放っておけ。それよりも新しいゆすりのネタはないのか。若年寄になるには(政治工作に)金が要るのじゃ」
 (いつもの登場シーンの前のセリフ)吉宗「そんな奴が若年寄になってはたまらんな」
 そして本多伊賀守を成敗。
(全てが終わった後で)喜和「離縁されましたが、是非私を妻にしてくれませぬか」でハッピーエンド。

*1:1951年生まれ。父は文楽人形遣い人間国宝の二世桐竹勘十郎(1920~1986年)、弟は人形遣いの三世桐竹勘十郎(1953年生まれ)という芸能一家。1997年、京都南座の舞台『海道一の男たち』で3代目桂米朝(1925~2015年)と共演したのをきっかけに、米朝に落語家として正式に入門し「三代目・桂すずめ」の名をもらっている(三林京子 - Wikipedia参照)

*2:勿論、本多伊賀守のこと

*3:出家したいの意味

*4:性交渉の意味

*5:人妻との不義密通

*6:返り討ちになりかけるが吉宗と御庭番・左源太によって救われる。そして「命の恩人」である吉宗に事情を語り、本多の所業が明らかになる。

*7:大江戸捜査網では中村竹弥、本作では浜田雄史

*8:何もそんなことをしなくても竹中は下級家臣、「口外すればただでは済まぬ」と脅せば済むことでしょう。どう見ても側室に飽きが来ており、また側室と竹中をおもちゃにしています。

*9:実際にはそう簡単に気絶しないでしょうが