テレ朝・おはよう時代劇『暴れん坊将軍3』第35話「恋と喧嘩のイダ天街道」(1988年放送の再放送)(2024年1月26日記載)

◆第35話「恋と喧嘩のイダ天街道」(2024年1月26日再放送)
 以下の通り、記事を紹介しておきます。

番組詳細|テレビ朝日
第35話「恋と喧嘩のイダ天街道」
 江戸の町飛脚と大名飛脚との間で、健脚を競うあまり不穏な空気が流れ、吉宗(松平健)は頭を悩ませていた。そんな中、飛脚問屋・江戸屋の飛脚・弥市(岡野進一郎*1)が何者かに襲われ、荷物を奪われるという騒ぎが持ち上がる。数日後、今度は小田原藩のお抱え飛脚・松五郎(市川勇*2)が襲われる騒ぎも起こった。やがて、この騒ぎは町飛脚と大名飛脚のケンカへと発展、さらに江戸屋の主人・久兵衛中山昭二*3)が小田原藩藩士らしき侍*4に斬られそうになるという事態まで引き起こし

暴れん坊将軍 III
第35話「恋と喧嘩のイダ天街道」
 大名飛脚と町飛脚のいがみ合いを利用し、邪魔な飛脚問屋元締「江戸屋久兵衛」(中山昭二)を消そうとはかる道中奉行*5「青山勘解由」(名和宏*6)。騒動の果て、田之倉のじい(船越英二)の提案で対抗レースが開催され、その過程でワルの企みは上様の知るところとなる。

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 足自慢の大名飛脚と町飛脚。
 プライドの高い二人はライバル関係にあった。
 人気も実力も、もてっぷりも町飛脚のほうが上だが、それが稼業の町人はともかく、マジになるなよ小田原藩
 「わざわざ名前を確認の上、勤番侍に襲われました」
 そんなことしたらすぐ「小田原藩の仕業だ!」となるじゃねえか!、と思ったら、今度は大名飛脚が落石で殺されかける。
 双方いきり立ち、飲み屋で大喧嘩になるが、め組は問答無用で町飛脚に加勢する。
 此処まできたら上様の耳まで上がり、道中奉行と小田原藩の家老が呼び出されるが、家老「身の程知らずの町人が悪い!」と言い張って引かない。
 そして道中奉行に呼び出された江戸屋の元締め「江戸屋久兵衛」(中山昭二)まで殺されかける。
 「一見小田原藩の暴走に見えるが、何かおかしいような気がする」と思案する上様、「正々堂々走りっこして勝敗をつけよう」という案に乗るが、江戸屋のエース「弥市」(岡野進一郎)は負傷の上免職中。
 しかし一緒になりたいお嬢さん「お小夜」(渡辺祐子)は恋人「弥市」をたきつける。
 め組が(双方を)見守る中、勝負が始まる。
 憎みあい張り合いながら走る町飛脚と大名飛脚、しかしどちらも同タイプのプロ、つーか馬鹿なので(道中奉行の襲撃を互いに助け合って逃れたこともあり)段々シンパシーが芽生え始める。
 走り終わるころにはすっかり仲良し。
 だが、もう一つの罠*7が発動する。

ひろきち
◆悪党の罠で(荷物を奪われ)飛脚問屋をクビになった弥市を励ますお小夜、色々と言って励ますかと思いきや(ハグとは)今までの暴れん坊にない大胆さやね。こっちが赤面するわ
◆悪党(の道中奉行「青山」)に情報漏らしていた恋敵の角蔵(井上智昭)呆気なく散る
◆町飛脚と大名飛脚の鍔迫り合いはスポーツマンシップに則り正々堂々と駅伝大会、弥市率いる町飛脚チーム勝利、うーむ清々しい

白ぱんだ
◆「韋駄天」は、もともとヒンズー教の神様で、これが仏教に取り入れられたものです。由来はともかく、(今回の飛脚のような)足の速い人がよくこれに喩えられます。
◆今回のヒロイン「お小夜」(渡辺祐子さん)の父親で、飛脚の頭「江戸屋久兵衛」役は、中山昭二さん。商売にはあくまで堅いが、娘にも理解がある役回りのようです。『ウルトラセブン』の「キリヤマ隊長」役が印象深いです
◆今回の黒幕は道中奉行「青山勘解由」(名和宏さん)、実行犯の統率役は「粕谷伊十郎」(中田博久さん)といったところですね。
◆大名飛脚と、町飛脚の「江戸屋」が、小田原から江戸まで二十里を競うことになりました。二十里はおよそ78.5kmです。
◆今回のメインゲスト、町飛脚の「弥市」役は、岡野進一郎さんです。大名飛脚に勝っていいところを見せ、ヒロイン「お小夜」と結ばれるのが待ち遠しい
◆町飛脚「弥市」は、(道中奉行の襲撃で)崖から落ちそうになったライバルの大名飛脚「松五郎」(市川勇さん)を助け、お互い正々堂々と勝負し、到着後、双方で称え合います。熱い王道展開
◆道中奉行「青山勘解由」と配下「粕谷伊十郎」が、(江戸屋襲撃という)悪事の首尾を語る中、憤怒の表情で乗り込む上様!
◆「江戸屋久兵衛」は頭を下げ、「弥市」は店に戻ることとなり、町飛脚として町を駆けている。「お小夜」は、婿となる「弥市」を区別せず、飛脚として店を仕切っている。飛脚は、明治に世が変わるまで、唯一の郵便として栄えたのであった。めでたしめでたし。

あふろん@芝神明
◆(何者かが江戸屋を襲撃)江戸屋に死亡フラグ
◆新さん間に合った有能、助かった江戸屋
◆(道中奉行の配下に)2回斬られても逃げられる角蔵、さすが町飛脚
◆(角蔵は)もう虫の息認定されてるのでダメだろうな、(め組の連中に「黒幕は道中奉行」と、テレ朝・おはよう時代劇『暴れん坊将軍3』第23話「思わぬ遺産の目安箱」(1988年放送の再放送)(2024年1月11日記載) - bogus-simotukareのブログレオナルド熊が「黒幕は火付盗賊改方長官」と言い残して死んだように)死ぬ前に大事なことは言い残せよ
◆「恋に目がくらんでいた、愚かだった」「弥市に詫びたい」「(江戸屋には)弥市を許してやって欲しい」。角蔵、そういう話はいいから
◆(黒幕は道中奉行と)大事なことを言い残せず死んだ角蔵無能*8
◆勝つために追いだした弥市を呼び戻す江戸屋
◆(江戸屋襲撃され重傷)新さん間に合わない無能
小田原藩の人関係なかった(悪党は道中奉行のみ)
◆道中奉行「かくなる上は上様とて容赦はできぬ!、お命ちょうだいつかまつる!、出会え出会え」
キャプテンウルトラ*9やられた!
◆黒幕の道中奉行を成敗!、小田原藩の人*10は人相はともかく特にワルではなかった、そして(弥市と松五郎に)芽生える男の友情(笑)
◆(最後の若山弦蔵のナレーション)
 「飛脚は明治4年新たに郵便制度が設けられるまでほとんど唯一の通信手段として栄えた」史実エンド

 「小田原藩が私の命まで狙うとは」と憤る江戸屋(中山昭二)。しかし吉宗は「果たして小田原藩の犯行か?」「今殺せば小田原藩の犯行に偽装できるという悪者がいるかもしれぬ」と慎重な態度(実際、犯人は道中奉行)。
 御側御用取次「田之倉」(船越英二)の提案で「一切遺恨は残さない」という条件付きで「江戸屋の町飛脚」「小田原藩の大名飛脚・松五郎(市川勇)」が「小田原城から江戸までの」マラソン対決。
 「江戸屋のエース的存在」弥市(岡野進一郎)が悪者に襲われ、怪我をしてる(しかも荷物を奪われたことを理由に江戸屋が弥市を免職)のを良いことに恋敵の飛脚・角蔵(井上智昭)は「自分が出場する」「勝利の暁には、お嬢さんと結婚させて欲しい」と主張し、江戸屋もそれを呑む。
 さて、角造は勝利のために、道中奉行「青山勘解由(名和宏)」に「小田原藩の妨害がないよう警護して欲しい、あいつらは江戸屋の旦那を殺そうとするような物騒な連中で何をするか分からない」と協力を要請する(実は弥市襲撃も角造の依頼による道中奉行の犯行)。しかし、道中奉行は角造に「江戸屋襲撃は実は小田原藩ではなくワシの指図」と自らの犯行を暴露。「勝つなどとんでもない。お前には八百長で負けて、江戸屋の面子を潰してもらわねばならぬ。お前はもはやワシと一蓮托生。断ることは許さん」というが当然「マラソン勝利で江戸屋の娘と結婚しようともくろむ」角造は「理由も聞かずにそんなことはできない」と拒否。道中奉行は「いずれはお前には口封じのために死んでもらうつもりだったが、『八百長で負けよ』というわしの命令が聞けぬのなら邪魔者でしかない。今死んでもらう」と躊躇無く斬殺。
 角造殺害により弥市が怪我を押して急遽出場。
 江戸屋襲撃、角造殺害から「弥市が出場すれば襲撃する奴がいるに違いない、おそらくそれが江戸屋襲撃、角造殺害の犯人(残念ながら角造は道中奉行の犯行と告げずに死亡し、視聴者はともかく、黒幕はこの時点では吉宗に不明)。小田原藩とは別の人間であろう」と吉宗はめ組の辰五郎(北島三郎)に、め組による「弥市の護衛」を頼む(勿論吉宗と御庭番も護衛)。
 弥市は守られ、彼が勝利するが、一方すきをついて、道中奉行の配下「粕谷伊十郎」(中田博久)に襲撃され、江戸屋が重傷を負う。江戸屋は養生所に運び込まれるが、弥市襲撃のみ予想し、「江戸屋襲撃を予想できず防げなかったこと」を悔やむ吉宗。
 しかし弥市襲撃により、吉宗は黒幕が道中奉行と知る。
 「弥市が負ければ江戸屋の面目が潰れて良かったが、弥市の勝利で、かえって、小田原藩が逆ギレして江戸屋を襲ったとみせかけることができた。怪我の功名よ」「江戸屋が死ねば*11有力な冥加金反対派はいない。冥加金も実現できる」と自邸で「粕谷」相手にうそぶく道中奉行。
 しかし、そこに現れる吉宗。
 「余の顔を見忘れたか」なしで、徳田新之介が吉宗と気づく道中奉行(レアな展開)。
 「冥加金を飛脚問屋に強要するため、反対する『飛脚問屋元締』江戸屋を小田原藩の犯行に見せかけて殺そうとした貴様らの罪は許せぬ」と道中奉行と「粕谷」を成敗。
 道中奉行の襲撃をお互いに助け合って逃れたことで弥市と松吉に友情が芽生え、大名飛脚と町飛脚の対立は解消。
 また弥市の勝利もあって、江戸屋は娘と弥市の結婚を許す。

*1:1963年生まれ。高校卒業後、劇団青年座に研究生として入団。青年座在籍中の1985年、NHK連続テレビ小説『いちばん太鼓』で主役の沢井銀平を演じる(岡野進一郎 - Wikipedia参照)

*2:本作放送当時は「劇団東京ヴォードヴィルショー所属」とのことなので「ボードヴィルショー」主宰で当時、「暴れん坊将軍」に「め組の小頭・半次郎」で出演していた佐藤B作のコネ出演か?。なお市川勇 - Wikipediaによれば2018年に「ボードヴィルショー」を退所とのこと(芸能界自体を引退?)。

*3:悪役の多い方ですが今回は善人役です。

*4:実際には道中奉行の配下

*5:道中奉行は(私腹を肥やすことを目的に)飛脚問屋への冥加金(税金の一種)を新たに課そうとしていたが、江戸屋は反対していたので、道中奉行にとって江戸屋は邪魔だった

*6:1932~2018年。1954年、日活ニューフェース第1期として俳優デビュー。日活では主演映画も複数あり、『地底の歌』(1956年)では『太陽の季節』、『狂った果実』(以上、1956年)で急速に売り出し中の石原裕次郎(1934~1987年)を押さえて主演となり、ポスターも序列トップである(なお、この時点で裕次郎はダブル主演待遇どまりでトップは一度もない)。その後、裕次郎は『幕末太陽傳』、『俺は待ってるぜ』、『嵐を呼ぶ男』(以上、1957年)等で、名和にかわる日活のトップ俳優となり、名和は1957年、松竹に移籍、1963年にフリーとなる。出演作に映画『博奕打ち・総長賭博』(1968年:石田組組長・石戸孝平)、『仁義なき戦い』(1973年:土居組組長・土居清(モデルは土岡組組長の土岡博))、『仁義なき戦い・広島死闘篇』(1973年:村岡組組長・村岡常夫(モデルは岡組組長の岡敏夫))、『新仁義なき戦い』(1974年:緒方組組長・緒方正範)、『新仁義なき戦い・組長最後の日』(1976年:玄龍会会長・船田政男)等。ヤクザ映画(組長や代貸等)や時代劇(悪代官等)の悪役で知られるものの、素顔の名和は、温厚な人物だったという(名和宏 - Wikipedia参照)

*7:小田原藩の犯行に見せかけた江戸屋襲撃のこと

*8:残念ながら下手人の名前はいわずに死亡する角造。視聴者はともかく吉宗には道中奉行の犯行はこの時点では分からない。「道中奉行の配下による弥市襲撃」で「道中奉行の犯行」が吉宗に明らかになる設定

*9:道中奉行の配下「粕谷伊十郎」を演じた中田博久のこと(TBS『キャプテンウルトラ』(1967年)で主演)

*10:暴れん坊将軍III - Wikipediaによれば小田原藩主「大久保相模守」(五味龍太郎:五味氏は時代劇悪役の常連)

*11:まるで江戸屋が死んだかのような道中奉行の口ぶりだが、エンドでは「道中奉行配下の襲撃で重傷を負いながらも生存してる姿」で登場。「お小代」を「お嬢さん」と呼ぶ弥市、弥市を呼び捨てにする「お小代」に「結婚が決まったのだからいい加減、旦那様と呼びなさい」「お前もお小代と呼んでいいんだよ、弥市」と「美味しんぼ『直火の威力』の山岡」のような小言(料理人・王士秀が妻である「周香玉」が「彼が召使いだった周懐徳の娘」であることから「お嬢さん」とつい言ってしまうことへの小言)を言う