「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」とアジアプレスと石丸次郎を笑おう・パート1(追記・訂正あり)

■23歳の女性の死と 81歳の老女のトランプ占い(石丸次郎氏講演会から) 

http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00431
石丸氏は、北朝鮮の独裁体制は他のどの国の独裁とも違う、それは「唯一思想体系」「唯一指導体制」つまり、指導者も社会の思想も、唯一つしか認められないことだと述べました。それに逆らうもの、不満を持つものは全て「革命化」対象となり、その象徴が政治犯収容所であり、他の軍事独裁や圧制国家、たとえばビルマなどとは本質的に違う、ここからは人権という概念は一切でてこないと述べ、この体制の表面的な恐怖や暴力ではなく、唯一つの思想しか認められない「スーパー独裁」であることを強調しました。

ビルマの独裁を免罪してるとしか思えない物言い。「その象徴が政治犯収容所」ってそんなものはビルマにだってあるだろ?
私と同様の批判を石丸に対してしているエントリを見つけたので紹介する。

http://roodevil.blog.shinobi.jp/Date/20101109/
北朝鮮ミャンマーの民衆を愚弄する石丸次郎*1の「朝・緬独裁度比べ」
(前略)

http://twitter.com/ishimarujiro/status/1272737368641537
変な例えだが、北朝鮮が「ビルマ並み」になるのは何時の日のことだろう。ネットができて携帯電話が自由に使えて、反体制派が存在できる・・・。今のメルマガ「どっちが強い?北朝鮮ビルマ独裁政権」書いています。http://www.mag2.com/m/0001188692.html

 北朝鮮ミャンマーを比べてどちらがひどいかを「品定め」しようというのです。はっきり言ってこのような比較は、両国の真の民主化(中略)を願う立場からは何の意味もありませんし、むしろ有害ですらありましょう。
 石丸は要するにミャンマーより北朝鮮の方が独裁の度合いが強いと言いたい訳ですが、そのような違いに何の意味があるのか?
 (中略)
 「北朝鮮よりミャンマーの方がマシ」と思われる事で、ミャンマーの独裁がさほどひどいものではないかのような誤解すら受けかねません。ミャンマー民主化を求める民衆の立場にとって最も大事なのは飽くまで「自国の民主化」なのであって、「北朝鮮との比較」などでは断じてないのですから。
 むしろ北朝鮮と比較される事でミャンマー軍事政権が「よりマシ」に思われて免罪される事の方がはるかに大問題ですし痛手です。
 北朝鮮ミャンマーの独裁度を比較して、それが両国の民主化を求める民衆と一体何の関係があるのか?
 何の利益があるのか?
 全く当事者の視点を欠いた石丸の「朝・緬独裁度比べ」など両国の国民にとって、有害無益な「先進国のエゴ的視点」でしかありません。「どっちが強い?」ですって? 石丸は北朝鮮ミャンマーをシャモか闘犬と勘違いしているのではありませんか? これほど両国を見下した姿勢はないでしょう。自分を何様と思っているのか知りませんが。
 (中略) 
 石丸次郎という男、ミャンマー北朝鮮どちらにおいても、真の民主化にとって有害無益です。
 (中略)
 率直に言ってもはや(注:石丸が所属する)アジアプレスという報道機関の存在意義はゼロどころかマイナスであり、有害無益なものでしかありません。これ以上害悪を垂れ流す前にさっさと解散した方が日本の民衆にとっても、そして何よりもアジアの民衆の為でしょう。

他にも共感した石丸批判を紹介。

http://roodevil.blog.shinobi.jp/Date/20101015/
■石丸次郎終了のお知らせ
(前略)
 実は石丸次郎の終わってるぶりを最も良く象徴する、それでいて大変笑える記事を発見したのでそれを晒し者にするのが今回の記事の目的です。

こちら特報部
北朝鮮ウオッチャー 石丸次郎氏に聞く ポスト金正日体制 『息子の後継はない』
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2009042002000063.html

(中略)
 石丸次郎曰く「息子の後継はない」。
 いくら何でもこれは凄すぎ。金正日の後継者は息子3人のうち誰になるかという見立ての違いはあれども、基本的に息子への世襲で決まりというのは誰が見ても明らかでした。そんなの別に北朝鮮研究の専門家でも何でもないカタギの素人でさえ明白に分かる既定路線でしょう。ところが、北朝鮮報道の第一人者を以って任じ、日本で自分以上に北朝鮮の事を知る者はいないかのように日頃から自画自賛して威張り散らしていた我らが親愛なる友人・石丸次郎は、そんな素人でも分かるような事柄を大ハズレさせたのです。
(中略)
 北朝鮮国内に大勢の情報提供者を抱えておきながら、誰の目にも明らかな後継者問題でとんでもないトンチンカンな予測をする辺り、石丸次郎もまた実は北朝鮮という国について本当は何も分かっていないのではないでしょうか。コメントを求められたら、北朝鮮への敵愾心に基づく妄想と願望とハッタリと、北朝鮮を自分が一番良く知っているという歪んだ自尊心で何でもかんでも断定して答えるという石丸次郎の本性がこれで良くお分かりいただけたと思います。
 上記記事では石丸以外のコメンテーターもいい加減な事をしゃべってますが、それでも息子が後継者になるという基本線はちゃんと抑えているだけまだナンボかマシでしょう。石丸のコメントが一番大ハズレです。石丸の「僕が一番北朝鮮の事を知っているんだ」と言わんばかりの歪んだ思い込みにも困ったものですな。
 大枚をはたいて北朝鮮内部の情報提供者を雇ってもこの程度ですか。いや、ひょっとしたらその「情報提供者」達とやらもかつての安明進(アン・ミョンジン、南に亡命した元工作員で、後にシャブで逮捕された挙げ句、自身の北朝鮮関連の証言にかなり嘘が入っている事を告白した)のような食わせ物で、金だけ貰っていい加減な情報と写真・映像ばかり石丸に届けている可能性もあるでしょう。それを鵜呑みにして馬鹿な事を言ってるとしたら、石丸次郎は相当に度し難いアホですし、あるいは情報のいい加減さを知っていてそのまま報道しているとしたら、それは単なる詐欺師です。いずれにせよロクなもんじゃありません。
 石丸次郎の北朝鮮報道記事など絶対に鵜呑みにしてはなりません。こんな人間のコメントや記事を真に受けたら、間違いなく北朝鮮との外交ではとんでもない過ちを犯す事になります。「北朝鮮国民は困窮して不満が爆発寸前」「金正日は国民から見放されている」「拉致問題が解決しないのは何もかも北朝鮮だけが一方的に悪い」「南北朝鮮本国や在日の総連・民団が和解しようとしても全ては無駄で何にもならない」「北朝鮮こそが北東アジアの平和を乱す最大の元凶」「北朝鮮国民の反日感情など大した事ない。金正日に対する反感の方がはるかに強い」「金正日の後継者は息子達ではない」(笑)
 これらは今まで石丸次郎が10年以上も自身の記事や著書で書き、主張してきた事です。で、その結果は?。石丸の記事を読んでいると今にも北朝鮮で革命やクーデターが勃発して政権が転覆するかのような印象を受けますが、金正日政権は今なお健在どころか堂々と息子への権力委譲を世界中にお披露目するほど安定しているではありませんか。
 (中略)
 上記に列挙した石丸の言が正しければ、革命やクーデター以前に北朝鮮はとっくにアメリカによる武力行使で崩壊しているでしょう。でもそうはなりませんでしたし、アメリカもそのような事は出来ませんでした。北朝鮮最大の主敵であるアメリカでさえも、石丸次郎の妄想のようには北朝鮮という国を甘く見てはいないという事です。もしアメリカや韓国の外交官・諜報機関が石丸次郎並みの情報収集・分析能力しか持たず、「金正日政権は崩壊寸前」などと軽々しく考えて軽挙妄動したら今頃想像を絶する恐ろしい事態を招いた事だけは間違いありません。日本に住む我々など今頃こうして平穏(?)な生活が出来ていたかどうか。何よりも「北朝鮮だけが何もかも全て悪く、東アジアの平和を乱す最大の元凶」という屁理屈は歴史と現在の国際環境に全く符合せず、日本国内でしか通用しない妄言だという事です。アメリカや韓国のような国がそれでも石丸の妄想のような考え方に毒されきっていないのがまだ救いではありましょう。でも日本は…。
 現在石丸次郎はアメリカに行っているようで、本人はツイッターで意気軒昂に北朝鮮の悪口を書き散らしていますが、その内容はほとんど「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の低レベルで無内容なものです。そんな人間でもアメリカでは確かに歓迎されるでしょうね。まともな知恵も知識も情報分析能力もないただのアホであろうとも、朝鮮半島問題ではアメリカの責任を一切不問にして免罪してきたアメリカ無謬論者なのですから。

http://roodevil.blog.shinobi.jp/Date/20101028/
■嘘は良くないな石丸次郎
石丸次郎の嘘八百な詐欺師ぶりにはほとほと呆れ果てますが、また自身のツイッターで馬脚を表す発言をしていました。

http://twitter.com/ishimarujiro/status/28675289776
朝鮮高校の授業料無償化の問題はこれから大詰めを迎える。「拉致問題があるから」という理由で、無償化適用から除外することに、私は反対です。近々論考をウェブに掲載していきます。


 何も知らない人間や石丸の信者がこれを見ると「やはり石丸センセイは常に民族差別に反対してきた、良心的北朝鮮批判者だったんだ」などと思ってしまうかもしれません。が、現実の石丸次郎という男はそんな甘っちょろいヒューマニストなどでは断じてありません。
北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」(以下守る会)という団体があり、ここは脱北者の支援をするかのような表看板を掲げつつ、実際には北朝鮮と日本の外交関係悪化と軍事的対立を高め、在日朝鮮人に対する差別・偏見・排外主義を煽り立てている、札付きの日本版ネオナチ団体です。ところが石丸(とその所属団体であるアジアプレス)はこのネオナチもどき団体とほとんど一心同体のように連動して活動を続けているのです。自分の講演会などを大々的に取り上げてもらうなど。

北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会
http://hrnk.trycomp.net/index.php


で、この守る会はその方針からすればまあ当然といえば当然なのですが、朝鮮学校への授業料無償化適用を猛烈に反対してきました。以下の声明文参照。

朝鮮学校無償化の政府方針に抗議する守る会声明
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00319


 石丸次郎自身と密接な関連団体で、このように明確に無償化適用を反対しているではありませんか。これはどう説明するつもりなのでしょう?
それとも何か、自分達は「「拉致問題があるから」という理由」では無償化適用を反対してないという事でしょうか。別の理由なら無償化から除外しても一向に構わないという屁理屈なのでしょう。確かに守る会の声明を読んでみると拉致問題を理由にはしておらず、主に教科書の内容に問題があるからという理由で無償化に反対する、というトーンでした。でも結局は同じ事じゃありませんか。無償化適用に反対しているという事に変わりはありません。これは明らかな民族差別です。単なる言い訳内容の違いに過ぎません。
 (中略)
 石丸次郎の「自分は差別に反対してきた。在日朝鮮人の人権を擁護してきた」などという言い訳がポーズだけの大嘘であった事を、これほど良く証明する事例はないでしょう。決定的と言って良い。本心から民族差別に反対するなら理由の如何に関わらず無条件で朝鮮学校の無償化に賛成すべきですし、守る会のようなネオナチもどきとは縁を切って批判せねばなりません。それが出来ないのなら、ええ格好しいはとっとと止めて、民族差別主義者・好戦論者・戦後補償不要論者という本音をはっきりと表に出して活動すべきです。佐藤勝巳*2だの荒木和博*3だの石原慎太郎だのはそうしてますよ(笑)。その方が騙される人間がいなくなっていい。佐藤や荒木・石原らはもちろん許し難い連中ですが、それでも差別主義者という自分の醜い本音・本性を堂々とさらけ出して活動している分、まだ石丸に比べれば「正直」です。

http://roodevil.blog.shinobi.jp/Date/20101125/
朝鮮半島で戦争が起こるのを一番待ち望んでいるのは石丸次郎自身ではないのか

http://twitter.com/ishimarujiro/status/7615481896767488
平壌地方の今朝の天気は快晴だとか。そうそう、昨日北部のムサンからも電話。砲撃事件の報道見て、「とっとと戦争起こったらいいのに」。早く政治が変わって欲しいという表現だ。


 この電話相手はまず間違いなく、石丸の飼っている北朝鮮国内の情報提供者でしょう。石丸はこの手の情報提供者を「自分達が育てている北朝鮮国内のジャーナリスト」と称しているのですから、当然この電話相手は石丸の「弟子」であるジャーナリストの卵ということになります。
 その石丸の弟子曰く「とっとと戦争起こったらいいのに」。いくら何でもこれは凄すぎ。
 ジャーナリストが戦争を待望するとはどういう事ですか。
(中略)
 そもそも石丸が本当にジャーナリストを育てているというなら、自分の「弟子」がこんなジャーナリズムの根源を否定しかねない妄言を吐いた事を厳しく叱らねばなりません。それどころか、その妄言を大々的に取り上げてツイッターに載せる始末。自分の口からはまださすがにこんな「過激」な発言が出来ないので、「弟子」の口を借りるような形で戦争を扇動し、しかもその弟子が北朝鮮国内の朝鮮人なのですから、朝鮮半島の紛争と戦乱を煽り立てたい石丸にとってこれほど都合の良い話はありません。
(中略)
 この石丸の「弟子」自身の愚かしさは言うまでもありません。貧乏からやむを得ず、金欲しさでこの手の外国人記者に適当な床屋政談情報を売るだけならまだ許せなくもありませんが、戦争待望論は限度を超えています。日本でも「希望は戦争」とか馬鹿丸出しな事を言った人間がいましたが、どこの国にもそういう奴はいるという事でしょう。少なくとも朝鮮戦争で米軍による爆撃や虐殺を潜り抜けたような人であれば、例え金正日政権に不満を持っていたとしても絶対にこんなセリフは出て来ません。戦争を知らないが故にその恐ろしさを知らない愚かな大人になったという点では、この石丸の「弟子」は故・黄長ヨプ(朝鮮戦争の時代にソ連へ留学に行っていて、戦火を体験していない)と全く同じメンタリティです。
 いずれにせよ、これは石丸の戦争扇動者としての素顔があからさまになった、これまでで最大の決定的事例でしょう。世論調査によれば韓国ではそれでも戦争を望まないという世論が多数を占めているので、石丸は北朝鮮にいる自分の弟子の口を借りて、北の国民は戦争を望んでいるかのように書いた訳です。これは金正日の後継者予測を外したとか、そういうレベルをはるかに超えた悪質なものではありませんか。これでもまだ石丸次郎というペテン師にありがたみがありますか? 少なくとも朝鮮半島の平和を真に望むというなら、このようなインチキ記者は真っ先にパージすべきでしょう。
 筆者は以前、石丸次郎が最近狂気モードになりつつあると言いましたが、まさにこれは本性をむき出しにし始めたその片鱗です。これからも自身の記事やツイッターで、こうした「佐藤勝巳化」とも言うべき狂気への道をひた走ってくれる事でしょう。
 朝鮮半島で戦争が起こるのを誰よりも望んでいるのは石丸次郎自身に他なりません。そして石丸を支持する者もまた同類、すなわち北朝鮮イラクアフガニスタンのようになるのを待望している者達の眷属だという事です。

ちなみに「週刊金曜日」2011年4月8日発売号の石丸コラムを書店で立ち読みしたら「北朝鮮でも地震が起こったらいいのに」というとんでもないこと(9.11陰謀論を平気で載せたあげく、各方面から批判されても謝罪一つしないあのトンデモ雑誌、ゴミ雑誌を買う気にはならないので、手元には雑誌がなく詳細までは覚えてないが)が書いてあった(「戦争がおこったらいい」発言同様、例によって発言者は「北朝鮮内部の情報提供者」で「早く政治が変わって欲しいという表現」だそうだ)。
石丸と週刊金曜日は被災者に謝れよ。全く週刊金曜日は早く倒産しろよ。

http://roodevil.blog.shinobi.jp/Date/20110217/
■そんなに連載続けたきゃ自分とこでやれ
石丸のツイッターにこんな書き込みがありました。

http://twitter.com/ishimarujiro/status/37509136384004096
サンデー毎日で350回近く続けて来た「朝鮮半島を読む」の連載が、二月いっぱいで終了することになりました。後続をどこにするのかはまだ未定。

 サンデー毎日でやってる「朝鮮半島を読む」は打ち切られるという事です。まあ、良い事でしょう。この連載がこれまで朝鮮半島、とりわけ北朝鮮に対する誤りと偏見に満ちた情報を垂れ流して日本社会の対北朝鮮観を悪化させ、朝日間の外交関係を破壊して危険な方向へと誘導するのに一定の役割を果たして来た事を考えれば、連載が切られるのはとりあえず良い事です。あまりにも遅きに失した感はありますが。
 もちろんこの連載はこれまでに石丸一人で書いて来たのではなく、アジアプレスの記者数人が持ち回りで書いて来ました。その為、執筆者毎に対北朝鮮在日朝鮮人問題の論調・スタンスに温度差はあったものの、それでも石丸がこの連載でひどい記事を垂れ流し続けてきた罪は重すぎると言えるでしょう。他に穏健な執筆者がいても、むしろそれで石丸の悪質な論調を正当化する役割しか果たさなかったという点で、彼らも同様に罪深いと言えます(特にこれの執筆に関わった韓国人記者達は)。つまり「『朝鮮半島を読む』にはひどい記事も多いが、中には穏健派や韓国人記者も執筆しているのだから」というイメージを読者に与えて、この連載の悪質な部分(この場合は石丸次郎)を許容させてしまう役割を果たしてしまったという事です。佐藤優週刊金曜日や世界などの左派・リベラル媒体に起用されて悪影響を及ぼすのとほとんど同じ構造ではありませんか。いや、実際にはこうした右翼的・タカ派的論調を左派・リベラル系媒体で展開するという手法は、佐藤よりもむしろ石丸の方がはるかに早かった。石丸は朝鮮半島問題に関して90年代後半辺りからこの手口を使い続けてきたのですから、まさに「佐藤優現象」的な手法の走りだった訳です。
とは言っても、この連載は結局の所北朝鮮と総連の悪口を書き立てる事に終始してきた(とりわけ石丸の担当した回は)に過ぎず、まともに朝鮮半島問題に取り組みたいと思うならほとんど資料的・情報的価値はありません。
(中略)
 石丸次郎はスタンス以前に記者としての腕そのものに問題があるのではないでしょうか。多分本人は「自分ほど腕利きの記者はおらん。自分ほど北朝鮮の事を知ってる者はおらん」と自画自賛して自分に酔っているのでしょうが。
 しかし、サンデー毎日で切られても諦めきれずに連載を続ける場所を探しているのですから、何と往生際の悪い事か。それでも老婆心ながら忠告すると、SAPIO辺りがいいんじゃないですかね。ああいう極右雑誌の方がスタンスが100%ぴったり一致してますし、騙されてアジアプレスに変な幻想を抱く人も出て来なくて良い。
(中略)
 でもそんなに連載したけりゃ、別に紙媒体にこだわらず自分とこ、つまりアジアプレスのホームページでやりゃ済むだけの話でしょう。有料にしたけりゃメルマガでやったらいい。石丸は何の為に自前で有料のメルマガを持っているのですか。とは言え、「朝鮮半島を読む」も石丸のメルマガも内容的に変わる所などほとんどないのですから、同じ内容の記事を別の題名で「二重販売」するような事になるのはさすがに問題でしょう。
 やっぱり、もうこの時代に「朝鮮半島を読む」など存在価値がなくなったという事です。同じような北朝鮮攻撃記事など、今の日本にはあふれているのですから。

http://roodevil.blog.shinobi.jp/Date/20110225/
■あーあ、おしゃべりな御主人様のおかげでバレちゃった(2011.02.28追記)
【追記】
 この記事は石丸次郎側から誤りとのメールをもらいました。誤りの内容については「ふてえ奴だ! この石丸次郎のニセモノめ!」(http://roodevil.blog.shinobi.jp/Date/20200226/)を御覧下さい。リムジンガンは韓国側と日本側で分裂したので、アジアプレスの運営する日本側はNEDからの資金提供は受けていないとの事でした。その点については事実関係の誤りであったので、ここに訂正します。
 ただし、日本側リムジンガンを出しているアジアプレスは、NEDの資金を受け取っているデイリーNKから特約記事を配信してもらうほどの緊密な提携関係にあり、事実上アメリカの息の掛かった北朝鮮情報を流布する役を担っているという点では、直接アメリカの資金援助を受けていようがいまいが結果的に変わる所がありません。そうした問題提起を投げ掛けるという意味においてもこの記事は資料として残しておきます。
 石丸次郎やデイリーNKがアメリカのひも付きじゃないのかという話はずっと言われてきましたし、報道内容を見ればそれはあからさまなのですが、今ひとつ確かな証拠がありませんでした。が、思わぬところから確かな証拠が出て来てしまいましたねえ。

「人権」という名の帝国主義的干渉。CIAが絡んだ資金援助が反北宣伝に
http://ameblo.jp/khbong/entry-10812310092.html

このNED(アメリカ国立民主主義基金)というアメリカの国立謀略団体のホームページには資金協力団体とその金額が世界中の各地域別に公開されており、そこにデイリーNKやリムジンガンの名前が堂々と入っていたのです。以下参照。

http://www.ned.org/where-we-work/asia/north-korea

 いや、これはもう決定的でしょう。石丸次郎やデイリーNKがアメリカの首輪をはめた犬だという事が完全に実証されたのですから。リムジンガンはアジアプレスが発行しているので、これは石丸次郎一人の問題などではなく、アジアプレスという報道機関そのものがアメリカの工作資金を受け取り、その意に沿って活動(反北朝鮮宣伝及び朝鮮半島の戦争危機扇動)していたという動かぬ証拠に他なりません。リムジンガンという雑誌は「北朝鮮人自身が取材し、伝える、北朝鮮情報誌」という事を売りにしていますが、これは誇大広告もいい所でしょう。正しくは「アメリカの諜報機関に金を貰い、作られる、北朝鮮情報誌」とすべきです。
 これを快挙だの何だの言って絶賛してた頭の足りない下手糞な在日の歌手(趙博)がいましたねえ…。あるいは石丸と仲良く北朝鮮の悪口放言対談をして悦に浸っていた在日の女性評論家(辛淑玉)とか…。連中は自己批判するか、引退すべきです。
(中略) 
 石丸次郎のジャーナリストとしての技量や才能はとてもお話になりませんが、こうしたアメリカからの反北朝鮮活動の資金を差配して、将来はその手のジャンルで顔役のごとく君臨する資質は十分だと言えるでしょう。あとはもっと場数を踏む事だね!
 例の「沖縄は日本の国益の為に犠牲になれ」と公言してはばからない鬼畜系・朴斗鎮もデイリーNKの顧問になってますが、あれもまたアメリカの犬だったという事が実証された訳です。そうしてみると、あれは犬として最も相応しい発言だったという事でしょう。
 連中にしてみればアメリカとつながっている事は、出来れば隠しておきたかった事項だと思います。連中の活動というのは「中立・公平な立場から北朝鮮批判をしている」というイメージあってのものですから。ところがおしゃべりなアメリカの「御主人様」がそれを情報公開しちゃいました。連中にしてみれば、ムバラク政権がピンチだという情報を聞いた時のアメリカ当局並み(?)に真っ青でしょう。石丸にせよアジアプレスにせよ朴斗鎮にせよ、おそらく保身の為に必死になって今回の件はスルーに徹するはずです。
 でもそうはいきません。今後多くの人が、アジアプレスやデイリーNKの情報に接する際に「これはアメリカの謀略宣伝」だという正しい認識で見る事が可能になったのですから。
 石丸次郎もこれからはアメリカからの資金差配役に徹してせいぜい儲ける事ですね。

【参考】
http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/places/c19.html
トロイの木馬:米国民主主義基金(NED)

http://sgwse.dou-jin.com/Date/20110301/1/
■こんな「人権活動家」を持ち上げてる石丸次郎って何?
 石丸次郎から「最後通牒」が来ちゃいましたよ。以下にそのメールを転載します。

通告
 2011年2月25日付けの虚偽情報を削除せず引き続き掲載していることについて、「忍者ブログ」を運営する株式会社サムライファクトリーに、被害を受けた旨、通知しました。このまま該当頁の掲載が続く場合、まず、「プロバイダ責任制限法とそのガイドライン」に従い、削除を「忍者ブログ」に求めるとともに、ブログ開設者の「情報開示」手続きを始めます。
それでも、虚偽情報の掲載が続く場合は、法的措置に踏み切ることを通告します。
即時に、2月25日付けの全記述の削除を求めます。

2011年2月28日
アジアプレス 石丸次郎

 ついに石丸次郎は、当方が書いた「事実関係の誤り」(訂正済み)を公開された言論によって指摘したり正すような事は一切せず、忍者ブログ運営者への通知や法的措置の脅しといった「言論封殺行為」でカタを付けようとなりふり構わぬ行為に打って出ました。繰り返しますが、この男はこれでも本当に「ジャーナリスト」の端くれでしょうか? 自分に対する批判や事実関係の誤りに対して、論争(歓迎すると本人は言ってたはずなのですが)や言論によって対処するという事を一切放棄し、飽くまでも問答無用の言論封殺行為で対しようというのです。もし当ブログがある日突然見れなくなったら、それは石丸次郎による言論封殺行為の結果だという事を予め予告しておきます。このジャーナリストの風上にも置けない卑劣な行為を、皆さん、良く覚えておいて下さい。
 (中略) 
 日本側リムジンガンがアメリカの資金援助を受けていないという事は分かりましたので、当該記事への追記と石丸からのメールを公開する事で訂正はしました。それについては当方の早とちりでしょう。しかしながら、謝罪や削除には応じるつもりはない事をここに述べておきます。日本側リムジンガン=アジアプレスが例えアメリカの「ブラックマネー」を受け取っていなくとも、それを受け取っている報道機関・デイリーNKと密接な関係を結んでその特約記事までも垂れ流している現状を考えれば、アジアプレス=日本側リムジンガンがアメリカの資金提供を受けて北朝鮮報道を続けるのと結果は同一であると断言せざるを得ないからです。その問題点を指摘する上でも理不尽な謝罪要求には応じられません。アメリカの資金提供を受けて日本版リムジンガンを出すのと、自分達が直接資金提供を受けていなくとも、アメリカから金をもらっているよその団体と組んで記事を提供してもらうのと、どれほどの違いがありますか?
(中略)
 まあそんな所で、このブログも日本が誇る偉大なるジャーナリストにして北朝鮮報道の第一人者・石丸次郎大先生の言論封殺行為によって切られる可能性が出て来てしまったので、最後のイタチっ屁という訳ではありませんが今ひとつ石丸批判のネタを書いておきます。
 最近石丸はヒューマンライツウォッチ(HRW)の日本代表である土井香苗について持ち上げる発言を自身のツイッターでしています。

http://twitter.com/ishimarujiro/status/40298802392866816
@kanaedoiリビア情勢に果たす、ビューマン・ライツウォッチの役割は極めて大きい。日本の政治家はリビアの人権問題にもしっかり注目してほしい。ドイさんお気張りやす。

 さて、このヒューマンライツウォッチという「人権団体」はいかなる組織なのでしょうか? その本質と「疑惑」を鋭く指摘した文がありますので、以下リンク先を御覧いただきたいと思います。結構長文なのと、文章が硬くて読みにくくはありますが、ぜひ一通り目を通して下さい。

戦争屋に貢献するヒューマン・ライツ・ウォッチ〈中山康子訳〉
http://chikyuza.net/modules/news1/article.php?storyid=129
戦争屋に貢献するヒューマン・ライツ・ウォッチ その2〈中山康子 訳〉
http://chikyuza.net/modules/news1/article.php?storyid=133
戦争屋に貢献するヒューマン・ライツ・ウォッチ その3〈中山康子訳〉
http://chikyuza.net/modules/news1/article.php?storyid=136
戦争屋に貢献するヒューマン・ライツ・ウォッチ その4〈中山康子訳〉
http://chikyuza.net/modules/news1/article.php?storyid=139
戦争屋に貢献するヒューマン・ライツ・ウォッチ その5〈中山康子訳〉
http://chikyuza.net/modules/news1/article.php?storyid=142
戦争屋に貢献するヒューマン・ライツ・ウォッチ その6〈中山康子訳〉
http://chikyuza.net/modules/news1/article.php?storyid=147
戦争屋に貢献するヒューマン・ライツ・ウォッチ その7〈中山康子訳〉
http://chikyuza.net/modules/news1/article.php?storyid=150
戦争屋に貢献するヒューマン・ライツ・ウォッチ その8〈中山康子訳〉
http://chikyuza.net/modules/news1/article.php?storyid=155

 敢えて苦言を呈しますが、訳者の中山康子氏という方はあまり翻訳が得意ではないと思われます。多分英語は達者なのだと思われますが、それを日本語の文章として他者に読み易く訳すのがあまり上手ではないのではないでしょうか(ひょっとしたら「翻訳」ではなく「通訳」の方が得意な方かもしれません)。原文がそうなのかもしれませんが、それにしても訳文が硬すぎるので。
しかしながら、上記のヒューマンライツウォッチに関する文献の翻訳は非常に重要な資料と情報を提供してくれました。実に恐るべき同団体の「正体」を白日の下に晒してくれたからです。その為に訳者の中山氏には心からの感謝を捧げたく思います。
 要約すると、ヒューマンライツウォッチという団体の濫觴はそもそもヘルシンキ宣言の人権条項にかこつけて、ソ連・東欧の共産圏を弱体化させる政策を進める、米国の国策に沿った「謀略団体」的な性格の強い組織としてだったのです。石丸次郎と日本側リムジンガンが資金提供を拒んでええカッコしようとしたNEDとほとんど変わりません(笑)。とは言え、人権に関して組織的に幅広い分野で取り組んだ事から、例えば中米諸国に対するレーガン政権時代のアメリカがやった内戦干渉に対して、その特徴と影響の証拠を提供するなどの活動もしています。それについてはまあ評価しても良いでしょう。
しかしながら、この団体はそれ以外の世界情勢の重要な場面において米政府の課題や外交政策を後押し・宣伝するような行為が少なくありませんでした。その最たるものがNATOによるユーゴ空爆イラク戦争だったのです。
(中略)
 この組織はただの人権擁護団体などでは決してありません。こうした行為の裏には同団体の上層部の人員構成が大きく反映しており、アメリカ国防総省国務省からの天下りウォール街に直結する投資家や弁護士、それもアメリカ国内はおろか世界的にも錚々たる顔ぶれが役員に顔を連ねているのです(上記リンク記事初回巻末注の5に詳細有り)。
(中略)
 これでは米国の軍事政策を正当化したり後押ししない方が不思議というものではありませんか。
 そしてこの団体の日本支部長である土井香苗はマガジン9条における伊勢崎賢治との対談で北朝鮮に対して制裁をバンバンしろという勇ましい主張をしていますが、これはまさにヒューマンライツウォッチ米本部の体質を反映したものに他なりません。「反米国家」への軍事的圧迫や侵略行為を擁護・正当化し、推し進める、それがヒューマンライツウォッチとその日本支部長・土井香苗という女の正体に他なりません。
 そんな「戦争屋に貢献する」人権活動家を持ち上げている石丸次郎って何?
 アジアプレスはこれまでにイラク戦争に関する取材をしてきましたし、パレスチナ問題も追及してきました。それなのに、同社の「スター記者」(笑)が、イラク戦争を正当化したりイスラエルびいきな団体の代表をほめそやしているとはどういう事ですか? 
 とりわけイラク戦争はアジアプレス代表である野中章弘自身も深く関わった取材対象なはずです。野中は一報道機関の長として、こうした自分とこの「若い衆」がしでかしたとんでもない妄言行為にきっちりとケジメを付けなければならないのではありませんか? それが出来ないなら野中章弘もまた石丸次郎同様に口先ばかりのニセモノジャーナリストと断言せざるを得ません(実際はあのような北朝鮮報道をしている時点でもうダメダメなのですが)。
 筆者のような素人の批判に逆ギレしている暇があるなら、まずは己の行いを見直す事ではありませんか。「国境や民族の違いを超えて広くアジアの人々と結びついていこうと考えています」などというキレイ言を言っておきながら、実際には朝鮮半島の平和を破壊するような報道を繰り返したり、米国の手先に過ぎない怪しげな団体を誉めそやしたり手を結んだりする、そんな詐欺行為こそ即刻止めるのがジャーナリズムとしての筋道ではないかという事を強く指摘しておきます。

http://roodevil.blog.shinobi.jp/Date/20200226/
■ふてえ奴だ! この石丸次郎のニセモノめ!
【転載歓迎!】
 南北朝鮮の分団(注:原文のまま。分断の誤記だろう)と対立、北朝鮮と日本の関係悪化を扇動して回っている「ジャーナリスト」石丸次郎とその所属報道機関アジアプレスのトンデモぶりをより多くの方々に知ってもらう意味を込めて、以下に載せた石丸からの「恫喝メール」ならびに当ブログの石丸次郎関連の記事転載は自由です。
(中略)
 石丸次郎という男は仮にもジャーナリストの端くれとして恥を知るべきです。他者からの批判に言論で反論する事をせず、いきなり法的措置をちらつかせた言論妨害行為で対するなど、報道を仕事とする人間の行為ではありません。「論争を歓迎」するというなら、まずは自身のツイッターなどで当方の誤りを指摘するなどまずするべきでしょう。
 石丸の卑劣な言論封殺行為を知ってもらう為にこの記事はしばらくの間当ブログのトップに載るようにしました。
 なお、問題の記事(http://sgwse.dou-jin.com/Entry/229/)については、以下にある石丸からのメールを転載及び、当該記事に訂正文を追記する形で訂正とさせていただきます。
(以下略)

http://sgwse.dou-jin.com/Date/20110304/1/
■石丸次郎の朝鮮半島報道の抱えている問題点 2006年総連・民団和解の件を例にして
 石丸次郎というジャーナリストとその発言内容の何が問題なのか、という事を今一度おさらいしておきたいと思います。
 現在の日本、とくに2002年の小泉訪朝以降は北朝鮮バッシングや在日朝鮮人に対する偏見を扇動する報道が全く珍しくなくなりました。むしろ日本のマスメディアに氾濫していると言って良いでしょう。ただそれでも、そうした右派の書いた北朝鮮バッシングや在日朝鮮人への偏見を煽る露骨な記事や発言は、こうした2002年以降の日本のひどい社会状況でも批判する人や機会がまだいくらかありました。石原慎太郎橋下徹は言うに及ばず、拉致問題関連団体に対しても大手マスコミでは無理でも小さな媒体やインターネット上ではまだいくらか批判の声がある事はあったのです。
 ところがこうした無数にいる日本の「反北朝鮮派言論人」の中でも不思議と批判的論評に晒される機会が極端に少ない(と少なくとも筆者には思われた)おかしな人間がいました。それこそが石丸次郎に他ならなかったのです。この男のシンパが書いた礼賛の言葉は嫌になるくらい聞いてきましたが、逆の評というものはこれまでまず聞いた事がありません。では石丸次郎の書いた記事や発言内容がそんなに優れていたのか? そんな事は全くありません。石丸次郎の北朝鮮関連記事などそうした腐るほどある「北朝鮮バッシング」のほんの一角でしかなく、記事の内容もそこらの右翼・保守派の評論家や記者が書いたものとさしたる違いはないのです。別の「反北朝鮮派言論人」の名前に誰でもいいから差し替えて発表したとしても、主張や内容面でほとんど見分けはつかないでしょう。
(中略)
 こうした石丸次郎の朝鮮半島観に一貫して流れているのは「朝鮮半島問題は何もかも全て北朝鮮だけが一方的に悪い」という歪んだ意識に基づくものです。映画「送還日記」で石丸の旧友だった金東元監督もいみじくも語っていたように、転向後の石丸は朝鮮半島問題の原因と責任を何もかも北朝鮮だけにおっ被せて、他の原因、とりわけアメリカ(と同時に日本も)が南北朝鮮に及ぼしている軍事的・政治的・社会的影響を全く考慮しようとしません。これは他の凡百数多在る「反北朝鮮派言論人」達とも全く違う所のない点です。
 考えてみると、かつてはここまで露骨な北朝鮮バッシング論客というのは基本的に右派・保守派メディアが主な活躍の場でした。ところが石丸の場合はそうでなく、むしろ比較的左派・リベラル系・市民派と見なされてきた媒体や団体で主に活動を続けてきたのです。サンデー毎日はもちろん、週刊金曜日もそう。一部の左派的市民団体の集会に呼ばれたりもしますし、何よりも石丸自身の所属する「本籍地会社」のアジアプレス自体が世間一般的にはそうした「市民派メディア」のイメージで見られているでしょう。つまり後の「佐藤優現象」の先駆者とも言えるほど、石丸は左派・リベラル系媒体で右派・タカ派的な北朝鮮バッシング報道・発言を繰り返してきたのです。今でこそ左派・リベラル系媒体でもひどい北朝鮮攻撃記事は珍しくありませんが、そうした現象はかなりの部分を石丸によって「開拓」されたと言って良いでしょう。北朝鮮報道に関する限り、石丸は佐藤優の「大先輩」と言う事が出来ます。
 そもそも石丸はなぜそのような事、つまり左派メディアで右派・タカ派的な北朝鮮バッシング報道を敢行する事が出来たのでしょうか?
 それは本人が左派・市民派・リベラル系媒体に出入出来るようなイメージ・虚像を、それこそ涙ぐましい、時には滑稽なほど必死になって作り上げてきたからです。今はそうでもないのですが、何年か前までは日朝国交正常化関連の集会に石丸が出て来る事は珍しくありませんでした(中略)し、その場でなんと「リムジンガン」を売ってたりする事までありました。
 またこの男は時折適度に「良識的」なセリフを言って、自分が他の「反北朝鮮派」と違うのだという事をアピールしたりもします。例えば朝鮮高校の無償化適用を「拉致問題を理由に」除外するのは反対だ(注:ただし「教育内容を理由に除外」は石丸は賛成)などと言ってみせたり、佐藤勝巳のような歴史修正主義者とは一緒に行動出来ないなどと言って、その手の狂信的な極右系とは違うかのように振る舞う。
(中略)
 そして何よりも在日朝鮮・韓国人に友人がいる事や、その人権を擁護しているかのように主張する事でしょう。石丸がこれまでに手を組んできたり持ち上げて利用して来た在日の著名人には朴斗鎮や辛淑玉、ぱぎやん(趙博)などがおり、2002年の「北朝鮮報道のあり方を考える会見」などはその最たるものでした。
(中略)
 こうした涙ぐましい扮装が功を奏して、あれだけひどい北朝鮮報道を繰り返しておきながら単なる右翼と見なされる事を回避するのに成功し、左派・市民派・リベラル系媒体に活動の場を獲得するほど「良心的北朝鮮批判者」のように振る舞う事が出来たのでした。
 もちろんこれは壮大な誤解、それも当人が意図的に作り上げた自己の虚像に基づいたものに過ぎません。虚像はどこまでも虚像です。にも関わらず、石丸次郎のシンパ・支持者達はこうした問題が全く目に入らないのかこの男を礼賛し、結果石丸はこれまでさしたる批判に晒される事もなく、現在に至るまで「北朝鮮報道の第一人者」という「尊称」を奉られてきました。その結果、どれだけ北朝鮮と日本の外交関係悪化や軍事的緊張を高めたり、日本国内における北朝鮮や総連・在日朝鮮・韓国人へのイメージ悪化と民族差別がひどくなるのに大きな影響を与えたか計り知れません。
昔のように右派・保守派メディアだけで北朝鮮バッシングをやる分には、まだ与える影響に程度がありました。ところが、本来ならば平和や対話を主張したり民族差別に反対するべきはずの左派・市民派・リベラル系メディアで、石丸のように右派・タカ派そのものの北朝鮮バッシング報道が行われれば、そちらの方がはるかに悪影響が大きいのは言うまでもありません。それまで北朝鮮バッシング報道を「右翼・レイシストのやる事だから」と思って相手にしなかった者でも、「左」の側から同じ事が報道されたら「やはり北朝鮮は悪い国であり、朝鮮人を日本社会から排斥するのはやむを得ない事なのか」と勘違いさせる危険がはるかに高いでしょう。
 石丸はこれまで自身が民族差別に反対してきたかのように振る舞っていますが、実際にこの男のやってきた報道内容を考えればとてもそんな事は言えないはずです。あれだけひどい北朝鮮バッシング報道をして結果的に在日朝鮮人への偏見を高めるような真似をしておきながら、民族差別に反対してきたなどとんでもありません。口先の言い逃れとは違って、実際には石丸次郎こそ在日朝鮮人への差別・偏見を扇動してきた日本の言論人の代表的な一人です。
 筆者がこれまで石丸次郎批判を繰り返して来たのは、この男の反北朝鮮報道が目に余るにも関わらず、それに対する批判や反論が他にほとんど見られない為でした。この男の「在日の人権を擁護するかのように振る舞いながら、実際にはそれを破壊するような報道ばかりをする。また、その口先だけの『良識派』ぶった装いで、従来なら右派メディアの独壇場だった北朝鮮バッシングを左派メディアでも大々的に行う事に成功し、北朝鮮との軍事的緊張を高めたり在日朝鮮人への差別・偏見を煽って社会的悪影響を及ぼす」という悪質な手口(注:石丸版「佐藤優現象」)をどうしても看過出来なかったからに他なりません。
 そこで今一度、この男の報道内容がいかにそこらの右翼のアジビラと違いのない、今の日本ではありふれた北朝鮮バッシングの一つに過ぎないものかという事を御覧いただきたいと思います。サンプルとして例示するのはやや昔の出来事ですが、2006年の総連と民団の和解と結果的にそれが破談した出来事の記事にしました。これを石丸の書いた記事と、韓国で報道されたある記事とを比べてみる事にしましょう。
(中略)
まずは以下のリンク先記事を御覧下さい。これは当時石丸次郎が発表した「総連・民団和解」について述べた記事です。これはアジアプレスのホームページで今でも配信されていますがそちらは有料になっているので、阿修羅という掲示板に転載されていた方を御覧いただきましょう。

民団ー総連`歴史的野合`の舞台裏(石丸次郎の‘言わしてもらいます‘29)
http://www.asyura.com/0601/asia4/msg/822.html

次に御覧いただきたいのがやはり同時期に発表された韓国のウェブ新聞プレシアンに掲載された、この件に関する記事です。
(中略)

「民団−総連和解」白紙化 北朝鮮のミサイルの為だと?
「日本政府圧力」「民団内部葛藤」ですでに白紙化
 6日午前、在日本大韓民国居留民団(民団)が、在日本朝鮮人総連合会朝鮮総連)との和解宣言を白紙化したと発表した。民団が明らかにした直接的理由は「ミサイル」の為だ。
 だが、「民団と総連の和解宣言白紙化」は先の6月24日に開かれた民団の臨時中央委員会で決定された事に変わりはない。事実上白紙化された状態で北朝鮮のミサイル発射が公式発表の契機となったのだ。ならば先の5月17日に電撃的な「和解宣言」以後に一体どのような事が起こったのだろうか
 5月17日、民団・河丙オッ(ハ・ビョンオッ)団長は東京の朝鮮総連本部ビルを電撃訪問していわゆる「5.17宣言」を発表した。民団と総連が互いに和解して協力していくという内容であった。
 だが発表されるや否や、民団内部の反発が大きかった。事実上「5.17宣言」は、民団の基盤組織を担当している保守的な地方団長達に共感を得る事が出来なかった中で飛び出した突然の措置であったからだ。


・民団−総連和解宣言は6月24日にすでに白紙化
 日本の在日同胞社会の消息に精通したある人士は「和解宣言自体が、河団長が地方団長達との共感や合意なしに発表したものであった為、地方団長達は『民団は卑屈だ』という表現まで使って強烈に反発した」とし「これに先の6月24日臨時中央委員会で河団長が地方団長達の前で謝罪するに至った」と説明した。
 6月24日中央委員会では170余名の中央委員が集まったが、一部強行保守派委員達は「河丙?は退陣せよ」「民団に親北勢力が浸透した」として執行部を猛烈に攻撃し、河団長の退陣を要求して中央代議員大会召集を要求した。
 まだ河団長の退陣を骨子とした代議員大会召集の可否は決定していなかったものの、河団長は中央委員会で「事実上5.17共同宣言は白紙化された」として総連との和解を推進した5人の副団長を更迭した。民団内保守勢力に屈服したもので、5.17宣言はすでにこの時に無効化していたのである。
 また、総連との和解に対する民団内部保守勢力の強力な反発は日本社会の極右化の動きと反北朝鮮、反総連の雰囲気とも無関係ではない。
 北朝鮮と日本が「横田めぐみ遺骨」返還問題などで葛藤をもたらし始めて以降、総連は公式的に「総連」という名前を掲げて活動するのが難しいほどに日本国内で孤立している境遇だ。対外活動がほとんど中断されたと見ても差し支えないほどだと伝えられている。


・日本政府、極右勢力、執拗に民団攻撃
 このような雰囲気は「5.17宣言」以後、民団も「反北朝鮮」の標的にした。5日の「時事ジャーナル」によれば、5.17宣言以降に日本右翼達は民団中央本部ビルの前で「民団は日本から出て行け」「竹島は日本の領土」という掛け声を上げて、3日間にあげずデモと街宣を実施して民団を圧迫した。
 「産経」「週刊文春」など日本保守マスコミも河団長が「親北人士」だという色分け論を繰り広げて民団攻撃に出て来た。これらマスコミは河団長が総連系大学出身だと報道したが、事実確認の結果、河団長は東京法政大学生時代に総連系朝鮮学校で3年間英語教師として活動したのが全てである。河団長はこれまでの30余年間民団の主要人物として活動し、この前歴が問題になった事は一度もない。実際に民団所属在日同胞達も、韓国語教育などの為に子女達を総連系民族学校に送る場合が多い。
 これよりもさらに深刻なのは、日本政府が民団に圧力を加え始めたという事だ。最も具体的な事例としては、横浜市が5.17宣言以降に、民団支部が所有する建物と敷地に対して取ってきた固定資産税減免措置を取り消して今年から270万円(約2500万ウォン)の税金を賦課すると通知してきた事が挙げられる。その間、民団の建物はマウル会館のように「公益施設」に分類されて免税の恩恵を受けて来た。日本政府が総連の施設に税金を賦課してきたのと同様の圧迫手法である。
 日本の国会でも政府に対する質問形式で、民団に対して総連と同じ水準の制裁を取れると恫喝をし、日本国税庁警察庁なども民団系企業家達に「税務調査」などの圧迫を課したと伝えられた。
 ある消息通は「日本内民団系企業家の相当数がパチンコ屋を運営しているが、関係当局が税務調査に入ったらいくらでも潰す事が出来るほどに政府の圧力は致命的」と伝えた。
 総連を目の上のタンコブのように見なしている日本政府と右翼などの勢力が「5.17宣言」以降「民団も総連のように追及出来る」と圧迫を加え、そうでなくとも総連との和解宣言に不満を抱いていた民団内保守層が強く反発に出て来たのだ。
 ここに「横田めぐみ遺骨問題」で日本内反北朝鮮世論が逆巻いた時点でミサイルまで発射され、民団はこの時点で「ミサイル」問題で騒ぎたって総連との和解白紙宣言を公式化する機会にしたとの分析だ。


・同胞社会、朝鮮半島情勢によって右往左往
 だがこうした「和解白紙化」によって、60年間続いてきた民団と総連の葛藤が解消するという期待すら水泡に帰するのではないかという憂慮の声が強い。
 民団と総連は「親南」「親北」の主張を掲げて活動してきながら葛藤と緊張関係を続けてきた。だが、世代を重ねる毎に南北どちらかに片寄った主張は薄れ、それだけ新世代の民族性も退色していっているのが事実だ。したがって、民団であれ総連であれ既存の慣行を捨てて積極的な改革に出なければならないという声が大きい。河団長の推進した「和解宣言」もこのような脈絡から下された決断であった。
 河団長は5.17宣言過程の非民主制、内部反発などによって総連との和解を白紙化したが、再び民主的手続きを経て総連との和解を試みるという意思を捨てていないだろうと知られている。だが北朝鮮のミサイル発射によって「和解再試行」の時点は遅らせる以外にないようだ。
 韓日、朝日関係の風向きによって様子を見るしかない在日同胞達が大手を振って交われる日は果たしていつであろうか。

金ハヨン記者
(訳 ZED)

 韓国語原文記事はこちら。原文でも読める方はぜひそちらでもお読み下さい。
http://www.pressian.com/article/article.asp?article_num=60060706172034&Section=

 両者をお読みなって比較されればもう一目瞭然でしょう。いかに石丸次郎が「総連・民団和解」という出来事を貶めるのに躍起になっていたかを。「歴史的野合」「時の権力者へのゴマすり、おべっかともとれる言葉を並べ、締めくくりは金の無心」「財政難の民団」「在日朝鮮人100年の歴史の最大の悲劇である<北朝鮮帰国事業>」「メディアから訊かれたくないことがあまりに多かったからであろう」「このようなことを‘欺瞞‘というのではないか」といったあらん限りの罵詈雑言が並べ立てられており、その間に在日が日本社会の差別や本国の情勢にどれだけ翻弄されてきたかという歴史など一切考慮しない、まさに誹謗中傷の塊のごとき記事と言って良いでしょう。これを「右翼のアジビラ」と言わずして何と言うのでしょうか。
 やはり同じ時期に産経や週刊文春などの日本右派メディアがこの件についてひどい誹謗中傷記事を垂れ流しましたが、それと石丸の記事にどれほどの違いがありましょう。櫻井よし子も当時同様に「総連・民団和解」を攻撃する記事を書いていましたが、上記石丸記事の執筆者名を「櫻井よし子」に入れ替えても全く違和感ありません。
 挙句の果てには自身の在日シンパである朴斗鎮やぱぎやんの言葉を引用して正当化を図る。いかにも「俺には在日の支持者や友達がいるんだ。だからこの記事も民族差別に基くものじゃない」と言わんばかりです。石丸の記事によそが発表した同種同類の記事と違う点があるとすれば、こうした「私の周囲の在日韓国・朝鮮人の知人・友人たち」の声とやらを引用する形で「自分がいかに差別主義者ではないか」という「言い訳・弁明・言い逃れ」を試みているというくらいでしょう。
 一方、プレシアンの記事はどうでしょうか。こちらは事実経過を丹念に追った丁寧な仕事であり、在日朝鮮・韓国人の置かれている過去の歴史や小泉訪朝以降の現況なども踏まえて「総連・民団和解」の件を記した良質な記事と言えます。
 この記事には注目すべき情報がいくつもあるのですが、まず当時の民団団長であった河氏の履歴について。当時日本の右派メディアは河氏について「朝鮮大学を出た総連シンパ」という報道を繰り返し、今でもウィキペディアの氏に関する項目や、ネット右翼のサイト・掲示板ではそのように書かれていますが、それが全くの誤りであった事が明らかになっています。学生時代に朝鮮学校で3年間だけ英語の先生をやった、というだけであって、それ以外に河氏が朝鮮学校に在学したり総連の組織に在籍していた事などありません。これなどひどい謀略デマ情報以外の何者でもないでしょう。何も知らない日本人は勘違いしやすいのですが、総連と民団という組織の「政治的対立」はあれども在日の社会は狭いもので、日常の生活では双方の系列の人間が頻繁に交流しています。それは人間の営みとして当然の事でしょう。同じ家族・家庭の中で朝鮮籍韓国籍が混在しているなど当たり前ですし、上記記事にもあったように韓国籍の親が子供を総連系の民族教育機関に送る事も当たり前です(もちろんその逆の例もあり)。河氏の場合もそうした当たり前の例に過ぎず、それを大幅に捏造して「総連・北朝鮮のシンパ」呼ばわりするなどとんでもない大嘘に過ぎません。
 石丸次郎が自身の記事中でこうした河氏の履歴に関する怪しげなデマを引用しなかったのは、敵ながらあっぱれと、まあ褒めておきましょう。ただし石丸はそうした世間一般に広まっているデマを正して事実を書くような事もしてはいません。単に怪しげな情報だから扱わなかったか、事実を知っていても都合が悪いから黙殺しただけだと思われます。
 さらに最も重要なのは、当時この「総連・民団和解」に対して日本政府や右翼からの凄まじい妨害や圧力や攻撃があったという事でしょう。いわば官民一体となった日本社会そのもの、「オールジャパン」でこの在日朝鮮・韓国人社会の和解を破壊したという事実です。小泉訪朝以後の拉致フィーバーから、北朝鮮への制裁と連動して総連の関連施設への税金減免措置などが解除されるといった圧力・弾圧が続いていますが、日本政府はそれと同じ事を民団に対してもやろうとしました。総連と和解しようとしている、という理由でね。もちろん総連系企業家(中略)に対する税務調査も当局は制裁・圧力の一環として繰り返してきましたが、それを民団系にまでやるぞという恫喝を国会質問で行いました。
 まさに国家ぐるみの人権侵害・弾圧、民族差別政策そのものではありませんか。
 また、右翼団体が民団の本部へ連日のように街宣を掛けていた事も日本ではほとんど知られていません。この時右翼は何と言って街宣をしましたか? 「民団は日本から出て行け」ですよ。このスローガンは単に民団という組織だけに浴びせられたものではありません。全ての在日に対して浴びせられた差別的言辞です。例え民団や総連のような既存の民族団体に良い感情をもっていない在日であっても、そのような事を言われれば怒るのが当たり前であり、そのように受け取る事が出来なければ人間としておしまいでしょう。そもそも自分達の内部対立を自主的に解消しようという行為を、何で日本人にあれこれ言われて妨害されなければならないのか! 
 やはり石丸次郎の在日シンパの一人である辛淑玉は、かつての自著で「日本人から『朝鮮に帰れ』と言われる事が一番傷付く」と言っていた事がありました。ところがどうでしょう。辛淑玉は石丸のシンパというだけでなく、南北首脳会談や総連と民団の和解に対して嘲笑し、極めて冷笑的な態度を貫いてきました。まさにその総連・民団和解の最中に右翼が民団に対して同様の事を言ったのです。辛淑玉はそれでも何の怒りも悔しさも感じなかったのでしょうか。後々まで辛淑玉は、総連・民団和解妨害派である石丸と何の疑問も矛盾も感じず共闘している事から、あの時の右翼のスローガンを己に浴びせられたも同然とは受け取っていないのは明白です。これはこの女がすでに在日としてどうかという以前に、人間としてすでにおしまい状態である事を端的に表しているでしょう。
 当時の「総連・民団和解」において批判されるべき部分があるとすれば、河氏の手法が根回し不十分で拙速であった事、民団内部の保守派が想像以上に頑迷な化石頭であった事などでしょう。地方団長達への説得や根回しが不十分な為に、急速なトップダウン方式が反発されたのは政治的手法として確かにまずかったと思います。急ぎ過ぎた、という事はあったでしょう。あるいは本国の南北対話と和解、それと全く違う日本社会の逆風という情勢を考えれば、今のうちになるべく早く進めるべきという考えもあったのかもしれません。その点では非常に舵取りが難しく、結果が残念でなりません。また、民団内保守派も21世紀の現在においても今だにかつての軍事政権時代を懐かしんでそれを支持し、頑なに同胞同士の対立を旨とする姿勢には幻滅を禁じ得ません。その後、河氏は追い落とされ、再びそうした超保守派達が主導権を握った現在の民団では、日本の右翼と一緒になって総連への街宣攻撃を繰り返しているのですから。民族・同胞社会に対して真に害をなし、弓を引く者は果たして誰なのか?
 細かな問題は他にあれども、総連と民団の和解という行為自体は在日社会において否定される謂れのない「社会正義」そのものです。それについては例え両組織に反発を持った在日であっても否定は出来ないでしょう。本来ならば。しかしながらそれは、そう思わない一部の例外的な在日達と、日本社会そのものの圧力によって頓挫させられました。
 果たして石丸がこうした経過と背景をどれだけ詳細に報じたでしょうか。上記石丸の記事に、当時の日本政府や右翼の弾圧・圧力・妨害行為について一言でも触れていましたか? 何一つありません。それどころかこの件を単なる「民団の財政問題」に矮小化して、金目当ての下劣な行為のようにあげつらいました。さらに当時の盧武鉉大統領への表敬文書を「時の権力者へのゴマすり、おべっか」とまで中傷しています。民団が本国の南北和解に賛意を表するのが、石丸にとっては非常に気に入らなかったようです。どう見ても石丸次郎という男、朝鮮半島の平和や和解を望んでいません。挙句には「金の無心」とまで。では、石丸の言う通りに民団の財政が危機的状態だとして、そのような団体に税金面での圧力をかけてまで恫喝した日本政府の手口は汚くないのですか。これは明らかに民族差別であり、民族的迫害そのものです。「在日朝鮮人問題にも深い知識と関心を持ち、常に差別に反対」(北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会代表・三浦小太郎談)してきた石丸がこのような日本政府の卑劣な行為を非難せず、報じる事すらしなかったのはなぜですか? 答は言うまでもないでしょう。
 石丸次郎が「常に差別に反対」してきた? とんでもない。それが本当ならこの男に残された道は一つしかありません。それは筆を折る事です。

http://sgwse.dou-jin.com/Date/20110324/1/
■石丸次郎に広瀬隆の事を推奨する資格などない
石丸のツイッターにこんな事が。

http://twitter.com/ishimarujiro/status/50509477883031552
東京在住の脱北帰国者の知り合いから水を送ってくれとのSOS。心配そうな声だった。神保哲夫さんのビデオニュース「予言されていた“原発震災”広瀬隆氏インタビュー」が評判。http://www.videonews.com/interviews/001999/001771.php

 大地震原発事故ですっかり北朝鮮報道が顧みられなくなってしまったせいなのかどうか知りませんが、石丸は最近やたらと地震原発の事についてもふれるようになりました。今回など広瀬隆インタビューを取り上げていますが、広瀬氏が原発問題以外でどんな主張をしているか知っててこんな事をしているのでしょうね? 広瀬氏は昔から北朝鮮問題について「アメリカが北朝鮮に軍事的圧力を加えて同国国民を苦しめている事を考えねばならない」という事を一貫して主張してきました。朝鮮半島問題でアメリカの事を一切スルーして「北朝鮮だけが何もかも悪い」というデマを撒き散らしてきた石丸次郎とは、全く逆の事を言ってきた人なのです。そんな人物の事をどうして石丸が「評判」などと持ち上げる資格があるのか。本当に恥知らずの極みとしか言いようがありません。普段は大地震原発の問題など一顧だにせず、北朝鮮を悪魔のように描くことばかりに腐心していた輩が、こんな時ばかり広瀬氏を持ち上げて調子に乗るなど見苦しいばかりです。

http://sgwse.dou-jin.com/Date/20110403/1/
■アジアプレスと石丸次郎は3.11大地震の被災者の写真を晒し者にして金儲けをしたらいい
 阪神大震災の時もマスコミの行き過ぎた取材が色々と問題になりましたが、予想通り今回も色々現地から非難の声が上がっているようです。

被災者の嫌われ者 ワーストワンは菅首相 次がマスコミ…
http://news.livedoor.com/article/detail/5462553/

 まあ、日刊ゲンダイの記事なのでいくらか割り引いて考える必要はあるにせよ、相変わらず被災者のプライバシーを侵害するような取材が起こっているようです。
 筆者がここで気になったのは「TVカメラなんて、避難所の中を容赦なく撮っています。ただでさえ集団生活でプライバシー丸裸なのに、それを全国中継するのだからムチャクチャです。07年の新潟県中越沖地震では、避難所に隠しマイクを設置したテレビ局もあったが、マスコミ取材に怒っている被災者は多いという」という部分でした。これって、アジアプレスや石丸次郎が北朝鮮に対して行っている取材方法とそっくりなのではないかと。

http://xc526.eccart.jp/g758/item_search/rootCategoryId,26/

 これを初めて見た時、筆者は「正気か?」と思いました。北朝鮮民衆のプライバシーや人権、肖像権など一切踏みにじって勝手に撮った写真で金儲け。しかもその上がりを別に北朝鮮貧困層への義援金にする訳でもない(いや、それ以前に連中は「義援金を送っても国民達に届かない」とか何とかケチ臭い事を言って、そんな事は最初からやりもしないでしょうが)。自分達のプライバシーが隠し撮りされて、それが自国への戦争扇動と制裁強化に政治利用され、しかも写真を撮った連中がそれで個人的な金儲けをしていると知ったら、どう思いますか?
 一方、前に石丸自身がツイッターで述べていましたが、アジアプレスの記者が何人か東北の被災地取材に行ったそうです。しかしながら連中が東北の地震被災者に対して、北朝鮮民衆に対するようなやり方で報道をしているという話は聞きません(と言うよりも、連中の大地震報道自体どこで発表したのか全く音沙汰がない)。アジアプレスがこれまで北朝鮮国民に対して行ってきたプライバシー・肖像権無視のパパラッチ報道からすれば、当然今回の大地震の被災者に対しても同じような事をしてくれるだろうと思っていました。飢えと寒さに苦しむ被災者の写真を勝手に撮りまくってはそれをよその報道機関に配信して「日本の菅政権と東京電力は日本の人民をこんなに苦しめているんだ」とアジったり、挙句の果てには絵葉書にして売りさばき、金儲けをするだろうと…。
 ところがそんな音沙汰は全くありません。何で? 北朝鮮の国民に対して平然とやって来た事を、なぜ日本人に対しては出来ない? 不謹慎だから? プライバシーの侵害だから? それとも会社の幹部(注:石丸のこと)が「政府と東電の批判はするな」と言っているから?(笑)
 違うでしょう。理由は簡単。朝鮮人に対しては傍若無人な振る舞いが出来ても、「日本人同胞」に対してはそんなひどい事はしない。そういうのを人類は古来「差別」と呼んで来ました。アジアプレスと石丸次郎がひどい民族差別主義者であるから、理由は単純にそれだけです。
 3.11大地震の被災者達が自分達の現在の悲惨な境遇を勝手に晒し者にされたくないように、北朝鮮の国民も自分達の姿を勝手に晒し者になどされたくはないでしょう。ましてや相手は自国に対して邪悪な政治的意図を抱いた「ウェノム(倭奴)」と、金でその手先に成り下がった現代版親日派(石丸が飼っている現地の情報提供者達の事)なのですから。
 アジアプレスと石丸次郎が本当に自分達が差別主義者などではないと証明したければ、今すぐ東北の大地震被災者達のプライバシーを暴き立てるような報道をすべきです。普段自分らが北朝鮮の民衆に対してやっているようなやり方で報道するだけなのですから、簡単でしょう。さもなければ今までやってきたような北朝鮮報道のやり方をやめるか、二つに一つです。
 まあ、無理でしょうけど。
 いくら石丸が「僕にはこんなにたくさんの朝鮮人・韓国人のお友達がいるんだ」とアリバイ工作じみた言い訳をした所で、この男の差別主義者・戦争扇動者という邪悪な本性をごまかせるはずもありません。

http://sgwse.dou-jin.com/Date/20110407/1/
■日本の「反北朝鮮業界」冬の時代
 日本で北朝鮮の事を誹謗中傷したり戦争や民族差別を煽ったりしてきた「反北朝鮮業界」も(注:今回の地震で)大きな打撃を蒙ったのではないでしょうか。言うまでもなくこの間のマスコミは地震原発事故で一色になり、いつもなら一日何度も必ず見掛けた北朝鮮攻撃報道が極度に少なくなりました。大地震のせいで日本マスコミの北朝鮮報道に対する量的レベルが、2002年小泉訪朝以前までようやく戻ったというのは、何という皮肉でしょうか。もちろんこのドサクサに紛れて朝鮮学校への補助金を止めるあるいは止め続ける地方自治体(宮城県大阪府・東京都など)もおり、今現在ひどい北朝鮮報道が一時的に弱まってはいても、過去のひどいマスコミ報道が煽ってきた悪影響は計り知れませんし、許し難いものです。
 しかしながら今やメディアは大地震原発事故一色、しかもこの被害は日本史上空前の規模で簡単には治まりません。こうなれば、もはや日本において北朝鮮という国の事を気に掛ける余裕など(注:少なくとも当分は)なくなってしまうでしょう。そもそも日本において小泉訪朝以降になぜあそこまでひどい北朝鮮バッシングが横行したかと言えば、大きな理由を3つ挙げられます。第1は拉致問題、第2は民族差別感情、それに加えて北朝鮮を蔑みの対象にするのが国民の不満逸らしになったという部分が第3の理由です。「北朝鮮という、独裁政治で国民が飢えているひどい国」を過度にあげつらう事で、日本の為政者は国民の不満を逸らすのに利用し、国民もそれに引っ掛かって自分達の現実生活における問題から逃避した。日本国民の多くは、自分達の苦しい生活や深刻な社会問題を自らの力で主体的に解決する事よりも、より貧しい国(しかもその国に対する過去清算すらまともにやってない)を蔑みの対象にして現実逃避する道を選んだのです。日本であれほど異常な北朝鮮バッシングがはびこった最大の理由はこれに尽きます。

 リビア情勢とか、統一地方選とか報じるべき問題もあまり報じられてないし、反省の上による「冬の時代」ではないので素直に喜べないですけどね。まあ、北朝鮮叩きよりは地震情報の方が「風評被害を生むデマ」でない限りましでしょう。

http://sgwse.dou-jin.com/Date/20110416/1/
■石丸次郎も生き残りに必死(笑)
 最近の石丸次郎は自身のツイッターでも北朝鮮関連のネタが比較的少なくなりました。やっぱり大地震原発事故の影響が大きくて、せっかく集めた北朝鮮関連の映像や写真を他の報道機関に買ってもらえないのが原因と思われます。まあ、今の日本の「反北朝鮮業界」のシノギがかなり厳しくなっているのは予想通りではありますが。
代わりに石丸が最近やたらと話題にしているのが橋下徹府政への批判でしょう。さらに原発釜ヶ崎の騒乱などもネタにして、今さら柄にもなく「反権力ジャーナリスト」ぶりっ子してますね。学生時代の左翼思想を捨てて転向した奴が何を今さら。
それともう一つが週刊金曜日へのゴマすりです。

http://twitter.com/ishimarujiro/status/58788526904455168
 今日発売の週刊金曜日は「原発文化人の罪」。
 佐高真さんが、(注:ビート)たけし*4弘兼憲史勝間和代らをぶった切り。読みごたえある。買うべし。

 石丸はサンデー毎日の連載が切られて、今や紙媒体での出番が週刊金曜日くらいしかなくなってしまった訳ですが、その為これまで以上に同誌首脳たる佐高を誉めそやして幇間に必死です。先週の週刊金曜日で石丸が担当した北朝鮮関連のコラムは、北朝鮮現地にいる情報提供者達からの励ましの言葉ばかりを列挙して、肝心の北朝鮮情勢がほとんど書かれていないという見苦しいだけの欠陥記事でした。自分の「子分」達からお世辞を言われて舞い上がっている、ただの見苦しい中間管理職のオヤジじゃありませんか。日本人はこれだけ外国から(特に「敵国」である北朝鮮の人々からも)愛されて尊敬されている、という俗物過ぎる自画自賛のオンパレードで、こんな記事にもなってないゴミのような自慢話を国際情報として掲載するあたり、週刊金曜日の退廃ぶりがよく分かります。そんな所しか頼る所がない石丸も石丸ですが。
(中略)
 でもね、ゴマをするならもっと上手にやりましょうね。「佐高真」って誰だよ。「佐高信」なら知ってますが。
(中略)
 今の石丸はこの男なりに「出口戦略」を模索しているのかもしれません。北朝鮮バッシングにばかり頼って食って来た「収益構造」を改めねば、これからはさすがにやっていけないでしょうから。今後石丸次郎は食っていく為に、これまでの定番ネタだった北朝鮮関連報道の比重を減らしていくと思われます。

 皮肉なことに石丸がたたえる週刊金曜日(以下、週金)の特集はC.W.ニコル氏を原発文化人扱いし、ニコル氏側から抗議されるという味噌をつけている(もちろん原発文化人扱いした中には漫画家・弘兼のような「原発文化人」であることに弘兼本人も含めて誰も異論ないケースもあるが)。ニコル氏側曰く「電力会社が関わっている企画に関与したことはあるが、原発礼賛などしたことはない」「電力会社が関わってる企画に協力すると内容に関係なく原発文化人扱いか」とのこと。これはどう見てもニコル氏の方が正論だろう。
 電力会社の関わってる企画に参加することは悪と思うのは週金の勝手だが、当然の道徳として押しつけることができるとは思えないし、ましてや原発文化人呼ばわりは酷すぎだ。しかも「週刊金曜日原発文化人ブラックリスト佐高信さん自身は?」(http://ameblo.jp/sataka/entry-10863297335.html)が皮肉ってるが週金編集委員佐高信本人が「原発礼賛とは関係ない」が電力会社が関わった企画に関与したことがあるので「ニコル氏が原発文化人」なら「佐高も原発文化人」になってしまう。
 また「「電力会社に群がる原発文化人」*5に群がるリベラル・左派メディア*6」(http://mdebugger.blog88.fc2.com/blog-entry-146.html)は佐藤優が電力会社の企画にコミットしたことがあるのに週金がコラムを彼に書かせているのは一体何なのかと批判している。

http://sgwse.dou-jin.com/Date/20110420/1/
原発批判という「バス」に乗り遅れるな
 少し前に韓国のソウル大学教授である徐鈞烈(ソ・ギュンリョル)という男の事を書きました。この男は(中略)クレイジーな学者で、日頃から韓国の右翼・タカ派団体の集会にゲスト論客として参加しては「韓国にはこれだけたくさんの原発があり、潜在的な核開発能力は高い。それを利用して核武装し、北朝鮮に対抗せよ」という核武装論をアジテーションして回っているトンデモです。
 ところがこの教授、日本の福島原発事故があってからはすかさず「死の灰が韓国にも飛んで来る。危険だ!」という発言を韓国内の進歩派メディアや海外メディアで行い、まるで自分が反核・反原発の第一人者であるかのような顔を装うようになりました。普段は原発を利用して核兵器を作れとまで主張している、あからさまな「核武装論兼原発推進論者」のくせに、いざ深刻な大事故が隣国で発生して大騒ぎになると突然時流に媚びて「放射能の危険を警告する反原発派」のような顔に豹変してメディア毎に「主張の使い分け」をするのですから、タチが悪いにも程がある。こういうのを世間一般では詐欺師というのではありませんか。
 徐鈞烈とちょうど同じ事を今の石丸次郎がやっている訳です。最近の石丸は自身のツイッターでやたらと原発の問題をネタにしています。
(中略)
 が、この男が3.11大地震以前に原発の事を問題にしたり追求した事はありませんでした(少なくとも筆者は見た事がありません。誰か教えて下さい)。大地震の直後は政府や東電の批判をするなとまで言っていたほどです。ところが福島原発事故が起こって一定の期間が過ぎ、これが容易ならざる事態である事が誰の目にも明らかになって、原発に対する社会的反発がさすがに大きくなった。
 さらにメディアが大地震原発事故のニュース一色になって、北朝鮮報道がまるで世間から顧みられなくなってオマンマの食い上げになった。すると、今度は手の平を返すように週刊金曜日の記事や広瀬隆氏の本を持ち上げて原発の話をするようになる。この辺にも、大地震以後の情勢で焦っている石丸の危機感が透けて見えるでしょう。とりあえず時流に乗って原発への批判じみた事を言って反権力ジャーナリストぶりっ子し、あわよくば北朝鮮バッシングネタ以外で食っていけるネタを少しでも確保しておこうという事です。
 徐鈞烈にせよ石丸次郎(ちなみに両者とも反北朝鮮派のデイリーNKつながり)にせよ、この手の連中の反原発論はまさに「バスに乗り遅れるな」という疚しく浅ましく卑しい性根によるものでしかありません。今まで(現在もですが)核武装論や韓国の原発大国振りを声高に翼賛してきた教授や、これまで原発の事など全く無関心であった記者が、突然時流に媚びて心にもない事を言う。この手の詐欺に騙されない事が肝心です。
(中略)
 そもそも広瀬氏はアメリカの軍需産業や欧米の財閥を研究してきた自著*7の中で「アメリカが軍事力で北朝鮮を圧迫して同国民を苦しめてきた事を忘れてはいけない」「南北朝鮮が軍事衝突を回避すべく懸命の努力(南北首脳会談など)をしている最中に、日本が有事法制などの戦争法案を成立させてそれをぶち壊すような事をして良いのか」といった事をずっと主張してきた人です。石丸のように南北朝鮮の平和をぶち壊す為の報道ばかりしてきた人間には、広瀬氏の本を持ち上げたりおべんちゃらを言う資格すらありません。
 本当に原発に対してジャーナリストとしての問題意識があるなら、福島原発すぐ近くの危険な地点に潜入してスクープの写真やビデオの一つも撮(録)ってくるべきでしょう。そういう実直な報道でメシを食うようになさい。ま、今まで北朝鮮の悪口を言いふらすだけの安易なシノギでだらけた人間には到底無理でしょうが。

http://sgwse.dou-jin.com/Entry/267/
■口だけジャーナリスト・石丸次郎
 大手新聞の記者というのは偉くなるにつれて自ら面倒な取材現場へは行かなくなり、部下にばかりそういう所へ行かせて自分は安全地帯で偉そうにふんぞり返るというのが相場ですが、これは大手でない中小零細報道機関でも変わりません。週刊金曜日における最晩年の本多勝一はもちろんそうですし、半ばタレントと化しつつあるAPF通信の山路徹なんかはもっと典型でしょう。
 我らが親愛なる友人、石丸次郎も全く同じ。最近のツイッターでこんな事を言っています

リビア取材で戦闘撮影中のカメラマン2人が亡くなった。アジアプレスも10年前に東チモール取材でメンバーが一人命を落としている。また、北朝鮮関連取材を一緒にした英国人カメラマンが、5年ほど前にイスラエル軍に撃たれて死んだ。ジャーナリストが現場で命を落とす報せを聞くたびに胸がキンと痛む
http://twitter.com/#!/ishimarujiro/status/61283389549985792

 アジアプレスの同僚綿井*8が、再び原発取材に入りました。主に、原発で働く下請け労働者に焦点を当てる取材をしていくようです。彼の個人ブログhttp://watai.blog.so-net.ne.jp/
http://twitter.com/#!/ishimarujiro/status/60681333097238529

 一緒に仕事をした人間や会社の同僚が命懸けの危険な取材をしているこの時に、当の石丸本人は何をしているのか?

文楽まもなく終わるのであせる。仕事と母の病院などやりくりつけて何とか行きたい。24日まで国立文楽劇場。油殺しと艶姿女舞衣が見ものか。
http://twitter.com/#!/ishimarujiro/status/60191367644717058

 同僚が放射能を浴びて危険な取材をしている最中に、自分は文楽見物の心配かよ! 
 何が「ジャーナリストが現場で命を落とす報せを聞くたびに胸がキンと痛む」だ! だったら自分がそういう危険な現場に行きなさい。その上で「文楽見物の心配は後でたっぷりやればよい」ではありませんか。自分は「安全地帯」の大阪や、どう見ても石丸にとっては危険度ゼロの朝中国境地帯に閉じこもってばかりの癖に何を言っているのか。そもそも本当に原発批判をするというなら、しかも大阪在住ならば、まずは日本の電力会社で最も原発依存度の高い関西電力を徹底批判すべきでしょう。関電は元会長が史上最高と言われた19億の退職金を取った事があるなど、原発問題以外にもそのダークさでは東京電力と同等かそれ以上であり、ジャーナリストにとってはこれほど調べ甲斐のある「美味しい標的」はないのではありませんか。もちろんそのような巨大ブラック企業だけに、それを徹底的に調べるのは大変な危険を伴います。少なくとも朝中国境地帯など比較にならぬデンジャラスさである事は誰の目にも明らかでしょう。まずは自分がそういう危険な取材をした上で偉そうな口を叩くようにしなさい。
 山路徹は自分の部下を危険な取材(ミャンマー)へ半ば強引に送り出して死なせておきながら、自分は安全な日本で偉そうにふんぞり返り、後で石丸次郎らと一緒になって死んだ記者の事を追悼するような会見をしてカッコばかりつけてましたが、石丸と山路両者はまさに似た者同士の類友そのものです。
 このまま行ったら綿井健陽も遠からず命を落とすかもしれませんね。もしそうなったら、きっと石丸次郎は綿井を悼む記者会見やら何やらをやって、自分のええかっこしいに利用するであろう事は間違いないでしょう。そうならない事を祈ってますが…。

「ダークさでは東京電力と同等かそれ以上」

参考

ウィキペ「関西電力
不祥事・トラブル
美浜原発事故(2004年8月)
 2004年8月9日に美浜発電所3号機で発生した配管破損事故。 2次冷却系のタービン発電機付近の配管破損により高温高圧の水蒸気が多量に噴出、逃げ遅れた5名が熱傷で死亡。事故を公表せずに隠蔽していた。
・所得隠し
 同社所有の遊休地の取引に絡み、大阪国税局から、2008年3月期までの2年間で約6億円の所得隠しを指摘されていたことが、2009年4月17日の各新聞報道で発覚した。同社が所有権を持たない土地について、売却損益を架空計上したと判断された。申告漏れの総額は約62億円に及ぶとされ、国税当局は重加算税を含め約21億円を追徴課税した。

*1:著書『北朝鮮難民』(講談社現代新書

*2:北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会救う会)元会長。現代コリア研究所所長

*3:拓殖大学教授、特定失踪者問題調査会代表、戦略情報研究所代表取締役、国家基本問題研究所評議員、アジア人権人道学会理事、予備役ブルーリボンの会代表

*4:ただし表紙にはたけしではなくたけしの弟子・浅草キッドの名が載ってるが?

*5:筆者が想定してるのは佐藤優だろうからはっきりタイトルに「佐藤優」と書いた方がいい

*6:「世界、週金」=「リベラル・左派メディア」というのは個人的には止めてほしい。売れてるかどうか等といった問題をひとまず置けば他にも「リベラル・左派メディア」はあるので。

*7:読んだことはないが『アメリカの経済支配者たち』『アメリカの巨大軍需産業』『アメリカの保守本流』(集英社新書)とか?(←ウィキペ『広瀬隆』を参照した)

*8:著書『リトルバーズ 戦火のバグダッドから』(晶文社、2005年)