「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」を笑おう・パート9(追記・訂正あり)

 パート8の続き。

■「北朝鮮に消えた歌声―永田絃次郎の生涯」 発売
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00593

早速読み、近日中に書評を載せたいと思います。

その書評を後で読み変な所があったら突っ込みましょう。なければ突っ込みませんが。
しかし三浦は「永田絃次郎」をネタに北朝鮮批判はしても、たとえば「沢村栄治」(戦死)をネタに「太平洋戦争」批判したら怒り出すのだろう(苦笑)。

参考
赤旗
「戦死した沢村投手とはどんな人?」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-03-26/12_01.html
「戦争で多くのスポーツマンが戦死した?」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-08-24/20060824faq12_01_0.html
「戦没した野球人はどんな人たち?」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-08-07/ftp20080807faq12_01_0.html
「きょうの潮流・2010年8月14日(土)」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-08-14/2010081401_06_0.html

田中けいしゅう(民主衆院):北朝鮮テロ国家指定論に賛成

まあ、田中氏は旧民社党ですからね。

【追記】
こう書いた三浦だが近日中に載せてはいない。北朝鮮叩きネタとしてはインパクトが弱かったからか。
書評「『北朝鮮に消えた歌声 永田絃次郎の生涯』喜多由浩著」(http://sankei.jp.msn.com/life/news/110626/bks11062614530013-n1.htm)は筆者があの西岡力だが、それでも反北朝鮮色が強くないのは著書自体が北朝鮮叩き一色ではないからだろう。


脱北者保護、打ち切りか?日本の外交的敗北
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00592
 三浦の紹介する読売の記事が正しいとして、どうすべきかは難しい。もちろん人道的見地から言えば、中国の要求は不当だが、三浦の言うように強硬策をとれば中国が折れるとも限らない*1し、「うーん」。
 隣国だし、事を荒立てずに人道的措置が出来ればいいのだが。まあ、それが出来ないと日本政府が判断すればこうなるのは不思議ではない。別に日本という国は難民に心優しい国ではないので。
 ああ、それと難民救済も大事だけど、「難民を生まない努力」も大事だと思うね。(政治難民は減らないだろうが)経済難民は減るであろう太陽政策北朝鮮の経済改革応援)とか。

拉致問題教育」政府、全国の教委に指示へ

そんな事よりも身近に教育すべき重要な人権問題(障害者問題とか高齢者問題とか)はあるんじゃないのという気が。
まあ、最低限「救う会」のような北朝鮮叩きを教育の名で持ち込まないで欲しい。


■保守派知識人の混迷(1)藤岡信勝*2
 http://miura.trycomp.net/?p=344
 保守派知識人の混迷(2)八木秀次*3
 http://miura.trycomp.net/?p=350
 保守派知識人の混迷(3)西尾幹二*4 
 http://miura.trycomp.net/?p=354
 保守派知識人の混迷(4)小林よしのり(以上、三浦の個人ブログ)
 http://miura.trycomp.net/?p=356

 藤岡、八木、西尾、小林といった珍右翼・非知識人を「保守派知識人」呼ばわりはやめてほしい。あれを「保守」の「知識人」呼ばわりは、それなりにまともな「保守」の「知識人」(例えば故人だが、三浦がこのエントリで名前を挙げている司馬遼太郎)に失礼だ。連中は混迷してるのではなく単に「頭も性格も悪い」だけだろう。
 まあ、三浦も連中と同じ珍右翼・非知識人の癖に人のことを高みに立って「混迷」というようなトンデモさんだから仕方ないのだろうが。
 こんな珍右翼・非知識人の三浦が代表の会に入ってて「野原燐」ことid:noharra先生は恥ずかしくないの?(→俺もしつこい)。野原先生も穏健保守orサヨぶってるようだが「三浦を評価するなんてお里が知れる」だな(毒)。

【参考:八木のトンデモぶりについて】
はてな匿名ダイアリー「教委主催の講演会に行ったら、講師が「つくる会」だった件。」
http://anond.hatelabo.jp/20080126014812

以下の文章は、別冊宝島REAL「ニッポンの恥」(2007年)に発表したものです。

売るための宣伝文句とは言え、自分を棚に上げて他人を恥呼ばわりするとは三浦先生も宝島社も随分とデカイ態度だな(苦笑)

もう内容的にも古くなっていますが、自分としては多少気に入っている文章なので、このブログ上に公開しておくことにしました。

古いんじゃなくて「内容的にダメ」なんだと思うよ。

戦後の教育界を支配する歴史思想を「贖罪史観」「東京裁判史観」として批判し、「歴史教育を根本的に立て直す」ことを目的とした「新しい歴史教科書をつくる会

『「贖罪史観」「東京裁判史観」として批判し』云々という部分がただつくる会の言い分を紹介しただけならともかく、三浦も同意見(ウヨとして恐らく同意見なのだろうが)なら呆れざるを得ない。
 まともな歴史学者なら、藤岡らの言うように「東京裁判*5の事実認定を資料批判しないで鵜呑みにする人などいないし、贖罪意識*6のために資料批判をいい加減にやる人だっていないだろう(少なくともそんな人は主流ではない)。
 ちなみにウィキペ「張作霖爆殺事件ソ連特務機関犯行説」によれば、つくる会

2009年1月の大学入試センター試験「日本史」で出題文の中に「関東軍参謀河本大作らが、張作霖を爆殺した」と記述されていることについて、「歴史学界でも異説がある」と抗議した

極右団体である。この張作霖爆殺ソ連特務機関犯行説*7というつくる会が唱える陰謀論も三浦先生は「教育現場から行き過ぎた反日思想に対峙するものとしては有効だった」(後で紹介する三浦のつくる会評価)と評価するのか?(つくる会のバカさはこれだけではないが)。
 いい加減、id:noharraも三浦が代表の「守る会」に所属してることについて「恥を感じないのか」、スルーしないで俺に反論したらどうよ(毒)

近年分裂・対立*8を繰り返し、一部では訴訟合戦の様相まで呈している。しかし、本稿では私はこの現状を運動方針の相違や人間関係の対立ではなく、あくまで思想的立場の違いに注目して分析する。運動の分裂を低次元から見るのではなく、一見「保守・右派」と同一にくくられることの多い思想家達の相違点を見ていく事が、今ほど必要な時はないと考えるからだ。

・「つくる会」は思想的な違いで分裂したわけじゃないんだから、思想の相違点など見ても仕方ないだろう。
ウィキペ「藤岡信勝」にも

扶桑社教科書の2度目の採択が不調に終わった2005年9月から、採択本部長である藤岡を含め幹部の責任の有無が議論になり、採択戦の総括作業が行われようとした。藤岡は責任問題を否定し、会員管理用のコンピュータープログラムに不具合があり契約が不明朗だなどとして事務局長の宮崎正治(注:八木に近い人物らしい)の更迭を目指したほか、会長の八木秀次や事務局員が中国を訪問し中国社会科学院のメンバーと歴史問題を討論したことなどを問題視した。

と書いてあるのに藤岡と八木の対立のどこが「思想的対立」なのだろうか?
・「運動の分裂を低次元から見るのではなく」と三浦は言うが、高い次元であるべき教育関係団体が低次元な理由で分裂したのだからそういう見方をされるのは仕方ないだろう。しかも「つくる会入会後も藤岡は共産党員だった(共産党のスパイかも知れない)*9」という怪文書をばらまくなど低次元な行為まであったようだ。結局、「絶対に勝つ」とか景気のいいこと言ってたのに「教科書採択がうまくいかなかった」ことが連中の気持ちをささくれさせ、内紛を引き起こしたのだろう。だからこそ運動も衰退(と言うか自滅)したと。
 まともな人間なら「思想的対立でフェアな戦い」ならまだしもあれではどん引きだろう。
・むしろ「分裂理由」に注目するなら西尾幹二がよく使う「神社右翼」という言葉がポイントの一つではないのか。宗教系右翼と「それ以外右翼」で何かもめること(つまらないことの気がするが)があったと言うことではないのか(なお八木は生長の家と関係があるらしい)。
 

(注:藤岡は)自由主義史観の原則を(1)健全なナショナリズム。排外主義とは無縁な正当なナショナリズムの評価(2)リアリズム。日本国家・国民の生存と繁栄を最高の目的とする戦略論に基づくリアリズムへの評価(3)あらゆるイデオロギー歴史観からの訣別(4)官僚主義批判の四点としている。

・(3)はお話にならない。「イデオロギーのない歴史観」などあるわけがないし、「(1)健全なナショナリズム」「(2)リアリズム」「(4)官僚主義批判」はイデオロギーじゃないのか?。
・「(1)健全なナショナリズム。排外主義とは無縁な正当なナショナリズムの評価」ももちろん珍右翼・つくる会はそんなことやってないし、連中がサヨ呼ばわりする人々(穏健保守や左翼)もナショナリズム否定などしてはいない。日本の歴史における「排外主義的ナショナリズム(鬼畜米英とか)」を批判してるだけだ。
・それと「(1)排外主義とは無縁な正当なナショナリズム」と「(2)日本国家・国民の生存と繁栄を最高の目的とする戦略論」を両立させるのは至難の業だと思うぞ(もちろん両立させられなかったことは言うまでもないだろう)。

藤岡は大東亜戦争肯定論を明確に否定し、植民地経営の不経済性と小日本主義を唱えた石橋湛山*10を評価する。

 初期の藤岡(1996年)はそういう物言いをしていたが、あくまでもそれは初期である(なお、この初期の見方も明らかな帝国主義侵略戦争である日露戦争自衛戦争視しているという点などで問題がある)。三浦がこの文章を書いたという2007年時点において、藤岡は司馬をも自虐史観呼ばわりし、石橋にも言及しなくなったことは少し調べれば分かることだ。ウィキペ「藤岡信勝」も

1996年、内部の議論をしないまま自由主義史観研究会名義で「従軍慰安婦の記述を中学校教科書から削除せよ」との声明を突如発表した。これに反発した設立当時からのメンバーが離反し、一方で保守系論者が大挙して参入したため、研究会は保守系団体に性格が変容した

とか

 藤岡は、(注:途中から)大東亜戦争(太平洋戦争)を肯定する主張を支持する立場に回った。司馬遼太郎歴史観司馬史観)に触れることもなくなった。

とか

2007年7月にはチャンネル桜が中心となって在日アメリカ大使館に手渡した米下院121号決議全面撤回を求める抗議書に賛同者として名を連ねる。映画「南京の真実」の賛同者。

とか書いている。バカなのか、ウソつきなのかどちらにしても平然とでたらめを書く三浦とそれを本に掲載したらしい宝島社にはあきれるほかない(そしてこんな三浦を評価するid:noharraにもあきれるほかない。まあ、何を書いてもid:noharraは、俺を「華麗にスルー」し続け、俺の「今日も野原に大勝利」を証明してくれるのだろうね(嘲)。俺に対し「反論できないんじゃない」、「あんな奴に反論しても無意味だからしないんだ」とか、阿Q的精神勝利法を野原は発動するのだろう)。

藤岡を右翼と決め付けた左派の批判は全く的外れ

既存教科書を反日左翼呼ばわりし、南京事件否定論従軍慰安婦否定論と言った歴史修正主義を支持する藤岡のどこが「右翼ではない」のだろうか。

学校教育という場に限れば、近代国家建設を高く評価し、そのプラス面を強調する藤岡の原則は全く正しい。近代国家における学校教育は、あくまで近代国家の構成員としての「国民」を作り上げ、社会への適応能力*11や国家への責任感を作り上げる事が目的だからだ。

 歴史教育とは「国家への責任感を作り上げる」というイデオロギーまみれの代物ではいけない*12と思うし、「近代国家建設のプラス面」なら従来の歴史研究・教育とて指摘している(指摘理由は三浦の言うような国家主義的な理由ではないだろうが)。
 三浦は従来の歴史教育・研究は「近代国家建設のプラス面」について触れてないと根拠レスで強弁したいらしい。

藤岡が随所で指摘しているように、明治の廃藩置県や地租改正、義務教育制度がもたらした近代化の功績は大きく、(中略)様々な光を日本社会にもたらした。しかし、それは同時に、江戸時代という安定化した社会では守られていた農村自治、各階層の共同体、広い意味での日本的伝統社会の崩壊と、個々人を競争社会と疎外の中に送り込むことでもあったのだ。*13

 そうした指摘(明治維新には影の部分もあった)は藤岡批判派のまともな歴史学者などから既になされているし、学校教科書にもそう言う記述はあるのだが、三浦が触れないのが実にウヨらしい。と言うかそう言う指摘を「反日」呼ばわりしていたのが藤岡なのだが。

この近代に滅ぼされようとする人々の側に立って戦ったのが、西郷隆盛に代表される士族反乱

 以前も指摘したが、西郷が「廃藩置県や地租改正、徴兵令」といった近代化を、明治新政府メンバーの一人(参議、陸軍大将)として推進したこと、特にいわゆる留守政府の中心人物が西郷であった(そのため留守政府を西郷政府と呼ぶ人もいる)こと、地租改正や徴兵令に対し新政反対一揆が起こったことを、三浦はどう理解しているのだろうか(廃藩置県は大久保政権時代だが、地租改正、徴兵令は留守政府時代に行われた)。
 不平士族はともかく西郷は「大久保流近代化」でない「別の近代化」(下野原因の征韓論もその一つ)を目指しただけであって「近代に滅ぼされようとする人々の側に立って戦った」わけではない。
 また三浦は松本清張氏の小説ネタになった「西郷札」をどう思ってるのか?。紙くず(西郷札)を暴力をバックに押しつけるのはヤクザと同じだと思うが。

司馬が日露戦争以降大東亜戦争*14までの日本を切り捨てる時、そこには明治近代化を受け入れ難かったもう一つの明治史を黙殺することを意味するのだ。

 意味不明。司馬がしたのは「日露戦争以降大東亜戦争までの日本政府(特に軍部)への批判」であって、「日露戦争以降大東亜戦争までの日本を切り捨ててる」わけではないし、司馬の「日露戦争以降大東亜戦争までの日本政府への批判」が何故「明治近代化を受け入れ難かったもう一つの明治史を黙殺することを意味する」のか?。「明治近代化を受け入れ難かったもう一つの明治史」にあたるのは政府批判派(田中正造とか)であって司馬が批判した(三浦流に言うと切り捨てた)政府じゃない。

藤岡思想と自由主義史観は、あくまで教育現場から行き過ぎた反日思想に対峙するものとしては有効だった

「行き過ぎた反日思想」って具体的に何だよ。「太平洋戦争は侵略戦争でかつ無謀だった」とか「朝鮮の独立運動を日本は武力で弾圧した」とか?。全部事実だ。朝鮮学校教科書記述を批判しながら、歴史学者から厳しい批判を受けてる「つくる会」教科書を評価するとは二重基準にも程がある。
大体、藤岡のような運動など中曽根内閣時代の「新編日本史」など過去にも例があり全く新しくない(今回は一応「全国紙」の産経が教科書出版を大々的にバックアップしたのがそれまでとの違い、新しさだろう。それ以前はそこまで産経は深入りしていなかった)。

(注:藤岡と八木の争いの)その経緯や様々な批判合戦はさておき、先入観を排して、八木秀次の著作を読めば、彼が本質的に藤岡史観と相容れないことがわかるはずだ。

 ウヨの三浦先生としてはあくまでも「醜い権力争いや感情的争いじゃない!」「思想的な争いだ!」と言いたいようだ。そういうことにしないとウヨのイメージはがた落ちですものね(苦笑)。まあ、「つくる会入会後も藤岡は共産党員だった(共産党のスパイかも知れない)」という怪文書まいたり禁じ手使った時点でそんな言い訳は、ウヨに批判的なサヨはもちろんだが、それ以外の穏健保守やノンポリでも誰も相手にしないと思うが。
「だったら何故一緒に『つくる会』をつくった」「だったら何故もっと円満に別れてフェアに言論戦がやれない」と言われるのがオチだ。

八木が最も初期から教育改革で主張していたのは、ジェンダーフリー教育や行き過ぎた性教育への徹底批判であり、教育界で「家族」の価値を復活させることだった。

 この八木の主張を三浦が支持してるのならば(恐らく支持してるのだろうが)呆れざるを得ない。
 ジェンダーフリー教育の是非はともかく、彼らの批判は、
荻上式BLOG「「新しい歴史教科書をつくる会」会長&名誉会長コンビが出した「ジェンダーフリー・バッシング本」の面白さ。」(http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20051002)、
ジェンダーフリー共産主義か?」(http://d.hatena.ne.jp/Backlash/20060726/p1)、
ジェンダーフリーはなんでも男女混合でやらせるのか」(http://d.hatena.ne.jp/Backlash/20060712/p1)、
ジェンダーフリーは伝統文化を破壊するか」(http://d.hatena.ne.jp/Backlash/20060621/p1)、
ジェンダーフリーは性差をなくそうとするのか」(http://d.hatena.ne.jp/Backlash/20060616/p1)などから分かるようにただの言いがかりに過ぎないし、「行き過ぎた性教育」も
「過激な性教育が蔓延しているか?」(http://d.hatena.ne.jp/Backlash/20060719/p1)などを読めば分かることだが八木の脳内にしか存在しない。また、「行き過ぎた性教育」の代替策として八木が示すのは統一協会ばりの純潔教育だ(こういう事を八木が主張するのは純潔を強調するウヨ宗教・生長の家信者ということにも関係があるのだろう)。

私が八木の主張で最も共感するのは、例えば次のような箇所だ。
「現行憲法民法には家族を保護し尊重するという規定は存在しない。」

 三浦や八木は「法律」を「道徳の教科書か何か」と勘違いしてるのか?
 法律に「家族は大事」と書き込む必要性はどこにもないし、そもそも「家族についての法規定」があること自体が、日本社会が法制度上「家族に一定の価値を認めていること」の表れだが、そういう理解は連中にはできないらしい。
 なお、憲法24条1項には「婚姻は、(中略)相互の協力により、維持されなければならない。」と書いてあるし、民法には次のような条文があるため、「現行憲法民法には家族を保護し尊重するという規定は存在しない。」という八木や三浦の主張が正しいと言えるか疑問だ。

民法730条
「直系血族及び同居の親族は、互いに扶け合わなければならない。」
752条
「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。」
820条
「親権を行う者は、子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。」
877条1項
「直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。」

これは従来までそれほど強調されなかった日本国憲法批判の視点

昔からその種の「伝統無視」だの「個人の権利を重視しすぎ」だのといった憲法批判はいくらでもある。

「トータルに女性の人生を見れば、仕事と家庭は両立しうるだろうが、子どもが小さなときは、いくら男性が協力*15しても両立*16は難しい。むしろ、母親はその間育児を優先すべきだと思う。」

 連中がそういう価値観であることは連中の勝手だが、それは社会の常識として、女性に押し付けることができる話ではない。
 また、「子どもが小さなときに育児を優先」という場合、「育児休暇制度の充実」などといった解決策(働きながら、小さなときに育児ができる)もありうるが連中が考えてるのはおそらくそういうことではなく「子どもが生まれたら女は家庭に入れ(それ以前に「結婚したら家庭に入れ」「そもそも外で働くな」かもしれないが)」だろう。

社会契約説がもたらす歴史の分断こそ諸悪の根源と見なす八木

 はいはい、俺様「社会契約説」理解乙。社会契約説の是非と関係なく、そもそもどこの国だって「歴史」に分断面(不連続面)と連続面があることは当たり前だ。終戦後の諸改革(財閥解体、農地改革、新憲法の制定など)があるのに大日本帝国と今の日本が完全につながってるわけがない。

八木は、現在の自公内閣の構造改革中央教育審議会の方針*17についても「日本の伝統的な共同体を壊して、アメリカ型の裁判で決着をつけていくような国柄に変える」「戦後社会に残っている日本の伝統的なものを払拭して」ゆくものとして批判していく。

 しかし八木が構造改革批判派(穏健保守*18やサヨ)と連携するなどし、格差問題などに取り組むかと言ったら、そうではなく、「小泉政権官房長官だった小泉構造改革派」でサッチャー教育改革*19を評価する安倍晋三を「ウヨのプリンス扱い」するのだから、論理性のかけらもない。安倍が導入しようとしたホワエグアメリカが起源)を八木はどう理解しているのか?

明治憲法の意義と価値は高く評価されるべきだが、その内容は決して復古的なものではない。

明治憲法の意義と価値は高く評価されるべき」
一方で軍部の暴走を招いた「統帥権の独立」など問題のある規定もあったことに注意が必要だ。
「その内容は決して復古的なものではない。」
 そりゃ当り前だ。明治憲法が単純な復古のわけがない。専門書を読めばより詳しい内容がわかるだろうが、専門書など読まなくても常識があればわかることだ。

国民は大東亜戦争侵略戦争であり日本が悪だという意識から9条を支持したのではない。

 戦争贖罪意識が全くなかったとは言わないが、そういう意識より「戦争はもうこりごりという意識」(そしてそんな戦争に国民を連れて行った軍部*20は許せないと言う意識)が強かったことは事実だろう。だから今も戦争認識問題を我々は引きずってるわけで。
 しかし、こういう書き方をするとは三浦はいまだにあの戦争を「聖戦」と強弁する気か。

明治以降の近代化は、戦前も戦後も、現在まで着実に共同体解体と個人の自由実現に向けて着実に歩み続けて来たのだ。

 共同体は、資本主義の発達にとって、障害になる面があるからある意味当然だ(それがいいと言ってるわけではない)。
 また「従来の共同体」がうまくいかなくなったら、新しい共同体を作ればいいだけだろう(もちろん難しい作業だが)

八木は(中略)、陰謀論的に左派勢力が政治、マスコミ、行政に侵食していることに原因を全て求める構図に走るときがある。

 八木に限らない。あんたら珍右翼はコミンテルン陰謀論の田母神とか「韓国人のせいで対馬が危ない」「中国が日本を買い占めようとしてる」と騒ぐ産経とかそんな奴らばかりだ。

西尾幹二 運命愛の悲劇

「運命愛」と言う日常使わない俺様用語を得意げになって使いインテリ面するのが珍右翼。わかりやすい言葉使えば正しいわけでもないし、難しい言葉を使わざるを得ないこともあるわけだが連中の用語の使い方は格好つけの自己満足にしか見えない。

藤岡にせよ八木にせよ、政治的活動への参加や政治家への取り組みを厭わない。しかし、福田恒存の系統を引く保守派知識人として、常に西欧文明との対話と対決を思想的テーマとしてきた西尾がこの歴史教科書問題に関わってきたのは、ニーチェの言う「運命愛」の思想への共感と、左派であれ右派であれ日本を安易に批判する「革命派」「反体制派」知識人の傲慢さ、そしてそれに影響されていく半知識人的大衆社会への徹底的な批判に基づくものだった。

 西尾は元々は政治的な人間じゃないと言いたげな三浦。とてもそうは思えないし、あれが「福田恒存の系統」だったら、福田ってろくな人間じゃないと思う。
 もちろん三浦の理解に過ぎず福田ファンが聞いたら怒りそうだが。「保守派の大学教授」と言う以外共通点のない、弟子関係にあるわけでもなければ研究分野(福田は英文学、西尾はニーチェ)も違う西尾が何故「福田系統」なのか。

西尾はこの要因を、敗戦後の、日本という国の歴史(運命)を安全圏から裁き、部外者として日本を批判・誹謗する、日本国民として日本国の歴史を背負って生まれたという運命の重さを、その歴史に醜いこぶがあると思い、それを切り捨てれば日本の歴史から自分だけは自由になれるという傲慢な精神にあると考えた。

自国の歴史に問題があればそれを批判するのは当たり前。批判しないで無理矢理合理化し、「こぶなんかない」と言おうとする西尾の方がおかしい。歴史学者のしてることは「ここにこぶがある」「このこぶはどんな性格のこぶなのか」「なぜこぶができたのか(どうすればこぶはできなかったのか)」と言う分析に過ぎない。こぶの分析は「こぶを切り落とすこと」ではない(その分析の結果、「同じこぶが二度と出来ない」と言うこともあり得るだろう)。
大体、西尾が批判するなと言う「日本」は自分のお気に入りのことだけだし。今上や皇太子一家を非難して、一部ウヨから不敬扱いされてる西尾が何を言ってるんだか(苦笑)

人間であれ国家であれ、歴史の運命の中では多くの場合選択と行動をむしろ情況*21から強いられるものであり、主体的に選択できる物などはたかが知れている

・だからといって「状況によるから仕方ない」で済ませていい訳がないし、西尾がそれを適用するのは「日本の負の歴史」だけで、たとえば「文革は仕方ない」などとは絶対に言わないわけだ。
・太平洋戦争や日中戦争について言えば「止めること」は「困難」でも「絶対に不可能」ではなかったと思うのだが。
 「国際連盟を脱退せず、満州国建国をあきらめていたらどうだったか」「トラウトマン和平工作が成功していたらどうだったか」「ハルノートを受け入れていたらどうだったか」等という思考実験は決して無意味ではないと思うが(「戦前に共産党政権が誕生」などというあまりにも現実性のない思考実験はもちろん無意味だが)。

「新しい歴史教科書」が極めて低い採択率しか得られなかったとき、西尾はこの情況を日本の全体主義化とまで強く批判した。

 老舗教科書会社が既に存在するのに新参者のあんたらが高い採択率を得られるわけがない。どこの世界だって新参者の最初の成績なんてそんなもの。たとえば(たとえが悪い気がするが)日本球界の至宝たる王貞治氏だって、一本足打法に開眼するまでは最初からぼかすかホームランを打ってたわけではなかったと思うが。
 ましてやあんたら歴史教育の専門家でも何でもないド素人で、書かれてる内容は極右の戯言なんだから。
 三流同人漫画家が、「プロの漫画家の方が俺より売れるのはおかしい」と言ってるようなモノ。アマチュアで三流なんだから売れるわけないとしか言いようがない。

教科書採択や歴史問題の最大の壁となったのは、むしろ官僚の無責任性

教科書が採択されなかったのはダメ教科書だからだろう。人のせいにするな。
大体、「官僚の無責任性」ってどういう意味だ。官僚(文科省や教委などの教育官僚?)が一企業(扶桑社)の教科書を強力にプッシュしろとでも言いたいのか?。そんな事は出来るわけがないし、やったら癒着だ。

戦後の贖罪史観という仮面

 外国を侵略して酷い被害を与えたのに贖罪の気持ちがない人間は普通いない。そう言う道徳的な問題だけじゃなくて、「俺は悪いことしたと思ってない」と言ったら国際社会からつまはじきだ。貿易国家の日本がそれでやってけるのか?。西尾も三浦もバカすぎだ。

西尾は短命に終わった安倍政権に参加した八木達保守派知識人を、時には「ユダ」などの激しい言葉で批判してきた

外部から応援はしても、参加はしてないと思うけどね。当初は八木が「教育再生会議」入りするんじゃないかと言われてたけど、なかったし(真正保守関係では中西輝政京都大学教授が「美しい国づくり」企画会議委員の一人になったようだが、委員の一人に過ぎないし、この会議はあまり注目されずに終わった)。首相就任直後、訪中・訪韓したり、「河野談話」の継承を明言したり、政権の安定を図るため改造内閣では、「派閥ボスないし、ボスクラスの実力者(高村正彦*22防衛相、町村信孝*23外相、伊吹文明*24文科相額賀福志郎*25財務相)を起用」(ウィキペを参照)したり、真正保守とはそれなりに一線を画した政治だったと思うね(もちろんそうしないと政権運営が出来ないからで、安倍は本心では彼らを政権内に入れたかったのだろうし、教育基本法改正や教員免許更新制度の導入、憲法改正国民投票法の制定といった真正保守的な面はもちろんあったが)
首相就任前はともかく、就任後は遠ざけられてたと思う。

安倍政権は確かに表面的には戦後レジームの批判的乗り越えを主張していたが、西尾には、同時に小泉改革の継続を主張することは許せるものではなかったのだろう。

西尾だって「小泉訪朝」前までは小泉万歳だったくせによく言う(ウィキペ「西尾幹二」参照)。「小泉訪朝」以前から、構造改革は始まっていたし、左派を中心に批判もなされていたんだが(もっと言えば小泉政権以前から橋本政権の六大改革や中曽根政権の「戦後政治の総決算」、国際的にもレーガノミクスサッチャリズムなどと言う形で、構造改革的政治はなされている)。

最近の西尾の憂国の念を込めた保守批判や日本の現状批判の文章の中には、ソルジェニーツィンの声が深く木魂しているようのが聴こえるような気がする。

あれが「ソルジェニーツィン」に似てるのだったら、ソルジェニーツィンってろくな人間じゃないと思う(もちろん三浦の理解に過ぎずソルジェニーツィンファンが聞いたら怒りそうだが。)
まあ、ウィキペ「ソルジェニーツィン」によれば、晩年、プーチンを「混迷するロシアを建て直した」と絶賛したそうなので、西尾ほど酷くなくても手放しで評価できる人ではないのだろうが。

私が小林を評価するのは、どの保守派知識人よりも、大東亜戦争肯定論と反米主義を明確に打ち出し

大東亜戦争肯定論を擁護する奴(三浦)が「朝鮮学校教科書批判」かよ。どう思いますか、id:noharra先生。今日も「野原は華麗にスルー」で「ボーガス某は野原に大勝利!」ですか(嘲)
・既にサヨから指摘があるが、そもそも「米軍安保」を容認し、沖縄県民による米軍基地批判を中傷してる時点で小林の「反米」「攘夷」はインチキ極まりない。むしろウィキペ「木村三浩」(新右翼一水会」代表)が紹介する木村氏の振る舞いの方が「反米主義の極地」だろう(是非はともかく)。

木村三浩」(ウィキペ参照)
1981年(昭和56年)「反米愛国・抗ソ救国・民族自決・反権力」を掲げた新右翼統一戦線義勇軍」の議長に就任。日本のアメリカからの独立を求める「ヤルタ・ポツダム体制打破」へ向けた活動を展開。右翼民族派では画期的な池子米軍住宅建設反対運動を実践。
2003年(平成15年)3月、アメリカのイラク侵略に断固抗議。イラク攻撃の理由とされた「大量破壊兵器保有疑惑については、一貫して「イラク大量破壊兵器保有していない」と攻撃前から主張。
2007年(平成19年)1月、前年12月に処刑されたサダム・フセイン大統領の追悼会を日本で行う。一水会機関紙「月刊レコンキスタ」では、追悼文を掲載。

アジアの国家としては初めて白人の植民地体制に全面的に戦いを挑んだ

 ベタすぎる批判だが「日本が朝鮮、台湾を植民地として持ってたこと」や「日本の同盟国イタリアがエチオピアを植民地にしていたこと」などいくらでも突っ込みが可能な主張だ。

日本を犯罪国家呼ばわり

バターン死の行進」でアメリカ人に犠牲が出てるんだからアメリカにそう言われても仕方ない。

ひたすら戦後日本を弱体化させたアメリ

 日本は世界に冠たる経済大国になったのに、この小林の認識(三浦の認識かどうかは不明だが)には呆れる。アメリカが「ひたすら戦後日本を弱体化させた」という事実がどこにあるのだろうか?
 「アメリカの対日政策は日本の国益上、支持できない*26」と小林が思うのは彼の勝手だが、それは「ひたすら戦後日本を弱体化させた」という話ではない。こう言いながら小林が日米安保を支持するというのも理解不能だが。

吉田松陰久坂玄瑞高杉晋作らの、幕末の長州の尊皇攘夷の志士

・西郷を攘夷派扱いしてるらしい小林と三浦だが、西郷率いる薩摩軍が、久坂玄瑞が戦死した蛤御門の変禁門の変)で、幕府側に立ち「薩賊会奸(「会」は会津藩)」とまで憎まれたことはどう理解されているのか?
・なお、三浦の紹介では小林は高杉が「イギリスの武器弾薬を利用して討幕運動を行ったこと」をそれでも攘夷だと強弁してるようだが下関戦争の敗戦で、攘夷をあきらめたと見る方が適切だろう。
・また三浦と小林は「攘夷=アジアとの連帯」と言いたいようだがそんな事はない。理論的に「攘夷」(対欧米外交強硬論)+「アジア侵略」はあり得るし、現実にも攘夷派がのきなみ「アジアとの連帯派」だったという事実もない。

西郷隆盛明治維新のため政治的に尽力し、かつ廃藩置県の実施者の一人であり、近代化にも開国にも決して反対ではなく、むしろ極めて開明的な人物だった。

であるのなら西郷は反近代とは言えない。三浦は「西郷は新政府を批判していた」とするが、それが事実だとしても「明治新政府批判=反近代」ではあるまい。「新政府批判=反近代」では板垣退助大隈重信福沢諭吉幸徳秋水も批判派は全て反近代にならないか?
また西郷が反近代ならば「大日本帝国憲法発布に伴う大赦で赦され、正三位を追贈」とか「上野の銅像」はどう理解するのか?

後の江華島事件に対し、西郷は明確に明治政府の姿勢を、議論と交渉を尽くさず、朝鮮を弱国と見なして武力挑発を行ったのは「天理において恥ずべき」行いだと激しく批判している。

それは知らなかった。機会があったら調べたいと思うが、それでも通説は毛利説(後述する)を支持しないのだから、この西郷の批判は、通説においては
1)「対朝鮮外交について、征韓論時代と違い西郷の意見がハト派な物に変わった」
2)「小沢一派の菅政権「原発対応」への批判のような『為にする』批判にすぎない」
3)「征韓論主張と江華島事件批判は何故か西郷の中では矛盾しないモノとして理解されている」などと理解するのだろう。
 それにしても西郷は朝鮮侵略を非難した平和主義者であったとここまで強調したら、「韓国併合は間違いであった」ということになって、三浦の「つくる会」支持と矛盾しないか?

現実の明治維新は、むしろ「攘夷の精神」を在野に追いやるものだった。その象徴が、藤岡信勝を論じた部分でも紹介した西郷隆盛に代表される士族反乱である。

前半はともかく後半は間違い。西郷は「攘夷派」ではないし、士族反乱も必ずしも攘夷が目的ではない。

西郷は初期の段階から明治政府の腐敗に悩み

しかし「有能で使える」という理由で、山県有朋*27の「山城屋和助事件」、井上馨*28の「尾去沢銅山横領事件」と言う不正を黙認したのも西郷だが。

西郷の征韓論についても誤解が多く、アジアとの友好と同盟関係を、何よりも西郷は重要な「道義」ととらえていた。

ああ、毛利敏彦説か。前も突っ込んだが毛利説(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20100719/1279506791)は学会からは全く相手にされてない。朝鮮学校教科書の歴史記述を非難する奴(三浦)が毛利説というトンデモで「西郷は征韓論者ではなかった」と歴史捏造しようとするのだから呆れる。
 なお、「西郷は明治新政府批判派だから殺された」みたいなことを三浦は言ってるが西郷が死んだのは挙兵したからで、別に明治新政府が刺客を放ったわけではない。挙兵した直接のきっかけは「私学校が政府の兵器庫を襲撃するなど暴走したから」だ。西郷が自主的に挙兵したわけではない(佐賀の乱で鹿児島に逃亡した江藤の挙兵の誘いを西郷が断った事を考えると、西郷は西郷派の大山綱良県令の協力を得て、鹿児島で自分流改革を実行する意思はあったとしても、中央政府相手に挙兵する意思まであったかは疑問だ。挙兵しなければ死ぬこともなかったろう)。
 大体、明治新政府批判派でも、挙兵などしなかった自由民権運動の板垣や大隈は新政府に殺されてなどいないが?

大東亜戦争の本質は明治、大正、昭和を貫く右翼反体制派の研究なくして決してその全体像を現さないはずなのだ。アジア解放戦争、欧米植民地との対決を最も強く唱えたのは、周知のように玄洋社北一輝宮崎滔天大川周明らの反体制右派、アジア主義者の人々である。

三浦の言う「大東亜戦争の本質」って何?。アジア解放戦争と強弁する気か?
そして「明治、大正」はともかく(大東亜戦争は明治、大正とは直結していないだろう)、大東亜戦争に着目した「昭和」の右翼「反体制派」*29の研究など既になされていると思う。
(それに戦争は国策なのだから、まず注目すべきは反体制派ではなく、軍部など体制の側だろう)

大東亜戦争は(中略)明治時代からの近代化の中で地域共同体を破壊されつつある民衆にとって、いかに厳しくともある連帯感を与えてくれる「戦士=死の共同体」でもあった。

根拠は?。それが事実だとしても「ある連帯感を与えてくれる死の共同体」なんて物騒なだけだと思う。

特攻隊の遺書が感動的
(中略)
小林が(中略)特攻隊が守り抜こうとしたものは伝統だと言い切るのは正しい

・おいおい。「自殺戦術」「外道の戦術」を正当化する気か。「自殺戦術」で守る伝統って具体的に何だ?。
・特攻は賛美するものではなく、むしろ隊員に「特攻しかない」と思い込ませた当時の戦争指導層を批判すべきだと思う。特攻賛美したら自爆テロだって非難できなくなるだろうに。

特攻隊の遺書が感動的なのは、現実には失われつつある共同体が、自らの死を覚悟した段階で最も信じられるものとして現れてくるからである。

根拠を何も上げてないので「共同体への愛」に感動したという三浦の主張が正しいかは疑問だし、自殺攻撃によって生まれる「共同体への愛」など私は恐怖しか感じない(特攻隊員が悪いわけではもちろんなく、彼らを死に追い込んだ権力が許せないと言うこと)。

ネオコン的な、民主主義を世界に広げるという価値観に、方法論には異議があっても原則的に私は賛成である。

ネオコン批判派だって「民主主義の広げ方」を問題にしているのであって民主主義を世界に広げることそれ自体に反対してる奴はいないだろ?

アメリカ映画、ロックやジャズ、フォークナーやヘミングウェイの文学に親しんで来た者として、アメリカに文化や歴史がないと言う説には共感することはできない

そもそも「歴史の浅い国」ならまだしも「歴史のない国」「文化のない国」なんてないと思うが。

私は日本近代史を考える上では、渡辺京二、葦津珍彦、竹内好らの著作を最も重要な業績だと考えている。

竹内は少なくとも「大東亜戦争」を支持などしていない左派だが?
また、ウヨらしい渡辺や葦津はともかく「思想の科学研究会」メンバーで、筑摩書房日本経済評論社から全集や選集が出ている竹内は左派によっても既にそれなりに研究されていると思う。

安倍政権はかなりの保守派の期待を集めたが、肝心の北朝鮮問題、歴史問題、憲法問題では充分な結果を出せず瓦解した。

北朝鮮問題はともかく、三浦のような極右以外、「歴史問題、憲法問題」で安倍のような極右路線を支持する日本人は少ないからな。極右路線をとらなくても何の問題もないし。
ちなみに安倍がスローガンとした「再チャレンジ」(や、この言葉が象徴する格差問題、貧困問題)に全く触れないのがウヨらしい。三浦はそう言うことに興味ないのだろう。


北朝鮮テロ支援国家指定アンケートへの各議員回答(続き)
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00590

浜田和幸(自民参院):賛成

もっと休むに似ている「陰謀論者を全力で支援する石破茂
http://gallerytondemo.blog.shinobi.jp/Entry/110/
kojitakenの日記「浜田和幸(笑)」
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20110522/1306037238
などによれば浜田は「9.11テロ自作自演説」だの「地震兵器の存在」だのを唱える陰謀論者らしい。
 こんなのに賛成って言われてもね(苦笑)
 元・政権与党の自民党が浜田のような陰謀論者を国会議員にするのかよ。日本終わってるな。
 

金子原二郎(自民参院):検討に値する

 疑惑の政治家・金子先生(元長崎県知事)がでかい面できるんだから、日本終わってるな。つうか衆議院議員を経て、長崎県知事3期務めた老人を参院議員に立てるなんて自民党には人材がいないのか(そんな爺さんでも、父親・金子岩三*30の時代から築き上げた強固な選挙マシーンと自民党公認の力で選挙で勝てるというのも悲しいが)。

赤旗
長崎県知事の違法寄付疑惑、公共事業受注企業から自民党へ、"第3の港湾ルート"も浮上」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik/2002-12-13/12_AC001.html
「長崎違法献金捜査で自民党があわてるのは?」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-02-01/14_1201faq.html

玄葉光一郎(民主衆院):申し訳ありませんが、政策を担当しております(注:玄葉氏は内閣府特命担当大臣(科学技術政策、新しい公共担当)、民主党政策調査会長)ので意見を控えさせていただきます。

 できれば「反対」と言ってほしかったが、玄葉氏が考えなしに「賛成」というほどのバカでないことは幸い。

今後もアンケートの紹介は続けます

と言うことなので今後も折に触れこのネタに突っ込む予定。


北朝鮮テロ支援国家指定アンケートへの各議員回答
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00589
 「北朝鮮テロ支援国家指定」という考えに賛成(または「検討に値する」という事実上の「賛成」)と回答した議員の三浦による紹介(2011年5月19日現在)。反対だと回答した議員はまだいないんでしょうか?。
 まあ、いたとしても三浦がまともに紹介するとは思えない。「紹介しないで無視」か「下品に罵倒」かどちらかでしょう。
 賛成議員は、ウヨな人が多いんでしょう。ウヨでなくてもその考えには賛成できませんが。
 それにしても、三浦の紹介を信じれば「北朝鮮は酷い国だ」なんてのが、賛成理由になると思ってるらしい議員には呆れます。
 「北朝鮮は酷い国」なんてのは誰も否定しません。問題は「テロ支援国家指定」が「核やミサイルの問題」「拉致被害者問題」「北朝鮮国内の人権問題(強制収容所とか餓死者の存在とか)」「朝鮮半島の平和と安全(戦争が起きないこと)」など諸問題の解決に役立つかどうかです。
 したがって「私はこういうプランで諸問題の解決を考えている」「そのためにはこういう理由でテロ支援国家指定に意味がある」と言わなければダメでしょう。「北朝鮮は酷い国だから懲らしめる」なんて感情論で政治をやられては困ります。
 賛成と回答した議員についてどんな人なのかググってみましょう(平沼氏を除き、「政党幹部などの大物」とは言い難い議員であることが興味深い。大物議員は軽挙妄動できないと言うことでしょうか)。

有田芳生(民主参院):検討に値する

 支持層にネトウヨでもいるのか、国籍法改正反対とバカなこと(http://saeaki.blog.ocn.ne.jp/arita/2008/12/post_3ff6.html)を自ブログに書き、未だに公には非を認めない人なので「ああ、有田なら信念も常識も無しに、質問者・三浦へのおべっかでそういうこと答えるだろう」としか思いません。

宇都隆史(自民参院):賛成

 ウィキペ曰く宇都氏

自主憲法制定に賛成。
自衛隊・国防力の強化に賛成。
国務大臣靖國神社参拝に賛成。
永住外国人への地方選挙権の付与、選択的夫婦別姓制度の導入に反対。

ということでわかりやすい真正保守ですね。

水戸将史(民主参院):検討に値する
山根隆治(民主参院):賛成

 ウィキペ曰く水戸氏、山根氏は

民主党内の外国人地方参政権に反対もしくは慎重な議員で構成される「永住外国人の地方参政権を慎重に考える勉強会」メンバー

ということで真正保守でしょうね。

野木実

 ウィキペ曰く野木氏(民主参院:検討に値する)は

民社協会

だそうなので真正保守でしょう。

平山誠氏(衆院:検討に値する)についてはよく分かりませんでした。平沼赳夫氏(極右政党たちあがれ日本代表、衆院:賛成)の右翼ぶりについては説明の必要はないでしょう。


■5月21日 青木直人氏講演会にゲストで出ます(三浦の個人ブログ)
http://miura.trycomp.net/?p=339
 青木直人というのは、天木直人に名前が似てますが、チャンネル桜文化人の一人で中国叩きを専門にしてる極右の物書きです。そう言う人間の講演会にゲスト出演を平気でするのだから、自ブログで穏健保守であるかのように上品ぶっていても三浦とはそう言う人なんでしょう。「『右も左もない』と言って岩波や週刊金曜日など一部「左派」*31とつきあいのある、ウヨ文筆家・佐藤優のようになりたいが、なれなかった人間」が三浦なんでしょう。
 まあ、まともな中国情報が知りたければ青木のような嫌中ウヨの話は聞くだけ時間と金の無駄でしょう。

今年は辛亥革命百周年と思うのですが、多分日中両政府はほとんど無視するでしょう

・日本政府が辛亥革命100周年記念行事をしなくても当たり前。外国の出来事ですから。「フランス革命」とか他の国の出来事の記念行事を日本政府がやったことが過去にどれだけありますか?
それを「無視」と表現するとは三浦は変わっています。
まあ、日本の中国友好団体や、中国研究者の団体は記念行事をやるようですが。

例)
辛亥革命100周年記念シンポジウム」
http://www.lit.kobe-u.ac.jp/asian-history/0_xinhai.html

・ちなみに中国は「辛亥革命」を無視するどころか、やはりそれなりのイベントをやるようです。
辛亥革命の指導者・孫文の号、中山を名前につけた中山大学という大学が中国にはある」
「いわゆる人民服は孫文が考案者と言われ中山服と呼ばれている。」
孫文の妻・宋慶齢は中国において国家副主席に就任したことがある」
「中国憲法前文で孫文について好意的に触れている(1911年、孫中山先生の指導する辛亥革命は、封建帝制を廃止し、中華民国を創立した。)」
などから考えるに「辛亥革命」は中国共産党も誇りにしてるようなので、当然でしょう。
辛亥革命を中国が無視すると思う三浦の考えが分からない。中国国民党孫文理解はともかく、孫文は(理由はともかく)生前、国共合作を行っていますし、中国共産党は別に孫文反共主義者とは理解していないでしょう。


辛亥革命100周年記念大会を今年開催へ」
http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2011-01/04/content_21668585.htm

少なくとも、北一輝宮崎滔天については語られないと思います。

 何を根拠にそう言うんだか?(そもそも辛亥革命関係で、誰について何を語ろうと人の勝手ですし、そもそも日本人は辛亥革命の主役じゃありませんが)。まあ、宮崎はともかく、北については語られなくても不思議でないと思います。宮崎と違って北は、若い頃に中国革命に一時、関わっただけでライフワークにしたわけでは全然ないし、当然大した影響も与えてないでしょうから。
他にも次のようなことがあるので辛亥革命絡みで、北について語るのは語りづらいだろうと思います。
「北が宮内省怪文書事件、十五銀行恐喝事件など数々の犯罪行為(ないし犯罪すれすれの行為)に関わってる事件屋であること」
 若い頃は立派でも、年とって、犯罪行為に手を染める北のような男は語りづらいでしょう。これが多分一番大きいでしょう。こういう北の事件屋ぶりをどう見るかは北理解の重要なポイントの一つでしょう。昔はまともな人間が事件屋に転落したのか、それとも事件屋をやりながらもそれなりの思想を持ち続けていたのか。


「北が黒幕として処刑された『二・二六事件』の青年将校たちは軍人なので中国革命支持などと言う立場ではないこと」
 たぶん『二・二六事件』の頃の北は中国革命を応援するなんて事はやってなかったんでしょう。北が黒幕というのは責任逃れを狙った陸軍上層部によるでっちあげですが、北が青年将校と一定のつきあいがあったことは事実です。


「北が若い頃、積極的に応援していたのは孫文ではなく、宋教仁という別の革命家*32であり北はアンチ孫文であったこと(一方、孫文を応援していた人間としては宮崎とか梅屋庄吉とかがいますね)」
 宋は袁世凱軍閥中華民国大総統)によって暗殺されますが、ウィキペに寄れば北は一時、「宋を暗殺したのはライバルの孫文に違いない」と言っていたそうです。これもちょっと取り上げにくい理由の一つでしょうね。

渡辺京二氏の先駆的なアジア主義*33研究

三浦がほめる人間だからどうせろくな人ではないでしょうが、渡辺には『評伝宮崎滔天』(書肆心水)、『北一輝』(ちくま学芸文庫)があるようです。
なお、北については、ウィキペ『北一輝』が上げる文献だけでも、山のように本があります。
しかも、若かりし頃の北を、松本清張氏や坂野潤治氏は「一種の社会民主主義者」と理解してるそうなので、北の理解は難しそうです。「二・二六事件」で黒幕として処刑されたので、実像以上に北の姿が「巨大」になった可能性もあると思いますが。

さて、以下は全く関係ないのですが、(中略)料理に自信がないが外食はあまりしたくない、面倒なこともいやだ、と言う人にお勧め。

電気炊飯器にコメと煮物(缶詰でも、スーパーの総菜でもOK)を入れて炊くという手抜き料理の紹介。煮物の種類にもよるだろうが確かにおいしそうだ。


テロ支援国家指定要請葉書にまず返答が一通(渡辺義彦議員)
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00588
 ちなみに賛成するといった渡辺義彦衆院議員は個人サイトに「救う会」をリンクする人だからウヨなんでしょう。
 なお、ウィキペに寄ればどうやら「16人の小沢一郎別動部隊」の一員というダメ議員のようです(そんなに菅執行部が嫌なら小沢一郎やお仲間と一緒にとっとと民主党から出て行けばいい)。政治力もないようだ*34し、良かった、渡辺議員がそんな人で(毒)。彼のようなダメ議員には出来れば当選しないで欲しい(一日も早く政界から退場して欲しい)んですが。

ウィキペ「渡辺義彦
2009年3月、親族などの保証債務が原因で自己破産手続きの開始決定。
2009年8月30日に行われた第45回衆議院議員総選挙比例近畿ブロック比例単独48位で出馬し初当選を果たした。9月12日の時点で、破産手続きが進められていることが公になった。記者会見にて、民主党党本部に自己破産手続き中であることを報告せずに立候補していたことを明らかにした。

 無責任極まりないな。報告したら民主党から立候補できないかもしれない、でも当選しさえすればいくらでも居直れる(実際今も議員で居直ってるわけですが)、報告しなかったことで民主党に迷惑がかかっても構わないと思ってるんでしょう。

民主党政権交代に責任を持つ会メンバー

要するに「疑惑の政治家」小沢一郎の子分だと。北朝鮮を非難する前に「小沢氏を擁護する」自分とお仲間のバカぶりを少しは反省したらどうか?
国民は「小沢氏の居直り」には反感を覚えてると思いますが。


■葉書キャンペーン第一弾、北朝鮮拉致被害者宛に葉書を送ろう
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00587

勿論被害者ご本人には届く可能性は少ないでしょう。

 届く届かない以前に「北朝鮮に今も生きている拉致被害者がいるのかどうか」自体、不明だけどな。

私たちが拉致被害者を必ず救出するという意志を持っていることを、北朝鮮政府に伝えましょう。

 で、意思を伝えるとどんないいことがあるの?。日本政府も「あの国に拉致被害者救出を訴えてる」ので、今更、改めて伝える必要もないと思うが。

これまで、北朝鮮向けの葉書には金正日の写真などを印刷して出し、簡単には捨てられないようにするという手段が行なわれてきました

 そんな事しても捨てられるんじゃないの、宛先不明なんだから。

写真で脱北者親子が抱き合っているのを見て、これは何だろうと思い

 前も書いたが、どこの国でも郵便局員がわざわざ、はがきをまじまじと見ないと思うが。忙しいだろうし、他人のはがきを勝手に読むことはほめられた事じゃない。


北朝鮮公開処刑増加 体制移行期の粛清強化か
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00586

 アムネスティ報告はさすがに信用していいだろうが、他の部分はデマ記事に定評のある産経なのでどこまで信用できるか疑問だ。
 たとえば

 昨年6月には、金容三・前鉄道相が金総書記の列車の運行予定を漏洩(ろうえい)したスパイ容疑*35で、文一峰・元財政相がデノミネーション(貨幣単位の変更)失敗の責任を問われ、それぞれ処刑されたとされている。

と書いてるが、過去にもこんな誤報があったので信用しない方がいいだろう。

スーパーゲームズワークショップエンターテイメント
http://sgwse.dou-jin.com/Entry/235/
 『「朴南基処刑説」のミステリー』
 北朝鮮の要人で朴南基(パッ・ナムギ)という人物がいます。朝鮮労働党の計画財政部長なのですが、この人が昨年(注:2010年のこと)初頭に行われた北朝鮮の貨幣改革(デノミ)失敗の責任を取らされて処刑された、というニュースが日本でも大きく報道された事を覚えておられる方も多いでしょう。また、この報道が行われた昨年春(2月末から4月頃にかけて)には、北朝鮮ではデノミの失敗によって社会的混乱が広がった、餓死者もずいぶん出ているというニュースもずいぶん流されました。その時決まって流されたのが石丸次郎らの持って来た北朝鮮内部の写真や映像であり、石丸もそれに便乗して当時ずいぶんと北朝鮮に対する誹謗中傷を繰り返してました。例によって北朝鮮では経済政策に失敗しているぞ、餓死者まで出ているぞ、そのスケープゴートとして高官まで処刑されたぞ、金正日政権は崩壊するぞ、という相も変らぬ馬鹿の一つ覚えな北朝鮮バッシング報道・ネガティブキャンペーンの洪水です。ところが…。
 この件に関して最近韓国では不思議な報道がなされたという事実が、日本では全くと言って良いほど知られていません。しかもその経過が実におかしいのです。まさにミステリーと呼ぶに相応しいでしょう。

「北 貨幣改革責任銃殺説 朴南基財政部長生きていた」2011.02.01(ただし韓国語記事)
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2011/02/01/2011020101657.html


 この「北朝鮮デノミ失敗 責任を取らされて朴南基処刑さる」というニュースを韓国でも特に熱心に報じて来たのはいわゆる保守3大紙「朝・中・東」に代表される右派・保守派メディアでした。ところがその一角である朝鮮日報が、今年の2月になんと「朴南基財政部長生きていた」と報じたのです。
(中略)
ここでまず第一のミステリーがあります。保守3大紙の中で唯一「朴南基生存説」を取り上げた朝鮮日報ですが、その後の事実検証や追加報道がありません。それどころかここ数日の紙面を見ていると、今だに「朴南基処刑説」を前提にした北朝鮮関連記事が掲載されているありさまです。自分の所でほんの1ヶ月前に報じたニュースはどこへ行ったのか?
(中略)
 しかもこの「朴南基生存説」、実は朝鮮日報のウェブ版でも韓国語版でしか報道されていないのです。同紙ウェブ版には日本語・中国語・英語版がそれぞれあるのですが、それらのいずれにも掲載されていませんでした。「処刑説」はちゃんと報じているのに。「生存説」が未確認情報なら、「処刑説」とて同レベルの伝聞情報でしかありません。相反する二つの説が出て来た以上、少なくとも報道のあり方には慎重を要さねばならないでしょう。なのになぜ「生存説」を韓国語でだけ報じ、その他の言語では報じないのか?。「生存説」をそんなに外国(特に日本)には知られたくないのか?
 第二のミステリーとして、「朴南基生存説」を韓国で真っ先に主張したのは実は朝鮮日報ではなく、「北朝鮮戦略情報サービスセンター(NKSIS)」という研究所だったという事です。それもつい最近の話ではなく、「処刑説」が流れた昨年春の直後でした。その後、今年の2月1日に「生存説」を改めて発表し、それを朝鮮日報らが取り上げたのがこの間の経過だったのです。
この北朝鮮戦略情報サービスセンター(正確には「北韓戦略情報サービスセンター」)というのはどのような機関なのでしょうか。同センターのホームページアドレスは以下の通りです。また、同センターの設立趣旨について詳しく報じたサイトもあったので参考までに掲載します。いずれも韓国語なので注意。

北朝鮮戦略情報サービスセンター公式サイト
http://www.nksis.com/
脱北者・国内専門家中心「対北情報サービス」法人設立
http://www.edensilver.co.kr/news/read.php?ncd=1693131&ndate=20110118&ctgr=60100000&np=2

 結論から言うと、このセンターは決して韓国社会の民主化や、南北の平和的共存、対話、交流、民族の和解と民族自決、戦争回避といった事を推進している団体ではありません。むしろ太陽政策的な主張・政策とは全く逆の志向を持った団体です。ホームページにある記事を読んでいると、主張面でデイリーNKと違う所などほとんどないのではないでしょうか。
(中略)
 実際に同ホームページに書かれている記事内容は金正日政権に対する恨み言や誹謗中傷・罵詈雑言ばかりでアジアプレスやデイリーNKと何ら変わらず、(中略)情報としては全く価値がないと言えるでしょう。
(中略)
 ところが不思議な事に、この反北朝鮮団体が最も熱心に「朴南基生存説」を主張しているのです。朴南基が処刑されていた方が北朝鮮攻撃の材料になって有利なはずなのに、なぜ?。同センターが「生存説」を述べているサイトのアドレスは以下の通り(韓国語)。全文を翻訳する時間がないので、その論拠を要約します。

http://www.nksc.co.kr/bbs/board_view.php?bbs_code=bbsIdx40&sub_code=&teacher_id=&bbs_number=1633&page=27&keycode=&keyword
http://www.nksis.com/bbs/board.php?bo_table=b01&wr_id=20

北朝鮮のデノミは当初から内閣が実務を主導してきた案件であり、党の財政部長である朴南基とは全く無関係の政策。仮にデノミ失敗によって処罰されるなら内閣の担当閣僚が責任を取らねばならない(つまり今の日本で金融や経済政策で大きな失敗が起こった場合、責任を取るのは財務大臣なり金融・財政担当相であって、民主党の財政担当者ではないのと同じ。日本の報道では北朝鮮の「内閣」と「政権党」をごっちゃにするというあまりにも初歩的過ぎるミスを犯している)。
・朴南基が金正日の前で些細な「失言」をして叱責され、現地指導などに随行するメンバーから一時外された。この随行名簿を見た労働新聞の編集者が過剰反応して、公開されている資料などからも朴の名前を消してしまった(その為に日本や韓国では朴が粛清されたと勘違いされた)。
北朝鮮で政策の過ちや失策を理由に要人を処刑する事は極めて稀である。一例を挙げると、97年8月(食糧危機の時代)に徐寛煕(ソ・グァニ)労働党中央委員会農政担当秘書が公開処刑された時の罪状も「農政の失敗」ではなく、「アメリカのスパイ」だった(つまり朴南基を仮に処刑したとしても、「デノミ政策失敗」という罪状にするはずがない)。

(中略)
 そして何よりも重要なのは韓国政府統一部の見解でしょう。今年の2月14日に統一部は北朝鮮に関する基礎資料2011年版を新しく公開しており、その一つに「北朝鮮人名集」「北朝鮮主要人物」という冊子があります。そこでは朴南基について「処刑説が公式確認されていない」という理由で削除されず、今でも北の社会の要人とみなされていました。つまり南の政府・統一部では「朴南基処刑説」という説を公式に認めていない、という事。これが第3のミステリーです。つまり韓国統一部は「朴南基処刑説」のような出所の怪しい情報に振り回されるほどまだボケてはいないという事でしょう。
 以上、「朴南基処刑説」に関する経過と周辺状況を列挙しました。まとめると

・処刑説を流して来た朝鮮日報は2月1日に生存説も一応報道したが、なぜかこれは韓国語版のみで他言語では記事を流さなかった。なぜか生存説を外国にあまり知られたくないフシあり。
・そのせいもあってか、日本では生存説がほとんど知られていない。アジアプレスやデイリーNKは相変わらず処刑説一筋。
北朝鮮戦略情報サービスセンター(NKSIS)は生存説を強く主張。つまり、韓国の「反北朝鮮陣営」でも「朴南基処刑説」に対しては意見が真っ二つに割れている。
・韓国政府は「朴南基処刑説」を公式確認していない事から、現時点では採用していない。最新の北朝鮮情報関連公開資料でも朴南基は生存中とみなしている。
という事になります。
こうした事から「朴南基処刑説」は今だ確たる証拠のない話であり、それを前提にして無闇に北朝鮮情勢を語るのは早計だという事でしょう。
 (中略)
 韓国統一部のような冷静な対応が最も賢明な態度ではないでしょうか。

・このエントリ主も指摘しているが「デノミ失敗」を喜ぶ反北朝鮮ウヨは酷い。デノミが成功すれば国民も少しは豊かになるだろうし、北朝鮮が少しはまともな国になることはいいことだろうに。
・粛清が事実だとしても、「北朝鮮って酷い」というまともな文章で終わらせれば俺も突っ込まないが三浦がアホなこと(「アホ」は俺の判断だが)を書くので突っ込む。 嫌がらせ(?)としてid:noharra先生にも今日も自動idコールしとくか。どうせ今日も俺の文章を「華麗にスルー」するだろうが。原発批判が忙しくて「ボーガス某(俺)の『守る会』中傷への反論」など他のことに手が回らなくて大変ですね、id:noharraさん(毒)。

独裁政権の権力移行期には必ず派閥抗争が生まれ、粛清が強化されます。

 「ホーチミン死後の権力移行期のベトナム」や「フルシチョフ失脚後の権力移行期のソ連」や「江沢民から胡錦濤への権力移行期の中国」にも粛清があったんですか?。俺が知らないだけかも知れないが、初耳です(派閥抗争はあったかも知れないが)。粛清する必要があればするでしょうがなければしないでしょう。快楽殺人鬼じゃあるまいし、粛清(処刑とか投獄とか)なんて物騒なことをしないで済むなら誰も粛清なんかしません。そんな事をすれば後で自分も同じような粛清をされる危険もありますし。

北朝鮮体制が代替わりすれば改革開放に向かうというのが基本的にありえないのは、「粛清と収容所の血で汚れた」金日成金正日の政権の負の遺産を否定する「スターリン批判」が未だに正式には全くなされていないからです。フルシチョフによるスターリン批判は不十分なものだったかもしれませんが、とにかく最悪の全体主義体制を、行き過ぎた粛清を行なったと自己批判するものでした*36。中国の場合も完全ではありませんが、四人組*37批判、文革批判など、一応改革開放にいたるためには過去の間違った路線を一定程度自己批判し、国として再出発はしているのです*38

・何を根拠にありえないと言うのか。実際には
スーパーゲームズワークショップエンターテイメント「翻訳記事 加速化する北朝鮮の「開放」…方向は「北側」」
http://sgwse.dou-jin.com/Entry/275/
河信基の深読み
北朝鮮経済再建のモデルケースは開城工団」
http://blogs.yahoo.co.jp/lifeartinstitute/43015425.html
「動き出す朝中「100億ドル投資計画」(上)」
http://blogs.yahoo.co.jp/lifeartinstitute/41848675.html
朴奉珠元総理復権北朝鮮の開放・改革」
http://blogs.yahoo.co.jp/lifeartinstitute/41820139.html
「「潜在石油大国」北朝鮮 英国系石油会社と油田開発で最終合意」
http://blogs.yahoo.co.jp/lifeartinstitute/41463102.html
北朝鮮の携帯・セメント事業に大規模投資するエジプト企業・オラスコム、その背後に国際ファンドか」
http://blogs.yahoo.co.jp/lifeartinstitute/29077662.html
毎日新聞「金総書記 長春で自動車メーカー視察」
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20110522k0000m030024000c.html
などを見ても分かるように、今のところあまり成功してないのでしょうが、明らかに北朝鮮は代替わり(金ジョンウン氏の後継者就任)に関係なく、経済面での「改革開放」に舵を切ってます。中国やベトナム(いわゆるドイモイ政策)による経済改革の一定の成功を見たら当然の話ですし、中国やロシアも「改革開放しろ」と圧力をかけているのでしょう。そのためには今後一定の「過去の反省」や「政治改革」もあり得るでしょうね。「一定の」*39ですが。(というか「日本人拉致」を認めたのは「不十分」だが「自己批判」ではないんですか?)。大体「あり得ない」なら何故太陽政策に反対するんだか。ありえないのなら反対しなくても失敗するんだから、生暖かい目で見てればいい。「北朝鮮の改革開放はあり得る」「でもそれは嫌だ」と思うから反対なんでしょ?。まさか「無駄金を投じる韓国がかわいそうだ」と余計なお節介をする気ですか?。韓国好きなんだね(棒)
・たとえば韓国の朴軍事独裁政権時代の経済成長を考えたら、政治の民主化・自由化と経済近代化は直結しないことぐらい分かりそうなものですが。
・大体他人の批判をする前に、三浦たちウヨの方こそ「南京事件はなかった」だの「ハルノートにはめられた」だのと言ったウヨの無反省を反省したらどうなのか。

朝鮮学校補助金の返還を 「救う会福岡」が県提訴へ

 訴訟を起こしたこの「救う会・福岡」事務局長の酷さについて、俺は
はてブ北の工作員と化した蓮池透氏:救う会福岡」
http://b.hatena.ne.jp/entry/sukuukai.jugem.jp/?eid=116
はてブ朝鮮学校補助金の返還を 「救う会福岡」が県提訴へ:MSN産経ニュース
http://b.hatena.ne.jp/entry/sankei.jp.msn.com/affairs/news/110514/trl11051420040004-n1.htm
bogus-simotukareの日記「蓮池透氏を非難する増元照明氏に呆れる(追記・訂正あり)」
http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20110511/6543210987
で突っ込んでるので是非一読を。この訴訟を一言で言えば「レイシストの嫌がらせ」だろう。こんな人をほめる三浦には改めて怒りを覚える。
 大体「教育基本法を屁とも思ってないウヨ」の分際で「教育基本法」とは(苦笑)。
 むしろウヨが画策する「日の丸・君が代強制」の方が「教育基本法」に反するだろうに。


■ビビンバには「和合」の意味がある(三浦の個人ブログ)
http://miura.trycomp.net/?p=333

「ビビンバの本義は、祭祀の後にお供え物を霊前で皆が分かち食べたからです。
(中略)
尚、いろいろな具材を一つに混ぜ合わせるビビンバには“和合”の意味があり、2000年6月に平壌で開かれた南北頂上会談*40終了後の宴席で最後を締め括ったメニューはビビンバでした。」

つまりビビンバは日本における「赤飯」や「鯛の尾頭付き」のようないわゆるお祝いの日の食事だと。

尚、佐野氏は、6月リバイバル上映予定の韓国映画風吹く良き日」「鯨取り」にもコメントを寄せている。ぜひクリックしてご一読を。
http://www.kazetokujira.com/comment.html

寺脇研*41や村山俊夫氏、シンスゴ氏など他の方のコメントを紹介しないのは「キムデジュン政権が韓国映画を隆盛に導いた」とか「パクチョンヒ独裁政権」とか「軍靴」とか「苦難の韓国80年代(注:もちろん全斗煥独裁という意味だろう)」とか言う言葉があるからですか(毒)
 なお、いろんなコメントがあって楽しいが、林三鎬・民団副団長の『この映画の自由さは当時の韓国がいわゆる「軍事独裁国家」でなかったことの証明』云々ってのだけは「未だに全斗煥軍事独裁を詭弁で肯定かよ」と寒さを感じる。『スーパーゲームズワークショップエンターテイメント』(http://sgwse.dou-jin.com/)が非難する民団に今も残る軍事独裁容認ウヨの残党なんだろうか?

参考

http://kamomiya.ddo.jp/%5CSouko%5CC01%5CTerawaki%5CKanryuu.html
西日本新聞 2007年08月04日
『元文部官僚映画評論家 寺脇研*42さんが「韓国映画ベスト100」出版』一部引用  
●「やっと獲得した表現の自由 最大限に生かして…魅力的」
 意外にも、寺脇さんが韓国映画を本格的に見るようになったのは、ごく最近のことだ。文化庁文化部長だった2003年、低迷していた日本映画の振興策の手掛かりを得ようと、視察で初めて釜山国際映画祭を訪れてからだという。
 (中略)
 これまで見た映画は5000本以上。ただ、もっぱら日本映画で、韓国映画どころか米国映画もほとんど見たことがないという。


 「映画は、それを作り出した社会の在り方や文化、歴史と切り離せないもの。私の一番の関心は、日本の社会であり、日本映画を優先的に見てきた」


 長年、韓国映画を見てこなかった理由がもう1つ。福岡市で過ごした小学校時代、漁師である同級生の父親らが「李承晩ライン」を侵犯したとの理由で相次いで韓国側に拿捕された。「独裁政権の理不尽さを福岡にいたがために肌身で感じた」。そうした情勢で作られた映画について「軍事政権下の韓国映画は魅力がない。表現の自由のない社会で作られた映画の窮屈さがある」と言い切る。

 「(1998年の)金大中政権誕生で民主化が本格化し、韓国映画は初めて本領を発揮してきた。表現できる自由を獲得したばかりで、それを最大限に生かしているから魅力的。日本映画が戦後、占領軍の検閲が終わった直後に黒澤明小津安二郎が名作を撮った状況*43と似ている」

 民主主義など同じ価値観を共有できる隣国になったからこそ、日本映画と同様に韓国映画を見るようになってきたというのだ。一方、日本映画には手厳しい。

 「問題点は、作る技術を持っている人は多いが、見る側のことをきちんと考えている人がなかなかいないこと。日本では自由な映画作りが当たり前になって長い時間がたち、そのことに無自覚になっている」

こういうことを言うと珍右翼からは寺脇氏はサヨ扱いされるのだろう。
なお、金大中氏によって映画が発展したというので「金大中、映画振興」でググってみる。

http://www.dcaj.org/column/iiboshi/repo_13/index.htm
日本映画と北米マーケット
飯干真奈弥  
 韓国映画の輸出が好調を維持している。韓国の映画振興委員会が海外セールス会社の実績をまとめて発表したものによれば、昨年の韓国映画の輸出実績は2002年に比べて2倍以上も増えたとのこと。
(中略)
金大中大統領が21世紀国家基幹産業として文化産業を育成するとの『文化大統領』宣言を行ったのは1998年のことだが、その前年の1997年から2001年までの4年間に映画の輸出額はなんと22倍にまで増加している。驚異的な成長率だ。
(中略)
 韓国では、1973年に設立された「映画振興公社」が韓国の映画産業振興を行ってきたが、金大中大統領の『文化大統領』宣言後、1999年の機構改革によって民間主導の「映画振興委員会(KOFIC/Korean Film Commission)」に改組され、海外で韓国映画紹介イベントを開催するなどの国際展開振興施策がますます充実してきている。韓国政府が、人材育成やファイナンス面での国内振興事業で映画制作そのものを多額の国家予算をかけて後押ししているのはよく知られているが、それと同時に国際マーケティング支援や海外ネットワーク支援を中心とする海外振興事業にも相当に力を入れている。


■震災となだいなだ氏の言葉(三浦の個人ブログ)
http://miura.trycomp.net/?p=326
 なだ氏は「準備をしてもそれを上回る出来事はあり得る、そのときはその人間の力量が問われる」「準備に安心しすぎてはいけない」、あるいは地震恐怖症すぎる娘さんに「もっと気を大きく持て」と言いたいのだろう。
 だが準備不要と誤解されかねない文章ではある。準備可能なら準備した方がいい。
 その方が「準備を上回る出来事」が来ても準備無しの場合よりは対応しやすいだろう。
(ゲスの勘ぐりだが最初この文章を読んだときは「想定外の災害」だから津波準備しなくても良かったと東電を三浦がかばいたいのかと思った。)
 なだ氏の具体的文章にも突っ込む。

長女「この大きな柱のそばにいれば大丈夫だろうね」
父「だめかもしれぬ。建設会社が、手抜き工事をしているかもわからんぞ」

 大地震ならば手抜きでなくても柱は折れるだろうからむしろ柱のないところの方がいいのではないか?

長女「ガスの火を消しておけば火事はでないよね」
父「この家からはでなくても、どうせ、どこかから火事は出るさ。ガス管はこわれるだろうし、何かの拍子で火がつくだろう」

 
火事ゼロは無理だろうが、自宅から火事を出さないようにすることは可能だろうし、無意味ではないだろう。

長女「避難地区はあそこだとテレビが言っていたよ」
父「テレビで宣伝すれば、どこも満員だろうな。東京の広場は絶対的に足りないんだから」

避難地区が満員だったり、避難地区に行くことが出来なかったり、行くことがかえって危険な場合でも避難地区を知ることは無意味ではないでしょう。

*1:三浦は中国叩きがしたいだけなのだろうが。大体ウヨがたとえば沖縄基地問題で人道的見地を米国に要求するかと言ったらまずしないし

*2:新しい歴史教科書をつくる会会長。自由主義史観研究会代表。拓殖大学客員教授

*3:日本教育再生機構理事長。高崎経済大学教授。元・新しい歴史教科書をつくる会会長

*4:電気通信大学名誉教授。新しい歴史教科書をつくる会初代会長

*5:そもそも東京裁判では731部隊が裁かれなかった事一つとっても「東京裁判の事実認定」だけでは歴史学にならないことは明白だろう

*6:そもそも日本政府の起こした戦争であれだけの死者が出たのに日本人として何の贖罪意識もないなどと言うことはまともな人ならあり得ないと思う

*7:ソ連犯行説では田中義一首相の辞任が説明つかなくなるのだが

*8:つくる会で分裂したり、対立したりした人間である濤川栄太、西部邁つくる会がプッシュした「国民の道徳」(扶桑社)の著者)、大月隆寛田中英道つくる会がプッシュした「国民の芸術」(扶桑社)の著者、元・つくる会会長)に三浦が触れないのは何故なのだろうか?。まあ、濤川は既に故人だし、大物保守でもないと思うが

*9:藤岡は元党員。藤岡の言い分では除名されたのではなく、例の活動を始めるずっと前に自主的に離党したらしい。いずれにせよ、例の活動を始めた時点で共産党を糞味噌にののしってるんだから党員であったとしても除名されるだろう。よくもまあ「スパイかも知れない」と自分でも信じてないデマをアンチ藤岡派は流布できるモノだ。

*10:戦前は東洋経済新報で経済ジャーナリストとして活躍。戦後は政界入りし第1次吉田内閣蔵相、第1次鳩山内閣通産相を経て首相。

*11:学校教育は「社会への適応能力」(わかりやすい例では読み書き能力とか)を身につけることが目的の一つというのは抽象論としては正しいと思う。問題は何を「社会への適応能力」とするかだろう。

*12:そもそも何故過去の日本の問題点を教えると「国家への責任感を作り上げる」ことに支障が生じると思うのか理解できないが。

*13:これはこれで三浦は江戸時代を美化しすぎな気がするが

*14:未だに大東亜戦争とためらいもなく書けるところがウヨらしい。大東亜共栄圏は正しい思想と言い出す気かよ。

*15:連中にとって男性の育児は「父親としての義務や権利」ではなくあくまでも女性に「協力」してあげることらしい。「主夫」なんて生き方ははなから連中の眼中にはないだろう。また離婚や死別による「片親家庭」も想定してないらしいのがもう何とも言えないですね

*16:現に両立している人間もいるがその場合「例外的事例」とか「子どもの精神が歪んでるに違いない」とか別の話が出てくるのだろう

*17:具体的にどんな方針だろう?

*18:日本の政治では国民新党がこれに当たるだろう。

*19:サッチャーはいわゆる構造改革派である。

*20:残念ながら政治家や官僚、天皇ではなく軍部が全て悪いというような意識が強かったように思う

*21:そもそも選択の結果、大きく変わりうるものが状況なのだが

*22:高村派会長。村山内閣で経済企画庁長官、森内閣で法相、小渕内閣福田内閣で外相

*23:町村派会長。森内閣文科相小泉内閣で外相、福田内閣官房長官

*24:伊吹派会長。橋本内閣で労相、森内閣国家公安委員長福田内閣財務相

*25:当時、津島派会長代理(現在、額賀派会長)。小渕内閣小泉内閣防衛庁長官森内閣で経済財政担当相

*26:アメリカは自国の国益第一だろうから日本の国益と対立する事はもちろんあるだろう。アメリカに限らず他の外国も同じ事だが。

*27:首相、枢密院議長など要職を歴任。元老の一人

*28:外務大臣、内務大臣、農商務大臣、大蔵大臣と要職を歴任。元老の一人

*29:国策である大東亜戦争を支持する右翼が反体制派と言えるか疑問だが

*30:大平内閣で科学技術庁長官、中曽根内閣で農水相

*31:もちろん全ての左派が佐藤とつきあってるわけではありません。岩波や週金は既に左派じゃないのかも知れませんが

*32:孫文以外にも沢山革命家はいるのですが彼が一番有名ですね

*33:三浦のようなウヨがアジア主義というと「大東亜共栄圏」「五族協和満州国のスローガン。五族は日本人・漢人朝鮮人満洲人・蒙古人)」「内蒙工作」とか正当化する気じゃないかと思って怖いね。「真のアジア主義」(そういうものがあるとしてだが)はそう言うモノじゃないと思うが。

*34:だからこそ小沢チルドレンになったのでしょうが

*35:冤罪ではなく本当に漏洩したのなら処刑はともかく処罰自体はやむを得ないと思う

*36:そもそもソ連において「本格的な改革開放」にあたるのはゴルバチョフ時代でしょうから、フルシチョフを持ち出すこと自体変だと思います。なお、ゴルバチョフ時代であっても西側の一部保守派は、ゴルバチョフの改革が国内保守派に配慮した漸進的な物であることを理由にdisっていたと思いますが?。またソ連の場合、ネップをどう評価するかという問題もありますね。

*37:江青毛沢東の妻)、張春橋姚文元王洪文

*38:そもそも改革開放的政策は、文革前から、文革によって打倒された劉少奇トウ小平らによって行われており、それに対する毛沢東の反発が文革なので、この三浦の文章は「何だかな?」と思う。

*39:ただしどこの国だって過去の過ちの反省は難しい事業です

*40:この時の韓国大統領は金大中

*41:ウィキペ曰く「落語評論家、映画評論家、カタリバ大学学長、京都造形芸術大学教授、NPO法人ジャパン・フィルム・コミッション理事長、NPO法人日本映画映像文化振興センター理事長、コリア国際学園理事」

*42:ウィキペに寄れば「落語評論家、映画評論家。カタリバ大学学長、京都造形芸術大学芸術学部教授、特定非営利活動法人ジャパン・フィルム・コミッション理事長、特定非営利活動法人日本映画映像文化振興センター理事長、コリア国際学園理事」

*43:占領中にも黒沢は「羅生門」、小津は「晩春」、「麦秋」と言った作品を撮ってるので寺脇説には異論もあるかも知れない。なお、占領終了直後(1952年)の黒沢作品は「生きる」、小津作品は「お茶漬けの味」のようだ