今日の産経ニュースほか(4/7分)(追記・訂正あり)

朝日新聞『カナダ、AIIB参加を「積極的に検討」 ロイター報道』
http://www.asahi.com/articles/ASH4H2GXMH4HUHBI00T.html

 ロイター通信は14日、カナダ政府がアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を「積極的に検討している」と報じた。カナダ財務省高官の話として、「AIIBの統治基準が高い水準を満たしているか、確認したい」としている。
 カナダが参加を決めれば、日米欧の主要7カ国(G7*1)で参加しないのは日本と米国だけとなる。

 実際どうなるかは分かりませんが「天下のロイター」の報道ですから全くのガセと言う事はないでしょう。安倍政権も「本当にカナダがAIIB入りしたらどうしよう」「米国が裏切ってAIIB入りしたらどうしよう」と頭が痛いでしょう。


■産経【正論】朝日新聞毎日新聞の皇室敬語がなっていない! 「敬語の民主化」は不可能だ 防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛
http://www.sankei.com/column/news/160407/clm1604070004-n1.html
 もちろん「佐瀬のような極右を除き」世間は朝日や毎日の皇室報道をほとんど問題視してないわけです。

「皇室への敬語の民主化」は不可能だ

という佐瀬の主張とは異なり、世間は「過剰な敬語は減らす方向」に動いてるわけです。佐瀬が「皇室敬語を使いたがるのは佐瀬の勝手」ですがそれは「使わない奴は不敬」などと佐瀬が朝日などを罵ることを肯定しません。


■産経【石平のChina Watch】インドから見た中国の限界 軍事、経済で優っても国家的競争で欠けているもの
http://www.sankei.com/world/news/160407/wor1604070020-n1.html

インド政府の元駐外大使で今は国際問題研究機関に勤めるS氏は、ほほ笑みながらこう語る。
 「インドと中国の競争は、経済力や軍事力の面だけではない。ソフトパワーの競争が肝心だ。どちらの方が平和国家なのか、どちらの方が政治的に安定しているか。長い目で見れば、世界の人々は分かってくるのではないか」と。

 本心、反中国なのか、石平へのリップサービスか知りませんがこんな反中国発言の何がどうだと言うんでしょうか?


■産経【九州「正論」懇話会】櫻井よしこ氏「中国は皇室に目を付けた」 自力で国を守る必要
http://www.sankei.com/politics/news/160407/plt1604070052-n1.html

 中国にとって一番よいのは、日本が自ら望んで、中国に奉仕する国柄に作り替えることです。
(中略)
 国連の女子差別撤廃委員会が出した日本に対する勧告案の中に、(ボーガス注:男女平等の観点から女帝を認めてはどうかという)皇位継承権の問題が入っていました。事前に外務省が抗議して、勧告からは削除されましたが、一体誰が考えたんでしょうか。主導したのは中国の委員*2です。
 わが国は、天皇陛下がいらっしゃることで、国民の一体感を保つことができています。実際の権力からはほど遠い存在*3として、国民、国家のために祈ってくださる。長い長い歴史を、営々とつなげているというアイデンティティーがあり、私たちはひとつの民族として立っていることができるのです。
 (中国が)ここ*4をつぶしてしまえば、わが国はどういう国になるか。烏合の衆*5にならざるをえない。

 国連の委員会に「中国の委員がいた」というだけで「女帝論」を中国の陰謀扱いですからよしこもいい度胸です。
 つうか小生からすれば「何で女帝をそんなに嫌うんだ」ですね。現実問題、一番「実現性がありそうな皇室継承強化策」は女帝導入でしょう。決してよしこらがいう「終戦直後、臣籍降下した元皇族の皇室復帰」だの「側室制度の復活」だのではない。そして「過去の日本にも女帝がいた」し「世界的にも女帝は珍しくない(例:英国やデンマーク)」のに女帝にどんなデメリットがあるのか。少なくとも「中国の属国になる」なんてデメリットはないでしょうに。何で「女帝は中国に有利」と思えるのかわけがわかりません。
 つうかよしこは「中国叩きなら内容がどんなに無茶苦茶でもウヨに受ける(つまり口から出任せ)」とでも思ってるんじゃないか。


■産経「井阪社長の発言にがっかり」「なんで息子の話が出てくるのか」セブン鈴木会長辞任会見 一問一答詳細
http://www.sankei.com/economy/news/160407/ecn1604070043-n1.html
 セブンイレブン関係者からすれば井阪社長ではなく、「井阪氏に悪口する」鈴木会長の発言にがっかりでしょう。

http://www.sankei.com/economy/news/160407/ecn1604070036-n1.html
■産経「子会社社長退任案否決が辞任決意後押し? セブン&アイ鈴木会長」
 セブン&アイ・ホールディングス鈴木敏文会長兼最高経営責任者(83)は7日、東京都内で会見し、「引退を決意した」と述べ、辞意を表明した。子会社のセブン−イレブン・ジャパンの社長人事をめぐり、経営を混乱させた責任を取った。ダイエー創業者の中内功氏と並ぶ流通業界の“カリスマ経営者”が一線から退く。
 セブン−イレブンの社長人事で鈴木氏は、井阪隆一社長兼最高執行責任者(58)を退任させる案を主導した。だが、同日の取締役会では、取締役15人のうち賛成7票▽反対6票▽白票2票となり、成立に必要な過半数を確保できず否決された。セブン&アイの村田紀敏社長兼最高執行責任者は、人事案に創業者の伊藤雅俊名誉会長が反対したことを明らかにした。
 井阪氏の退任については、「物言う株主」として知られる大株主の米投資ファンド、サード・ポイントが反対を表明。

だそうですが、わけがわからないのは「大株主や創業者が反対の意向を示してる」のに「井阪退任」に固執した鈴木氏の態度です。

会見で鈴木氏は、井阪氏の退任を提案した理由として「最高執行責任者として、物足りなさがあった」と説明した。

ではまるで説得力はありません。なにせ

http://www.sankei.com/economy/news/160407/ecn1604070033-n2.html
 セブン&アイが7日発表した平成28年2月期連結決算は、売上高に当たる営業収益が前期比0・1%増の6兆457億円、本業のもうけを示す営業利益が2・6%増の3523億円だった。営業収益は2年連続、営業利益は5年連続で過去最高を更新した。好業績を支えたのは、井阪氏が率いるコンビニ事業だ。

だからです。

【追記】

http://lite-ra.com/2016/04/post-2139.html
■リテラ『“セブン-イレブン天皇”鈴木会長退任を引き起こした次男の悪評! マスコミが一切報道しないドロドロの内情とは』
(前略)
 鈴木会長は7日午前に開かれた取締役会で子会社のセブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長兼最高執行責任者を更迭し、後任に古屋一樹副社長を昇格させる人事案を提案。これを否決されたことで、退任を決意したという。
「鈴木会長はずっとセブン&アイHDを独裁支配してきたが、大株主ではない。もともと鈴木氏の独断専横については、内部で不満が高まっていたんですが、業績を上げているセブン-イレブンの井阪社長を更迭する人事を強行しようとしたことで、大株主の伊藤家*6や金融機関、米ヘッジファンドが一斉に鈴木会長降ろしに動いた。その結果の退任ということです」(全国紙経済部記者)
 では、鈴木会長はなぜ、井阪社長を更迭しようとしていたのか。実は、鈴木会長は、自分の次男である鈴木康弘セブン&アイHD取締役をセブン&アイHDの社長に据えようとしていた。
「この後継人事に対して、大株主の米ヘッジファンドをバックにつけた井阪社長のグループが『あんな人間を社長に据えたらとんでもないことになる』と反対。株主を説得し、鈴木降ろしを画策していた。この動きに気づいた鈴木氏が井阪社長を更迭しようとした」(前出・全国紙経済部記者)
 つまり、今回の鈴木会長の退任の裏に“世襲人事”をめぐる暗闘があったわけだが、しかし、これについては、井阪氏らの方が正しかった。
 というのも、鈴木会長が後継者に据えようとしていた次男の康弘氏の評判は最悪なものだったからだ。
 康弘氏は1987年、武蔵工業大学(現・東京都市大学)工学部電気工学科を卒業後、富士通システムエンジニアとして入社。96年、ソフトバンクに転職し、99年8月には書籍のインターネット通販会社イー・ショッピング・ブックスを設立して社長に就任した。2009年12月にセブン&アイHD傘下に入り、セブンネットショッピングに社名変更した。
「しかしセブンネットは業績が悪く、14年3月、セブン&アイHDの中間持ち株会社セブン&アイ・ネットメディアがセブンネットを吸収。次男をセブン&アイ・ネットメディアの社長に就任させたんです。そして14年12月、鈴木会長は康弘氏をグループの統合販売をするオムニチャネル戦略の責任者にして、この事業に1000億円を投資した。しかし結果は出せず、大失敗してしまったんです。ところが、鈴木会長は、息子可愛さで、昨年5月28日の株主総会執行役員から取締役に昇格させ、後継者への道を準備し始めた。これはさすがに、反発を食らうでしょう」(前出・全国紙経済部記者)
(中略)
 さらに、社員を過酷な労働にかりたてるブラック体質も有名で、康弘氏がセブンネットショッピング社長をつとめていた時代には、同社で新入社員が飛び降り自殺をするという事件も起きていた。
「とにかく、康弘氏の周辺から聞こえてくるのは悪い話ばかり。実は、今回、鈴木会長が株主に見放された背景には、事前に康弘氏をめぐる怪文書が出回り、決定的なスキャンダルが噴出するのではないかという懸念が広がったため、ともいわれています」(前出・経済ジャーナリスト)
 だが、こうした次男をめぐる悪評は、マスコミでは一切触れられなかった。セブンネットショッピングの自殺についても、「週刊現代」(講談社)「週刊新潮」(新潮社)がこの情報を入手し、取材を進めていたが、記事掲載はストップ、いつのまにか立ち消えになってしまったという。
 そういう意味では、鈴木会長の専横を許し、こうした混乱を招いた原因の一端はマスコミにもあるというべきだろう。
 周知のように、新聞と週刊誌にとって、コンビニは今、最大の販売チャネル。そのため、紙メディアではセブン批判は一切タブーになっている。これは、テレビやラジオも同様で、セブン-イレブンは巨大広告主のため、批判報道は完全NGだという。
(中略)
 おそらく、今回の鈴木会長退任についても、マスコミはこうしたドロドロした内情を表に出すことは一切ないだろう。そして、鈴木会長の独裁が終わったとしても、この状況は変わらない。

 実際この記事が正しいかどうかは分かりませんが鈴木氏の退任記者会見での

http://www.sankei.com/economy/news/160407/ecn1604070043-n2.html
記者
「(ボーガス注:大株主である)米投資ファンドのサード・ポイントからは世襲を批判する意見も出ていた」
鈴木氏
「なんで息子の話が出てくるのか、社内でも(ボーガス注:そうした噂が)飛び交っていることを聞き、びっくり仰天だ。一言もいったことはないし、息子に対してそんなことを考えたこともない。
(中略)
 ですが、それがまことしやかに社内で言われるということはいかに私の不徳のいたすところだと思う」

という応答は「真偽はともかく、鈴木氏批判派は『鈴木家の世襲を認めない』と宣伝していたしそのことを鈴木氏側も認識していたこと」を示しています。にもかかわらず何故鈴木氏は「井阪退任」を強行しようとしたのか。本当にわけがわかりません。


■産経『「中国寄り」の鳩山由紀夫元首相 中国・西安交通大の名誉教授に』
http://www.sankei.com/world/news/160407/wor1604070049-n1.html
 「中国寄り」というか「中国側に政治家として評価されてなければ」名誉教授は授与されないでしょうからわざわざ「中国寄り」なんて書く意味はない。こんな事をわざわざ書くことが産経が中国を敵視してることを浮き彫りにしています。
 つうかブクマにも書きましたが「中国の大学の名誉教授」号をもらってる人は当然他にもいて、その一人は「政権与党公明党の精神的指導者」池田大作氏ですが産経は池田氏に対しても内心ではこうした敵意を持ってるのか?


■産経【阿比留瑠比の極言御免】政治家の暴言や不行跡は目に余るが… 見え透いたレッテル貼りはもう支持されない
http://www.sankei.com/politics/news/160407/plt1604070002-n1.html
 山口氏の「叩き切ってやりたい」発言の是非はともかく氏のこの発言は
1)時代劇「破れ傘刀舟悪人狩り」で主人公が吐く言葉「手前ら、人間じゃねえ、叩き切ってやる」が元ネタであること(そのことは山口氏も発言の中で触れています)
2)安倍という男は時代劇の悪人レベルに人間性が酷い男で私・山口も「安倍、手前は人間じゃねえ、叩き切ってやる」と言いたいくらいの怒りを安倍に感じる(もちろん本当に叩き切ったりはしないが)
という発言です。
 山口氏の発言を批判する場合は「あくまでも時代劇のセリフが元ネタであること」「山口氏は安倍殺害を公言したわけではないこと」を触れた上で批判すべきでしょう。しかしそれをせず、「山口氏が安倍暗殺を公言したかのように印象操作する」いつもの阿比留です。山口氏に名誉毀損で訴えられても文句は言えないんじゃないか。
 山口発言が「小生の指摘したような事情を踏まえた上でも」問題だと阿比留が思うのなら、小生の指摘した事情を阿比留も指摘した上で「これこれこういう理由で山口氏に対して好意的な方もいるようだが賛同できない」とでも書けばいいところ、そうしないのだから全く阿比留や産経の不誠実さも酷いもんです。大体レッテル貼りは良くないって、阿比留が植村元記者などにやらかしてる言動の方がよほど酷いレッテル張りでしょう。

(ボーガス注:民主党は)安倍政権の政策や選挙公約に対して「さらに嘘を重ねる」「嘘の上塗り」など約10回にわたり、嘘つきというレッテル貼りを試みていた。

 「嘘つき」レベルでレッテル張りとは驚きです。そもそも阿比留が「嘘などついてない」と思うのなら「民主党はこれこれこういう理由で安倍政権を嘘つき呼ばわりしているようだがそれはこれこれこういう理由で不当な非難だ」と言えばいいだけの話ですが「安倍さんへのレッテル貼りはよせ」としか言えないのだから阿比留も無能(安倍をまともに擁護する才能がない)かつ低劣ですね。

「あのブログは結局、国民にうけていない。自分の子供が保育園に落ちたら日本は滅びろというのは、普通の人には支持されない」
 作家の曽野綾子氏も同ブログに関して「文章の薄汚さ、客観性のなさ」を指摘したが

 いやいや支持はされてるし自民党もそう理解してるでしょうよ。だからこそ慌てて、安倍は「待機児童対策への対応」をアピールする羽目になるわけです。まあそんな事は阿比留も曾野も分かってるでしょうが。
 つうかアパルトヘイト美化をやって南ア大使から抗議された前科のある女と「そのアパルトヘイト美化エッセーを掲載した新聞」がよくもこんなことがいえたもんです。

ジャーナリストの山村明義氏は新著『劣化左翼と共産党』でこう強調している。
 「最近このような罵詈雑言や空想的な発言を行うのは、圧倒的にかつてなら『進歩派』とか『革新派』と呼ばれた『左翼層』が多いというのが実態です」

 「どこがだよ」ですよねえ。
 むしろ「沖縄の新聞を潰したい(百田尚樹)」だの「自衛隊北朝鮮に突っ込め(荒木和博)」だの罵詈雑言と妄想が多いのはウヨの方でしょう。
 つうかこの記事において阿比留が持ち出す連中は曾野だ、山村だと「阿比留と同類のウヨ」しかいないのだから呆れます。
 山村なんて『GHQの日本洗脳:70年続いた「支配システム」の呪縛から日本を解放せよ!』(光文社)なんて本を出してる人間ですからねえ。およそまともではありません。

*1:米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、日本

*2:もちろんこの「中国主導」という主張には「いつものことですが」何の根拠もありません。そもそも「日本の保守派(よしこのような極右を除く)」にも支持者がいるのが女帝論ですが?

*3:後醍醐天皇天皇親政を目指したこと、戦前が天皇主権だったことを考えれば「実際の権力から遠い存在」というのは日本の伝統でも何でもありません。「天皇が権力を藤原氏や武士に奪われて」結果的にそうなっただけの話です。

*4:よしこにおいて「あるべき皇室は女帝否定」のようですがそんなことは「異論のない定説」でも何でもない。むしろ「女帝否定」に固執する方が「皇室の危機」でしょう。まあ、皇室崇拝者でない俺にとってはどーでもいいのですが「客観的に見れば」そうでしょう。

*5:何が何でも天皇制を廃止したいと思うほどの天皇制否定論でもないですがよしこほどの思い入れも俺にはないですね。国王制度が色々な理由でなくなった国(ドイツ、イタリア、ロシア、韓国など)同様、将来日本でなくなったとしても大した問題はないでしょう。

*6:創業者一族