「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(6/28分:高世仁の巻)&北朝鮮最新ニュースその他色々(追記・訂正あり)

■アジアプレス設立30周年イベント2
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170728

 きのう観たアジアプレスのドキュメンタリー2本のうちの1本は、玉本英子さんの『ザルミーナ・公開処刑されたアフガニスタン女性』で、見ごたえがあり、大いに学ぶものがあった。
(中略)
 ザルミーナは内戦で家を追われ避難先で強姦されていた。その後売春するようになり、近所の男と姦通もしていた。それを夫が知り、タリバンに言いつけて「石打ちの刑」(村人から死ぬまで小石を投げつけられる刑罰)にしてやると脅されたため、恐怖で夫を殺し(ボーガス注:そのことが発覚して死刑になっ)たという事情が取材から見えてくる。
 一方で、理由はどうあれ、強姦された女性、売春婦、不貞の妻などは、まともに人間扱いされない社会の現実も丁寧に取材されている。長女が「お母さんが処刑されてよかった」とたんたんと語る姿には驚かされたが、地方の共同体の倫理の中核には「一族の誇り」が強固にあるのだ。すべては「タリバンの悪」というステレオタイプの欧米の見方を、取材でひっくり返していく、切れ味鋭い正統派ドキュメンタリー。タリバンをやっつければみんな解決するということではないことが深く理解できる。
 翻ってみれば、これはアフガンだけに限ったことではない。社会の実相を描くドキュメンタリーは、IS(イスラム国)を追い払えば、「テロリスト」がいなくなれば一件落着といった単純な思考法に根底から異をとなえて我々を成長させる。

 やれやれですね。
 「タリバンやISを打倒すれば全てバラ色じゃない」
 「反タリバンや反ISなら正義とは限らない」
 「そもそもタリバンやISを産む構造を変えないといけないんじゃないか」
 「そもそもタリバンもISもそう簡単に倒せない」などという奴・高世が一方では
 「アサド政権を倒せばシリアは全てバラ色」
 「金正恩政権を倒せば北朝鮮は全てバラ色」と言い出すんだからそのデタラメぶりには絶句です。
 なお「打倒すればバラ色じゃない」つうのはウヨが打倒論を放言する中国なんかもそうです。
 あるいは常岡が打倒論を放言するロシア・プーチン政権もそうだ。まあそもそも打倒自体そう簡単にできることでもないですが。
 あるいは朴クネやトランプや安倍を打倒することが無意味とは言いませんが彼らを打倒してもそれだけでは駄目なわけです。日本会議とか茶会とか「朴やトランプや安倍を産み出した構造」は残ってるわけですし、「彼らの後釜が誰になるか」も重要なわけです。


■漁場を乗っ取った北朝鮮イカ釣り船2
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170725
 「ウナギは絶滅危惧種だから」という娘さんの意見を受け入れて高世は昨日(7/25:土用の丑の日)はウナギは食べなかったそうですが小生は「多少後ろめたさもありましたが」食べました。
 いや高いですね。すかいらーく系列の和風レストラン「藍屋」(通常のファミレスに比べ若干高い)で食べましたが3000円しました。昔はそこまでしなかったと思うんですけどね。
 なお、個人的には「象牙規制」などと同じく、事態が深刻であるなら「食べない」つう選択肢を個人個人がとってる場合ではもはやなく「政府が何らかの規制をかけ、それで鰻養殖業者などにダメージがあるようであれば一定程度補填する(そうすることで例えばウナギ以外の養殖業に転業させる)」つう政治的方策をとる段階かと思います。
 ちなみに小生は食べる気はないですが「8/6も土用の丑の日」だそうです。レストランのメニューパンフにそう書いてありました。

 こないだは、賞味期限切れで廃棄される商品が増えるから、コンビニの棚で後ろの日付の新しいものを買うのはよくないとも諭された。

 ウナギの件はともかくこれは別にいいと思いますね。むしろスーパーやコンビニが「賞味期限切れ直前のモノを安売り」という対応をすればいい。
 しかし娘さんも高世には「お父さん、特定失踪者なんてデマに荷担するのは辞めて!」とは諭さないんですかね?(皮肉のつもり)。まさか積極的に高世のデマ流布を支持してるとは思いませんが。

 注目の閉会中審査。
 自民党青山繁晴氏が前川喜平前文科事務次官に「文科省内に総理のご意向によって『加計ありき』で決まってしまっているという情報、省内に作られたのは、前川参考人あるいは当時の前川事務次官、あくまでご自分の印象を根拠にしてのことではありませんか」と質問したのに対して前川氏はこう答えた。
 「総理は自分の口から言えないから私がいうんであると、こういうお話があった。私がどう受け止めたかというと、一般的に規制改革をスピード感をもって行えという趣旨であればこういうせりふはでてこない。総理がおっしゃってるからやりなさいという話になる。総理が自分の口からおっしゃれないなら、これは親友である加計孝太郎理事長の学校である。それを早くしなさいとそういう趣旨であると受け止めた。このようなことからこれは加計学園のことであると明確に理解した」
 非常に論理的な説明。
 文科省側にはいくつも文書が残っているのに、内閣府側にはないという。そして参考人は(ボーガス注:前川氏以外は)記憶がない、覚えがない・・・。野党がいくら安倍首相周辺に出てくる矛盾をついても、答えは「記憶」と「記録」がないというに尽きる。「水掛け論」になるしかない。

 高世が交遊する救う会のウヨ連中(荒木、島田、西岡ら)は前川氏を誹謗中傷し、それを家族会も黙認していますがさすがに高世は「救う会や家族会を批判しないモノの」、前川誹謗をする気はないようです。まあ、前川誹謗やったら、「高世なんて安倍盲従のクズがやる下請けなんか使うな」つう抗議電話がテレビ局に殺到しかねませんからね(苦笑)。しかし安倍信者の集まりだから当然と言えば当然ですが「救う会右翼の非常識な前川誹謗」で「拉致は一層風化した」でしょうね。
 そう言う状況を黙認する家族会の自業自得なので同情はしません。

 22日に書いた、北朝鮮イカ釣り船が日本の排他的経済水域に押し寄せてきた背景について。
 こういう問題はアジアプレスの石丸次郎さんが詳しいはず、と電話した。石丸さんによると、金主(トンジュ)が本格的に漁業に乗り出してきているのだろうという。

 「特定失踪者は北朝鮮拉致」「寺越武志氏拉致認定」などの暴論・愚論を吐く高世なんぞとつきあって恥じない時点で石丸がろくな人間でないこと、石丸を幹部とするアジアプレスがまともな団体ではないことがよく分かります。
 なお、金主とは「北朝鮮版改革開放で生まれた金持ち階級」のことです。金主がいると言うこと自体が「北朝鮮が改革開放を目指してること」「そして過大評価は禁物だがそれが一定程度成功してること」「少なくとも救う会などが放言する北朝鮮早期法会などありそうにないこと」がわかります。


■漁場を乗っ取った北朝鮮イカ釣り船
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170722

 先日、石川県のテレビ局員から、膨大な数の北朝鮮イカ釣り船が日本の排他的経済水域EEZ)に入ってきて、日本の漁船が操業できないでいると聞いた。

 まあ「アンチ北朝鮮」高世の言う事なので「話半分」「眉唾」で聞いておきます。

 北朝鮮船籍とみられる漁船

 要するに北朝鮮とは断定できないわけです。

 山形県漁協の本間昭志組合長(69)は「イカがいるのに捕れないのは死活問題だ」と語気を強める。イカ漁は来年2月ごろまで続く。「われわれだけではどうしようもない。国が動かなければ」と話し、他県の漁協などと協力して政府への働き掛けを強める考えを示した。

 アンチ北朝鮮を売りにしてきた安倍がこの件でどう動くのかと言ったらたぶん「現場(水産庁海上保安庁)にお任せ」でしょう。

なぜ北朝鮮から大量のイカ釣り船が押し寄せてきたのか。

北朝鮮がカネに詰まってるからだ→北朝鮮崩壊は間近」という高世記事が明日以降読めるわけですね、分かります。


朝鮮学校の「無償化」問題で地裁判決出る
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170721

 最近出たのは広島地裁判決です。しばらく前には大阪地裁判決(こちらは無償化ではなく大阪府補助金ですが)が出ています。いずれも朝鮮学校敗訴の不当判決です(追記:その後国の無償化除外で大阪地裁で原告勝訴の正当な判決が出ました)。
 記事タイトルだけで「過去に朝鮮学校無償化除外を家族会や巣くう会と共に主張していた」「それどころか、特定失踪者や寺越武志氏の拉致認定という暴論すら主張していた」反共反動分子、在日差別者、『救う会、家族会のいいなりのロボット』「高世仁」が何書いてるかは予想がつきます(予想通りですが。引用する気にもなりません)。
 そして
1)小生がこの判決に対して高世とは逆に憤りを覚えるととともに悲しみと関係者への申し訳なさを感じてること
2)朝日、毎日、東京新聞と言ったいわゆるリベラル系の新聞はこの判決に小生同様批判的な事
は既に別エントリでも書いたと思います。
 正直この判決は吉見義明氏や菅元首相の敗訴なみに不当だと思います。
 そして安倍政権時代の今だけではなく、日本ではこうした権力に媚びたとしか思えない判決はいくらでもある。小生、法学部卒ですので「法学部卒の癖に法律資格を持ってない無能ではありますが」ある程度知っています。
 幸徳秋水らが処刑された大逆事件ではついに再審無罪判決が出なかった。大逆事件について、『残夢:大逆事件を生き抜いた坂本清馬の生涯』(2011年、金曜日)という著書がある鎌田慧氏はそのことを嘆いていたかと記憶します。大逆事件が「でっちあげ」であることについてはもはや歴史学上、争いの余地はありませんが、ついに最高裁は再審請求を認め無罪判決を出すことができませんでした。
 なお、話が脱線しますが鎌田氏は裁判関係の著書では再審無罪事件を取り上げた『弘前大学教授夫人殺人事件』(1990年、講談社文庫) や「死刑冤罪事件」財田川事件*1を取り上げた『死刑台からの生還』(2007年、岩波現代文庫)や『狭山事件の真実』(2010年、岩波現代文庫)があります。
 『死刑台からの生還』では矢野伊吉弁護士(元判事)の生き様に感動します。
 彼は再審請求を認めようとするが「権力にへつらう(?)」陪席判事の反対でそれができなかった。そうしたら彼は判事を辞めて弁護士になり自ら再審請求に乗り出した。彼が請求に乗り出した時点では請求が認められる保障はどこにもありません。それでも彼は判事の職を捨てた。
 彼はあまりにも財田川事件への思い入れが強いために、財田川事件の最初の弁護人である田万広文(民社党の代議士)に対して「国会議員の座を捨てて再審請求をすべきだった、そこまで代議士の地位が大事か」と言う趣旨の非難を田万の面前で行い、また、日弁連が再審請求弁護団に田万を入れようとしたところ「あの男に協力してもらうことは何もない」「私はあの男を入れる事には反対だ」と言い放って関係者を閉口させたという「それはやり過ぎじゃないか」つう面もありますけど。
 それはともかく、彼には、代議士の職を賭してまで足尾鉱毒事件にコミットした田中正造とか、死後、聖人認定されたコルベ神父とか、沖縄県最後の官選知事(戦前)・島田叡とか同様「こうした生き様はまねできないが、こういう人がいるから社会は少しはマシになってきた」と思わせるものがある。ある種のすごみというか「人間の格」というか。
 話を元に戻しますが、砂川訴訟、長沼ナイキ訴訟、百里基地訴訟などでついに自衛隊違憲判決は出なかった。
 靖国関係の訴訟で原告が勝ったのは今のところ「愛媛玉串料訴訟だけ」だったかと思います。
 山口護国神社自衛官合祀拒否訴訟では原告の中谷康子氏はついに国に勝てなかった。
 中曽根政権の国労差別を国労が訴えた訴訟で国労は勝てなかったわけです。
 あるいは光華寮訴訟での台湾敗訴判決は本当に「政治的配慮は何もないのか」。すごく怪しいわけです。
 なにせ「2審判決が1987年」で20年も放置した癖に「2007年に突然最高裁判決、そして台湾敗訴」ですからね。
 別に当事者の台湾でなくても「最高裁は絶対に政治的配慮してるだろ」と思う。いや俺はあの訴訟では「日中関係に配慮して台湾を負かすのは仕方ない」と思ってる日中関係重視派ですけど。
 小生も「政治的配慮せざるを得ない場合はある」と思ってる。その程度には小生もよく言えば現実主義、悪く言えばご都合主義です。でも少なくともそれは「光華寮訴訟のようなレアケースだけ」で朝鮮学校国労自衛隊靖国なんかはそれに当たらないと思ってる。
 それはともかく、だから小生はこの訴訟では最悪の事態も覚悟しています。朝鮮学校関係者も正直覚悟はしているでしょう。でも戦わなければならない。戦うことに寄ってしか問題は前に進まない。
 アントニオ猪木風に言えば「負けること考えて裁判する奴があるかよ」です。
 日本がまともな国ならこんな訴訟は起きないと思うと本当に繰り返しますが朝鮮学校関係者に申し訳なさを感じます。もちろん俺が申し訳ないと思うのは彼らだけではない。国労訴訟での国労関係者にも本当に申し訳なさを感じる。そう言う人としての道理、情は俺は大事にしたいと思います。
 なお、朝鮮学校以外でも高世には怒りを感じる酷い文ですね、これは。

 きょう夜、早稲田大学で『対話のために 「帝国の慰安婦」という問いをひらく』(図書出版クレイン)の公開書評会にでかけた。
 朴裕河『帝国の慰安婦』(朝日新聞出版)を対話の手がかりにしようと編まれた本で、上野千鶴子、和田春樹、四方田犬彦ほか錚々たる論客が発言し、朴裕河(パクユハ)さんも特別ゲストで参加した。『帝国の慰安婦』は日本では大佛次郎論壇賞はじめ数々の賞を受賞したが、2014年に出た韓国語版が韓国で大きな問題となり、民事刑事で訴えられ裁判が進行中だ。
 とても刺激的な議論があって面白かったが、何より朴裕河さんが、和田春樹氏らの批判に謙虚な態度でしかしきっぱりと「批判は受け入れられない」と反論した様子に感銘を受けた。

 フェミニズム学者の上野*2、「元アジア女性基金理事」で朝鮮・韓国史研究者の和田氏*3はともかく、四方田*4なんかこの件と何の関係があるのかさっぱり分かりませんがそれはさておき。
 やれやれです。朴が単に恥さらしな人間のくずと言うだけじゃないですか。
 慰安婦名誉毀損訴訟をおこされたあげくその慰安婦に対してきちんと反論出来ない、慰安婦に会って対話する事もできない人間の何に感銘するのか。俺は朴には軽蔑と不快感しか感じません。
 朴はこんな会に出る前に、彼女を訴えた側と対話する努力をしたらどうなのか。高世に対し改めて怒りと軽蔑の思いを感じています。
 「朝鮮学校の件に限らずこいつは本当にろくな事言わないな。このクズ野郎」「高世とつきあえる奴って軽蔑するしかない人間のくずだな、高世の妻とか石丸次郎とか常岡浩介とか」と。
 なお、一方では朴批判本として前田朗*5編『「慰安婦」問題の現在:「朴裕河現象」と知識人』(2016年、三一書房)、鄭栄桓*6『忘却のための「和解」:『帝国の慰安婦』と日本の責任』(2016年、世織書房)が出版されています(俺は読んでないので評価できませんが)。

「様子」というのは、話す時の表情や声色、態度など全体の雰囲気だ。

 そんなんで朴に好意的判断していいのなら俺も「朝鮮学校無償化除外に反対する人々が語る悲しみや怒りに共感し感銘を受けた。彼らの『話す時の表情や声色、態度など全体の雰囲気』に感動した。彼らの主張こそ道理だと思った。無償化は即時実行されるべきだ」て言いますけど、それでいいですか、高世さん。
 いや冗談で無しに俺は共感し、感銘してますけどね。どっちにしろそんな感情論は道理とは全く関係ない。俺は一応感情論オンリーではなく道理で朝鮮学校無償化問題を判断しているつもりです。道理で判断した上で許せない差別、憲法に反する違法行為だと思ってる。
 そして高世のような感情論を持ち出していいのなら「朴を名誉毀損で訴えた慰安婦と支援者の方々は本心から朴に怒っていた、私は彼女らを支持する」とも言えるわけです。

 朝日新聞は「朝鮮学校訴訟 無償化の原点に戻れ」と題してこの判決をとりあげた。
 「朝鮮総連の『不当な支配』を受け、無償化のための支援金が授業料に使われない懸念がある」との国の主張を認めたことに対して、「朝鮮学校が総連と関係があるとしても『不当な支配』とまでいえるのか。地裁が実態の把握に力を尽くしたとは言い難い」と批判。「教育の機会を公平に保障するという制度の理念」に立ち返って、無償化するのが本来のあり方だと示唆する主張だ。
 東京新聞は「朝鮮学校無償化 子の救済は大人の責任」と題する社説。
 こちらも無償化すべしの論調で、「いわば大人の都合で、子どもの学びの機会に格差が生じるのは残念でならない。(略)大人の責任で実現せねばならない」と書く。しかし、最後で「北朝鮮は核やミサイルを開発し、日本人拉致問題の解決には後ろ向き*7だ。朝鮮総連を含め、国民が注ぐまなざしは厳しい。本来、子どもの教育に政治的、外交的な問題を絡めるべきではない。だが、朝鮮学校の教育内容や財務、人事といった運営を巡る疑念が晴れない限り、税金投入に国民の理解は得られにくい。子どもの学ぶ権利の救済、機会の保障はもちろん、大人の責任である」として、国側だけでなく、総連側にも「大人の責任」があると主張した。

 高世が概要を紹介する「朝日や東京の判決批判」におおむね同感です。高世は逆に「判決を擁護する読売、産経を支持する」とふざけたこと抜かすわけですが。朝日や東京の社説はせめてもの救いです。
 ただし

だが、朝鮮学校の教育内容や財務、人事といった運営を巡る疑念が晴れない限り、税金投入に国民の理解は得られにくい。子どもの学ぶ権利の救済、機会の保障はもちろん、大人の責任である

つう東京の主張には反対です。「国民の理解」なんか全く関係ない。差別を容認する国民の要望なんか従う必要はない。疑念も何も教育内容や人事、財務は当事者が決めるべき事です。
 「不正経理」とか違法行為でもない限り、そんな事に口出す権利は部外者にはない。大体こんな事言えば、「疑念を晴らせ」という言いがかりは朝鮮学校だけではなく、他の外国人学校(華僑学校、韓国学校など)や、「ウヨ連中が反日と敵視するようなリベラルな校風の学校」にも波及しかねません。


劉暁波*8の死を悼む 2
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170715

 ソルベルグ首相*9の声明は「我々の思いは家族と共にある」と哀悼の意を示すだけで、中国政府の対応には一切触れない内容だった。ノルウェー政府と中国の外交関係は、劉氏が平和賞に決定した2010年以降、極度に悪化。中国政府は政府関係者へのビザ発給を制限したほか、ノルウェー産サーモンの輸入を規制するなど、経済面でも報復的な圧力をかけていた。ソルベルグ首相が今年4月に訪中してようやく関係が正常化したばかりだった。

 id:Mukke先生も言ってますが「ノルウェーに霞を食えとは言えない」ですから(皮肉)。

日本の病院で引き受けますからと劉氏の出国を要求するくらいはやればよかったのに。

 日本国民からそうした声が広範囲で起こりでもしない限り、安倍はそんな事はしません。いや広範囲に起こっても「中国ビジネスを重視する財界*10」に配慮して無視するかも知れません。そう言う意味では安倍一人が悪いわけでもない。
 ただこうしたときにろくに中国非難しない癖に「南京事件資料ユネスコ世界記憶遺産登録」のような勝ち目のない問題で中国に因縁つける安倍の愚かさは非難されて当然です。そんな事は歴代首相では安倍くらいしかしないわけです。

 一方で、劉暁波氏は漢族だから、まだましだったという声がある。日本ではあまり報じられないのだが、チベットウイグルでは比べものにならないほどの人権蹂躙が行われているという。ある若い日本人がウイグル旅行で撮った写真がこれ。モスクに「愛党 愛国」の赤旗がとりつけられている。弾圧のすさまじさが想像できる。

 モスクに「愛党愛国」て付けただけで「弾圧のすさまじさ」とか言うのはおかしいでしょう。

 この町では、漢族を移住させるため、中心部がどんどん取り壊されているという。

 移住も都市再開発もそれ自体は必ずしも悪い事ではない。問題は現地ウイグル人との対立を招いていないかという話です。


外来種は悪者なのか?2
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170713

 斎藤美奈子*11がいつもの「本音のコラム」(東京新聞12日朝刊)で笑わせてくれた。
 題は「もしも首相が・・・」。
 《政治家の口まねをする芸人さんが昔はよくいましたよね。田中角栄*12首相や大平正芳*13首相の。ああいうの、近頃ははやらないんですかね。
 『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』(神田桂一&菊池良・宝島社)は文体模写を楽しむ本で、「きみが焼きそばを作ろうとしている事実について、僕は何も興味を持っていない」(村上春樹*14風)とか、「カップ焼きそばに現在性があるとすれば、その変成のイメージにある」(吉本隆明*15風)とかいう文章が次々出てくるのだけれど、たとえばこれが現首相なら・・・。

・で予想通り「その作り方はおかしい」というツッコミに「私はこんな印象操作に負けるわけにはいかないんです(安倍)」「総理のご発言には問題はないと思います(菅)」「(その作り方ではまずい焼きそばになるのでは、という質問に)まだ焼きそばはできあがっておらず仮定の質問にはお答えできません(菅)」というオチです。

近頃ははやらないんですかね

て、大手テレビ局ではタブーなのかも知れませんが「ザ・ニュースペーパー」やニュースペーパーから独立した松元ヒロなどはやってるんじゃないですかね?
・ちなみに口癖は田中角栄の場合は「ヨッシャ」、大平の場合は「アーウー」ですかね。
 もちろん大平の「アーウー*16」は小生も含めて大概の人間が「えーと」など使いますので珍しいことではないですが大平の場合、その「アーウー」が「頭のいいはずの大平」から出るところにギャップがあって注目されたのでしょう。

 ラクダはどこのものか。これを確定するのは困難だ。あらゆる生物が絶えず移動し進化する。

 とはいえ問題にされる外来種の場合、外来種が自分で移動したわけではなくて人間が持ち込んでますからね。

今この世界は、人間の活動によって生物圏が完膚なきまでに改変されていて、その中では外来種生物の拡大など、じつはほんのかわいらしい(それにさして重要でもない)ものだ。

 巨額脱税に比べたら、少額脱税など大したことではないみたいな物言いはおかしいでしょう。
 外来種を問題にしている場合
1)ブラックバスの在来種補食など容認できないレベルがほとんどでしょうし、
2)外来種を問題にしている人間は何も人間のその他の活動(ダム建設などの自然改変)を無視、軽視してるわけでもない。


外来種は悪者なのか?
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170711

 文字情報と違い、テレビでは、嘘を言っているのがどっちなのか、一目瞭然だ。前川氏は、語った内容以上に、その表情と声の調子で、ああ、この人はほんとのことを話しているのだな、と視聴者を納得させた。

 こういう物言いは「何だかなあ?」と思います。見るからに怪しい人間というのはいますし、そう言うのは実際怪しいことが多いわけですが「誠実そうだから」といっても誠実とは限りません。
 まあ、前川氏の主張に現時点で特に信頼性を疑わせる内容はないのは事実でしょうが。
 しかし、巣くう会に巣くうウヨ連中(荒木、島田)は安倍信者の立場から露骨にツイッターやブログで前川氏を罵倒していますが、その点を高世はどう思ってるんですかね?
 さすがの高世も巣くう会右翼に調子を合わせて前川罵倒はしないわけですが、だったら家族会に「前川誹謗する非常識な連中とはつきあうべきでない」くらい言ったらどうなんですかね。
 しかしこうなると「前川氏や籠池の力だけではない」かもしれませんが彼らの「安倍政権支持率低迷」における貢献(例:籠池による昭恵FAXの暴露など)は非常に大きかったと言うべきでしょう。我々アンチ安倍はこの二人に大いに感謝すべきでしょう。
 「この二人の暴露」は「宇野*17内閣における女性スキャンダル暴露」並みの威力を結果として発揮したと言っていいでしょう。

 この法律を(ボーガス注:「共謀罪」法ではなく)「テロ等準備罪」法と呼ぶNHKは、夜7時のニュースでMCが、恣意的な運用をしないよう捜査当局が自らを律することが大事ですね、と言っておしまい。「自らを律する」ことで済むなら規則や制度はいらない。

 NHKだから仕方ないのでしょうがそこはせめて「この法が恣意的な運用をされないよう我々メディアや国民も監視が必要でしょう」くらいは言って欲しいもんです。

 外から「侵入」してきたものを危険視することが、移民排斥とどこか重なるように感じてだんだん気になってきた。

 外国人と外来種と全然違うでしょう。そもそも問題はブラックバスが川に放流されるなどして、元からいる生物に甚大な被害を与えることであって、「外来種外来種として人間が管理し、元からいる生物に被害を与えなければいい」わけです。


■三連水車の里、朝倉市が豪雨被害
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170710

 昨夜、フジTV「Mr.サンデー」の第3特集「北朝鮮ICBM発射で緊迫か…軍事境界線で見た驚きの実態とは」がOAされた。このため、私は金曜からテレビ局に詰めていた。この特集は、事情で私が現地リポートをすることになったもので、年甲斐もなく恥ずかしかった。誰でも入れる観光地なのだが、北朝鮮と対峙する場所での平穏で楽しげな様子は、ミサイル退避訓練をはじめた日本のピリピリした空気とは好対照というのが、けっこうおもしろがられたようだ。

 いくつかコメントしておきます。先ず第一に日本だって「ピリピリしてはいない」でしょう。
 「ピリピリしてないこと」の証明は先ず第一に「フジTV「Mr.サンデー」の第3特集」というところです。
 落語なんかだと「最初が前座で最後がオオトリ」ですが、テレビの場合はそうではないでしょう。一番最初が一番重要な扱いでしょう。
 「第一特集で視聴者の興味を引いて最後まで引っ張りたい」わけです。「北朝鮮問題が第三特集」という時点で全然ピリピリしてない。
 では、第一、第二特集が何だったかググって調べてみたところ

第一特集:船越英一郎松居一代夫妻の離婚騒動
第二特集:ヒアリ騒動

だったようです。まあ「Mr.サンデー」なんて「たかがワイドショーだから仕方がない,司会もミヤネだ」で終わりですが、それにしても芸能人の離婚騒動より報じるべき事があるんじゃないですかね。
 松居という「エキセントリックな女性の騒ぎぶり」を報じるのはある意味面白いかも知れませんが、別にそれで離婚の真相に迫れるわけでもない。彼女の主張は舟越側の主張とは恐らく違うわけですから。
 そもそも「森友疑惑の真相」ならまだしも、「芸能人の離婚の真相」を知ったところで意味もないですが。
 一方船越の方は「下手に騒ぐのは得策ではない」「彼女の物言いはエキセントリックなので世間はまともに相手してない」との判断のためでしょう、基本的に彼女を相手にしてないわけです。
 「離婚調停を申し立てたから、離婚の件はそこでやる、テレビには持ち出さない」と。
 まあ、松居と裁判所の外で場外乱闘したって、離婚調停に役立つわけもないし、松居の悪口雑言が、「イメージダウンを理由にCMやドラマの降板」など「仕事に影響しない限り」反論はしないでしょう。影響した場合も「弁護士を通して冷静な形での反論」でしょう。
 イメージを大事にする商売の芸能人で無茶苦茶な罵倒合戦をする事はメリットがない。「松居の件」についてはよく知らないのですが、正直、「離婚の原因がどちらにあるにせよ」今の松居は「病んでるんじゃないか」と言う気はします。
 話がすこしずれましたが、日本だって「ピリピリしてはいない」証拠としては他にも、「ミサイル退避訓練は一部の自治体がやってるだけでほとんどの自治体はやっていないこと」があります。つまり「安倍的な右翼的価値観の自治体の長」だの「安倍に媚びることが政治的に美味しいと思ってる自治体の長」だのがいる自治体が訓練してるにすぎない。そうした自治体の長ですらほとんどの長は「意味がある訓練だ」とは思ってないでしょう。予告無しに日本めがけてミサイルが撃ち込まれたら、発射後10分程度で着弾ですから、とうてい避難なんかできない。
 この訓練のデタラメさがよく分かるのは「東京23区、大阪、名古屋」といった大都市圏では未だ一回もされてないことでしょう。ある意味当たり前でこれらの自治体で本格的訓練なんかやるのは手間を考えたらとてもできるモンではありません。かつ既に述べたように「政治的パフォーマンスの意味」ならともかく実質的意味なんかない。
 とはいえ「とにかくやればいい」で大都市圏で「数10人しか参加しませんでした」みたいなお粗末な訓練なんかやっても物笑いの種です。まあ訓練したという自治体にしたって自治体住民全てが参加したかと言えばそうでもないようですが。
 第二に「軍事境界線(いわゆる38度線、事実上の国境)」でそうだということは韓国民もある意味達観してると言う事です。
 「北朝鮮には全面戦争を自分から仕掛けることなんかできはしない。そんなことをしたら我が韓国軍や在韓米軍の反撃で国が滅びてしまう」と。
 第三に高世は「面白い」云々と書いていますがマジなことを言えば面白がっていい事じゃないですね。日本の「避難訓練」だのという馬鹿げた行為は
■読む・考える・書く『対北朝鮮ミサイル防空大演習を嗤う』
http://vergil.hateblo.jp/entry/2017/07/04/233056
のように非難されてしかるべきでしょう。
 

北朝鮮ICBM 発射実験成功」と発表
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170704
 本当に成功したのか、成功したとして関係各国はどう動くのか、我々はこれをどう考えるべきなのかといったことは浅井基文氏ブログ(http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/)などを読みながら今後ゆっくり考えたい。

 排他的経済水域に落下したため、「日本の領土・領海に落下する可能性、あるいは通過する可能性があると判断された場合」にのみ発せられるJアラートは鳴らなかった。

 日本の排他的経済水域に落下したということは「ICBM発射実験成功」が事実だとしても「米国の方へ飛ばすこと(遠くまで飛ばすこと)」はせずに「高く飛ばした」ということでしょう。
 もちろんICBMではなく北朝鮮のフカシの可能性も現時点では否定できません。マスコミ報道に寄れば米軍は「ICBMではなく中距離弾道ミサイルの可能性が高い」、つまり「フカシの可能性が高い」と見ているようです(追記:その後、米国政府は「ICBMだと判断している」と発表しました)。
 仮に北朝鮮の主張が事実だとしても「アメリカの方向に飛ばさなかったこと」自体が「北朝鮮がそれなりの自重をしている*18」ということであり騒ぎすぎるのもどうかと思います。

実戦形式で発射したらしい。つまり実際に日本に向けて撃つ場合には、「いきなり」なのでアラートが鳴るとしても落下直前、「対応」は困難だ。

 こんなんは最初からわかりきったことです。そう言う意味で例の避難訓練は全く意味がない。
 まあ例の避難訓練は「北朝鮮が攻撃するなら狙う可能性が高い大都市部(東京23区、名古屋、大阪など)」では「実施が難しいのでできず」、実施している場所が「地方都市ばかり」という時点で「おいおい」ですが。 

ミサイルの性能を急ピッチで向上させている北朝鮮

といっていいかは現時点では分かりません。「性能を向上させた」と言っているのは北朝鮮の自己宣伝にすぎません(追記:ただしその後、米国は「ICBMだと判断している」と発表しましたのでこれが正しい認識なら性能は向上したんでしょう)。

 日本政府は北朝鮮に「厳重抗議した」というが、これは北京の日本大使館から北朝鮮大使館へファックスを1通送るだけの行為に過ぎない。

 正直それ以上何が出来るのかという話です。安保理制裁は安保理五大国など、外国の協力を得なければならない話で、日本の力ではどうにもならない。
 日本の独自制裁は既にやれることはほとんどないでしょう。個人的にはもはや太陽政策の復活しかないと思いますが。結局、文大統領が「太陽政策」云々といってもサード白紙撤回できないが故に北朝鮮も見限ったと言う事でしょうか。

この状況で、拉致問題はどこかに吹っ飛んでしまった感がある。

 「この状況」は正直全く関係ありません。北朝鮮が核ミサイル実験するからそちらに注目が集まって拉致は風化したのではない。北朝鮮がそうした実験をしなくても拉致は風化しています。なぜなら解決の見込みに乏しい上、救う会、家族会が蓮池透氏を除名するほど独善(?)だからです。
 蓮池透氏すら除名する集団相手に気に入られるには媚びるしかない。しかし媚びても拉致問題が解決する訳じゃない。媚びてももはや拉致ではマスコミは視聴率や部数がとれない。
 政治家も拉致で票が取れる訳じゃない。だったらマスコミや政治家にとって一番無難なのは家族会や救う会とはつきあわないことです。家族会や救う会を支持もしないが批判もしない。家族会や救う会については「存在しないモノ」であるかのように扱う。これが一番無難です。
 家族会、救う会に限らず、特定の個人、団体に何があろうと媚びへつらうなんてのは「それによるメリットがない限り」ストレスフルで全く意味がない。
 一方で批判しても「その批判で相手が考えを改めない限り」批判しても空しいわけです。まあ安倍総理だのトランプ大統領だの公人では「考えを改めないから批判しない」つうわけにもいかないでしょうが家族会も救う会も私人でしかない。
 だったら家族会、救う会相手には何もしないことがベストです。そうして拉致は風化した。
 だから拉致の風化を食い止めたいならまずは「蓮池透氏の除名を撤回し彼と和解すること」でしょう。そうすれば「家族会も柔軟な団体になった」ということで風化が少しは止まるかも知れない。
 ただし、それができるとは思っていませんが。蓮池氏が和解を受け入れるかどうか以前に家族会がそう言うコトする意思がないでしょう。

 先日、横田めぐみさんのお母さんの早紀江さんからハガキをいただいた。
(中略)
 お便りでは、これまでになく精神的にも肉体的にも追い詰められていることが行間に表れていて読むのがつらかった。
 敬虔なクリスチャンの早紀江さんだが、今回は聖書の引用も神への言及もなく、悲嘆する一方で心配になった。
 拉致被害者家族を親身にケアするような態勢がとれないものか。

・横田母の場合、拉致関係なく、「横田父の体調不良」つう問題が大きいとは思います。
・正直、拉致について言えば横田母なんか「他の拉致被害者家族」に比べれば恵まれてるんですけどね。なにせ孫の存在がありますから。
 仮に横田母の言うように「めぐみさんは生きてる」という立場に立ったとしても「孫の存在を公表してる」つうのは大きいわけです。孫を通して何か娘さんの情報が出るかも知れない。
・しかし今さら「拉致被害者家族を親身にケアするような態勢がとれないものか」はないですよね。
 それが政府としては国や自治体のそうしたセクション、民間としては家族会や救う会ではなかったのか。
・まあ高世もここまで言うなら「精神的ケア」云々「だけ」でなくて蓮池兄弟のように「経済支援でバーター取引してでも拉致問題を解決すべきじゃないか」というべきでしょう。たぶんいわないでしょうが。

 吉藤健太朗(よしふじけんたろう)さんといえば、フォーブス誌が選ぶ(ボーガス注:2016年の)「アジアを代表する30歳以下の30人」にも選ばれた有名なクリエイターだ。
(中略)
 なお、「アジアを代表する30歳以下の30人」には日本から3人選ばれたが、吉藤さんの他の2人は、テニスの錦織圭*19と体操の内村航平*20。吉藤さんが世界でいかに高く評価されているかがわかる。

 揚げ足取りすれば、評価してるのは「世界ではなくフォーブス誌」ですよね。


■森本喜久男さんの訃報
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170703
 気になるのはやはり森本氏死後の「IKTT(クメール伝統織物研究所)」の行く末でしょう。
 カリスマ指導者の死後、組織ががたつくことは良くあることです。
 この点、取材してつきあいがあるとはいえ、部外者の高世にできることはあまりないでしょうが、せめてIKTTがその後どうなってるのかという情報提供くらいはして欲しい。


■「懐かしい未来」再読8
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170702

 2か月前、今村雅弘*21復興相が、東日本大震災に関して「東北だったから良かった」と発言したが、この時、安倍首相はすぐに今村氏を更迭している。稲田*22防衛相は比べものにならないほど酷いことをやっているのに、なぜ大臣に留まりつづけるのか。数日前の夜のニュースショーで、コメンテーターがこともなげに「あだなで呼ばれるかどうかでしょう」と言った。
 安倍首相は「《ともちん》をいじめるやつは許さない!」と言ったそうで、オトモダチなら何をやってもOK。早く退陣させなくては。

 全く同感です。しかし本当かどうか知りません*23が、こういう噂がもっともらしく出るのは仮にウソでも安倍の不徳でしょう(ウソを流していい訳ではありませんが)。
 いずれにせよ安倍が異常なまでに稲田に甘いのは事実です。

 公明党はあいかわらず選挙に強い。

 とはいえ、「勝ち馬と見なした小池にすり寄って議席増」でその議席増は「都民ファースト支援に回した票もあるから」でしょうが1議席のみ(23議席)。反共攻撃までして罵倒したライバル共産党は独自路線で2議席増の19議席(また、無党派での支持は共産の方が公明より多い)なのだから正直公明党にとって何処まで喜べるのかどうか。
 まあ
1)自民大敗、小池躍進は公明票の影響も当然あり、そう言う政治的アピールができた*24
2)小池が単独過半数でないことで公明がキャスチングボートを握った
つう公明にとっての「プラス面」もありますが。

 驚くべきことに、今回の都議選では公明党の元副委員長、二見伸明氏*25が、共産党街宣車に乗って、東京都議選で文京区(定数2)から立っている候補*26を応援した。(写真左から2人目、その隣は志位共産党委員長)
 その応援演説で、朝日新聞(22日付け)の「読者のオピニオン」に載った元創価学会副会長の碓井昭雄氏の投稿を読み上げた。
 「安倍首相の政治姿勢にどこか下卑た、厚顔無恥の気味があると感じてきた…(中略)公明党は本来、大衆のため、正義のため、平和のために行動する党だったはずだ」
「与党の利益のために理想を放棄し、初心を失うようではならない。安倍首相と一蓮托生で行くのか、大衆の側に戻るのか。公明党よ、どこへ行く?」。

 創価学会公明党もどうしようもない集団になりはてたなと。二見氏や碓井氏のような批判的な人間を切り捨てて今のていたらくがあるわけです。
 しかし二見氏にも共産党にも思惑があって単純な友好関係ではないでしょうが、二見氏のような元公明幹部が共産党支持を表明し、それを共産党も受け入れるという辺り、「ある意味での公明党の敗北」でしょう。

 「懐かしい未来」再読、今回で終わり。
(中略)
 ヘレナはこう書いている。
(中略)
 「今より、開発以前のほうが人びとは幸せだったと私は確信している」

 そんなことはないでしょう。勿論開発は時に自然破壊や公害といった弊害を産み出しました。そこをヘレナは批判するわけです。しかしそれを考慮しても「経済が豊かになり医療の発展で平均寿命も延びるなどした」開発後の方がいいでしょう。そもそも問題は「開発の仕方」であって「開発それ自体」ではありません。
 ヘレナのような物言いで開発を否定することは「トランプ米国大統領、ベルルスコーニ・イタリア首相などといったろくでもない政治家の存在」を理由に民主主義を否定し「王制の時代の方が良かった」というくらい愚かでしょう。
 もちろんオーガニックなどといった運動も「開発を否定している」と理解すべきではないでしょう。


■「懐かしい未来」再読7
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170630

 ミンダナオ島はながくイスラム反政府勢力が武装闘争を続けてきたが、日本がフィリピン政府と反政府勢力の仲介をして停戦に貢献したのだった。

ウィキペディアモロ・イスラム解放戦線」によれば

 2011年、日本政府の仲介でベニグノ・アキノ3世*27大統領が極秘来日し、MILF(モロ・イスラム解放戦線)の最高指導者ムラド・エブラヒム議長と8月4日に成田空港近くのホテルで極秘会談を行った。

そうです。

フィリピンでISとの戦争

 フィリピン・ミンダナオ島イスラム過激派「アブサヤフやマウテグループ(IS支持を表明)」によって大変なことになっていることは事実のようですが、果たして「アブサヤフやウテ=IS系組織」といっていいものか。
 アブサヤフやマウテとISの関係は今ひとつ分からないようです。
 自らを権威付けしたいアブサヤフやマウテがIS支持を表明、それを「自らの勢力を誇示したいISも黙認」「アブサヤフやマウテを叩き潰したいフィリピン政府もIS勢力扱い」という、「田舎の暴力団が勝手に山口組入りを表明」、「山口組もそれを黙認、暴力団撲滅をすすめたい警察も山口組傘下扱い」という話の可能性も強そうです。

 かつて藤原紀香が、胸の谷間を思い切り見せながらK1の試合を実況するのをうっとり観ていたのを思い出し、「闘いと性」というフレーズが頭に去来した。

 単に高世がスケベなだけです(苦笑)。

 ラダックに起きたことは日本がかつて歩んできたことに重なる

 まあ日本の近代化に限らず、何処の国の近代化であっても重なるところがあるでしょう。

 渡辺*28の『逝きし世の面影』*29で西洋人に「パラダイス」と称えられた幕末の日本

 まあ一部の西洋人にはパラダイスに見えたってだけの話ですね。「I濱女子のチベット美化」みたいなもんで、それが事実かどうかは甚だ疑問です。
 もちろん「異人斬りの恐怖」でパラダイスとは思えなかった西洋人もいるでしょう。


■「懐かしい未来」再読6
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170629

 こういうネタをどうして新聞、テレビが発掘できないのか。

 一応お断りしておけば、「森友、加計」を早い段階で報じたのは「朝日」です。テレビ局もテレ東なんかは森友問題で内部告発を元にスクープ報道をしていた。だからこの高世の物言いは非常に一面的で不当です。
 とはいえ、「朝日、テレ東といった一部例外を除けば」高世の指摘は事実でしょう。そしてそれは発掘じゃなくて「内部告発ネタだから」でしょう。豊田議員のパワハラにしろ下村ヤミ献金にしろ、どう見ても内部告発です。
 つまり朝日やテレ東といった一部例外を除けば、「新聞やテレビに内部告発しても握りつぶされる」と思ってるんじゃないか。まあバー通い報道読売、産経なんかはそう思われて当然でしょうが。
 「そこで何で赤旗じゃないの!」と共産支持者としては思いますが、「共産党が好きじゃない」とかいろいろあるんでしょうね。
 ただ「週刊新潮や文春に持ち込んでも握りつぶされる」となったら赤旗に行くでしょうね。
 そう言う意味では赤旗に行かないことは必ずしも悲しいことではない。

 NHKニュース9を観る。第1ニュースは当然、下村氏*30の200万円事件だろうと思っていたら、「がん検診、4割見逃す」のネタ。そこから「中国の習主席が香港訪問」そして「メタンハイドレード採取試験終了」と続き、下村氏の問題は4番目だった。
 テレ朝の報道ステーションは、下村氏の話が最初のニュース、2番目が稲田防衛相が自衛隊自民党軍扱いした問題、3番目が森友学園の保育園閉園。NHKが「政権より」といわれるのが分かる気がした。

 露骨に圧力がかかってるんでしょう。下村の話なんか、大学に対する許認可権限がある文科相時代の話ですから、収賄の疑いさえあります。ただNHKの名誉(?)のために指摘しておけば「安倍が特に酷いだけ」で、こういう問題は川崎泰資『NHKと政治』(1997年、朝日新聞社、後に、2000年、朝日文庫)などによって以前から指摘されています。
 たとえば有名な事件で「ニュースセンター9時三木元首相インタビュー封印事件」というのがある。
 川崎本のアマゾンレビューを引用すれば

・ニュース番組「ニュースセンター9時」で「ロッキード田中逮捕5周年」という企画を予定していたところ、放映の直前になって当時報道局長だった後の会長、島桂次の業務命令によって最後の部分に入るはずだった三木元首相の談話がカットされた事件だ。現場は抵抗したが、経営は島に抵抗したデスクらを一斉に左遷する。筆者*31もその一人だった。

という事件です。
 その島も

 1991年4月、島がCNNに刺激され、欧米の放送局と提携したニュース専門局であるGNN(Global News Network)構想を発表。島は衛星ロケット費用が安いという理由でゼネラル・エレクトリックに委託したが、同年4月18日、フロリダ州ケープカナベラル空軍基地から打ち上げられたBS-3Hを積んだアトラスIロケットが軌道を離れ、放送衛星の打ち上げに失敗した。その後、島は、国会の逓信委員会で打ち上げ失敗の問題を巡って質疑していたが、当時、逓信委員会委員長であった野中広務*32は、ロケット打ち上げ失敗時に何をしていたのかと質疑し、島は、「GEで打ち上げのモニターを監視していた」と答弁した。しかし、答弁が虚偽であることが発覚、島は7月に会長職を引責辞任した。

ということで野中の追及をキッカケに失脚します。「何が理由かはともかく」おそらく最初から野中は島を失脚させるつもりだったのでしょう。
 あるいは以前、噂の真相にのった記事*33によれば「1998年のNHK大河ドラマ」が「徳川慶喜水戸藩主・徳川斉昭の子)」であるのは「1996〜1997年に橋本*34内閣官房長官を務めた梶山静六*35(茨城選出)」に対するご祝儀だったと。
 まあ噂の真相なので真偽は不明ですがそう言う噂が出るほどNHKは政治とずぶずぶでやってきたわけです。
 なお、安倍がNHKに対して行った無法については永田浩三*36NHKと政治権力:番組改変事件当事者の証言』(2014年、岩波現代文庫)を紹介しておきます。


■「懐かしい未来」再読5
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170628

 日本人にとって意外に思うのが、あれだけ北朝鮮を敵視しているトランプ大統領のもとでも、アメリカは北朝鮮とパイプをもって裏で接触をしているという点だろう。
 そして、自国民の保護、身柄返還のためには、あらゆる手を使って迅速に動くことには感心させられる。

 そう言う人間・高世が「あらゆる手段を使って拉致被害者を救出しよう、北朝鮮への経済支援とのバーター取引も考えよう」といったら蓮池透氏が救う会の差し金で家族会を除名されたことについて何ら家族会、救う会批判しないわけですか?。
 あらゆる手段を使って拉致被害者を救出した田中均氏が救う会や家族会の不当な非難のせいで外務省退官に追い込まれたことについて何ら家族会、(以下略)。
 高世のデマカセぶり、クズぶりには心底呆れます。俺が蓮池透氏や田中均氏の立場なら「高世、手前、黙ってろ!」ですね。
 なお、米国と北朝鮮のパイプは俺は全然意外じゃありません。
 過去にカーター、クリントン元大統領、デニス・ロッドマンの訪朝があるわけですからね。有名人とは言えスポーツマンにすぎないロッドマンはともかく政治家であるカーターやクリントンが訪朝してパイプがないと思う方がおかしい。
 なお、この点、興味深いのは国交がない時代、特に「岸信介*37政権」といった台湾ロビー政権の時代でも「関係が冷え込むこと」はあっても関係が完全に断絶することはなく、文革時ですら一定の経済交流があった日中関係ですね。
 そうした日中関係の背景には池田正之輔*38科学技術庁長官、石橋湛山*39元首相、宇都宮徳馬*40代議士、高碕達之助*41通産相田川誠一*42自治相、藤山愛一郎*43元外相、古井喜実*44元法相、松村謙三*45元文相などといった自民党親中派がいました(もちろん「社会党岡崎嘉平太*46など財界」と中国の関係もありますが)。
 こうした構造が日朝間にないことは本当に残念です。

懐かしい未来」再読のつづき。ヘレナは、近代化による人々の分断が、現在の宗教間抗争にもつながっていることに気付いた。

 近代化する以前だって「西欧の十字軍」「チェコのフス戦争*47」「日本中世の一向宗一揆」「江戸時代のキリスト教禁令」などの宗教紛争、宗教対立、宗教弾圧はあるのだから認識として不適切でしょうね。
 せいぜい「近代化が宗教紛争を助長することもある」程度の話でしょう。

 メディアは西洋式の生活をすべしと人びとを追い立てる。夕食はテーブルで食べ、車を運転し、洗濯機を使うというふうに。

 「食事はテーブル」は、どうでもいいとして、「車の運転」「洗濯機の使用」は時間短縮になって便利だから何の問題もないでしょうに。いやもちろん「車の運転による大気汚染」などの弊害はあるでしょうがまさか「だから車使用しない」つうわけにもいかないでしょう。

 西洋の核家族が模範とみなされ、伝統的な大家族の形は崩壊しつつある。

 大家族の背景には
1)沢山産んでも沢山死ぬので、死亡を見込んで出産→大家族
2)避妊の知識がないから大家族
3)大家族で生活しないと、つまり一個人の収入では食えないほど貧乏だから大家族
という面があるので一概に大家族は美化できないでしょう。
 そもそも「大家族は助け合い」というのも単純な見方です。人が多いからこそ人間トラブルが起こるという面もある。
 もちろん「核家族はスバラシイ」という単純化も間違ってる。結局「個人個人にとって望ましい家族の形は何か」という個人の価値観の話にしかならないわけです。

 女性たちは「自分たちのした仕事に対して賃金を貰わないため、今では「生産的」とは見なされていない」。

 「女性の家事労働が評価されない」というフェミニズムが長年問題にしてきた話です。いずれにせよこの問題解決法が「近代化否定」ではないことは確かでしょう。
 そもそも「近代化によってフェミニズムは誕生した」わけですし、近代化以前の社会が女性に優しかったかといえばそうとはいえないでしょう。
 たとえばラダックのあるインドにはサティー寡婦焚死)*48という女性差別も甚だしい風習(つうか殺人ですが)が過去にありました。あるいはイスラム教やヒンズー教におけるいわゆる名誉殺人はどうなのか。高世やヘレナは不当に過去を美化しています。

 ヘレナははじめてラダックに来たころ、仏教徒イスラム教徒が相互に尊敬し協力する姿を見て非常に驚いた。ところが一九八九年の夏、イスラム教徒と仏教徒のあいだの喧嘩が騒動になり、四人が警官に撃ち殺され、ラダックの大部分で外出禁止令が出されるという事態が発生した。彼女は、共同体で自立的に決めてきた慣習が、中央からの政策に取って代わられたことがこうした対立を作りだすと分析する。
 「中央集権化された新しい枠組みの中での地位獲得競争と、自分たちの代表者である政治家を送り込むための競争とがラダックの人びとをますます分断している。」

 やれやれです。「近代化したから紛争が起こった」というのが事実だとしてもそれは「近代化する前は皆貧乏だったので紛争してる余裕がなかった」が「近代化して豊かになったら分け前を巡って争いが起こっただけ」でしょう。それで近代化否定というのは論理がおかしい。
 その理屈なら極端な話、「農耕などせず狩猟だけしていた貧乏だった原始社会はよかった、農地を巡る争いとかなかったから」「縄文時代が日本の歴史で一番良かった」というとんでもない話になりかねません。


安田純平さん拘束からまる2年がすぎた
http://d.hatena.ne.jp/takase22/20170627

 北朝鮮による拉致をのぞくと、邦人の海外での拘束事件としては、小泉純一郎*49政権下の、左翼ゲリラ「コロンビア革命軍」による矢崎総業現地副社長の誘拐事件(2年9カ月にわたる身代金交渉の末、被害者は(ボーガス注:革命軍と政府軍の?)戦闘に巻き込まれ殺された*50)につぐ2番目に長いものとなった。

 高世もコロンビア革命軍の犯行について「2年9カ月にわたる身代金交渉」とはっきり書いていますが北朝鮮拉致にせよ、安田氏拉致にせよ拉致での被害者救出の為の現実的な解決策はもう「身代金などとのバーター取引」しかないわけです。
 コロンビアなんて、内戦状態とは言えもちろん政府はきちんと存在するし、そっちの方が一応力も強い。それですら身代金交渉です。
 まあウィキペ「コロンビア革命軍」によれば不幸な結果に終わった矢崎総業事件とは違い

・2008年7月2日、コロンビア軍は、誘拐後、約6年間拘束されていたイングリッド・ベタンクール*51元大統領候補ら人質15人を救うべく救出作戦を実行した。作戦は、民間人を偽装した軍人が行い、まず偽の人質移送計画を革命軍幹部に信じ込ませ、民間機に偽装した軍のヘリに人質を乗せた。その後、同乗したゲリラ兵2人を拘束し、機内で「我々は国軍です。皆さんは解放されました」と告げた。機内では歓声が上がった*52
・2010年3月には、南西部カリ在住の日本人男性が誘拐されたが、約4ヵ月半後にコロンビア軍特殊部隊により無事救出された。

なんて軍特殊部隊による救出作戦成功ケースもあるようです(公平のために指摘しておきます)。
 しかし、いずれにせよ、国連加盟国相手の北朝鮮相手に「バーター取引」以外に何の解決法があるのか。あるわけがない。コロンビア軍の実行した特殊作戦が北朝鮮で成功する可能性は全くないでしょう。
 なお、コロンビア革命軍ですが

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017060800841&g=int
時事通信『ゲリラ武装解除、3割完了=コロンビア』
 コロンビア最大の左翼ゲリラ組織コロンビア革命軍(FARC)は7日、内戦終結の和平協定に基づく武装解除について、武器の3割を国連監視団へ引き渡したと発表した。FARCのロンドニョ(通称ティモチェンコ)最高司令官は北部カーニョインディオで演説し「これが終わりの始まりだ」と宣言した。

http://www.sankei.com/world/news/170302/wor1703020024-n1.html
■産経『左翼ゲリラ、コロンビア革命軍が武器引き渡しに着手 「歴史的な1日だ」と大統領』
 南米コロンビア政府と和平合意に達した左翼ゲリラ、コロンビア革命軍(FARC)は1日、国連非武装監視団に対し、保有する武器の一部の引き渡しを始めた。国連がツイッターで明らかにした。同国のサントス*53大統領もツイッターに「歴史的な1日だ」と書き込んだ。

ということで政府に投降したようです。もちろんこうなるにおいては「革命軍幹部を刑事訴追しない」などのそれなりのバーター取引がされたでしょう。記事を読む限り、政府軍が圧倒的な力で叩き潰したという話ではなさそうです。

 安田さんの解放が遅れているのは、政府の「テロリストとは接触も交渉もしない」という異様な方針によるものだ。
 1977年のダッカ日航機ハイジャック事件のときには、当時の福田赳夫*54首相が、「一人の生命は地球よりも重い」として犯人グループが要求した身代金600万ドル(当時レートで約16億円)と日本で服役・勾留中の過激派メンバーなど*55の超法規的釈放の要求をそのまま呑んでいる。当時は「テロリストと交渉しない」などという方針を政府は採っていない。安倍政権は、国民の生命を守るというもっとも根本的な政府の使命を放棄している。

・高世はダッカ事件しか指摘していませんが
■佐藤*56内閣時代のよど号ハイジャック事件
■「三木*57内閣時代のクアラルンプール事件」の対応も重要でしょう。佐藤内閣は乗客の安全を考えて、よど号グループの北朝鮮行きを認めています。
 クアラルンプール事件は「ダッカ事件をおこした日本赤軍」の犯行で在マレーシアのアメリカとスウェーデンの大使館職員が人質にされました。「米国、スウェーデン大使館職員がマレーシアで人質に取られたという厄介な事件」では日本も強硬策に打って出ることができず、日本赤軍の要求に応じ逮捕拘束していたメンバーを超法規的措置で釈放しました(もちろん米国は当事者の一人であり三木内閣の方針を渋々であれ受け入れたわけです)。釈放されたメンバーの内、戸平和夫、西川純、和光晴生*58は後に逮捕されて服役。
 佐々木規夫、坂東國男、松田久は現在も国際指名手配です。
・やれやれです。ここだけ見れば高世はまともに見えます。
1)しかし高世の友人、知人である常岡浩介や藤原亮司が
拙エントリ『「安田純平救出を政府に求めるな」と放言する藤原亮司とそれを正論として宣伝する常岡浩介(珍右翼が巣くう会・番外編シリーズ)』
http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20170428/5064208022
で紹介したように、「政府に対する安田救出要求」を公然否定していること、こうした常岡、藤原らの主張を高世が何一つ批判しないこと
2)「北朝鮮への経済支援とのバーターでも拉致被害者を救出すべきだ」といった蓮池透氏が家族会によって不当除名されたときに高世が何一つ家族会批判や蓮池氏擁護をしなかったこと、それどころか高世が北朝鮮打倒論を公言してること
でこうした高世の政府批判が口から出任せであることは明白です。
 高世が「いや俺の政府批判は本心だ」というなら
A)今からでも遅くないから、常岡、藤原、救う会、家族会を批判し、蓮池氏を擁護すること
B)常岡や藤原、救う会や家族会を批判しないことや蓮池氏を擁護しないこと、北朝鮮打倒論を高世が公言することが、この高世エントリでの政府批判と矛盾しないことをきちんと釈明すること(普通に考えて論理的に無理だと思いますが)
が必要でしょう。俺個人は

ゲスの極み乙女」、もとい「ゲスの極み高世」
「ゆず」、もとい「くず」
SEKAI NO OWARI(世界の終わり)」、もとい「人間として終わり」

の高世がそんなことをするとは何一つ思っていませんが。
 大体「ダッカ事件日本赤軍」といったテロリストに金を出すことが「人質救出の為の超法規的措置」として高世は容認できるのなら何で「独裁国家とは言え国連加盟国・北朝鮮」に「拉致被害者救出の為の経済支援すること」が認められないのか。なお、高世はダッカ事件での対応を肯定していますが、当時の福田一*59法相は反対し、事件後に抗議辞任しています。

*1:再審無罪判決が出た財田川事件、島田事件、免田事件、松山事件をセットで俗に「四大死刑冤罪事件」といいます。

*2:著書『家父長制と資本制:マルクス主義フェミニズムの地平』、『セクシィ・ギャルの大研究:女の読み方・読まれ方・読ませ方』(2009年、岩波現代文庫)、『不惑フェミニズム』(2011年、岩波現代文庫)など

*3:著書『これだけは知っておきたい 日本と朝鮮の一〇〇年史』(2010年、平凡社新書)、『北朝鮮現代史』(2012年、岩波新書)、『慰安婦問題の解決のために:アジア女性基金の経験から』(2015年、平凡社新書)など

*4:著書『「七人の侍」と現代:黒澤明 再考』(2010年、岩波新書)、『日本映画史110年』(2011年、集英社新書)、『李香蘭原節子』(2011年、岩波現代文庫)、『白土三平論』(2013年、ちくま文庫)など

*5:著書『戦争犯罪論』(2000年、青木書店)、『ジェノサイド論』(2002年、青木書店)、『民衆法廷の思想』(2004年、現代人文社)、『増補新版 ヘイト・クライム:憎悪犯罪が日本を壊す』(2013年、三一書房)、『ヘイト・スピーチ法研究序説』(2015年、三一書房)、『黙秘権と取調拒否権』(2016年、三一書房)、『「慰安婦」問題・日韓「合意」を考える』(編著、2016年、彩流社ブックレット)、『旅する平和学:世界の戦地を歩き 傷跡から考える』(2017年、彩流社)など

*6:著書『朝鮮独立への隘路:在日朝鮮人の解放五年史』(2013年、法政大学出版会)。個人サイト(http://kscykscy.exblog.jp/

*7:特定失踪者なんて与太を救う会、家族会が流してることを考えれば一方的に北朝鮮を非難はできません。

*8:2010年ノーベル平和賞受賞者。著書『現代中国知識人批判』(1992年、徳間書店)、『天安門事件から「08憲章」へ』(2009年、藤原書店)、『「私には敵はいない」の思想』(2011年、藤原書店)、『最後の審判を生き延びて』(2011年、岩波書店

*9:地方行政・地域開発相首相を経て首相

*10:id:Mukke風に言えば「日本財界に霞を食えとは言えない」。

*11:著書『モダンガール論』(2003年、文春文庫)、『文壇アイドル論』(2006年、文春文庫)、『冠婚葬祭のひみつ』(2006年、岩波新書)、『戦下のレシピ:太平洋戦争下の食を知る』(2015年、岩波現代文庫)、『学校が教えないほんとうの政治の話』(2016年、ちくまプリマー新書)、『文庫解説ワンダーランド』(2017年、岩波新書)など

*12:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相などを経て首相

*13:池田内閣官房長官、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*14:著書『若い読者のための短編小説案内』(2004年、文春文庫)、『職業としての小説家』(2016年、新潮文庫)など

*15:著書『宮沢賢治』(1996年、ちくま学芸文庫)、『柳田国男論・丸山真男論』(2001年、ちくま学芸文庫)、『最後の親鸞』(2002年、ちくま学芸文庫)、『夏目漱石を読む』(2009年、ちくま文庫)など

*16:正確には「アーウー」というより「アー」「ウー」ですが。

*17:田中内閣防衛庁長官自民党国対委員長(三木総裁時代)、福田内閣科学技術庁長官、大平内閣行政管理庁長官、中曽根内閣通産相、竹下内閣外相などを経て首相

*18:もちろん一方で「ロフテッド軌道の開発自体に軍事技術的な意味がある」でしょうけど。

*19:2014年全米オープン準優勝

*20:ロンドン五輪体操個人総合金メダル、リオ五輪体操個人総合、団体総合金メダルなど

*21:森内閣国交大臣政務官小泉内閣外務大臣政務官、第一次安倍、福田内閣農水副大臣などを経て第三次安倍内閣復興相

*22:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)を経て第三次安倍内閣防衛相。

*23:「ともちん」でググると「板野友美(元AKBメンバー)」の名前がヒットするので「稲田朋美」ならぬ「板野友美さん」の名前から連想した「つくり話の可能性」は否定できません。

*24:とは言え公明が自民支持したら「自民の敗北は30〜40議席台と小幅に止められても」おそらく自民の議席減自体は止められず、小池党が結局第一党になり公明も議席減の恐れが大きい、自民敗北で国政に影響の可能性が出ても「背(自民の都議選成績)に腹(公明の都議選成績)は替えられない」と見て自民を今回裏切ったわけです。

*25:公明党政策審議会長、副委員長を歴任。羽田内閣で運輸相。新進党解党後も公明党には戻らず小沢自由党に参加。

*26:なお、残念ながら文京区の共産候補は落選しています。

*27:コラソン・アキノ大統領とベニグノ・アキノ2世上院議員の息子

*28:著書『北一輝』(2007年、ちくま学芸文庫)、『日本近世の起源』、『神風連とその時代』、『なぜいま人類史か』(以上、2011年、洋泉社新書y)、『ドストエフスキイの政治思想 』(2012年、洋泉社新書y)、『近代の呪い』(2013年、平凡社新書)、『無名の人生』(2014年、文春新書)など

*29:2005年、平凡社ライブラリー

*30:第一次安倍内閣官房副長官、第二次安倍内閣文科相を歴任。

*31:川崎氏の事

*32:園部町長、京都府議、京都府副知事を経て中央政界入り。村山内閣自治相・国家公安委員長小渕内閣官房長官自民党幹事長(森総裁時代)などを歴任

*33:手元に雑誌がないのでうろ覚えですが

*34:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、自民党幹事長(宇野総裁時代)、海部内閣蔵相、村山内閣通産相などを経て首相

*35:竹下内閣自治相・国家公安委員長、宇野内閣通産相、海部内閣法相、自民党幹事長(宮沢総裁時代)、橋本内閣官房長官を歴任

*36:著書『ベン・シャーンを追いかけて』(2014年、大月書店)、『奄美の奇跡:「祖国復帰」若者たちの無血革命』(2015年、WAVE出版)、『ヒロシマを伝える:詩画人・四國五郎と原爆の表現者たち』(2016年、WAVE出版)など

*37:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相。戦後、自民党幹事長、石橋内閣外相を経て首相

*38:池田内閣で科学技術庁長官。1968年に日通事件で賄賂罪で在宅起訴され、1976年に最高裁で懲役1年6ヶ月の実刑判決が確定、政界を引退した。

*39:吉田内閣蔵相、鳩山内閣通産相などを経て首相

*40:日中友好協会名誉会長

*41:東洋製罐創業者。満州重工業開発総裁、電源開発総裁を経て政界入り。鳩山内閣経済企画庁長官、岸内閣通産相など歴任

*42:新自由クラブ代表、中曽根内閣自治相・国家公安委員長など歴任

*43:藤山コンツェルン総帥。日本商工会議所会頭、経済同友会代表幹事、日本航空会長を経て政界入り。岸内閣外相、池田、佐藤内閣経済企画庁長官など歴任

*44:池田内閣厚生相、大平内閣法相など歴任

*45:東久邇内閣厚生相(文相兼務)、幣原内閣農林相、鳩山内閣文相などを歴任

*46:池貝鉄工社長、丸善石油社長、全日本空輸社長、日中覚書貿易事務所代表、日中経済協会顧問など歴任

*47:ヤン・フスの開いたキリスト教の一派フス派がローマ教皇の支援する神聖ローマ帝国(ドイツ)によって攻撃された

*48:ウィキペ「サティー」によればルーツがいつかははっきりしないそうですが『14世紀のイブン・バットゥータ『大旅行記』に記述がある』そうなのでかなり昔からあることは確かです。

*49:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*50:ただしウィキペ「コロンビア邦人副社長誘拐事件」では戦闘に巻き込まれて殺されたのではなく「政府軍との戦闘の足手まといになるので戦闘前に故意に革命軍が殺した」という主旨の事が書いてあり「巻き込まれ」とはなっていません。

*51:著書『それでも私は腐敗と闘う』(2002年、草思社)、『ママンへの手紙:コロンビアのジャングルに囚われて』(2009年、新曜社

*52:ただしウィキペ『イングリッド・ベタンクール』によれば『2008年7月4日、スイスの放送局ラジオ・スイス・ロマンドは、コロンビア国軍の特殊部隊が救出作戦を行ったのは、身代金2,000万ドルを支払った上で実行された、いわば作り話だと伝えたが、この報道は即座にサントス国防相(当時、後に大統領)によって否定された』だそうです。

*53:財務相、国防相などを経て大統領。コロンビア和平の功績で2016年にノーベル平和賞受賞

*54:岸内閣農林相、自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣外相、田中内閣蔵相、三木内閣副総理・経済企画庁長官を経て首相

*55:「など」というのは泉水博、仁平映という一般刑事犯も一部いるからです。なおほとんどのメンバーは後に逮捕されましたが、現在も奥平純三(日本赤軍)、大道寺あや子(東アジア反日武装戦線幹部・大道寺将司死刑囚(故人)の妻)、仁平映は国際指名手配です。

*56:吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相などを経て首相

*57:片山内閣逓信相、鳩山内閣運輸相、自民党幹事長(石橋総裁時代)、岸内閣科学技術庁長官(経済企画庁長官兼務)、自民党政調会長(池田総裁時代)、佐藤内閣通産相、外相、田中内閣副総理・環境庁長官などを経て首相

*58:著書『赤い春:私はパレスチナ・コマンドだった』(2007年、集英社インターナショナル)、『日本赤軍とは何だったのか:その草創期をめぐって』(2010年、彩流社

*59:田中、三木内閣自治相・国家公安委員長福田内閣法相を歴任