高世仁に突っ込む(2020年6/18日分)

横田滋さんの逝去によせて10 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 高世仁に突っ込む(2020年6/16日分) - bogus-simotukareのブログで取り上げた高世記事横田滋さんの逝去によせて9 - 高世仁の「諸悪莫作」日記の続きです。

 文大統領が、脱北者団体を刑事告訴するというほどの「おもねり」を北朝鮮に見せても、こうである。むしろ私は、韓国の対北融和策ゆえの行動と理解している。

 安倍批判はしても救う会、家族会批判は出来ない、いまだに「特定失踪者デマ」を批判できない「反北朝鮮という結論ありきのバカ」高世らしいですが、太陽政策以外にどんな手があるのか。
 これが「私は金大中盧武鉉太陽政策には賛成だが、今の文在寅太陽政策には賛成できない」つう「総論賛成、各論反対(太陽政策それ自体には賛成だが進め方には異論がある)」つうならともかく、高世の場合「太陽政策自体に反対」と言う非常識だから話になりません。
 「会社潰した無能は黙ってろ」といいたい。

 あらためて、北朝鮮って分からない国だなあ、と思わせる

 今回の件について言えば俺も「何だかなあ?」ですが拉致問題を抱える国日本としては、高世のように「分からない国だ」で終わらせるわけにいきません。
 それは事実上、「拉致被害者の帰国を諦める」と言うこととイコールですから。
 北朝鮮と交渉しなければ拉致被害者は帰ってこないこと、南北関係が緊張すればそうした交渉は困難になることを考えれば、現状が「うまーく軟着陸すること」を希望せざるを得ません。
 もちろん北朝鮮もまさか「韓国との関係をいたずらに悪化させたいわけではない」でしょう。
 「ホワイト国除外」安倍ですらおそらく「主観的には日韓関係をいたずらに悪化させたいわけではない」のと同じ事です。
 「主観的にも日韓関係をいたずらに悪化させたい」のなら「安倍・朴クネの日韓慰安婦合意」はありえない(あの合意をどう評価するかはひとまず置きます)。
 とにかく北朝鮮が何を考えてるのかを把握した上で、それに適切に対応する必要がある。もちろん「北朝鮮に媚びればいいという話ではない」ですが高世のようにいたずらに北朝鮮を敵視するなど論外です。それでは北朝鮮との間に外交が成り立たないし「繰り返しますが」、「北朝鮮との外交を否定すること」は事実上、「拉致被害者の帰国を諦める」と言うこととイコールです。
 日本としても韓国などと相談の上、現状を「うまーく軟着陸させるために」外交的にできることはしなければならない。
 しかし「にもかかわらず」、「徴用工判決&慰安婦銅像に逆ギレ」して、ホワイト国除外など経済報復(WTO違反の疑い濃厚)のあげく最近では「軍艦島端島炭鉱)の徴用工は法的、道徳的に問題なかった」とデマ垂れ流しです。
 当然ながら「世界遺産登録の時は『韓国の要望に応えて徴用工の歴史的事実を後世に伝えていきます。韓国の心配するようなことはありません。だから韓国も軍艦島世界遺産登録に賛成して下さい』つうたじゃねえか!。だから俺も『渋々賛成した』んじゃねえか!。今頃になって嘘八百か!、手前!」「ユネスコ軍艦島世界遺産登録を取り消すように抗議する」と韓国政府を激怒させ、「北朝鮮情勢や拉致問題を相談するどころの話ではなくなっています」。
 本来、家族会が拉致問題をまともに考えてるなら「拉致問題では韓国に協力を得た方がいい」「歴史認識問題で韓国と対立するな(まあ拉致関係なくあんなデマは許されませんが)」と安倍に抗議すべきですが、救う会に巣くってる右翼連中(西岡救う会会長、島田副会長など)が「ホワイト国除外は正しい」「軍艦島の徴用工に何の問題もない」「河野談話は間違ってる」などとデマ飛ばすデマ右翼で、家族会は救う会の言いなりですからねえ。
 「ホワイト国除外は正しい」「軍艦島の徴用工に何の問題もない」「河野談話は間違ってる」とデマ飛ばすデマ右翼・救う会と家族会がズブズブである限り「ホワイト国除外批判派」「軍艦島徴用工・右翼デマ批判派」「河野談話支持者」として俺は家族会を応援する気などかけらもありません。
 で高世もそう言う救う会、家族会に対して「ホワイト国除外や徴用工問題、慰安婦問題での安倍政権の主張は間違ってる、容認する家族会、救う会はおかしい」などとは批判しないのだからいつもながら高世のクズさには呆れます。

 いま、あの時のような拉致問題の進展を期待して、「まずは安倍首相が金正恩に会って、首脳同士サシで話をすべきだ」という声が大きくなっている。

 もちろん水面下で交渉し、ある程度の「勝算」が見込めれば訪朝すべきでしょう。しかしそれがなければ訪朝しても意味がない。
 小泉訪朝にせよ「田中角栄の訪中」にせよ、何にせよ、訪問前にすでに事務方がある程度の事前交渉をし、ある程度の勝算があって訪問したわけです。
 何の勝算もなしに訪問する馬鹿はいない。そして水面上の動きを見る限り、とてもその種の「事前交渉による勝算」があるとは思えない。

「前提条件なしの首脳会談開催などと言っている安倍一味の厚かましさはこの上ない」(朝鮮アジア太平洋平和委員会の報道官 6月2日)という北朝鮮の反応

という北朝鮮の反発は「前提条件なしというなら安倍・金首脳会談後、拉致被害者が一人も帰国しなくても安倍は首脳会談するのか、その点がさっぱり分からない」「大体そんなことを安倍がマスコミ相手に言っただけで、水面下交渉もろくにしないで『ボールは北朝鮮に投げた』とか何考えてるんだ!」つう北朝鮮の不快感の表れでしょう。
 だからこそ安倍も訪朝しないでしょう。そもそも安倍政権と北朝鮮の間にまともな交渉パイプがあるのかすら怪しい。
 以前も書きましたが、マスコミ報道に寄れば「首相訪朝」と言う意味で一番可能性があったのは、どうも「福田訪朝」のようですね。福田政権が短期で終わったことは、他の件はともかく少なくとも「拉致解決」と言う意味では不幸でした。
 そしてポスト福田の麻生は「福田のような考えではなかった」ため、福田の計画を麻生は引き継がず、今の拉致敗戦です。

 02年9月の小泉訪朝は、直前に突然発表され「電撃訪朝」と言われた。
 しかし、その実現までには、水面下での膨大な「外交努力」が積み重ねられていた。
 小泉首相の「密使」だった田中均氏(当時、アジア太平洋局長)によれば、首相は訪朝して拉致問題の打開をはかることを決意し、田中氏に命じて、01年秋からの一年におよぶ周到な裏交渉を行わせたという。
 国民の命がかかっている。失敗したら内閣がふっとぶだけではすまない。小泉首相は全責任を負う覚悟を決めて田中氏に任務を与えたはずだ。
 《私はほとんどの場合、週末を活用して、北朝鮮側(ミスターX)と二十数回の交渉を行った。(略)交渉前の木曜日か金曜日に必ず官邸に総理や官房長官を訪ねて事前の打合せを行い、交渉から帰国した後の月曜日か火曜日に再び官邸を訪れて報告をするということを一年間繰り返していたのである》。(田中均『外交の力』P103)
 その田中氏を安倍首相は目の敵にし、融和派の代表として叩くことで、自らを「強硬派」であると印象づけた。

 「高世は今更かよ」ですね。
 以前

高世仁に突っ込む(2020年6/16日分) - bogus-simotukareのブログ
 高世も書くように「蓮池本出版は2015年12月」「蓮池本をネタとした緒方民主党銀質問は2016年1月」です。蓮池本出版直後や緒方質問直後は、この件に触れられず、「それから3年以上経った今始めて触れる」とは高世も何というか「3年前は救う会、家族会が怖くて触れられなかったんです」と自白してるのも同然でしょう。まあ、会社が倒産したことが大きかったんですかね。
 「会社も潰したし、救う会や家族会に媚びるのもほどほどにしよう」ということでしょうか。
 それでも「安倍首相の欺瞞」としか書かないあたりが高世のせこさ、酷さです。あの本では救う会や家族会も批判されてる。

と書いて、高世を批判しましたが今回も同じ感想ですね。
 まず第一に『外交の力』が出版されたのは2009年です。
 なお、

蓮池透 - Wikipedia
◆『世界』2008年7月号には、蓮池透拉致問題に対する次のような発言が掲載された。
・国交正常化には拉致解決が先だとは思わない。それは一方的な主張。
・圧力だけでは拉致問題の解決は不可能であり、対話を併用すべき。
・以前、横田(滋)さんの訪朝に反対したことについて謝罪したい。ウンギョンちゃんに会いに行っていただきたい。
◆2009年頃から、家族会・救う会と一線を画する発言をおこなう。左派系とも見られる集会にも参加。
 2009年には現代企画室編集長の太田昌国と共著『拉致対論』(太田出版)を、また、かもがわ出版から『拉致:左右の垣根を超えた闘いへ』を出版している。
◆2010年3月27日、家族会の総会は、「蓮池透を退会させるべきである」との旨を決議した。翌3月28日には、蓮池の退会が家族会から発表された。これに対し、蓮池は、「家族会の目的は被害者の救出であり、方法論が多少違ったとしても自由にものを言える多様性も必要ではないか。残念でならないが、僕をやめさせることで拉致問題が少しでも進展すると判断されたのなら、甘んじて受けるしかない」とコメントしている。

ということで田中本が出版される前の2008年頃から、蓮池透氏が救う会、家族会批判に方向性を変えていきます。蓮池氏の「2008年の態度変更」が「2009年の田中本出版」を後押ししたと見ていいでしょう。
 いずれにせよ「2009年に出版された本についてずっと無視していた男・高世」が11年も経った今頃になってこれです。
 まずは「2009年当時に田中氏を擁護しなくて、擁護出来なくて済みませんでした、田中氏に心からわびたい」「田中擁護をして、田中批判をしている救う会と家族会に個人攻撃されるのが怖かったんです」「ふがいない私をどうか許して下さい。」などと書いたらどうなのか。
 高世が田中本の出版年を書かないのはこうした批判を恐れてるからでしょう(ググれば2009年刊行と言うことはすぐに分かりますが)。呆れたクズです。
 第二に「安倍が田中氏を叩いた」と安倍だけ悪者にする高世ですが「救う会と家族会も田中氏を叩いて退官に追い込んだ」。
 救う会や家族会が田中氏を称えていたのに安倍だけが田中批判したわけではない。
 むしろ救う会や家族会の田中叩きに後から乗っかる形で安倍が田中叩きした。この件で批判されるべきは安倍よりもむしろ救う会と家族会です。
 なお、後でも触れますが田中氏の退官で気で俺が連想するのは「ミスターゆとり教育」こと寺脇氏の途中退官ですね。
 寺脇退官も

寺脇研 - Wikipedia
 文部科学省大臣官房政策課長を経て、いわゆる中二階ポスト(部長級)である大臣官房審議官(生涯学習政策担当)に就任。この間、同省の推進した「ゆとり教育」政策に関して、マスコミの前面に出て同省の見解を説明するスポークスマン的な役割を担った。
 2006年4月、(ボーガス注:ゆとり教育と寺脇氏を敵視する自民党ウヨ議員の圧力に屈した?)文部科学省の事務方より退職勧奨を受けるが、小坂憲次文部科学大臣に慰留されたこともあって辞職せず、中二階ポスト(部長級)から寺脇のために新設された課長級に当たる大臣官房広報調整官に就任するという異例の降格人事となった。その後、2006年11月10日付で文部科学省を辞職した。

という不当極まりない話でした。

しかし、田中氏は外務官僚である。自身の主義主張で動いているわけではない。

 「おいおい」ですね。
 まず第一に「小泉訪朝での活躍が彼の本心かどうか」なんてことは「彼のしたことを評価する」あるいは「安倍や救う会、家族会などの田中叩きを評価する」上ではある意味どうでもいいことです。
 第二に、前川喜平氏が退官後「文科省在職中から、本心では朝鮮学校無償化除外には反対だった。上の命令に保身から屈した。申し訳ないと思ってる」と語ったようにもちろん官僚は「政治家の命令に従わざるを得ない」。
 しかし退官後も『外交の力』(2009年、日本経済新聞出版社)、『プロフェッショナルの交渉力』(2009年、講談社)、『日本外交の挑戦』(2015年、角川新書)、『見えない戦争』(2019年、中公新書ラクレ)などの著書で自らの外交論を世に問うている外交論客・田中氏が「自分は北朝鮮との交渉路線に必ずしも賛成ではなかったが、小泉首相の命令なのでそう動いた」わけがないでしょう。
 彼にとって「北朝鮮との交渉」は「小泉氏の命令でもある」とともに幸いにも「彼の主義主張にも合致していた」わけです。
 この点はたとえば、退官後も『文部科学省:「三流官庁」の知られざる素顔』(2013年、中央公論ラクレ)、『これからの日本、これからの教育』(前川喜平氏との共著、2017年、ちくま新書)などで自らの教育論を世に問うている寺脇氏も同じでしょうが。
 なお、話が脱線しますが、寺脇氏の場合、そうした教育論だけでなく、彼の趣味である映画分野*1においても

◆『韓国映画ベスト100:「JSA」から「グエムル」まで』(2012年、朝日新書)
◆『ロマンポルノの時代』(2012年、光文社新書→2019年、光文社知恵の森文庫)
◆『昭和アイドル映画の時代』(2020年、光文社知恵の森文庫)

と言った著書を刊行している異色官僚です。

 拉致問題がまったく動かないまま時間が経っていくことには、私も耐え難い思いをもつ。

 「横田滋氏死去(2020年6月5日)」の後はこのように拉致関係記事を量産する高世も、「横田氏死去以前」は最近は拉致についてまるで記事を書かず、記事のほとんどは
【新型コロナ関係】
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100年前の「スペイン風邪」流行の教訓 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
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【香港デモ関係】
コロナ禍のなか香港で立法会選挙への闘い - 高世仁の「諸悪莫作」日記
中国政府による香港の完全破壊が始まった(周庭) - 高世仁の「諸悪莫作」日記
「国家安全法制」導入で再び緊迫する香港 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
天安門事件31周年を獄中で迎えるジャーナリスト - 高世仁の「諸悪莫作」日記
など、「新型コロナ(特に安倍政権のコロナ対応の不手際)&香港デモ」だったくせによくも口から出任せが言えたもんです(まあ、有本嘉代子死去後は今回のように有本恵子さん拉致の全貌 1 - 高世仁の「諸悪莫作」日記と言う記事を書いていますが)。最近は、俺の方が高世よりよほど拉致関係記事を書いてると思います(もちろん「救う会、家族会に批判的な」俺と「むしろ家族会、救う会とズブズブ」の高世の拉致問題についての認識、価値観は大きく違いますが)。
 「モロバレの嘘つくな、高世は少しは恥を知れ」といいたい。なお、拉致について色々書いてる俺ですが、別に「拉致被害者家族がかわいそう」と言う意味では「耐えがたい思い」はありません。
 未だに「家族会が安倍万歳してること」や「救う会が特定失踪者というデマを流してること」について「あいつら本当にバカでアホでクズや、日本人として恥ずかしいわ」と言う意味での「耐えがたい思い」はありますし、だからこそ救う会や家族会を批判していますが。

 官僚を使って拉致問題の打開に向けて努力させるのか、官僚に文書捏造を強いて自死に追い込むのか。官僚をどう使うかは、政権次第である。
 安倍首相はほんとうに命がけで拉致問題の打開をすると決意しているのか、そしてその指揮のもとで政府が真剣な努力を行っているのか。それが問題だ。

 として全てを「政権(特に安倍政権)のせい」にし、救う会や家族会の責任を問わないアホの高世です。
 確かに小泉氏は『官僚(田中氏)を使って拉致問題の打開に向けて努力』しました。
 しかしその官僚(田中氏)を悪口雑言し、刀剣友の会のテロに遭っても「同情しない」「ある意味自業自得」とまで侮辱し、退官に追い込んだのはどこの誰なのか(しかもその『刀剣友の会』の犯人が『救う会地方幹部』なのに、『地方幹部の個人的暴走とは言え、我が救う会からこんな不届き者を出して済みませんでした』と田中氏にわびない救う会と『そんな救う会にべったりの家族会』には心底呆れます)。
 その結果、小泉氏に拉致に取り組む気を失わせ、かつ「その後の歴代首相(安倍、福田、麻生、鳩山、菅、野田)にも拉致に取り組む気を失わせた」のはどこの誰なのか。
 そもそも、そんな安倍を「素晴らしい政治家」と絶賛し、安倍批判派に対して「安倍批判するな」と悪口することで安倍を政権の座につけることに「大いに協力し」、未だに「安倍さんを批判するな(例:横田兄弟)」と言ってるのはどこの誰なのか。
 全て家族会と救う会です。にもかかわらず、安倍批判はしても、未だに救う会と家族会を批判できないのだから高世には心底呆れます。
 「高世の会社が潰れて本当に良かった。高世が不幸になって心の底から嬉しい。できれば『盗作やデマがばれて、事実上、業界から追放状態の日垣隆』のようにメディアの世界から高世は完全にいなくなって欲しい」と心の底から憎悪、軽蔑の念といった「ネガティブな感情」を高世には覚えます。
 そして話が脱線しますが高世仁に突っ込む(2020年6/15日分) - bogus-simotukareのブログで指摘しましたが

高世仁リツイート
有田芳生
横田滋さんの逝去によせてー覚悟の実名公表 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 横田めぐみさん拉致を先駆的に報じた高世仁さんの回想です。2人で川崎に横田夫妻に会いに行ったことも思い出しました。「意見広告7人の会」の同志で、もっとも信頼できる記者のひとりです。

などと高世を称える有田芳生氏には心底呆れます。「人間のくず」高世のどこが人間として「信頼に値する」のか。
 まあ、当初、「小池新党(希望の党)入党」を表明し、小池に露骨にすり寄りながら、小池に「入党を拒否」されるや、掌返しで小池批判に転じた有田氏*2については俺は以前から「本が売れず作家としてやっていけなくなったから、政界に逃げ込んだ人間のくず。芸能人として食えなくなったから自民から政界入りした今井絵理子三原じゅん子や維新から政界入りした石井苗子の同類」「政界から早くいなくなればいいのに」「次の選挙で落選する前に金銭疑惑やセクハラなど何らかの不祥事で、猪瀬や舛添みたいに途中辞任して欲しい」としか思ってませんが。
 まあ、そう言われれば有田氏もマジギレするのでしょうが、俺は有田氏をその程度の「くだらない人間」としか思ってません。
 まあ、「明治150年式典なんぞに喜んで出席した福山が幹事長」「京都市長選で反共広告を掲載し、共産党に抗議される」という立民だって正直俺は大嫌いですし(立民の酷さについてはなぜ「野党2議席」くらいのことが言えないのか(参議院京都府選挙区での、立憲民主党の福山幹事長の暴言) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)。
 「反共ウヨ・福山が幹事長を辞めても」たぶん俺は立民を評価も支持もしませんが、「福山が幹事長である限りは」絶対に「立民を支持も評価もしない」と「自信を持って断言できます」。

 ナチズム、スターリニズムを研究したハンナ・アーレントという思想家がいる。彼女は『全体主義の起源*3』という古典で、全体主義は独裁とは全く別のメカニズムだと主張し、その外交に関してこう指摘する。
《外部世界の目には運動の中で彼(指導者)だけが非全体主義的な概念を使って話し合うことがまだできる唯一の人間に見えてくる*4。(略)外部世界の人々は(略)全体主義政府と交渉せねばならなくなると、いつも「指導者」との個人的会談に期待をつなぐ》
 全体主義の指導者(例えばヒトラー)だけは、ものの分かる、腹を割って分かり合える人間に見えるので、私たちはヒトラーとサシで話すしか打開の道がないと思ってしまうということだ。》

 高世が

【俺の要約:以前からの高世の主張】
1)私、高世のアーレント理解では彼女は「独裁」と「全体主義」は違うと言っている。
2)高世の理解ではアーレントのいう「独裁政権」とは合理的交渉が成り立つが「全体主義」とは成り立たない。
3)だから全体主義のナチドイツは交渉を否定し、英仏に戦争を仕掛けた
4)アーレント生前(彼女は1975年死去)には北朝鮮の拉致などの問題は表面化しておらず、アーレント北朝鮮研究者ではないので、北朝鮮について言及してないがもし今アーレントが存命なら北朝鮮を「全体主義」と見なしただろう
5)だから北朝鮮との間に交渉は成り立たない

といったところで

◆1)~3)がアーレント理解として正しくても4)、5)はお前の勝手な決めつけだろ、高世?
◆そもそも、お前のアーレント理解が本当に正しいのかよ?
◆そもそもアーレントの政治理論が本当に正しいのかよ?
◆金丸訪朝では第18富士山丸船長、機関長が帰国してるし、小泉訪朝では拉致被害者5人とその家族が帰国してるだろ。アーレントがどうこう以前に北朝鮮との間に充分交渉は成り立つだろ。高世はバカ言ってるんじゃねえよ!

で終わる馬鹿話です。
 それにしても

 私たちはヒトラーとサシで話すしか打開の道がないと思ってしまうということだ。

も何も多くの場合、「国家間関係」に限らず「企業間交渉」でも何でも「最後はトップ会談で決定」なんてことは全く珍しくありません。
 全体主義だから「トップ会談する」のではなく、民主国家でも企業でも多くの場合において最終段階では「トップ会談する」わけです。
 それは単に「トップから全権委任された。私の主張はトップの主張だと思って安心して下さい」と部下が言ったところで「本当にそうなのか不安だから、その点で問題が生じないようにトップ会談する」にすぎません。
 高世の文章を読む限り「アーレント=バカ」にしか見えません。

 首脳会談だけに過大な期待を抱くことなく

 誰も過大な期待なんぞ抱いていません。「下準備」「水面下交渉」もなしに首脳会談して上手くいくなんて思ってない。
 しかし「首脳会談する」ということは「もはや引き返す気は無い。この道を進んでいく」と決断したというアピールをすることになるわけで、当然ながらそう言う意味での期待はせざるを得ません。
 まあ小泉訪朝は「これで日朝国交正常化か!」「田中訪中による日中国交正常化の再現か!」という期待を裏切ったのでその点は「日朝国交正常化は日本の国益にかなう」と思う俺としては非常に残念です。

*1:文化庁在職時代は、映画行政にも若干関わったようですが、彼の映画との関わりは文科省入省前の学生時代からの話です。

*2:「話が脱線しますが」、これは有田氏だけでなく立民メンバーはほとんどがそういう「当初小池に媚びるが入党を拒否されるや、小池批判」つう「政治詐欺師」ですが。菅元首相(立民最高顧問)も「入党拒否される前」は「日本のメルケルになって欲しい」とまで小池に媚びへつらってました。俺が立民を評価せず大嫌いな理由の一つです。で「自民、公明、立民、維新」を評価しないとなると、選択肢は俺にとって「第二野党・共産」しかないわけです。俺の共産支持はそう言う「消去法」です。1970年代後半生まれの俺は「1990年代後半」に選挙権を得ており、その頃には「民主党への入党を目指す離党者続出で、社民党は見る影もなく落ちぶれ、共産党の後塵を拝し」、一方、最大野党民主党は「共産党が批判するように左派どころかリベラル保守と呼べるかも怪しい政党」でした。ちなみに、共産党が擁立した吉田万三 - Wikipedia氏が足立区長選に、矢野裕 - Wikipedia氏が狛江市長選に当選したのが1996年、 長尾淳三 - Wikipedia氏が東大阪市長選に当選したのが1998年、 中里長門 - Wikipedia氏が陸前高田市長選に当選したのが2003年です。また、 1997年東京都議会議員選挙 - Wikipediaでは共産党は26議席を獲得し「公明24議席」「民主党12議席」を上回り「自民54議席」に次ぐ第二政党となり「都議会共産党ショック」と呼ばれました。この頃がちょうど1970年代後半生まれの俺が選挙権を獲得した前後です。こうした共産党への当時の追い風が俺を「共産支持者(ただし党員では無い)」にしたわけです。改めて当時の「ある種の共産ブーム」を思い起こしました。当時は「天安門事件当時、ソ連崩壊時(1980年代後半~1990年代前半)の共産バッシングを乗り越えてよくぞここまで」とある種の感動を覚えましたし、共産支持者としての俺の願望込みですが、『あの時の共産復権を考えれば今の安倍政権も我慢できる(共産の巻き返しに一定の希望が持てる)』つう思いはあります。それはともかく俺にとっては「二十歳になり選挙権を得た1990年代後半において共産しか選択肢」はなかったわけですが「1970年代や1980年代に選挙権を得ていれば」社会党社民連を支持したかもしれない程度の男が俺です。

*3:邦訳はみすず書房

*4:もちろんそう言う話ではなく「トップと話をするのが一番安心だ」という話にすぎませんし、それは独裁国家に限った話でもない。