今日の産経ニュース(10/26分)(追記・訂正あり)

麻生太郎*1副総理、衆院選結果は「北朝鮮のおかげ」
http://www.sankei.com/politics/news/171026/plt1710260037-n1.html
 まともな人間ならこういう事は冗談でも言わないでしょう。勿論麻生がまともでないことは良くわかっていますが。


■立民の青山雅幸衆院議員、セクハラで無期限党員資格停止処分
http://www.sankei.com/politics/news/171026/plt1710260033-n1.html
 青山氏が枝野*2代表、福山*3幹事長、辻元*4政調会長(選挙当時。選挙後には国対委員長も兼務)、長妻*5代表代行、菅*6最高顧問、赤松*7最高顧問など党幹部などの大物ではなく落選したのでは記事にしても売れないと判断して当選後の発表でしょう*8が「選挙民への情報提供」と言う意味では選挙期間中の報道が望ましい行為です。しかし即座に処分ということはセクハラは間違いなく事実なのでしょう。何とかこうなる前に立憲民主の方でわからなかったもんかと思います。そうなれば候補は差し替えになったでしょうからね。


■【追跡・街の110番】熊谷6人殺害事件の教訓はどこへ?傷害容疑の少年逃走許した埼玉県警のその後
http://www.sankei.com/premium/news/171026/prm1710260003-n1.html
 注意しないといけないのは熊谷の事件も今回の事件も「任意同行」だということです。任意同行なのでそもそも「建前では」警察に行く必要もない。「建前では」何も言わずに警察から取り調べ途中に帰って来てもいい。まあそう言う事をするのは怪しいですけどね。
 いわゆる刑法の「逃亡罪」が成立するのは「逮捕したときだけ」です。
 そういう意味では逃走しなくても証拠がなければ釈放です。 特に熊谷の事件(警察から逃走)はともかく今度の事件は「任意同行に応じる振りをして隙を突いて自宅から逃走」です。刑法上はこの「逃走」に違法性はどこにもない。
 いやそもそも「任意同行を拒否する」と言われて自宅に居座られても本来どうにもならない話です。
 そういう話で警察を非難するのはおかしいのではないか。いや「任意同行ではなくそもそも最初から逮捕すべきだった」つうならまた話も別ですが。


■【中国共産党 宿命の権力闘争史】人目避ける毛沢東旧居の村 中国大粛清の原型「ほとんどが冤罪」 
http://www.sankei.com/world/news/171026/wor1710260022-n1.html
 やれやれですね。

 中央党史研究室が編纂(へんさん)した『中国共産党歴史』にも、AB団との闘争は「ひどい臆測と拷問で得られた自供により、多くの冤罪、でっち上げが生み出された。その教訓は非常に深刻なものである」と記述されている。

として中国共産党ですらその問題性を渋々であったとしても認めてる事件(それも新中国建国前)を持ち出して「今の中国共産党」への非難になると思ってる産経は変な新聞です。


■【紅い野望 2期目習体制(上)】対米協調を装い強国外交 「日本側が慣れればよいだけ」の対日恫喝は再考も
http://www.sankei.com/world/news/171026/wor1710260023-n1.html

 北京の政治研究者は、日中間の経済力の差が広がり続ける中、「中国にとって日本の重要度が下がり、明らかに日本への配慮がなくなってきている」と述べて、こう指摘する。

 産経らしい反中国扇動です。まあ中国も日本と必要以上にもめる気はないでしょう。しかし向こうにもプライドや面子がある。今やAIIBや一帯一路も行う「世界の経済大国」です。安倍のような反中国・非常識極右が無茶苦茶をやることを容認するわけにも行かないでしょう。
 正直、民主党政権でなくても自民党政権時代でも「極右安倍政権」ほど、関係の悪い状況はないのであって安倍が退陣してポスト安倍がまともな外交をすすめれば中国にとって事を荒立てる理由は何もないでしょう。


■【中国共産党 宿命の権力闘争史】改革開放のトウ小平*9も3度失脚 反習近平派の復活、期待する声も
http://www.sankei.com/world/news/171026/wor1710260027-n1.html

 共産党内の反習近平派の幹部の中に、最近失脚した薄煕来氏*10や、令計画氏*11に対しトウ小平のように復活してほしいと期待する声もある。

 産経のデマだと思います。もし反習派に何か動きがあるとしたら「反習派の期待の星」とかいう「胡春華*12広東省党委員会書記」だの若手の擁立でしょう。
 しかしこの記事が事実なら「唖然」ですね。薄にせよ、令にせよ失脚理由は一般刑事犯罪(収賄など)です。政治的失脚に過ぎないトウ小平胡耀邦*13趙紫陽*14などとは全く違います。特に薄の場合、

■薄煕来(ウィキペ参照)
 2011年11月中旬、重慶のホテルで大連時代から薄熙来一家と懇意であったイギリス実業家のニール・ヘイウッドが死亡しているのが発見された。当初、重慶市当局は死因を急性アルコール中毒としていたが、のちに関係者の証言からヘイウッドが禁酒家であることが明らかとなり、殺人の疑惑が急浮上した。重慶市公安当局は捜査によって、薄の妻・谷開来がヘイウッドを毒殺した疑いがあること、ヘイウッドが関与した薄一家の数十億ドルにものぼる不正蓄財疑惑があること、不正蓄財した財産について谷とヘイウッドとの間に諍いがあったことが事件の動機らしいことを把握した。
 薄(当時、重慶市党委員会書記)は重慶市公安局長である部下・王立軍による捜査に危惧を抱き、2012年2月2日に王を公安局長から解任し、役職を副市長のみとした。身の危険を感じた王は2月6日、四川省成都市のアメリ総領事館に駆け込む亡命未遂事件を起こした。この事件が発覚したことをきっかけに、薄を巡るスキャンダルがメディアで報道されるようになった。
 4月10日、新華社は、ヘイウッドは他殺であり、この事件に薄の妻・谷が関与していること、谷がすでに司法当局に身柄を送られたことを公表した。

なんて物騒な話ですからねえ。薄や令の復帰などこれらの容疑(令の場合は収賄、薄の場合それだけでなくヘイウッド殺害)による処罰(薄、令が無期懲役)が冤罪だと証明されない限りあり得ない話です。

*1:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)を経て首相。現在、第二次、第三次安倍内閣副総理・財務相

*2:鳩山、菅内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)などを経て立憲民主党代表

*3:鳩山内閣外務副大臣菅内閣官房副長官民主党政調会長(海江田代表時代)など歴任

*4:社民党政審会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣民主党政調副会長(野田代表時代)、民進党役員室長(岡田代表時代)、幹事長代行(前原代表時代)など歴任

*5:鳩山、菅内閣厚労相民主党代表代行(岡田代表時代)など歴任

*6:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相を経て首相

*7:社会党書記長、鳩山内閣農水相衆院副議長など歴任

*8:幹部でなかったことは不幸中の幸いでした。まあ幹部なら選挙期間中に報道されてかなりのダメージになったでしょう。

*9:党副主席、第一副首相、人民解放軍総参謀長などを経て国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席

*10:大連市長・党委員会書記、遼寧省長、重慶市党委員会書記など歴任

*11:党中央弁公庁主任、党中央統一戦線部長など歴任

*12:中国共産主義青年団共青団)中央書記処第一書記、河北省長、内モンゴル自治区党委員会書記などを経て広東省党委員会書記

*13:党中央組織部長、党中央宣伝部長などを経て党総書記

*14:広東省長、四川省長、副首相、首相などを経て党総書記、党中央軍事委員会第一副主席、国家中央軍事委員会第一副主席。天安門事件で失脚。