今日の産経ニュース&しんぶん赤旗(4/18、19分:福田セクハラその他)ほか(追記・修正あり)

赤旗『セクハラ問題 人権踏みにじる財務省対応、最悪・最低、志位氏会見 麻生財務相辞任強く求める』
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-04-20/2018042002_01_1.html

 志位氏は、福田次官について「辞任でなく罷免すべきだ」と指摘。疑惑を否定している福田氏が「女性と言葉遊びを楽しむようなことはある」と発言していることにふれ、「この時点でアウトだ。辞任ということで自発的な辞意を認めれば、福田氏の『やっていない』との言い訳を認めておしまいになってしまう。政府は、辞任を認めるのでなく罷免すべきだ」と強調しました。
 その上で志位氏は、麻生氏について(中略)被害者に対して、財務省顧問弁護士に名乗り出るよう迫ったうえに、「名乗り出なければ確かめようがない」と居直ったことを挙げ、「セクハラに対するまともな認識もない。加害者の側の言い分を垂れ流し、加害者の側の弁護士に名乗り出ろという。被害者の人権や尊厳を傷つけ、踏みにじる対応をやった責任はとても重い」と批判しました。


■五十嵐仁*1の転成仁語『セクハラの福田財務次官は辞任ではなく懲戒免職にされるべきだ』
http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2018-04-20

 セクハラを繰り返してきた福田さんは辞任ではなく、懲戒免職とするべきです。福田さんはセクハラの事実を認め、被害者に謝罪するべきでしょう。

 志位委員長や五十嵐氏に全く同感なので紹介しておきます。


【ここから産経です】
■【財務次官セクハラ問題】「社員を守るため毅然と抗議すべきだった」…テレ朝の初期対応に識者指摘
https://www.sankei.com/affairs/news/180419/afr1804190040-n1.html
 産経が本気で言ってるのか、「今後も福田をかばうと俺たちウヨや安倍首相がやばくなるからこうなったら掌返しで福田をたたこう。籠池を見捨てたように福田も見捨てよう。いざとなったら麻生も見捨てよう。全て福田と麻生が悪いことにしよう」なのか、はたまた「朝日攻撃のつもり」かは知りませんが確かに最初から毅然とした対応をすべきではあったでしょうね。ただテレ朝が態度を改めた今、その態度を継続し続けるのならば俺個人は初期対応をどうこう言う気はあまりないですし、そもそも「初期対応ガー」というのは「セクハラが事実だ」という前提でしかあり得ない話です。
 つまり「初期対応ガー」つうならテレ朝よりもっと批判されるべきは未だに非を認めない福田と、福田を処分しない財務相の麻生*2、麻生の態度を黙認する首相の安倍です。
 つうかそんなこと言ってるフジサンケイグループは、あるいは読売日テレ、毎日TBS、日経テレ東など他は大丈夫なのかって話ですよねえ。福田みたいなセクハラ野郎がテレ朝社員だけにセクハラなんてことは考えがたいわけですから。「毅然とした対応ガー」なんて言ってて後で「産経新聞の上司に握りつぶされました」なんて出てきたら大笑いです。

 セクハラに詳しい大阪大の牟田和恵*3教授(ジェンダー論)は「そもそも発言の根底には、エリートの立場を利用し、誰も自分には楯突くことはできないという思いがある」とした上で、「簡単に非を認めるはずがない。言った側はいつまでも言い逃れをする」と話す。
 「セクハラは組織の問題。福田氏が辞任したからといって(ボーガス注:彼が無実を訴えているままでは)被害者は救済されない。疑惑の真相解明がうやむやになることはあってはならない」。
 こう訴える牟田教授は「財務省としてもきちんと内部調査を行い、問題のある行為だったと反省し、被害者への謝罪、全ての女性記者が働き続けられるような再発防止策に取り組む必要がある」と強調した。

 前も書きましたが「牟田氏の慰安婦支援を理由に、彼女を杉田水脈らウヨが攻撃してること」を知ってればこの産経インタビューには「なんだかなあ?」ですね。まあ、それはともかく牟田氏の福田批判はまともです。
 次に高橋洋一が出てきますが「財務省はもっと早く福田を切って組織防衛すべきだった」という「女性の人権という見地が全くない」論外の主張なので紹介は省略します。

 立教大の服部孝章名誉教授(メディア法)は「勧められたものではないが、政治家や行政のトップを取材する際に、公益性、公共性のために隠し録りを使って報道することが必要な場面は出てくる」と指摘。今回のセクハラ問題も「音声データがなければ言った言わないの話にされ、うやむやになっていた」とみる。
 専修大山田健太*4教授(言論法)も「セクハラ被害を訴える際に記録は不可欠で、発言の録音は一般的な社会常識に沿った行為。通常の取材における無断録音とは異なり、報道倫理とは切り分けて考えるべきではないか」としている。
 メディアの動向に詳しい国際医療福祉大の川上和久*5教授(政治心理学)は、(中略)「女性社員が人権を守るための緊急避難的な行為だったとみなすことができる」と擁護。

 まともな人間に話を聞けばこういう回答しか出てきません。川上なんか有名な自民党シンパですからねえ。
 それでもこう言わざるを得ないわけです。女性記者や週刊新潮を非難する「人権メタボ」伊吹文明は明らかに異常です。

「女性社員の行動は記者の倫理に反する」と見るのは日本大の福田充*6教授(危機管理学)。

 でました、まともじゃない人間。こういう発言*7をすれば、道義的是非以前に「自分もセクハラ男だから福田前次官をかばうんじゃないか」と疑われかねないことも理解できないのか?。これが自称「危機管理学者」だそうです。
 産経以外ではまず読めない発言ですね。人として恥ずかしくないんですかね。同じ福田姓と言うことはあの次官の親戚か兄弟なのか(皮肉のつもり)。
 つうかさ、危機管理学者とか名乗ってる分際であの福田次官の対応が「危機管理に反する」とか思わないのかよ。道義的是非以前に「船場吉兆の女将の記者会見並みに」明らかに福田は自分のくび締めてるのに。
 あるいは「危機管理」という意味では「福田次官のセクハラから身を守るため、録音データを残した女性記者の態度」は大正解ではないのか。
 こんな福田充みたいな野郎に「危機管理」とか言われても鼻で笑いますね。
 つうか百地章も日大だし、秦郁彦も日大だし

・日大(日本大学)は常識を教えないのか
・それにしても、「日本会議ウヨ」百地章といい、女性記者を誹謗する福田充といい、河野談話否定・秦郁彦といい全員日大教員(元を含む)なのは偶然だろうか。

ですね(https://www.sankei.com/west/news/180419/wst1804190058-n1.htmlのパロディのつもりです)
 いや「冗談抜きで」日大関係者には怒る人もいるかもしれませんが俺は「日大ってそういうバカ大学?」と疑っています。


■【民進・希望合流】両党が新党綱領を来週決定へ 調整を加速
https://www.sankei.com/politics/news/180419/plt1804190049-n1.html
 自民、立民どころか、公明、共産すら下回る支持率を考えればこんなことをしても今更何もどうにもならないでしょう。


■【自民党総裁選】石破茂氏、岸田派政策に共感 「似た方向」と連携期待
https://www.sankei.com/politics/news/180419/plt1804190045-n1.html
 似ているかは疑問ですが、こういうことを石破が出すと言うことはいよいよ安倍おろしが次第次第に動き出してきたと言うことでしょうか?


■【財務次官セクハラ問題*8】共産・志位和夫委員長「麻生太郎氏、二重の責任」 野党各党が辞任要求
https://www.sankei.com/politics/news/180419/plt1804190042-n1.html

 志位氏は記者会見で任命責任に加え、財務省の対応を「最悪、最低のものだ。被害者の人権や尊厳を踏みにじる対応をとった責任はとても重い」と述べた。

 あえて言えば任命責任については「知らなかった」という言い訳が可能かもしれません。しかしセクハラ発覚後の明らかに福田をかばってる麻生の態度はいいわけ不可能でしょう。
 ちなみに「福田つながり」で「男は黒豹」発言を思い出しましたがアレは酷い発言とはいえ、太田誠一*9の「集団レイプする人はまだ元気があるからいい。正常に近いんじゃないか」つう暴言をかばおうとしての失言であって、さすがに福田元総理は今回の福田とは違うでしょう。

 民進党大塚耕平*10代表は会見で「圧力をかけるように調査方針を打ち出した。言語道断だ。財務相も即刻辞任するべきだ」と訴えた。小川敏夫参院議員会長は「被害申告を求める前に、自ら責任を取るべきだった。文書改ざんもあった。なお財務相として職責をまっとうできるのか」と麻生氏に辞任を迫った。

 全く同感なので紹介しておきます。


■【財務次官セクハラ問題】更迭*11与野党から批判の声 「恥ずかしい官僚VS道義にもとるメディア」
https://www.sankei.com/politics/news/180419/plt1804190037-n1.html

自民党伊吹文明*12衆院議長
「恥ずかしいことをした官僚と、道義にもとるメディアの取っ組み合いだ。記者は記者の道義を守り、官僚もしっかり道義を守る品性のある日本国であってほしい」

 おいおいですね。「人権メタボ」という迷言で知られる伊吹文明という人がまともだとは思っていませんが、週刊新潮や女性記者を「記者の道義」云々と批判するとは、いつもながら酷いですね。
 まあ人権面で酷いのはもちろん、こうした発言が世論に批判されないと思ってるあたりが酷い。
 つうか「その官僚をかばったのが麻生財務相と安倍首相だろうが!。官僚だけ批判して、手前のところの党の幹部は批判しないのか!」て話です。

参考

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-02-27/2007022702_03_0.html
赤旗『「日本は同質的な国」「人権メタボ症候群」、文科相の感覚欠如』
 伊吹文明文部科学相の「(日本は)大和民族が統治した同質的な国」との発言が波紋を広げています。発言は二十五日、長崎県長与町で「教育再生の現状と展望」のテーマで、昨年改悪された教育基本法について語った際のものです。
 日本には、独自の民族的存在であるアイヌ系住民や、強制連行などによって少なくない在日韓国・朝鮮人が生活しています。伊吹氏の発言は、こうした人たちの存在を見ない暴言です。
 (中略)
 ところが、安倍晋三首相は二十六日、「特に問題だとは思わない」と述べ、塩崎恭久*13官房長官も同日の記者会見で「発言の趣旨全体を見ると、特段問題視すべき性質のものではない」と述べるだけでした。
 かつて、一九八六年に中曽根康弘*14首相(当時)が「日本は単一民族国家なので比較的教育はおこなわれやすい」と失言し、世界中から批判を浴びました。伊吹発言は、その反省もないものです。
 伊吹氏はさらに、人権をバターに例え「栄養がある大切な食べ物だが、食べ過ぎれば日本社会は『人権メタボリック症候群』になる」(「朝日」二十六日付)と語ったとも報じられています。
 国民に対して、生活保護老齢加算母子加算の廃止、国保証の取り上げなどで憲法が保障する生存権さえ脅かしておきながら、“人権を食べすぎ”などとやゆする神経にはあぜんとするばかり。北九州市では、生活保護を二度申請するも市役所に拒否され、餓死する事件まで起きています。
 伊吹氏の発言は、人権感覚の欠如した自民党政治を象徴するものです。

自民党岸田文雄*15政調会長
「国会は引き続き、緊迫した状況が続いている。重要法案を仕上げるなど与えられた課題をこなすことで信頼回復に努めたい」

 そういう問題じゃねえだろって話です。何で不祥事による信頼失墜で「法案成立」なんて話が出てくるのか。相撲界の暴力騒動で暴力撲滅ではなく、「ファンに感動を与える素晴らしい相撲の取り組みに努める」と言うくらい馬鹿げています。なぜ「不祥事の徹底追及と再発防止に努める」といえないのか。

自民党石破茂*16元幹事長
「初動対応で相当の問題があった。辞めたからいろんなことが分からないままになってしまうというのでは解決にならない。国民の信頼回復にもならない」

 細かいことを言えばいろいろと突っ込めるかもしれませんが、まあ、岸田や伊吹に比べたらずっとまともな発言ですね。

自民党山東昭子*17参院副議長
財務省ではなく、(福田氏の)個人的な問題。いつまでも引きずっているとまじめに働いている職員の士気に影響する」

 おいおいですね。
 自民党の石破ですら「辞めたからいろんなことが分からないままになってしまうというのでは解決にならない。国民の信頼回復にもならない」として真相究明を一応主張してるというのに。
 そしてむしろ真相究明と福田への処分をしない方が士気に影響するでしょう。

立憲民主党辻元清美*18国対委員長
安倍晋三首相も辞めていただかないと、膿(うみ)のもとは絶てない」
民進党小川敏夫*19参院議員会長
「麻生氏は退くべきだ。そのことが再発防止の第一歩だ。(セクハラの音源は)取材活動で得た情報というより、取材活動の際に受けた被害(の証拠)だ。被害の申告は(ボーガス注:伊吹氏が非難するような)取材内容の公表には当たらない」

 まあ全くもってその通りです。


■【九州「正論」懇話会】宮本雅史*20編集委員「外国資本の不動産買収で主権まで取られる」
https://www.sankei.com/politics/news/180419/plt1804190034-n1.html
 「不動産を購入されると主権がとられる」という認識が意味不明ですね。
 バブル期の日本は海外不動産を大量に購入していたわけですが、それで日本は何か主権を外国から得たのか。本気でも宮本や産経はバカですし、故意の虚言でもバカです。
 つうかその理屈だとシャープが台湾企業の傘下、日産自動車がフランス企業の傘下になったことは産経的にはどうなるのか。
 全然騒がない産経ですが、これが「中国企業の傘下」ならわーわー騒いでるのでしょう。


■【浪速風】「言葉遊び」の強弁。東大は常識を教えないのか(4月19日)
https://www.sankei.com/west/news/180419/wst1804190058-n1.html
 馬鹿馬鹿しい。そんなもんは大学で教わるもんじゃないでしょう。つうか今回の福田次官登場以前から、片山さつきだの、中山成彬*21だの東大卒の「低レベルウヨ」がいるので別に驚きもしません。

・安倍首相がクズなのは母校・成蹊大学の責任ではない
・麻生財務相がクズなのは母校・学習院大学の責任ではない
石原慎太郎*22都知事がクズなのは母校・一橋大学の責任ではない
・稲田元防衛相や橋下元大阪市長がクズなのは母校・早稲田大学の責任ではない

のと同じでしょう。

 それにしても、新潟県米山隆一知事といい、どちらも東大卒なのは偶然だろうか。

 くだらない。たとえば「稲田*23大臣といい、橋下元市長といい、ろくでもない二人の政治屋早稲田大学卒なのは果たして偶然だろうか」などと早稲田に悪口したら産経は同意するのかと聞きたくなります。
 大体その理屈だと「東大卒の戦後の歴代総理」は産経的にはどうなるのか。
 なお、豆知識ですが田中角栄*24首相が登場するまで「幣原喜重郎から佐藤栄作まで」戦後の総理は

幣原喜重郎
  東大卒、元外務次官。加藤高明*25、若槻*26、浜口*27内閣外相などを経て首相
吉田茂
  東大卒、元外務次官。東久邇宮、幣原内閣外相を経て首相
片山哲
  東大卒。社会党書記長、委員長
芦田均
  東大卒、元外務官僚。片山内閣外相などを経て首相
鳩山一郎
  東大卒。衆院議長を務めた鳩山和夫の息子。戦前、田中義一*28内閣書記官長、犬養*29、斎藤*30内閣文相を歴任
石橋湛山
  早稲田大卒。戦前、東洋経済新報主幹。戦後政界入りし、吉田内閣蔵相、鳩山内閣通産相などを経て首相
岸信介
  東大卒。戦前、商工次官、東条*31内閣商工相。戦後、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相
池田勇人
  京大卒。元大蔵次官。吉田、石橋、岸内閣蔵相などを経て首相
佐藤栄作
  東大卒。元運輸次官。吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

ということで、そのほとんどが「東大卒、官僚出身」です。東大卒でない人間も「京大(池田勇人)、早稲田大(石橋湛山)」といった一流大卒ですし、官僚出身でない人間も社会党片山哲を除けば、「衆院議長を務めた鳩山和夫の息子・鳩山一郎」「東洋経済新報主幹の石橋湛山」など保守の大物ばかりです。しかも、戦後に政界入りした田中と違い、彼らは戦前から政治の世界(代議士の鳩山、片山など)、あるいは政治に近い世界(外務省の吉田、政治ジャーナリズムの石橋など)で活動していました。
 大学を卒業しておらず、地方企業(田中土建)の社長にすぎなかった田中が「東大卒、官僚出身のライバルたち(大蔵省出身の福田赳夫*32大平正芳*33)」を抑えて首相に上り詰めたことはまさに今太閤だったわけです。 


■東京都の敗訴見直しか…“不起立、不斉唱”の再雇用拒否で最高裁6月弁論
https://www.sankei.com/affairs/news/180419/afr1804190034-n1.html
 勘弁してほしいですね。「法の番人」であるべき存在がどれほど権力に服従すれば気が済むのか。


■【正論】中国は歴史から学んでいない 文化人類学者、静岡大学教授・楊海英*34
https://www.sankei.com/column/news/180419/clm1804190004-n1.html
 今年(2018年)から50年前(1968年)というと確かに楊がいうように中国では文革の最中だったわけですが、今や経済大国中国ですからねえ。変われば変わるもんです。
 なお、今から50年前と言えば、ウィキペディア「1968年」によれば 

青瓦台襲撃未遂事件
金嬉老事件
ソンミ村虐殺事件
キング牧師暗殺
・(楊も産経記事で触れていますが)いわゆるフランス五月革命
ケネディ*35前司法長官暗殺
プラハの春ソ連軍の侵攻
川端康成ノーベル文学賞受賞

などが起こっています。

 毛は(中略)63年8月8日*36に「アメリカの黒人の反人種差別の正義なる闘争を支援する」と発表。キング牧師死去後の68年4月16日には「アメリカの白人労働者と進歩的人士が黒人と団結することを支持する」と声明を出し、アメリカ国内の分断を図った。

 吹き出しました。分断ねえ(苦笑)。「共産党幹部」毛の立場では労働運動支持、黒人差別反対は当然の話でしょうに。

 日本は当初、「明治百年祭」を粛々として進めようとしたが、その計画は日米安保条約反対、米軍基地反対、第7艦隊の寄港*37反対などといった市民運動に押さえ込まれた*38。その代わり「日中国交回復」を求めるスローガンが次第に強まってくる。これもまた、文化大革命中の北京からの陰なる力がさまざまなルートで日本国内に輸入されていたからである。

 吹き出しました。明治百年祭批判、安保反対などは別に文革支持とは関係ない。 
 そして「日中友好」と文革も必ずしも関係ない。たとえばLT貿易に名を残す高碕達之助*39は別に文革支持ではないわけです。そして大物財界人(東洋製罐社長)であった高崎が日中友好に乗り出したように今も昔も「日中友好」においては「商売という要素」が大きいわけです。

 1968年をピークとする文革は、中国だけでなく世界に悪(あ)しき影響を残して幕を閉じた。

 「文革の現場」である中国を除けば楊が言うほど文革が世界に影響を与えたとは思いませんけどねえ。せいぜいカンボジアポル・ポト派*40ぐらいじゃないか。
 日本赤軍やイタリアの「赤い旅団(モロ元首相を暗殺)」などといった極左グループは必ずしも文革の影響を受けてるわけでもないでしょう。
 つうか今や中国政府も文革を否定してる今「文革の後始末が十分されたか」という問題ならまだしも「文革を楊や産経程騒ぐ人間も少ない」でしょう。

 50年過ぎた今日、文革の“落とし子”である習近平*41個人への権力集中が再び実現したのだ。結局、中国は「1968」から何も学んでいなかった証左である。

 やれやれですね。習氏への権力集中をどう評価するにせよそれは文革とはイコールではないでしょうに。


■統幕3佐の暴言、小野寺防衛相が改めて陳謝「あってはならない」 
https://www.sankei.com/politics/news/180419/plt1804190025-n1.html
 現役の自衛官がこんな暴言を吐くとは「田母神の存在」とセットで考えれば「自衛隊とは極右の巣窟ではないか」と疑わざるを得ません。


■【財務次官セクハラ疑惑】福田次官「全体をみれば該当しないことは分かるはず」 疑惑改めて否定
https://www.sankei.com/affairs/news/180419/afr1804190010-n1.html
 人間とはここまで恥知らずになれるものかと呆れます。しかしこれが「麻生財務相安倍内閣)」ではなく例えば「谷垣*42財務相小泉内閣)」「菅*43財務相鳩山内閣)」など他の人間だったら、福田にきちんと引導を渡していたんでしょうか?


■【財務次官セクハラ疑惑】「弁解の余地はない。辞任は当然」 入省同期の片山さつき*44
https://www.sankei.com/politics/news/180419/plt1804190028-n1.html
 辞任後とはいえ片山はこの件では何も言わずにだんまりかと思っていたので意外です。
 しかし片山が「政調会長代理」ですか。げんなりですね。


■【政界徒然草】決裁文書、鴻池*45メモ、籠池音声で読み解く首相夫人「関与」の度合い
https://www.sankei.com/premium/news/180419/prm1804190005-n1.html
 いつもの「昭恵夫人は潔白」という話です。であるなら野党の国会招致要求に応じて、彼女の口から「潔白だ」といわせればいいだけの話なんですけどね。それができない時点で何を言おうと説得力はありません。


■【阿比留瑠比の極言御免】ゴルフの意義も分からないのか かみつく立憲民主「親密なら会議室で議論できる」と中学校レベルの話
https://www.sankei.com/politics/news/180419/plt1804190004-n1.html

 知人の月刊誌編集者が、筆者にこう予言してみせた。
 「テレビのワイドショーなどは今後、『こんなときに、トランプ氏とゴルフなんてやっている場合か』と一斉に騒ぐことでしょう」

 月刊「Hanada」の花田でしょうか?。しかし「テレビワイドショーが安倍非難するだろう」とぼやくとは彼らも「安倍の終わりが近づいてること」を自覚してるようです。

 すると、狙い澄ましたかのように同日の参院外交防衛委員会で、立憲民主党福山哲郎*46幹事長がこの件を取り上げ、河野太郎外相に「ゴルフを了とするのか」と迫っていた。
 河野氏は「ゴルフをやっているときは、極めて親密に長い時間を共有できるわけだし、その最中にさまざまな話し合いができる」と説明したが、福山氏は納得せずにこう言っていた。
 「親密な関係なら会議室でも(話し合いは)できる。なぜゴルフなのか少し理解しかねる」
 福山氏は同日の記者会見でもこの件に言及し、「会議室の中でお茶を飲みながらでも真剣な議論はできると思う。ゴルフはさすがにこの状況で国民の理解は得られないのではないか」

 「ゴルフなんてパフォーマンスは一回で十分だろう、毎回ゴルフって、会議室できちんと議論してるのか」て話ですね。


■【自民党総裁選】小泉純一郎*47元首相、安倍政権「人心一新のとき」? 会食の山崎拓*48元副総裁が「一致」と説明も本人は否定
https://www.sankei.com/politics/news/180419/plt1804190007-n1.html

 山崎氏は記者団に対し、佐川宣寿前国税庁長官財務省福田淳一事務次官更迭といった財務省関連の不祥事に触れ「佐川さんでトカゲの尻尾切り。福田さんでトカゲの胴体切り。当然トカゲのシャッポ(頭)も切らなきゃいかん」と述べ、麻生太郎財務相の交代を主張した。

 山崎氏もずいぶん踏み込んでますね。ただ安倍に麻生が切れるかどうか。


■【産経抄】4月19日
https://www.sankei.com/column/news/180419/clm1804190003-n1.html

 50歳の息子の不始末に一番心を痛めているのは母親であろう。それでも取材拒否することなく、テレビのワイドショーのインタビューに答えていた。

 いやいや取材拒否していいと思いますね。未成年じゃないんだし、母親に取材する必要はどこにもありません。


■【財務次官更迭】遅きに失した更迭 安倍晋三首相の意向反し…政権に打撃(酒井充)
https://www.sankei.com/politics/news/180419/plt1804190010-n1.html
 産経らしいデマ記事です。まず第一に辞表提出を普通は更迭とは言いません。更迭なんて言ってるのは産経だけでしょう。
 麻生が人事権を発動して福田次官をクビにすることを更迭というのであり今回そんなことはありませんでした。
 第二に「安倍の意向に反し」てデマも大概にしてほしいですね。安倍が「福田を更迭しろ」といえば麻生もとっくに更迭していたでしょう。つまりはああした財務省の態度は何ら安倍の意向に反してない。安倍が積極的に福田をかばう気だったかはともかく、「福田をかばう気満々の麻生や財務官僚」に対して何の批判もせずそうした態度を容認したのは事実です。

 首相は週刊新潮が12日に福田氏のセクハラ疑惑を報じたことを受け、辞任は不可避とにらんでいた。

 だったらなんで麻生に「福田をクビにしろ」といわないのか。「クビにしてほしいんだけどなあ、いや麻生さんが責任問題が発生するから嫌だつうなら、麻生さんに任せるけど、俺にとばっちりが来ないようにしてほしい」レベルだったに過ぎないんじゃないのか。

 首相は「早く辞めてもらうしかない」と周囲に漏らし、菅義偉官房長官とともに15日の段階で福田氏更迭を決断。福田氏自身が16日にも辞表を出すことが望ましいとの考えを示し、菅氏が麻生太郎副総理兼財務相を説得したが、麻生氏は同意しなかった。

 仮にそうだとしても「麻生を更迭する」とか「この件は総理の俺のリーダーシップで解決するから財務省は俺や菅官房長官に報告してからでない限り、動くな。この件に限っては麻生財務相は最終決断者じゃない、と命じる」とか何らかの手は打てたはずです。
 結局「福田擁護の責任」を問われたときに備えて、安倍にとって「責任追及の世論がやまない」最悪の場合、「全て麻生財務相が悪い、総理や官房長官は悪くない」で麻生を切り捨てることに産経や安倍がしただけじゃないか。

 折しも公文書をめぐる不祥事などで、安定していた安倍内閣の支持率は30〜40%台に落ち込み、最近は不支持率が上回っている。福田氏が地位に恋々としているように映り*49、結果的に「反安倍」勢力に加担する動きとなった。

 やれやれですね。建前の世界ですら産経は「あるべき公務員倫理」「女性の人権」といった話をする気はないようです。どんだけ無神経なのか。


■【財務次官セクハラ疑惑】テレビ朝日女性記者の上司 自社での報道「難しい」 過去にも取材データ提供問題化
https://www.sankei.com/affairs/news/180419/afr1804190006-n1.html
 産経らしいいいがかりですが今回は「セクハラから身を守るため&テレ朝上層部がもみ消そうとしたので内部告発」という意味で、一般的な「隠し撮り&外部への情報提供」とは話が違いますし、「隠し撮りガー」というならテレ朝女子社員の主張を認めること、つまり「セクハラは事実だった」ということになり、「隠し撮りガー」攻撃は安倍をかばいたい産経にとって、とてもプラスとはいえないでしょう。


■【財務次官セクハラ疑惑】テレビ朝日女性記者が週刊誌に情報 会見開き「報道機関として不適切」
https://www.sankei.com/affairs/news/180419/afr1804190002-n1.html

 一方、取材活動で得た情報を第三者*50に渡したことについては、「報道機関として不適切な行為であり、当社として遺憾に思っている」とした。

 何でそういう余計なこと言いますかねえ。
 「彼女が週刊新潮に情報を渡したのは、当時の上司が彼女の告発を握りつぶしたからで新潮のような報道ができなかったことを遺憾に思ってる」つうならともかく、「手前らが握りつぶすから外に出したんじゃないか!。外に出して何が悪いんだ!」ですよねえ。しかも外に出した先は同じマスコミの訳ですし。彼女が外に出さないで福田のセクハラが続いていた方がいいとでも言うのか。
 まさか彼女の行為を評価する人間だって何でもかんでも外に出していいとは思ってないし、彼女だって何でもかんでも外に出す気はないでしょうよ。「記者会見に踏み切ったことそれ自体は評価します」が会見内容の一部に問題がありすぎですね。


■【財務次官セクハラ疑惑】「被害者はテレビ朝日の女性記者」報道ステーションで明かす
https://www.sankei.com/affairs/news/180418/afr1804180036-n1.html
アエラ『テレ朝の女性記者がセクハラ被害 新潮に情報提供 嘘バレた福田事務次官に「#MeToo」続々』
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180418-00000088-sasahi-pol

https://www.sankei.com/affairs/news/180418/afr1804180036-n1.html
 番組ではキャスターの富川悠太アナウンサーが「福田次官を取材した女性記者がセクハラの被害を受けていたことが明らかになりました」とした上で、「この社員が取材での次官とのやりとりを録音していまして、次官のセクハラ発言が確認されました」と説明した。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180418-00000088-sasahi-pol
 テレビ朝日は19日午前0時から緊急の会見を開き、女性記者が財務省福田淳一事務次官から「セクハラ被害を受け、週刊新潮に情報提供をしていた」と発表した。
 当初、この女性記者は上司に相談したが、上層部が対応を取らず、「セクハラについて事実を曖昧にしてはいけないという思い」で週刊新潮に情報提供をしたことも明らかにした。
 会見した篠塚浩取締役報道局長は「セクハラに対する意識が低かったと言う批判は、甘んじて受けなければいけない。情報が共有されていなかった」「新潮社から録音をくれと言われ、本人は迷ったけれど提供した」「今月4日の分の録音を一部、渡した。新潮が公表した音声は4日の録音のものと一致している」「謝礼はもらっていない」などと説明した。
(中略)
 テレビ朝日の篠塚報道局長は「財務省への抗議はできるだけ速やかに行いたい」と言及した。
 浅はかな真っ赤な嘘が次々とバレた福田次官。
(中略)
 その「セクハラ」ぶりはかねてから知られるところだった。
 ある女性記者は「週刊新潮の話は、本当だと思います」と自身の体験を明かした。3、4年前、福田氏から携帯に直接電話で誘われ、指定されたバーに行った。先に着いていた福田氏はカウンター席に座り、ロックのウイスキーなどを何杯もおかわりし、酔った様子だったという。
「当時、財務省で懸案の話で質問すると、『今日はこのあとキミの家にいってゆっくり話をするんじゃないの』『そう思って僕のところに来たんだろう』と言われました。前に、福田さんには気をつけろみたいな話を聞いたことがあったのですが、こういうことかと思いました。それでも仕事の話を聞くのですが『そのジャケット、似合っているよ。脱がせたいな』と言われて……。『福田さん、酔っぱらいすぎですよ』とかごまかして、なんとか店を飛び出して帰りました」
 記者クラブに加盟していない別の女性記者Bさんも、福田氏に誘われて酒を飲みながら話していると「そのスカート、色っぽくていいね」「スカートの中はどう?」などと言われ手を握られたと訴える。
「思わず体がかたまって、振り払おうとすると、さらにきつく握られて、抱きつこうとして体をよせてきました。福田さんを押し返して『そんなつもりありません』ときつく言うと、『オレとサシで飲める、話聞けるチャンス、まずないよ。仲良くしようよ』と完全にセクハラモードで、帰りのタクシーにも一緒に乗り込もうと押し問答になり、本当に困りました」
 セクシャル・ハラスメントに詳しい板倉由実弁護士はこう話す。
「相手がどんな職業であれ、どんな場所であれ、普通はためらって言えないような言葉だと思います。例え、相手がホステスさんだとしてもです。あの言葉自体、そしてその後の弁解の中に彼の女性観が表れている。『仲間内での会話で……』という部分も、財務省がそういう文化の組織なのだろうということがよくわかります。調査をきちんと進める気がないのだろうなというインパクトは与えます」
 疑惑を報じた新潮社を名誉毀損で提訴するとした福田氏の対応については、「典型的な反応」と指摘する。
「社会的な地位が高い人ほど、表の顔と違う面を暴かれることに抵抗を示し、反訴提起をしたり、弁護士に懲戒請求してきたりすることがあります。原告が女性一人の場合などは特に、本当に恐ろしく感じて主張を取り下げてしまいます。意図的かはわかりませんが、『黙ってろ』という暗黙のプレッシャーみたいなもの。彼女を孤立させず、不利益を被らせないようメディアが業界をあげて守らなければいけないでしょう」

 まさか当人の了承なしでこうした事実を明かしたあげく「支援もしません」なんてバカなことはしないでしょうからテレ朝も「女性記者と共に戦うこと」で腹をくくったんですかね?。そうなるにおいては女性記者とその支援者の働きかけがテレ朝にあったのかもしれない。過去の経緯(福田次官を恐れて内部でもみ消したらしいので新潮に話が持ち込まれた)や今回の記者会見の経緯(当初テレ朝は消極的だったのを女性記者の働きかけで変わった?)はともかく、「こうした記者会見に至ったこと」についてはテレ朝を評価したいと思います。
 当然ながらこの女性記者とテレ朝を社会が支援していくべきことは当然です。まあ野党は彼女を支援するでしょうが、「名乗り出てほしい」とほざいてた麻生とそのお仲間連中(与党の議員など)がどういう態度をとるか。
 あるいは事実無根と強弁していた次官がどういう態度をとるか。
 なお、マスコミ報道によれば「複数の女性記者」なので他にもいるかもしれません。アエラでも「匿名とはいえ」いろいろな告発が出始めてるわけです。
 まあ、これで福田も完全に終わりでしょうね。安倍や麻生同様「人格上、その地位にあるべきでないものが失脚した」わけです。
 そして福田をかばった麻生への批判も強まるでしょう。


■【財務次官セクハラ疑惑】与党「判断遅すぎ」 法案審議促進狙うも野党は引き続き麻生太郎氏追及
http://www.sankei.com/politics/news/180418/plt1804180046-n1.html

 女性記者へのセクハラ疑惑を報じられた財務省福田淳一事務次官が更迭されたことに対し、与党からは「判断が遅すぎた」(公明党幹部)との声が広がった。

 いやいや少なくとも形式上は「本人が辞表提出」ですから、何ら「更迭ではない」んですが。
 「更迭(麻生が首切り)」という形をとれなかったこと自体が批判されてるわけです。
 しかし「判断が遅すぎた」て公明党はどんだけ他人事なのか。
「手前ら野党みたいに、『福田さんには辞めてほしい』『本人が辞めないなら麻生さんが処分すべきだ』といったのかよ!」
「安倍や麻生が怖くて言えなかったんじゃねえか!」
「与党・公明党の山口代表が『福田更迭』を強く主張してればとっくの昔に更迭されてた」ですよねえ。全く恥さらしな政党です。よくもまあ創価学会員もこんな政党を支持できるもんです。

 与党は、安倍晋三首相が求めていた辞任を福田氏が早期に決断しなかったばかりか、財務省の顧問弁護士を被害女性の申告窓口とするなど「世論の反発を次々買う財務省のずれた対応」(自民党幹部)に怒りを募らせていた。

 おいおいですね。安倍や麻生が更迭してれば済む話で「辞表を出さない福田が悪い」てどんだけずれてるのか。「手前ら自民党は自分が被害者だと思ってるのか、ふざけんな!」て話です。
 しかも「世論の反発ってなんだ!。世論が反発しなきゃ問題ないのか!。お前らにとって被害者女性の気持ちはどうなってるんだ!。さすが慰安婦セカンドレイプして恥じない男を首相として支えるだけのことはあるな」と皮肉を言いたくなります。
 つうかおそらく海外では、この件は、慰安婦問題とか過去の様々な「性暴力問題」とセットで「性犯罪に甘い異常な国ニッポン」みたいな冷たい扱いでしょう。

 二階氏と公明党井上義久*51幹事長は18日午前の会談で、福田氏がさらに説明責任を果たすよう求める考えで一致。
 財務省にはセクハラ疑惑の調査について被害女性に配慮した対応を求めることも申し合わせ、圧力を強めていた。

 財務省も麻生の了解なしにあんなことはしないでしょう。仮に「麻生の了解なしでやっていた」としてもそれは「麻生がカカシも同然で財務大臣の職責を果たしてない」ということですから、どっちにしろ麻生の責任は免れません。二階氏や井上氏は財務省の対応を批判するなら、麻生に「財務相引責辞任を求め」、麻生がそれに応じないなら安倍に「麻生の大臣更迭」を求めるべきでしょう。そうすれば野党の麻生攻撃をかわすこともできる(もちろん皮肉のつもり)。まあ彼らにそれができるとは全く思いませんが。

 与党は福田氏更迭を区切りとして重要法案の審議に乗り出したい構え

 記事がクソすぎるとしか言い様がありませんね。
 産経にとって「女性の人権」とか「官僚倫理」とかはどうでもいいのか。問題は「女性の人権」とか「官僚倫理」とか言う意味ではもちろん何一つ解決していません。


■【財務次官セクハラ疑惑】福田淳一財務事務次官 報道陣とのやり取り詳報(2)「森友問題」の疑惑については「あらゆることに責任」 告発した女性の気持ち「分かりません」
http://www.sankei.com/affairs/news/180418/afr1804180031-n1.html

セクハラに対する認識が甘いのでは
 「今回、何でしたっけ、『言葉遊び』のところが結構、あの、ご批判を受けた。なるほど、その、今の時代というのはそういう感じなのかなと」

 「今の時代は」って、昨今、セクハラに対する認識が昔に比べ、より厳しくなってるのは事実でしょうが、あの発言はそういうレベルではないでしょう。

普通の人は自分の声が分かると思いますが
 「私は子供のころから、自分のテープレコーダーで自分の声を聞くということはしたことがないので、よく分からないので、そうなんですか?」
国会でご答弁もされたし、月曜もテレビの前でコメントされていたが
「あのテープを聴いたときは、『ああ、これは俺の声なのかな』と思いました。」

 いやー、実に苦しい言い訳ですね。記者が指摘するように「テレビ取材での自分のコメント」などを視聴したことなどいくらでもあるでしょうにね。


■【財務次官セクハラ疑惑】福田淳一財務事務次官 報道陣とのやり取り詳報(1)「あんな発言をしたことはありません」「会話のすべてを順番に録っている風にもみえません」
http://www.sankei.com/affairs/news/180418/afr1804180027-n1.html

 私のことでご迷惑をかけたすべての関係者の皆様におわびを申し上げたいと思います。

といってもご本人「無実だ」と強弁してますので、その中には「セクハラ被害者」はもちろん入らないわけです。全てとは「自民党公明党の国会議員&財務省の部下」、その程度でしょう。

 一部週刊誌で報じられたセクハラ疑惑の音声は福田次官ご自身のものとお認めになられますか
 「自分の声というものは自分の体を通じて聞くんで、私はずっと録音された声が自分のものかどうかはよく分からないんで、そういう風に申し上げました。」

 「そういう問題じゃねえだろ!」て話ですね。
 「そういう発言をした記憶があるかないか」て話なんですが。

次官のコメントを見ると、接客業の女性という風にとれますが、そうお考えですか
 「分からないから。」

 当初は「接客業の女性」云々と強弁していましたが「どこの店だ!」「ソープランドとかイメクラとかそういう系統の店ならともかく、女性の接客する店(例:キャバクラ)でもあんなん普通アウトだろ!」つう批判の前に発言がぐらぐらです。


■【財務次官セクハラ疑惑】立憲民主・辻元清美*52国対委員長「次は麻生太郎財務相任命責任が問われる」
http://www.sankei.com/politics/news/180418/plt1804180036-n1.html
■【財務次官セクハラ疑惑】共産・小池晃*53書記局長「麻生財務相の辞任も求めていく」
http://www.sankei.com/politics/news/180418/plt1804180038-n1.html
■【財務次官セクハラ疑惑】希望・玉木雄一郎代表「麻生財務相もアウトだ! 安倍首相の責任も」
http://www.sankei.com/politics/news/180418/plt1804180039-n1.html
 ご指摘の通りであり「次官は未だ無実を主張しており」、次官が辞めたからいいという問題ではありません。
 まあ、あえて言えば、辻元氏、玉木氏がいう「任命責任」よりも、小池氏が指摘する「かばった責任」の方が重大でしょう。
 「こんな事実を知らなかったから任命責任などない」と仮にいえるとしても「疑惑が発覚してもろくに調査も処分もしようとしなかった態度」は正当化できるもんではありません。


■【財務次官セクハラ疑惑】自民・二階俊博*54幹事長、次官更迭は「政権運営に迷惑をかけてはいけないとの思い」
https://www.sankei.com/politics/news/180418/plt1804180037-n1.html
 おいおいですね。そんなことよりすぐに次官を処分しなかったことについて被害者にわびたらどうなのか。


■【財務次官セクハラ疑惑】「名乗り出た場合、本人に不利益が生じる二次被害につながる懸念が消えない」記者クラブ抗議文全文
http://www.sankei.com/economy/news/180418/ecn1804180026-n1.html
 当然すぎるほど当然の抗議文ですね。記者クラブからもこうした批判が出たことが福田辞任の背景かもしれません。


■【財務次官セクハラ疑惑】福田淳一財務事務次官辞任へ
http://www.sankei.com/politics/news/180418/plt1804180026-n1.html
 最終的には引責辞任するor更迭されるにせよしばらく醜態をさらすのかと思っていたので意外と早い辞任ですね。
 自民党公明党からも批判が出たからか、はたまた週刊新潮の続報を恐れたか、被害者が名乗り出て民事や刑事で訴訟する可能性が出てきたからか、いずれにせよセクハラ次官の辞任はいいことです。
 しかし彼は未だに無実を訴えてるし、だからこそ麻生も彼をかばった非を認めない。彼の犯罪とそれを当初かばおうとした麻生の無責任を今後も徹底追及することが必要でしょう。


■【主張】次官のセクハラ 財務省は醜聞の擁護者か
http://www.sankei.com/column/news/180418/clm1804180001-n1.html
 さすがに産経も批判を始めましたが「財務省」としか書かないあたりが所詮産経です。
 「安倍*55首相」「自民党公明党」どころか「麻生*56財務相」とも書けないわけです。
 官僚の上には政治家がいる以上、「全て官僚が悪い」ですまないんですけどね。ましてや、野党などから「財務省の対応」に対して「セクハラ被害者に名乗り出ろとはふざけてる」という批判が出ても安倍や麻生は「財務省の対応」を黙認してるわけですからね。
 佐川答弁については安倍から「強気でいけ」というとんでもないメモがでていたという報道がありましたが、今回も安倍や麻生から「強気でいけ」というとんでもない指示が出てるのかもしれません。

 橋本聖子自民党参院議員会長は「国民の感覚とずれている」と語った。野田聖子*57女性活躍担当相は「被害者の立場に立てば高いハードルだ」と述べ、麻生氏らに慎重な対応を求めた。公明党山口那津男代表も「財務省は誠実に説明責任を尽くしてもらいたい」と注文をつけた。

 「安倍や麻生を露骨に批判しない」など野党に比べればぬるいとはいえ自民、公明からも批判が出ているのに無視する安倍も麻生も異常としか言い様がないでしょう。

 渡米前の安倍晋三首相は公文書管理など一連の問題とともに「行政のトップである私自身が一つ一つの問題について責任をもって全容を解明し、うみを出し切っていく決意だ」と述べた。

 「だから安倍様は悪くない、財務官僚が悪い」と言い出す産経です。なんとも酷い強弁です。

*1:著書『一目でわかる小選挙区比例代表並立制』(1993年、労働旬報社)、『保守政治リストラ戦略』(1995年、新日本出版社)、『徹底検証 政治改革神話』(1997年、労働旬報社)、『政党政治労働組合運動』(1998年、御茶の水書房)、『戦後政治の実像:舞台裏で何が決められたのか』(2003年、小学館)、『この目で見てきた世界のレイバー・アーカイヴス』(2004年、法律文化社)、『活憲』(2005年、山吹書店)、『「戦後革新勢力」の源流:占領前期政治・社会運動史論1945〜1948』(編著、2007年、大月書店)、『労働政策』(2008年、日本経済評論社)、『労働再規制』(2008年、ちくま新書)、『「戦後革新勢力」の奔流:占領後期政治・社会運動史論1948〜1950』(編著、2011年、大月書店)、『テレビはなぜおかしくなったのか』(共著、2013年、高文研)、『日本の雇用が危ない:安倍政権「労働規制緩和」批判』(共著、2014年、旬報社)、『対決 安倍政権:暴走阻止のために』(2015年、学習の友社)、『活路は共闘にあり:社会運動の力と「勝利の方程式」』(2017年、学習の友社)、『打倒 安倍政権:9条改憲阻止のために』(2018年、学習の友社)など

*2:福田の辞表提出による辞任は処分ではありません。

*3:著書『戦略としての家族:近代日本の国民国家形成と女性』(1996年、新曜社)、『実践するフェミニズム』(2001年、岩波書店)、『ジェンダー家族を超えて:近現代の生/性の政治とフェミニズム』(2006年、新曜社)、『部長、その恋愛はセクハラです!』(2013年、集英社新書

*4:著書『ジャーナリズムの行方』(2011年、三省堂)、『言論の自由:拡大するメディアと縮むジャーナリズム』(2012年、ミネルヴァ書房)、『3・11とメディア:徹底検証 新聞・テレビ・WEBは何をどう伝えたか』(2013年、トランスビュー)、『放送法と権力』、『見張塔からずっと:政権とメディアの8年』(2016年、田畑書店)

*5:著書『情報操作のトリック:その歴史と方法』(1994年、講談社現代新書)、『イラク戦争と情報操作』(2004年、宝島社新書)、『北朝鮮報道:情報操作を見抜く』(2004年、光文社新書)、『2大政党制は何をもたらすか』(2006年、ソフトバンク新書)など

*6:著書『メディアとテロリズム』(2009年、新潮新書)、『テロとインテリジェンス:覇権国家アメリカのジレンマ』(2010年、慶應義塾大学出版会)など

*7:なお、福田のツイッターにはこうした話は出てきません。可能性としては1)産経のコメント捏造、2)なぜかツイッターではそうした発言を福田がしない、のどちらかでしょう。過去にコメント捏造の前科がある産経だと1)の可能性が否定できないのがなんともかんともですが、まあ、福田の抗議がなければ2)でしょう。そして2)ならば「産経相手には放言できても、炎上が怖くてツイートはできない」つう情けない話なのでしょう。

*8:福田辞任後、テレ朝女性記者登場後ははもはや疑惑とはいえないと産経も思ってるのか、「問題」に変わっています。

*9:小渕内閣総務庁長官、福田内閣農水相など歴任

*10:菅内閣厚労副大臣などを経て民進党代表

*11:何度もしつこく書きますが辞表の提出は更迭とは言いません。

*12:橋本内閣労働相、森内閣国家公安委員長、第1次安倍内閣文科相自民党幹事長(福田総裁時代)、福田内閣財務相衆院議長など歴任

*13:第1次安倍内閣官房長官、第3次安倍内閣厚労相を歴任

*14:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相。

*15:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*16:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*17:海部内閣で科学技術庁長官

*18:社民党政策審議会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣菅内閣首相補佐官(災害ボランティア担当)、民主党政調副会長、幹事長代理、役員室長、民進党幹事長代行、立憲民主党政調会長を経て立憲民主党国対委員長

*19:野田内閣で法相

*20:著書『対馬が危ない:対馬を席巻する韓国資本』(2009年、産経新聞出版)、『爆買いされる日本の領土』(2017年、角川新書)など

*21:小泉内閣文科相麻生内閣国交相を歴任

*22:福田内閣環境庁長官、竹下内閣運輸相、都知事、維新の会共同代表、次世代の党最高顧問を歴任

*23:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣防衛相を歴任。

*24:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣通産相などを経て首相

*25:西園寺、桂、大隈内閣外相を経て首相

*26:桂、大隈内閣蔵相、加藤高明内閣内務相を経て首相

*27:加藤高明内閣蔵相、若槻内閣内務相を経て首相

*28:原、山本内閣陸軍大臣を経て首相

*29:大隈内閣文相、山本内閣文相兼逓信相、加藤高明内閣逓信相を経て首相。515事件で暗殺される。

*30:西園寺、桂、山本内閣海軍大臣朝鮮総督、首相、内大臣を歴任。内大臣在任中に226事件で暗殺される。

*31:関東憲兵隊司令官、関東軍参謀長、陸軍次官、近衛内閣陸軍大臣を経て首相。戦後、東京裁判で死刑判決。

*32:岸内閣農林相、自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣外相、蔵相、田中内閣蔵相、三木内閣副総理・経済企画庁長官などを経て首相

*33:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*34:著書『草原と馬とモンゴル人』(2001年、NHKブックス)、『モンゴル草原の文人たち:手写本が語る民族誌』(2005年、平凡社)、『チンギス・ハーン祭祀』(2005年、風響社)『墓標なき草原(上)(下):内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2009年、岩波書店)、『続・墓標なき草原:内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2011年、岩波書店)、『中国とモンゴルのはざまで:ウラーンフーの実らなかった民族自決の夢』(2013年、岩波現代全書)、『植民地としてのモンゴル:中国の官制ナショナリズムと革命思想』(2013年、勉誠出版)、『ジェノサイドと文化大革命内モンゴルの民族問題』(2014年、勉誠出版)、『モンゴルとイスラーム的中国』(2014年、文春学藝ライブラリー)、『チベットに舞う日本刀:モンゴル騎兵の現代史』(2014年、文藝春秋)、『狂暴国家中国の正体』(2014年、扶桑社新書)、『日本陸軍とモンゴル:興安軍官学校の知られざる戦い』(2015年、中公新書)、『モンゴル人の民族自決と「対日協力」:いまなお続く中国文化大革命』(2016年、集広舎)、『「中国」という神話:習近平「偉大なる中華民族」のウソ』(2018年、文春新書)など

*35:ケネディ大統領の弟。ケネディ、ジョンソン政権で司法長官

*36:1963年には「黒人差別撤廃を求めるいわゆるワシントン大行進」「ケネディ米国大統領暗殺」などがありました(ウィキペディア「1963年」参照)。

*37:原子力空母エンタープライズ佐世保母港化反対」と書かないあたりが事実に楊らしい。「原子力空母」「母港化」が重要なわけです。

*38:抑え込まれたという楊の表現だと実施されなかったみたいですが、いわゆる「明治百年祭」は一応実施はされました。

*39:鳩山内閣経済企画庁長官、岸内閣通産相科学技術庁長官など歴任

*40:ただアレも米国がロンノルクーデター仕掛けてカンボジア内政を混乱させたという側面があるので中国だけの責任じゃないですが。

*41:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*42:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相、自民党幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*43:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相などを経て首相

*44:小泉内閣経産大臣政務官、第二次安倍内閣総務大臣政務官など歴任

*45:小泉内閣防災担当相、麻生内閣官房副長官を歴任

*46:鳩山内閣外務副大臣菅内閣官房副長官民主党政調会長(海江田代表時代)などを経て立憲民主党幹事長

*47:宮澤内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*48:宇野内閣防衛庁長官、宮澤内閣建設相、自民党国対委員長(河野総裁時代)、政調会長(橋本総裁時代)、幹事長、副総裁(小泉総裁時代)を歴任

*49:「映り」ではなく「地位への固執」以外の何物でもないでしょう

*50:週刊新潮のこと

*51:公明党政調会長、副代表などを経て幹事長

*52:社民党政策審議会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣菅内閣首相補佐官(災害ボランティア担当)、民主党政調副会長、幹事長代理、役員室長、民進党幹事長代行、立憲民主党政調会長などを経て、立憲民主党国対委員長

*53:共産党政策委員長、副委員長を経て書記局長

*54:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を経て幹事長

*55:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官などを経て首相

*56:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相。現在、第二〜四次安倍内閣副総理・財務相

*57:小渕内閣郵政相、福田、麻生内閣消費者問題等担当相、自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)などを経て第四次安倍内閣総務相(女性活躍担当相兼務)