「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」を笑おう(2019年1/30分:黒坂真の巻)

黒坂真
 日本共産党と左翼人士*1の依拠する平和理論は、米帝国主義こそ戦争を起こす根源論です。憲法9条を守り、日米安保廃棄、自衛隊解散*2をすれば日本侵攻を策す国はない論。

 こういうのを「わら人形叩き(要するに言いがかり)」といいます。「米国のアフガン戦争、イラク戦争には反対だ」などと言っても、誰も「米国以外は皆平和愛好国家だ」なんて言ってない。日本共産党は以前から「米国以外の軍事行動(旧ソ連のアフガン侵攻など)」を批判してるのだからそんな立場の訳がない。
 「憲法九条堅持、日米安保廃棄で平和路線を歩む」と主張してもそれは「日本侵攻を策す国はない」つう話ではない。まあ、黒坂の言いがかりはどうでもいいとして現実問題「日本侵攻を策す国はない」でしょうが。日本侵攻にはデメリットが大きすぎるからです。戦争するには「違法な戦争ではないと主張するそれなりの大義名分(たとえこじつけでも)*3」と「戦争による利益」が必要です。だからこそいかに「隣国であるネパールやブータンの軍事力が中国より劣る」からと言って、中国はそうした国に攻め込んだりはしません。攻め込んでも「欧米の経済制裁」が予想されるだけで大して利益になどならないからです。
 クリミア併合で欧米の批判をあびるロシアだって「クリミア併合」以外では侵略的軍事行動などしていません(アサド政権支援は是非はともかく「海外での軍事行動」とはいえても侵略とは言えないでしょう)。そして、中国にせよロシアにせよ、日本侵攻どころか「日本企業や日本人観光客を自国に呼び込んで利益を得よう」としているわけです。

黒坂真
 吉良よし子議員。日本共産党国会議員は、拉致された日本人をどうやって救出するかについて、国会で質問をすることはできないのでしょうか。この問題を徹底調査し、橋本敦議員の質問を準備した兵本達吉氏は除名。北朝鮮の人権抑圧を強く批判した萩原遼氏は不破氏の逆鱗にふれ、除籍。

 もちろん共産党以外の野党議員(立憲民主、国民民主、社民、自由など)が質問したっていいし、与党の自民、公明議員が質問したっていいし、そもそも「誰も質問しなくても安倍が国民や拉致被害者家族に拉致解決の方針を説明したっていい」わけです。しかし「共産党ガー」と言い出す黒坂が単にげすな嫌がらせでこういうツイートしてることは明白であり、だからこそ吉良氏もこいつの相手などしません。そもそも質問したところで「日朝交渉をしているが、デリケートな問題なので詳細なコメントは控えたい(安倍や河野)」レベルで終わるであろう話では共産党も他の野党も質問する気にはならないでしょう。黒坂は印象操作(ネガキャン)したいようですが「共産党北朝鮮に甘いわけでも何でもない」。大体未だに朝鮮労働党との党関係は断絶したままですし。
 兵本が除名されたのは「公安との不適切な関係」だし、萩原の除名は「日朝平壌宣言など破棄すべきだ、そう主張しない党執行部は北朝鮮に甘い」と非常識な党攻撃をしたからです。黒坂が印象操作したがる様な話では全くない。まあ本当は黒坂だってそんなことはわかってるでしょうが。自民党ですら「一部ウヨ議員はともかく党の方針としては」破棄を主張しないのに萩原は全く非常識です。

黒坂真
‏ 増子典男さん。日本共産党は、高度成長の頃のように賃金を毎年、10%から20%上げろと要求するのですか。

 まあ想像がつくかもしれませんが、増子氏が「今の景気は高度経済成長期のいざなぎ景気の期間を抜いたと安倍政権が自慢してるが、期間が長いだけで全然、サラリーマンの賃金が上がってない。いざなぎを超えたと自慢するのはおかしい」とツイートしたらこの黒坂ツイートです(なお、こうした「今の景気はいざなぎや1980年代バブル景気に比べたら全然賃金が上がってない、自慢する安倍内閣はおかしい」なんてのは共産党以外の野党ももちろん指摘しています)。ここまで酷い詭弁を吐いてまで「自称経済学者(大阪経済大教授)」が安倍の「経済政策」を擁護しないといけないのか。
 自称経済学者なら「現状の経済でいいのか」つう批判的認識があってしかるべきでしょうにねえ。「前から分かってること」ですが、黒坂は「ただの安倍信者の右翼活動家」でしかないわけです。正直、黒坂はこんなことなら「経済学部」ではなくて「文学部の教授」にでもなった方が良かったんじゃないか。
 つうか今が民主党政権なら黒坂は「全然賃金が上がってない、失政だ」というのでしょう。いつもながらでたらめな野郎です。

*1:黒坂の言う左翼人士が共産党以外ではどこ(団体)、誰(個人)なのか気になるところです。

*2:自衛隊解散論」はそれを主張する共産党においてすらこれは「野党共闘により安倍を打倒することが急務の課題である現在、自衛隊解散は当面の課題ではない」「まずは憲法九条擁護(改憲反対)、日米安保廃棄、自衛隊軍縮。それらが実現しないうちに解散など主張しても実現可能性はなく、意味がない」という立場ですので黒坂の主張は言いがかりでしかありません。

*3:日露戦争の時代などと違い、今は「戦争で勝って権益を拡大して何が悪い」などと公然と言える時代ではありません。「戦争は原則違法、悪で不可(例外的に必要悪として合法扱いし容認)」であり米国にせよ旧ソ連にせよ自らの戦争について「悪ではない、違法ではない」という主張を一応するわけです。