今日の韓国・北朝鮮ニュース(2019年3/26分)

【点描・永田町】拉致解決に動けぬ安倍首相の事情:時事ドットコム
 興味がある方はリンク先を読めばいいですが、書いてあることは単純です。
 横田奥さんの「めぐみが生きて帰ってこない限り意味がない」などの「家族会の無茶苦茶な主張=全員即時帰国」なんぞに安倍が調子をあわせてしまったが故に「全員即時帰国」などという「どう考えてもありそうにない話、実行できそうにない話(正直めぐみさんなど北朝鮮が死亡発表した人々はは死んでる可能性が高いでしょう)」が「最終着地点」になってしまい安倍は身動きとれなくなったという話です。
 本気で動こうと思うのなら和田春樹氏も言っていますが「一部帰国でもいい」「段階的帰国でもいい」「死亡発表もとりあえず認める」つう方向性しかないでしょう。しかしその方向性を安倍は「家族会や救う会と一緒に否定してしまった」以上、安倍が「蓮池透さんのように転向しない限り」安倍は動けません。そして安倍は「家族会や救う会の反発」「野党やマスコミの批判」などが怖くてそうできないわけです。そもそも拉致なんか今や完全に風化しています。下手に手を出すより放置した方がいいと安倍が思うのは自然です。それでも家族会も救う会も「安倍はなぜ動かないんだ!」とは非難しないわけですから。


■ツイートいろいろ

■yongsuk_h
 うんざりする。
 国会の答弁で高校無償化制度からの朝鮮学校除外は差別だと議員が質問の中で発言したら文科省の人が、差別はしてないという旨の答弁をする。
 吐き気がする。
 国家が制度的に差別を正当化する。それによって個人による差別やヘイトスピーチにお墨付きを与えている。
■615-hyeon
‏ 国会でそういう質問をした議員がいたのですか?
■yongsuk_h
 はい。最近です。3月19日参議院で神本議員の質問です。

 黒坂のバカが「朝鮮学校無償化除外は当然だ」などという無礼なリツイートをしていたのでこのツイートに気づきました。
 神本議員(民進党立憲民主党)の質問は無償化除外批判派として「もちろん評価はします」が彼女は「野田内閣文科大臣政務官」ですからねえ(ウィキペディア「神本美恵子」参照)。民主党内閣(鳩山、菅、野田内閣)において、すでに「無償化から除外されていた*1」わけで当然ながら「あんた大臣政務官時代に何してたんだ!。」あるいは「あんたの所属する立民党の代表である枝野も菅内閣官房長官、野田内閣経産相として無償化除外に加担してたろ!」て話です。
 まあ、神本氏をあまりくそみそにつるし上げてももちろん全く建設的ではない。

「アイたちの学校」が参院議員会館で上映 - 日刊イオ
 上映会が開かれた19日、参議院の文教科学委員会が開かれ、この場で立憲民主党の神本美恵子議員が高校無償化制度からの朝鮮学校除外問題について質問を行った。上映会に出席した田中宏*2一橋大学名誉教授らによると、第二次安倍政権発足以降、国会でこの問題に関する質問が行われたのは今回が初めて*3だという。

だそうですから、むしろ質問してくれたことはもちろんありがたいですが、とはいえ、「首相退任後の鳩山氏の米軍基地辺野古移転批判」に対する「あんた首相当時は、基地問題の責任者の一人だろ!。今頃そんなこと言うなら何で首相時代に、辺野古移設に反対する福島少子化等担当相(社民党党首)を大臣から更迭したんだよ!」的な「だーかーら、あんた当時、文科大臣政務官で、無償化除外の責任者の一人だろ」「少なくとも前川喜平氏レベル(事務次官になりたいという保身で無法に加担したことを恥じている)に『保身から文科大臣政務官当時の私は、首相や文科相に屈服してました』と謝罪する気はあるのかよ?」「除外主張するウヨは、『神本だって大臣政務官時代に除外容認したろ』と絶対そこ突っ込むけど、それに対する対応は考えてるの?」的な気持ちは否定できません。
 「安倍が一番酷い」のは事実ですが「沖縄基地問題辺野古移設)」にせよ「朝鮮学校無償化除外」にせよ「消費税増税」にせよ、かなりの問題は「民主党政権時代から大きな方向性は安倍と似たり寄ったり」であり、安倍一人を悪者に出来る話では残念ながらありません(その一番わかりやすい例の一つが元民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長岡田代表時代)でありながら自民入党を目指す細野ですが)。そしてそれが「民主党(その後、民進党→国民民主党立憲民主党に分裂)なんて偉そうなこと言ってるけど嘘つきじゃん」となって「安倍の長期政権」という嘆かわしい状況の一因であることも事実でしょう。
 正直、「鳩山政権の福島大臣更迭」時の民主党に対する失望と怒り*4は未だに俺的には大きい*5ですし、安倍自民やその支持層なんぞは「福島更迭」を「結局、辺野古移転しかないんだ」つう居直りのネタにしてるわけです。
 なお、神本氏の質問については「アイたちの学校」が参院議員会館で上映 - 日刊イオでも紹介されているので、ここでこの記事を紹介しておきます(この記事のメインの内容は映画「アイたちの学校」についてであり、神本質問ではありませんが)。「アイたちの学校」も未見ですが、いくつか簡単にコメントしておきます。

朝鮮学校の歴史と現状を描いたドキュメンタリー映画「アイたちの学校」(高賛侑*6監督)の上映会が3月19日、参議院議員会館で開かれた。
・国会議員は、途中参加、途中退席を含めて5人が姿を見せた。
・映画を初めから最後まで鑑賞した立憲民主党那谷屋正義参院議員は、(中略)途中退席した元文科大臣の馳浩衆議院議員に対しても「最後まで映画を見てほしかった」とのべた。

 那谷屋氏も野田内閣文科大臣政務官ですので「同じ野田内閣文科大臣政務官だった」神本氏*7同様「なぜ文科大臣政務官時代に何もしなかったのか!」という批判は免れません。
 もちろん「繰り返しますが」彼や神本氏をくそみそにつるし上げても建設的ではない。こうした発言には「感謝はします」が、俺は彼らの言葉を素直には受け止めることが出来ません。「今は野党だから適当なこと言ってるだけじゃねえのか!」「与党時代になぜ何もしなかったのか!」感が否定できない。民主党政権は「朝鮮学校無償化」に限らず「沖縄基地問題」といい「消費税増税」といい、反自民の人間を裏切ってきました。そんな人間が野党の今かっこつけても俺は素直に受け止められません。俺はそこまで寛大な人間じゃありません。
 それはともかく前も書きましたが「馳という人間」も変わっています(なお、これは賞賛でも批判でもありません)。
 安倍政権文科相として無償化除外に加担した男がこうした上映会に出席する。「どういうことなのか?」と首をひねります。

■yongsuk_h
 すぐお隣の国なのに交流が少なすぎて残念。もっと行き来したりして知り合えるといいんですけどね。羽田ー平壌の直行便願ってます。

 全く同感ですね。

*1:民主党の場合「棚ざらし(除外するかしないかあいまいなまま事実上除外)」、安倍の場合「正式に除外を決定」つう違いはありますが、「無償化対象になってない」つう点では何の違いもありません。

*2:著書『在日外国人(第三版)』(2013年、岩波新書)など

*3:というのが事実なら残念です。共産支持者としてはやはり共産に質問してほしいところです。赤旗記事などでは批判してるんですがね。

*4:だからこそ俺は旧民主党系政党など国民民主でアレ立憲民主でアレ支持したくない。そうなると「共産主義者でなくても(俺は共産主義者ではありません、まあ党員、後援会員だって今はそう言う人はむしろ少ないかもしれませんが)」、今は「反自民の有力政党」となると共産しか選択肢がありません。社民は今は共産に比べて党勢が弱いですからね。

*5:とはいえ「安倍自民を利するわけに行かない」ので、野党共闘を支持する程度には「共産支持」の俺も現実的で寛容(?)ですが

*6:著書『統一コリアのチャンピオン:ボクサー徳山昌守の闘い』(2001年、集英社新書)、『ルポ 在日外国人』(2010年、集英社新書)など

*7:なお、ウィキペディアによれば神本氏、那谷屋氏(元神奈川県教組書記長)ともに日教組出身の文教族議員です。