今日の中国ニュース(2019年5月3日分)

アフリカ諸国 外務省がHPで紹介 TICAD前に - 産経ニュース

 8月に横浜市で開かれる第7回アフリカ開発会議(TICAD)*1

ということですが既に存在感、影響力という意味では中国が去年(2018年)の9月に開催した一帯一路関係のアフリカフォーラムに追い抜かれてるんじゃないか。
 何せ

横浜開催のTICAD、政府取り組み 企業のアフリカ進出後押し - 産経ニュース
・(ボーガス注:平成)29年の対アフリカ投資は、巨大経済圏構想「一帯一路」を掲げる中国が433億ドルだったのに対して、日本は78億ドルにとどまった。

ですし。

参考

中国・アフリカ協力フォーラム首脳会合/「運命共同体」打ち出す/経済・安全保障などで協力推進
・中国の今年最大の外交イベントの一つである中国・アフリカ協力フォーラム首脳会合(3~4日、北京)は、相互関係を緊密にする「北京宣言」と、2019年から3年間の具体的事業などを盛り込んだ「行動計画」を採択しました。会合では、経済や安全保障などで協力を進める中国とアフリカの「運命共同体」が強く打ち出されました。
・中国とアフリカの貿易額は、フォーラムが始まった2000年の100億ドル(約1兆1000億円)から昨年は1700億ドルに拡大。中国が提唱するシルクロード経済圏構想「一帯一路」の重要地点としてインフラ建設が進められ、中国の軍事拠点も設けられています。
・フォーラムで習主席と共同議長を務めた南アフリカのラマポーザ大統領が「アフリカの発展に対する中国の貢献に感謝する」と発言するなど、アフリカ各国の首脳からは歓迎の声も上がっています。

中国、アフリカに6兆6000億円支援 対米けん制へ :日本経済新聞
・中国とアフリカ諸国の首脳が一堂に会する「中国アフリカ協力フォーラム」が3日、北京で開幕した。アフリカへの影響力拡大を狙う習近平(シー・ジンピン)国家主席は開幕演説で600億ドル(約6兆6千億円)の経済協力を表明した。
・フォーラムは2000年に発足し、3年おきに閣僚級や首脳級の会合を開催。今回はアフリカから53カ国の首脳や高官が出席した。習氏は今後3年間の協力を推進するため、中国政府の援助や金融機関の投融資などで計600億ドルを資金拠出すると表明した。
・今回のフォーラムにはアフリカ54カ国のなかで唯一、台湾と外交関係があり中国と国交がないエスワティニ(旧スワジランド)だけが参加しなかった。習氏は演説の冒頭で、この3年間に中国と国交を回復したブルキナファソなど3カ国の名前をあげ「新メンバーを拍手で歓迎しよう」と呼びかけた。中国と国交を結ぶことによる経済的利益を見せつけた格好だ。
・同フォーラムは4日に閉幕し、共同文書「北京宣言」や今後3年間の協力を示す「行動計画」を採択する。その後に習氏と南アフリカのラマポーザ大統領の共同記者発表を予定している。


「思想の自由」ないのに…習近平氏母校がアジア1位 - 産経ニュース
 「産経はアホか」ですね。今回の大学ランキングは「研究能力」について「所属教員の論文引用数」などから判断してるので「言論の自由ガー」つうのは馬鹿げています。「言論の自由」云々に限らず「研究能力に関係ないこと」は以前から判断基準に入ってないし、それは「日本を含む中国以外の大学」だって同じです。
 もちろん清華大に「言論の自由」の面での問題があれば批判すればいい。
 しかし「英教育誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーションの2019年のアジアの大学ランキング」とごちゃごちゃにするのは無茶苦茶な話です。
 この産経の理屈だと2015年のノーベル医学賞を「中国人の屠ユウユウ氏」が受賞したことはどう理解されるのか。あれだって「研究成果だけ」を評価してるわけです。「純粋に研究能力だけを判断してるとき」に「言論の自由ガー」という産経はバカでしかありません。
 何で素直に「清華大学の研究能力の高さ」を認められないのか。まあ産経がげすな反中国だからでしょう。
 なお、産経は習氏*2の母校と書いてますがウィキペディア清華大学」に寄れば朱鎔基*3元首相、胡錦濤*4国家主席もOBです。


トヨタ、中国に研究拠点を設立へ 清華大と連携:朝日新聞デジタル
 産経が悪口する清華大ですが、このようにトヨタからもその研究開発能力を評価されてるわけです。おそらく、こうした「企業との共同開発件数」も「英教育誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーションの2019年のアジアの大学ランキング」では評価材料になってるでしょう。


中国「サラ金と同じ」 麻生氏、途上国投資を批判 - 産経ニュース
 ウヨの麻生*5らしいですが、サラ金呼ばわりとは全く隣国をなんだと思ってるのか。無礼にもほどがあるでしょう。

 スリランカでは南部ハンバントータ港の運営権を中国側が99年間握ることになった。

 産経や麻生が何を問題にしてるのかさっぱり分かりません。借金は返さないといけないし、その場合に「港の運営権の貸与」が何か問題なのか。中国とスリランカがお互いに納得してるのなら「よほど中国に有利な不当な契約」でもない限り部外者がどうこう言うことじゃないし、麻生や産経は「どうこう言って何をどうする気なのか、スリランカのために何かする気でもあるのか」つう話です。単に中国に悪口して終わりではくだらない話です。
 

*1:ちなみに第1回TICAD(1993年、東京)、第2回TICAD(1998年、東京)、第3回TICAD(2003年、東京)、第4回TICAD(2008年、横浜)、第5回TICAD(2013年、横浜)、第6回TICAD(2016年、ケニア

*2:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*3:上海市長・党委員会書記、副首相などを経て首相(党中央政治局常務委員兼務)

*4:共産主義青年団中央書記処第一書記、貴州省党委員会書記、チベット自治区党委員会書記などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*5:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)を経て首相。現在、第二~第四次安倍内閣副総理・財務相