今日の朝鮮・韓国ニュース(2019年7月11分)

朝鮮学校無償化除外、オモニ会前会長に聞く:朝日新聞デジタル
 こうした朝鮮学校差別を批判する記事は今後も気づいた限り紹介していきたいと思います。そしてこうした朝日のような報道姿勢を高く評価したい。


北が韓国に警告「焦土化する特別兵器実験」米ステルス機導入で - 産経ニュース
 「北朝鮮の文政権批判」「文政権の米国ステルス飛行機導入」をどう評価するにせよ、文政権が産経などが強弁するような「北朝鮮シンパ」でないことは明らかでしょう。


親日勢力の醜態 | 朝鮮新報

 「徴用工」判決への「経済的報復」と目される措置について日本のメディアも野党も「自由貿易の原則をねじ曲げた」と安倍首相の姿勢を非難した。ところが南のメディアと野党は文在寅大統領に攻撃の矛先を向けている。今回の事態は「文在寅の葛藤外交・感情外交がもたらした惨事」だと決めつけ、安倍政権の常軌を逸した挑発を擁護した。
 まるで日本政府の代弁者だ。

 朝鮮日報自由韓国党はそうらしいですね。全く恥ずべき連中です。


【対韓規制1週間】日本企業混乱 申請準備追いつかず、生産計画に揺らぎも - 産経ニュース(井田通人、林佳代子)
 産経ですら(産経経済部は?)「安倍のせいで日本のフッ化水素水メーカーの経営に悪影響が出る恐れがある」と書かざるを得ないわけです。
 なかなか「国(日本政府)を訴える」つうのも躊躇するでしょうが、場合によっては日本メーカーがそのように動く可能性もあるでしょう。


北朝鮮ビール不正輸入容疑で少年書類送検 高値で転売:朝日新聞デジタル
 ビールの輸入規制なんかして拉致その他の解決において何の意味があるんだと本当に呆れます。それも今回のケースなんか「酒販業者が大規模に持ち込んだ」わけではなく「一個人が中国旅行*1から帰国した際に国内に持ち込んだビールをオークションサイトで売った」なんてある意味「どうでもいい小さな話」ですからね。


「 米中・米朝首脳会談、つきまとう危うさ 」 | 櫻井よしこ オフィシャルサイト

 安倍晋三首相の20カ国・地域(G20)首脳会議での巧みな采配も、惜しくも吹き飛ばされた感がある。世界の目は板門店でのトランプ・金正恩両首脳に集中

 「安倍の巧みな采配」なんてもんはありませんが「その采配の結果」、どんな成果が出たのか言えない当たり、よしこも「語るに落ちています」。

 トランプ氏が北側に足を踏み入れたとき、思わず私自身、大きな笑顔になった。

 よしこがなぜ笑顔になるのかよく分かりません。トランプ・金正恩会談は「北朝鮮側の全面降伏」などではありませんし。

 トランプ氏は「つい昨日、金委員長に会うことを思いついた」と繰り返したが、ワシントンで発行されている「ザ・ヒル」は、同紙が行った24日のインタビューでトランプ氏が板門店で金氏に会う考えを語っていたと報じた。ホワイトハウスがセキュリティ確保のためその件を当日まで伏せるように依頼し、報道できなかったという。

 まあ、こんなんは普通に考えてわかりきったことです。金正恩とトランプが会談したいならもっと早く北朝鮮に打診するでしょう。
 そして北朝鮮も「昨日打診があったことを即断し、今日会談」なんてリスキーなことは普通しない。

 トランプ氏側が少なくとも1週間は板門店会談について考えを巡らしていたのに対して、金氏にとってはいきなりの提案だったわけだ。金氏は「ツイッターを見て本当に驚いた」と語っている。これはトランプ氏との立ち話を終えて、韓国側の「自由の家」に入り、トランプ氏と並んで坐ったときの発言だ。

 おいおいですね。なんでそういう理解になるのか。北朝鮮側にも「遅くとも1週間前に打診があった」に決まってるでしょう。
 そう金正恩が言わないのは
1)「話題作りのために昨日はじめて聞いたことにしてくれ」とトランプに言われたから
2)そのトランプの要望を、彼の反感を買ってまで断る理由がないから(むしろ昨日の連絡を、即決して今日会談した決断力のある指導者と金正恩がアピールできるし『会談を先に持ち出して、我が国に頭を下げたのは米国』ともアピールできるのでトランプの要望は決して悪いことではない)
にすぎないでしょう。

 両首脳の会談は50分間にわたった。

 当然ながらこの時間の長さも「事前の打ち合わせの存在」の傍証です。「昨日の提案でいきなり会談」では50分も会談する材料はないでしょう。

 ここで、横田早紀江さんのトランプ評が思い出される。

 おいおいですね。トランプの知人、友人でもなければ、トランプウオッチャー(研究者やジャーナリスト)でもない横田奥さんのトランプ評価に何の意味があるのか。

 「トランプさんは、あたたかな父性を感じさせます。よき家庭の一家のお父さんという感じで、守ってくれるような印象でした」

 本心でそう言ってると言うよりはただの社交辞令、リップサービスでしょう。

 トランプ・金両氏の関係は、これから存外うまくいくのではないか。

 トランプがしばらくは交渉路線を否定することはないとよしこも諦めたようです。

 そこで安倍首相の役割が重要になる。

 おいおいですね。安倍がおそらく事前にこの会談についてトランプから相談など受けてないであろうに何を言ってるのか。むしろトランプが重要視してるのは文・韓国大統領、習・中国主席、プーチン・ロシア大統領などではないか。
 彼らは安倍と違い「金正恩と会っており」、北朝鮮とそれなりのパイプがあるからです。

 今回、明確になったのは、トランプ氏は北朝鮮に関して、韓国の、そして中国の助力を全く必要としていないことだ。

 むしろ逆でしょう。
 トランプ・金会談それ自体には同席しなかったとは言え、文大統領はトランプや金正恩と一緒に記念撮影をしました。
 また、日本で行われた「習主席・トランプ会談」も「直前の習主席の訪朝」が会談テーマにならなかったとはおよそ考えられないでしょう。そして後でも指摘しますが「習主席・トランプ会談」がその後の「トランプ・金会談に影響しなかった」とはおよそ考えられません。

 習近平主席は内外共に行き詰まっている。国際社会で中国の友人はほとんどいない。

 一帯一路にせよAIIBにせよ多くの国が参加しています。「中国のやることは常に全て大成功」とは言いませんがよしこのいう行き詰まりなどどこにもありません。

 そこで来日前の6月20日、21日の両日、習氏は恐らく、北朝鮮の核問題と米中貿易問題を一体化させて米国の優位に立つべく平壌を訪れた。すると、23日にトランプ氏が金氏に手紙を送り、金氏はそれを「すばらしい手紙がきた」と言って公表した。まずトランプ氏の手紙で、次に板門店首脳会談で、習氏の意図は粉々に砕かれた。

 「はあ?」ですね。むしろ浅井基文氏が「具体的根拠があるわけではなく一つの推測に過ぎないが」と断っていますが
米朝首脳板門店会談(環球時報社説)|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページで指摘するように
1)「6/21に習氏が訪朝→その訪朝報告を習氏から受けたトランプが北朝鮮に手紙→手紙の件について中国と非公式に協議した上で『素晴らしい手紙だ』と公表→その後G20でのトランプ・習会談でこの件について改めて協議→トランプ・金正恩首脳会談」
2)あるいは「トランプが北朝鮮に手紙→北朝鮮から「相談したい」と言う連絡を受け6/21に習氏が訪朝→手紙の件について中国と非公式に協議した上で『素晴らしい手紙だ』と公表→その後G20でのトランプ・習会談でこの件について改めて協議→トランプ・金正恩首脳会談」と見るべきでしょう。
 「トランプの手紙について協議したと中国も北朝鮮も言ってないから、協議してない」なんてのは馬鹿げています。協議しないわけがないでしょう。
 1)、2)の違いは「習氏訪朝とトランプの手紙とどっちが先か」と言う違いです。1)なら「習氏が訪朝報告をトランプにして手紙」ですし、2)なら「トランプの手紙について相談するために習氏が訪朝」になります。1)であれ、2)であれ「習氏訪朝」がトランプや金正恩の言動に影響しなかったとはおよそ考えられません。
 どっちにしろ中国の政治力を証明する話です。なお、トランプと金正恩は「習氏訪朝後に信書の存在を明かしています」がそれは「習氏訪朝後に親書が送付されたこと」を勿論意味しませんので2)も十分あり得ます。
 よしこのいうような「中国のメンツが潰れた」なんて話ではない。むしろ中国は米国に「北朝鮮への政治的影響力を改めてアピールし貸しを作った」と見るべきでしょう(それでも米中貿易戦争をやめないトランプも相当のタマです)。
 「トランプは褒めないといけない、しかし中国は罵倒したい」という結論からよしこによって無茶苦茶な詭弁がされてるだけです。
 なお、浅井氏は「具体的根拠があるわけではなく(米朝交渉の進展を希望する私の願望も入った)一つの予測に過ぎないが」と断っていますが
G20開催前(つまりトランプ・金会談前)に
朝鮮半島情勢:習近平訪朝と米朝首脳往復書簡|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ
「習氏訪朝→トランプの書簡送付とそれに対する北朝鮮の好意的反応→日本での習・トランプ会談」という流れで「習氏の仲介によって米朝交渉が進展するかもしれない」と指摘していました。
 さすがに浅井氏も「トランプ・金会談」は勿論予想していませんが慧眼と言っていいでしょう。よしことは偉い違いです。

 金氏も習氏に、米国との仲介を求めているわけではない。

 表向きはそうでも実際はそうではないでしょう。習・トランプ会談で「習氏訪朝」が議論されなかったとは思えませんし、その場合、中国の立場は「仲介役」でしょう。

 習政権はすでに巧妙な制裁破りを実行中だが、具体例について6月28日の「言論テレビ」で朝鮮問題専門家の西岡力氏が語った。
「国連制裁の対象になっていない観光で中国は正恩に外貨を与えています。北朝鮮への中国人観光客は2017年が80万人、18年は50%増の120万人でした。観光客が増えた背景に中国当局が観光業者に補助金を出しているという有力情報があります。旅行費用の7割を中国政府が補助し、業者が3割取って、ツアーを4割値引きで売り出す。」
「国際社会が北朝鮮の核・ミサイル開発阻止でその外貨を枯渇させようとしているときに、中国はこうした汚い手段で制裁破りをしているのです」

 「制裁対象になってない」のならそれは制裁破りでは勿論ありません。よしこや西岡は「中国が抜け穴を作った」と悔しがるのでしょうが。

 ほとんどすべての中国からの輸入品に25%の関税をかけるという第4弾の関税は回避され、米中はつかの間の休戦に入った。そしてファーウェイへの米企業による輸出を一部認めることになった。

 悔しがるよしこですがトランプはよしこのような反中国には今後も動かないでしょう。

*1:つまり中国では普通に売られてるわけです。