「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年7/29分:荒木和博の巻)

反日種族主義【調査会NEWS3038】(R01.7.29): 荒木和博BLOG

 7月初めソウルに行った時知人から勧められて買ってきた本がありました。李永薫・ソウル大名誉教授他著『反日種族主義』という本でした。日本語でも訳書が出る予定だそうです。

・「民族主義」ではなく「種族主義」て何よ?、と思ってググったら、「種族主義」を荒木や李永薫は「民族差別、人種差別(レイシズム)」の意味合いで使ってるみたいですね。つまり「韓国の民族主義」と言う意味ではない。
 そのような言葉使いが韓国語として一般的か知りませんが(日本では「種族主義=民族差別、人種差別(レイシズム)」と言う言葉遣いは一般的ではないと思います)。
 もちろんこの場合、差別される民族とは「日本民族」で、差別する民族が「朝鮮(韓国)民族」のわけです。話が完全に「安倍神戸」、もとい「あべこべ*1」で、呆れて二の句が継げませんが。
 むしろ荒木ら日本ウヨの方が「嫌韓種族主義」でしょう。
・荒木の主張を信じれば慰安婦の違法性を否定してる本だそうです。今時、「アンチ北朝鮮」「日韓友好」を理由に日本ウヨにこびへつらい、同胞たる元慰安婦を侮辱するデマを放言する韓国人がいるのかと思うと、その下劣さ、愚劣さにただ絶句ですね。
 「現代の朴チョンヒ」というべきでしょうか。
 なお、この李永薫、既に『大韓民国の物語:韓国の「国史」教科書を書き換えよ』(2009年、文藝春秋社)という著書が日本で出てるようです。荒木の言う「訳書がでる」と言うのが事実として「また文春から刊行」でしょうか。

 韓国のインターネットTVである「李承晩TV」で放送された内容を起こしたもの

 いくら初代大統領とは言え、不正選挙を批判されてハワイ亡命に追い込まれた人間の名前を付けるとは常識外れでしょう。

 慰安婦問題をここまで複雑化させた元凶は日本で言えば吉田清治*2と一部の運動家やマスコミ、韓国は挺身隊問題対策協議会(挺対協)などの団体でした。

 慰安婦問題をややこしくしたのは、もちろん「河野談話否定論」など放言する荒木や現首相・安倍のようなバカウヨです。というかなんで「拉致問題についての団体」のメルマガで河野談話否定論なんてデマが飛び出すのか。拉致問題と関係ないでしょうよ。

 運動には元慰安婦の人たちへの思いやりのかけらも見られません。彼女たちはただの「道具」として使われているだけです。
 本書を読んでいると挺対協の目標は問題の解決ではなく、日韓両国政府・国民の関係を悪化させること*3だということがよく分かります。

 やれやれですね。「思いやりのかけら」もみられず「ただの道具として使ってるだけ」なのは、慰安婦支援団体の言動ではなく、荒木ら救う会の「拉致被害者家族会への態度」でしょう。
 そして「救う会の目標は拉致問題の解決ではなく日朝両国政府の関係を悪化させ、日朝国交正常化を妨害すること」のわけです。だから特定失踪者などと言うデマを放言する。あるいは「後でも触れますが」、蓮池透氏の救う会批判に誠実に向き合うのではなく「家族会からの除名」という暴挙で応じる。
 あるいは「国連や欧米の活動家はともかく」日本ウヨにとって「チベットガー、ウイグルガー」は「民族問題の解決ではなく日中両国政府の関係を悪化させる事が目的」のわけです。
 こういうのを「問うに落ちず語るに落ちる」といいます。
 だからこそ蓮池透氏が「俺たちはお前ら家族会の道具じゃない!」と救う会への批判の声を上げたのですが、その蓮池氏を家族会から除名し、救う会にこびへつらうのが横田一家ら家族会なのだから心底呆れます。

 「慰安婦の人権侵害が」とか言ってきた人たちは北朝鮮政治犯収容所とか女性の人権侵害については絶対に語りません。

 吉見義明氏*4や挺対協などが「北朝鮮の人権問題について絶対に語らない」などという事実はないでしょう。
 むしろ荒木ら「救う会のウヨ」の方が「南京事件慰安婦」といった日本が加害者の人権侵害については何一つまともなことは語らず、自分らの主張がインチキであることを露呈しているわけです。

 本書では慰安婦の問題が日本の時代だけではなく、李朝時代もあり、解放後*5もあり、今も続いていると書かれています。

 小生も韓国史に無知なので、それが事実かどうかは分かりません。
 いずれにせよそれが事実だとしても「日中戦争、太平洋戦争時の慰安婦も道徳的、法的に問題だし、李朝時代や、韓国独立後の慰安婦(?)も道徳的、法的に問題だ。双方共に非難されるべきだ」と言う話でしかありません。
 慰安婦戦争犯罪や女性の人権侵害じゃないなどとは言えない。

 北朝鮮の息がかかっている*6と言われる挺対協をはじめ、韓国の左翼・親北朝鮮系のやっている反日は明らかに北朝鮮の人権問題から目を逸らさせ、拉致問題などを相殺させるための手段です。

 もちろん「北朝鮮に対して拉致問題や核・ミサイル問題で非難決議を出してる国連」が、一方で「クマラスワミ報告」「マクドガル報告」を出してることで分かるように、慰安婦問題の追及は、何ら北朝鮮批判とは矛盾しません。
 河野談話河野洋平*7が村山、小渕*8、森*9内閣外相時代において北朝鮮に対し甘かったという事実もない。
 むしろ慰安婦問題の違法性を否定する西岡救う会会長、島田救う会副会長、荒木特定失踪者問題調査会代表ら「拉致右翼」の存在こそが「拉致問題なんてウヨの北朝鮮叩きの道具じゃないか」「慰安婦問題の違法性が認められない人間が拉致で北朝鮮を非難しても何の説得力もない」として「拉致問題」から一般人の興味関心を失わせてる理由の一つです。

 どれほど謝罪しようが話し合おうが、あるいは事実関係を明らかにしようが、関係が良くなる可能性も相互理解が成立する可能性もないのですから。

 謝罪するどころか「慰安婦は公娼」と居直り、事実を明らかにするどころか、デマ(慰安婦は公娼)で事実をゆがめ、話し合いも相互理解も当然何一つする気がない輩がよくもふざけたことがいえたもんです。まあこの男は韓国どころか、昔は友好関係にあった「蓮池透氏」とも相互理解ができなかったわけですが。


在日の拉致被害者【調査会NEWS3037】(R01.7.28): 荒木和博BLOG

 私たちは去る5月24日のデモ・集会でも「在日朝鮮人も含め特定失踪者の拉致認定を進めてください」のアピールをしています。金田竜光さんは政府認定拉致被害者田中実さんと一緒に北朝鮮にいることが確認*10されており、北朝鮮側からは提示されたリストにも入っていると言われています。

 そもそも在日どころか日本人だって特定失踪者なんか拉致認定されていません。
 それにしても

北朝鮮側からは提示されたリストにも入っていると言われています

て「おいおい」ですね。
 誰が言ってるんだ、て話ですし、それが事実なら「北朝鮮からそんなリストが提示された」などとは発表していない安倍政権が嘘をついてることになるのですが。

 近年「ヘイトスピーチ」とか「多文化共生」という言葉で偽装して拉致問題などの人権問題で北朝鮮や総聯を批判するのを封じようという動きがあります

・最近は、ダイバーシティ経営の推進(METI/経済産業省)など、「ダイバーシティ」なんて言葉も使われるかと思いますが、「ダイバーシティ」も意味的には「多文化共生」とほぼ同趣旨です。「日本のダイバーシティ(特に経産省や財界の場合)」は俺が思うに「安倍の女性活躍」の影響で「子育て女性の働き方の多様性を認める」と言う方向に傾斜しすぎてるように思いますが。
・荒木らしいクズさです。
 ヘイトスピーチとして批判されてるのは何も「北朝鮮関係」だけではない(そもそも北朝鮮関係でヘイトが批判される場合も「在特会朝鮮学校前での嫌がらせ」などであって「拉致問題北朝鮮を批判するな」なんてのはありませんが)。
 韓国に対するヘイトスピーチ*11もあるし、だからこそ「朝鮮総連と対立する」民団も
都知事選の演説「ヘイトスピーチ」 民団、救済申し立て:朝日新聞デジタル
〈時代の正体〉民団「会館使用不許可を」川崎・ヘイト集会計画 | 時代の正体 | カナロコ by 神奈川新聞
など、ヘイトスピーチを批判しています。
 いろいろ問題点はあるでしょうが、自民党も一応賛成してヘイトスピーチ規制法も出来た。そもそもヘイトスピーチ規制は「欧米」がルーツであり、そこで主として問題となっていたのは「黒人(アフリカ系)、黄色人種(日本人、中国人などアジア系)など有色人種差別」「ユダヤ人差別(ホロコースト否定)」「イスラム差別」などで北朝鮮は関係ない。
 「多文化共生」にしてもそこで問題になってるのは「北朝鮮限定」ではないし、そもそも「国籍、民族、人種限定」でもない。
 「多文化共生」の「共生対象」には「LGBT同性婚の容認など)」「障害者(バリアフリーなど)」「宗教(イスラム*12の豚肉禁止などへの対応など)」とかいろいろあるわけです。
 大体「国籍、民族、人種限定」にしても「安倍が入管法改定で移民大量受け入れに舵を切った」「安倍が観光大国を目指すとして外国人観光客大量受け入れに舵を切った」今、多文化共生は「やらざるを得ないこと」になっています。
 多文化共生しないで「移民や外国人観光客の大量受け入れ」なんかできる話ではない。
 つうか今の時点において既に

■ワラビスタン
 「埼玉県蕨市クルド人が増えてること」の俗称。
 例えば
あなたの知らない日本の外国 埼玉県蕨市「ワラビスタン」 (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)
なぜ埼玉県南部にクルド人が集まるのか?:日経ビジネス電子版
故郷を捨てた埼玉在住ワラビスタン「トルコで暮らすよりまし」|NEWSポストセブン参照。
■ヤシオスタン
 「埼玉県八潮市パキスタン人が増えてること」の俗称。
 例えば
「ヤシオスタン」のパキスタン人たち、なぜ埼玉・八潮に集まったのか カレーを食べてみた【ルポ】 | ハフポスト
ヤシオスタン!? 埼玉県八潮市にパキスタン人がなぜ集まる? 現地レストランから浮かぶ街の意外な実態 (1/3ページ) - zakzak参照。
川口市芝園団地に中国人が増えてる
 例えば
芝園団地に住んでいます 記者が住民として見た、「静かな分断」と共生:朝日新聞GLOBE+
高齢化、増える外国人住民……伝統の夏祭り、継承に悩むマンモス団地:朝日新聞GLOBE+
芝園団地で考えた 外国人労働者の受け入れ拡大、入管法改正議論に何かが欠けている:朝日新聞GLOBE+
東京新聞:「共生」の道模索続く 住民5000人弱、半数が外国人 川口・芝園団地:埼玉(TOKYO Web)
中国人の街「西川口」の変貌っぷりが凄すぎる | 街・住まい | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準参照。 
西川口駅前がリトル中華街化してる
 例えば
埼玉・西川口、いつのまにか「マニアックな中華街」に 風俗店は減少 - withnews(ウィズニュース)
西川口はガチ中華タウンに進化していた…!現地感ハンパない中華料理が旨すぎて本気で移住を考えています - ぐるなび みんなのごはん参照。
■新宿区新大久保がリトル韓国街化してる
 例えば
ハットグ映える新大久保 日韓関係に翻弄されない街へ:朝日新聞デジタル
“韓流の聖地”新大久保に異変!? 「コリアンタウン」だけじゃない…イスラム圏や東南アジア系店舗が混在、多国籍へ 夕刊フジ記者ルポ (1/3ページ) - zakzak参照。
群馬県太田市大泉町静岡県浜松市が出稼ぎの日系ブラジル人によってリトル・ブラジルタウン化してる
 太田市大泉町にはスバル(旧社名・富士重工)の、浜松市にはスズキの工場があるわけです。
 例えば群馬県太田市大泉町については
近場の世界遺産を見学する(ついでにリトル・ブラジルも見学) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
群馬県のブラジルタウンで、またブラジル料理を食べてみた - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
太田市は外国人労働者の流入で変貌した | オリジナル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
「行為に使ったものがそのまま……」“ブラジル移民の町”群馬県大泉町でサンバが中止されたワケ | 文春オンライン
ブラジルタウン・群馬県大泉町から考える「生活保護外国人」の現実 | 生活保護のリアル~私たちの明日は? みわよしこ | ダイヤモンド・オンライン
日本のブラジル・群馬県大泉町が思った以上にブラジルだった | TABI LABO
群馬のブラジル大泉町はスーパーがすごい!人気ブラジル料理屋おすすめ3選|TapTrip参照(浜松についてはいい記事が見つかりませんでした)。

だのいう状況があるわけです。
 あるいはid:Bill_McCrearyさん記事アフリカ系日本人のプロスポーツ選手の先駆け(の1人)だった - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)や拙記事新刊紹介:「歴史評論」3月号(その3:最近のハーフのスポーツ選手について:追記あり) - bogus-simotukareのブログが指摘していますが、大坂なおみ*13サニブラウンなどハーフの選手が近年では増えています。
 しかし、芝園団地川口市)、ヤシオスタン(八潮市)、ワラビスタン(蕨市)て、埼玉南部は『東京ほど生活費が高くないが、東京に比較的近い』つうことで外国人にとって比較的住みやすいんですかね。
 それはともかく「国籍、民族、人種限定」にしても「多文化共生」は荒木のように敵視していいことではもはやない。というかそういう現状認識に立って行政(国や地方自治体)は多文化共生に舵を切ってるわけですが。
 つうか「多文化共生の立場(少なくとも建前は*14)」から「中国のウイグルチベットの統治」を「無法な同化政策の疑いがある」「イスラム教徒のウイグル人に無理矢理『イスラムでは御法度』の豚肉や酒を飲食させてるらしい」「ダライラマを反逆者呼ばわりするなんてチベット住民の意思に反してる」だの非難してたのが荒木らウヨじゃなかったのか。
 多文化共生を否定してどうして「中国のウイグルチベットの統治」を批判できるのか。
 あるいは日中戦争、太平洋戦争(大東亜戦争)の建前*15は「多文化共生(五族*16協和、大東亜共栄圏)」だったわけです。その建前を理由にあの戦争を美化してきたのが荒木らウヨではないのか。
 それでこの発言とは呆れて二の句が継げません。
 まあたぶん荒木の場合「嫌北朝鮮」だけではなく、「嫌韓国」「嫌外国人」「嫌LGBT」「嫌イスラム」なので、そういう意味でも「ヘイト規制」「多文化共生」に反対なのでしょうが。荒木もいつもながら呆れたバカです。
 そして荒木とつきあう拉致被害者家族会も呆れたバカです。どこの世界にここまで「ヘイトスピーチ規制」「多文化共生」を嫌うキチガイ右翼「荒木」が深く関わってる拉致なんぞに関わりたいと思う人間がいるのか。そんなんは荒木と同類の排外主義極右だけでしょう。俺はノーサンキューです。
 俺はもはや拉致被害者家族会には「軽蔑」「憎悪」「憤激」などといった「負の感情」しかありません。

*1:オヤジギャグで済みません。何のことかというと「安倍は若い頃、父親・安倍晋太郎のコネで神戸製鋼に入社していた」ということですね。どう見ても神戸製鋼のお荷物社員だったでしょうが。

*2:河野談話も吉見義明『従軍慰安婦』(岩波新書)も吉田証言など根拠にしていませんので完全なデマです。そもそも吉田証言が信用されていた時期ですら彼の証言は「彼が慰安婦調達に従事したという」済州島限定でしか使われていません。一方、慰安婦済州島以外の東南アジア(フィリピン、インドネシアなど)や台湾にも存在し、当然そうした場所での慰安婦については吉田証言など最初から根拠になっていません。

*3:荒木のようなウヨはともかく俺的に「慰安婦問題の追及」は何ら「日韓関係の悪化」ではありません。つうか荒木の理屈だと「原爆ドーム」は「日米関係の悪化が目的」で、「北方領土返還運動」は「日露関係の悪化が目的」ということになりかねません。

*4:中央大学名誉教授。著書『草の根のファシズム』(1987年、東京大学出版会)、『従軍慰安婦』(1995年、岩波新書)、『毒ガス戦と日本軍』(2004年、岩波書店)、『日本軍「慰安婦」制度とは何か』(2010年、岩波ブックレット)、『焼跡からのデモクラシー:草の根の占領期体験(上)(下)』(2014年、岩波現代全書)、『買春する帝国:日本軍「慰安婦」問題の基底』(2019年、岩波書店)など

*5:この場合の解放とは「植民地支配からの独立」のこと。

*6:勿論そんな事実はありません。荒木らが誹謗してるだけです。

*7:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*8:竹下内閣官房長官自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相を経て首相

*9:中曽根内閣文相、自民党政調会長(宮沢総裁時代)、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相

*10:勿論荒木ら救う会が勝手に「確認された」と言ってるだけです。

*11:そもそも安倍の「韓国への報復」など限りなくヘイトに近い行為でしょう。

*12:イスラム教信者は歴史的に中東諸国出身者が多いですが、もちろんそれでも「国籍、民族、人種」と同一視は出来ません。

*13:プロテニス選手。2018年全米女子シングルス優勝、2019年全豪女子シングルス優勝。

*14:勿論本音はただの「反共・反中国」ですが。

*15:勿論大嘘ですが。

*16:日本民族漢民族朝鮮民族、蒙古民族、満州民族