三浦小太郎に突っ込む(2019年9月1日分)

在日大韓基督教会、日本キリスト教協議会が訪朝 この人たちこそ信仰の敵である | 三浦小太郎BLOG Blue Moon
 やれやれですね。ただの反北朝鮮右翼・三浦が訪朝を実施した「太陽政策派のクリスチャン」に対し「信仰の敵」とはまた大きく出たもんです。
 「太陽政策金大中*1盧武鉉文在寅*2」や「米韓核合意のカーター氏*3」も「クリスチャン」なんですが彼らも三浦にとっては「信仰の敵」なんですかね?*4
 つうか「信仰の敵云々」つうなら、日本のクリスチャンにとっては「戦前、キリスト教弾圧をもたらした国家神道」や「国家神道復活を目指し天皇や首相の靖国参拝を求める神社本庁靖国神社日本会議」のほうがよほど「信仰の敵*5」でしょう。
 首相靖国参拝などに「神社以外の多くの宗教団体が反対する」のももちろん「戦前の宗教弾圧の再現を阻止したいから」です。
 もちろんそうした神社本庁の行為「国家神道の復活を狙った靖国天皇参拝要請」などを支持する「神社右翼・三浦小太郎」と「三浦のウヨ仲間たち(俺が以前批判した野原燐もその仲間?)」も「信仰の敵」です。
 既に何度も書いていますがそういう意味では「外国(中国、韓国、欧米など)が批判しなくても」「A級戦犯が合祀されてなくても*6」、「国家神道復活を狙いとする」首相や天皇靖国参拝など許されませんし、「靖国戦没者追悼施設、だから天皇や首相の参拝を求めてる(靖国神社本庁日本会議など)」なんてのは大嘘です。「戦没者追悼」ではなく「国家神道復活」が「神社本庁などが首相などの靖国参拝を求める理由」ですから(まあこれも、以前書きましたが「戦没者でない吉田松陰橋本左内*7武市半平太*8坂本龍馬*9有馬新七*10が合祀されてる(A級戦犯戦没者ではありません)」「戦没者でも彰義隊、白虎隊、土方歳三*11は合祀されてない」時点で「戦没者追悼」は大嘘なのですが)。
 なお、キリスト教弾圧の例としては、たとえば、ウィキペディア「戦前・戦中期日本の言論弾圧の年表」によれば政府の圧力で「救世軍」は「救世団」に改名するとともに「救世軍本部(英国にある)」との関係断絶を余儀なくされました。
 ちなみに、そうした宗教弾圧を食らったのはキリスト教だけではありません。有名どころでは大本教出口王仁三郎)、創価学会牧口常三郎)、灯台*12(明石順三*13)、PL教団(御木徳一)があります(ウィキペディア「戦前・戦中期日本の言論弾圧の年表」参照)。

 日本人として、日本キリスト教協議会の比企氏と飯塚氏のことを書いておきます。特に比企氏については言いたい。貴方はこういうことを、日本で検定されている道徳の教科書について言いましたね。
「比企氏は具体的な教材内容を紹介。主な問題点として、「国家が子どもたちのこころの内面に介入し一定の方向へと誘導する点」「人権意識・ジェンダー平等や批判的視点が欠如している点」「道徳という教科を数値や文章で評価する点」を挙げた。特に問題を含む教科書会社(日本教科書、教育出版)は育鵬社と同系列にあり、「ヘイト本」なども出しているという。全国的に採択拒否の声が上がった結果、3地域のみの採択結果となった。」(「道徳の教科化」で比企敦子氏が講演 内面への介入と誘導を危惧 2018年12月1日 クリスチャン新聞)

 意味が分からないですね。比企氏の訪朝と「彼女の育鵬社道徳教科書への批判」と何の関係があるのか。
 「彼女の訪朝の是非」と「育鵬社道徳教科書への批判の是非」と全く関係ない。
 まあ「つくる会理事」という反動極右「三浦」にとって「育鵬社の道徳教科書への批判」が気にくわないことは大変よく分かりますが、こういう無茶苦茶な放言をしても「三浦の同類ウヨ」以外は三浦のバカさに呆れるだけです。
 「比企氏の言ってること(人権意識に欠けるなど)正しいだろ、お前らウヨの教科書のどこがまともなのか言ってみろよ」て話です。

【追記】
 上で「国家神道復活を狙う神社本庁キリスト教などにとって信仰の敵」と書きましたが、「神社内部のまともな人間(国家神道復活などもはや不可能だし、すべきでもない、そもそも国家神道なんて明治以降生まれた代物じゃないか、と思う人間)」にとっても神社本庁の「国家神道復活路線」「戦前美化、右翼路線」は「まともな神社信仰にとっての敵」といっていいでしょう。
 まあ、そんなまともな人間が神社関係者に今どれほどいるのか知りませんが。
 まあ、俺的には神社が消えようが滅びようが知ったことではありませんが、最低限「国家神道への反省」なしの今の惨状では、神社は生き残るべきではないし、いずれ神社は行き詰まるだろうと思います。 
 なお、これは何も神社だけの話ではない。まともなイスラム教徒にとってはイスラム過激派は「信仰の敵」だし、まともなキリスト教徒にとっては「科学を無視し未だに天地創造説を唱える連中」は「信仰の敵」です。
 主観的に「味方のつもり」だからと言って、「客観的にも味方になってるか」といったら必ずしもそうではない。
 例えばウヨの女帝制度反対など「天皇制存続の敵」でしかないわけです。

*1:2000年ノーベル平和賞受賞者

*2:盧武鉉政権大統領秘書室長、「共に民主党」代表を経て大統領

*3:ジョージア州知事を経て大統領。2002年ノーベル平和賞受賞者

*4:なお、ウィキペディア「韓国のキリスト教」によれば統計データ上、韓国のクリスチャンは「全人口の約3割」であり、かなり多い。

*5:「江戸時代のキリスト教弾圧」も「信仰の敵」ですが、ただ「神社本庁が画策する国家神道復活」と違ってもはや「復活の可能性がない」ですからね。

*6:もちろん「A級戦犯合祀(靖国があの戦争を美化している)」と「それによる諸外国の批判」は重要な問題ですが

*7:安政の大獄で死罪

*8:政敵だった土佐藩重臣吉田東洋暗殺を理由に死刑

*9:暗殺者は京都見廻組佐々木只三郎と言うのが通説的見解。

*10:寺田屋事件によって死亡

*11:箱館戦争で戦死

*12:現在の「エホバの証人」の前身だが明石は戦後、意見対立から除名され教団から離れている。

*13:明石については、稲垣真美『兵役を拒否した日本人:灯台社の戦時下抵抗』(1972年、岩波新書)と言う著書があります。