高世仁に突っ込む(2019年11月26分:追記あり)

香港区議選で民主派が圧勝 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 記事内容のメインはタイトルの通りです。高世も書いてるように小選挙区制ではこういうことが起こりやすいとは言え、「民主派の地滑り的勝利で驚いた」というのがまず最初の感想ですね。投票率が40%台から70%台に大幅に上がったというのも「従来40%程度に過ぎなかった」と言う意味でも「今回70%台にまであがった*1」と言う意味でも驚きですね。
 よほど香港当局(そしてそのバックにいる中国政府)に対して香港住民多数派の不満があるのか(追記:とはいえいわゆる小選挙区マジック(死票の多さ)の影響も大きいようで得票数で見ると民主派59%、親中派41%で議席数ほどの差はないようです)。
1)民主派が勝った場合エスカレートする恐れがある暴力デモの存在(繰り返しますが俺は暴力反対です)
2)香港当局(中国政府)、民主派側(デモ隊)が現時点では妥協や譲歩の余地を見せないこと(親中派が勝とうとも、民主派が勝とうとも、どちらも譲歩するとは思えない)
を考えると正直「どんな結果が出てもおそらく素直には喜べないな」と選挙結果が出る前*2から思っていましたが、現時点ではやはり「素直に喜べません」ね。
 ここで「香港当局(中国政府)、民主派」がお互い譲歩して「一応の決着がつけばいい」のですが。この選挙結果では「香港当局(中国政府)」が全く譲歩しないわけにも行かないでしょうが、一方で「俺たちが勝った、だから譲歩の必要など無い(民主派)」で民主派が全く譲歩しないで問題が解決するとは思えません。現実主義とはそういうことだろうと俺は思います。
 「俺たちは選挙で勝ったのだからそれなりの要求はする。しかしあんたらにもメンツとかしがらみとかいろいろあるだろうし、今すぐ全部要求を受け入れろとは言わん。ただ最低限ホニャララは実行しろ」とか、そう言う譲歩でしか問題は解決しないでしょう。
 まあ高世はそういうことは予想通り書きませんが。「国際社会が香港を応援しよう(高世)」で問題が解決すると思うのは悪い意味でナイーブすぎるでしょう。

 ある研究者に会いに、法政大学の多摩キャンパスに行った。

 で、最後まで
1)その研究者が誰なのか、名前も出さない
2)何のため(番組作りのため?。その場合、最近、高世がブログ記事に良くしてる香港関係の研究者?)に会いに行ったのかも書かない
3)なぜそうしたことを書かないのか(名前を出すと高世なり研究者なりに何か支障がある?)説明もしない
高世です。不親切ですね(苦笑)。

*1:それでも80%台や90%台には行かないわけですが

*2:なお、中国政府が「民間シンクタンクに依頼するなり、自ら実施するなりして」事前に選挙結果予測調査をしてない(そこまで無能)とは思えません(こうした事前予測調査は中国に限らず、どこの国の政権与党でもするでしょうね)。こうした選挙結果もある程度予想はしていたでしょう(予想を上回る敗北ではあるかもしれませんが)。そう言う意味で[B! 中国] 香港区議選:中国共産党は親中派の勝利を確信していた(今はパニック) | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイトでも批判しましたが、一部の反中国派が自画自賛(?)するほどのショックは中国にはないでしょう。「敗北が高い状況」でも中国が「選挙中止」「不正選挙」などの行為にでなかったのは「そうしたことをしなくても勝てると思っていたから(反中国、嫌韓国のトンデモ記事が多いウヨ雑誌香港区議選:中国共産党は親中派の勝利を確信していた(今はパニック) | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイトの主張)」ではなく1)そうしたことをした場合の反中国デモの過激化や国際的批判を恐れた、2)区議には実権がそれほどないのでそこまでする必要を感じなかった、3)そこで選挙を実施した上で敗北を最小限に抑える策にでた、と見るべきでしょう。