今日の産経ニュース&中国ニュース(2020年7月16日分)

中国「よこしまなことを考えている」 鈴木外務副大臣:朝日新聞デジタル
 記事タイトルをもう少しわかりやすくして欲しいですね。記事本文を読めば分かりますが中国が鈴木副大臣や安倍政権に対し「よこしまなことを考えてる」と悪口したのでは無く、鈴木氏の方が「よこしまなこと(尖閣問題?)を考えてる」と中国に悪口したという無茶苦茶な話です。
 その辺のウヨ議員ならともかく、外務副大臣がすべき発言では無い。
 まあ「習主席訪日は進めるが中国の言いなりでは無い」とウヨ支持層に言い訳してる気なのかもしれませんが。


【主張】香港の予備選 矜持ある抵抗に連帯せよ - 産経ニュース

 有権者全体の約13%が足を運んだ事実は重い。

 産経らしくて吹き出しました。「沖縄の県民投票」など産経が敵視してる運動だと、もっと投票率が高くても「投票しなかった人間もいる」などとその価値をおとしめようとするのに。「予備選は違法行為の疑いがある」と中国政府が公言しており、「予備選投票は処罰のリスクがあるとは言え」過半数越えたのならともかく、たった13%(全体の1/7以下)で何が「重い」のか(ということは61万÷0.13=約470万人ということで、有権者全体では約470万人のわけですね)。
 ということで
国安法、61万人「ノー」 目標の3倍超が投票―香港民主派予備選:時事ドットコム
として、予備選運動を行った連中が「当初の目標値17万人の3倍を超える61万人だった」と自画自讃したところで「61万人で有権者の13%なら当初目標17万人は13%の1/3で『たったの4.5%』だったんじゃん。いくら処罰のリスクがあるとは言え、目標値がそもそも低すぎるんじゃねえの?(絶対に達成できるように、故意に低くしたの?)」ですね。むしろこの選挙結果は1)「香港民主派の苦境」を露呈した、2)中国&香港当局が強硬路線に踏み切ったのには「民主派には中国や香港当局に対抗する力など無い」という認識があり、それはそれなりの「合理的分析だった」とみるべきでしょう。
 「選挙の性格に違いがある」ので単純比較できないとは言え今回の投票者数が

国安法、61万人「ノー」 目標の3倍超が投票―香港民主派予備選:時事ドットコム
 民主派が圧勝した昨年の区議会(地方議会)選における民主派得票の35%程度

というのも素直に考えて「民主派の苦境」を示してるのでは無いのか。民主派としても『区議選当時の民主派得票』の過半数くらいは投票して欲しかったでしょうから。
 つまりは中国批判派ですら「処罰のリスクを覚悟してまでそんなことをやっても意味がない」と理解したか、どう理解したかはともかく、予備選には否定的だったのでしょう。まさか「参加しなかった87%は軒並み中国や香港行政当局を熱烈支持」でもないでしょう。
 もちろん「参加しなかった87%は軒並み中国や香港行政当局を熱烈支持」だったら「別の意味」で「民主派が苦境」のわけですが。


香港予備選投票 国安法反対の強い民意:東京新聞 TOKYO Web
 上にも書きましたが「処罰のリスクがあるとは言え」たった13%(全体の1/7以下)では「強い民意」とはとても言えないでしょう。
 こんな強弁をするくらいなら「香港市民の大多数が国家安全維持法(国安法)を容認しても、政治活動の自由の見地から国安法を容認できない」でいいでしょうよ。人権ってのは「多数派が容認すれば少数派の人権を制約していい、侵害していい」「だから第二次大戦中の米国が日系人強制収容所に送っても無問題」つう話じゃ無いですから。
 人権を制約するには当然ながら「正当な根拠」が必要なわけです。


【阿比留瑠比の極言御免】「座して死を待つ」専守防衛論 - 産経ニュース
 「座して死を待つことは出来ない」「先制攻撃を仕掛けるべきだ」という理屈から真珠湾攻撃で太平洋戦争を開始した日本が「悲惨な敗戦」をしたようにむしろ「座して死を待てない」という理屈は非常に危険な代物です。
 そして、専守防衛であれば「真珠湾攻撃」のような無謀な行為は100パー防げます。