今日の朝鮮・韓国ニュース(2019年12月7日分)

韓国を全体主義に導く法案審議 西岡力(国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授) « 国基研ろんだん 国基研ろんだん « 公益財団法人 国家基本問題研究所
 まあばかばかしいですね。今の韓国で何が全体主義なのか。

 野党第一党自由韓国党の黃教安代表は11月20日から8日間、寒空の下、青瓦台(大統領官邸)前の広場で路上断食を行い、意識を失って病院に担ぎ込まれた。

 まあ西岡も自由韓国党には随分と甘いもんです。西岡が敵視する日本共産党辺りが同じことすれば「ハンストしろなんて頼んでない」「売名だ」などと悪口雑言でしょうが。

 野党は、自由韓国党108、正しい未来党(反主流派)15、正しい未来党(主流派)9、正義党6、代案新党8、民主平和党5、ウリ共和党2、民衆党1となっているが、正義党と民衆党は与党とともに過激な親北左派だ。正しい未来党(主流派)、民主平和党、代案新党も左派が圧倒的に強い全羅道を基盤とする地方政党で、やはり左派に分類される。

 先ず第一に今の韓国に「北朝鮮に融和的な左派政党」はあっても「過激な親北朝鮮左派政党」なんてもんは少なくとも国会議席を持つ政党の中にあるわけがないでしょう。
 第二に「朴クネ疑惑」をきっかけに自由韓国党を離党した議員が結成した「正しい未来党」のどこが左派なのか(なお、西岡が名前を挙げた他の政党(正義党、民衆党、民主平和党など)は俺も左派という評価で「間違いではない」と思います)。
 「正しい未来党」を左派というのは「ロッキード事件」を契機に自民党を離党した河野洋平氏らが結成した新自由クラブ(後に解散し、河野氏ら所属議員の多くは自民に復党)を左派というようなもんです。
 新自由クラブはどう見ても「中道右派」がせいぜいで左派と呼べないのと同様、「正しい未来党」も中道右派であって左派ではない。
 中道右派政党「正しい未来党」を左派呼ばわりとは西岡の極右ぶりが露呈されてるだけです。

 これらが議席を増やせば、左派政権が長期に維持される危険性が高まる。

 おいおいですね。「是非はともかく」、「選挙制度改革で、『共に民主党』で議席過半数を占める予想」つうならともかく、「自由韓国党議席が減ってそれ以外の党の議席が増える*1」つうなら、とても全体主義とは言えません。
 単に「自由韓国党首班政権ができないのならばそれは左派独裁」と言う無茶苦茶な強弁を西岡がしているに過ぎません。

 文在寅政権について、憲法と国是である反共自由民主主義*2に反する独裁政権と位置づける保守政党は、自由韓国党とウリ共和党しかない。

 要するに自由韓国党、ウリ共和党は異常な反共政党だと言うことです。文政権批判派でもまともな人間なら「独裁政権呼ばわり」なんかするわけがない。
 ウリ共和党(未だに「朴クネは無罪」と主張する親朴クネ派が自由韓国党を離党して結成)なんてミニ政党はどうでもいいですが、自由韓国党は最大野党なので本当にうんざりします。今の「安倍自民党」のような異常な代物なのでしょう。自由韓国党執行部が変われば少しはまともになるかもしれません。
 そしてその「自由韓国党、ウリ共和党(異常な反共政党)以外は皆、左翼政党で文政権支持」とデマ飛ばすのが西岡ですから全く呆れます。
 日本で言えば、立憲民主党や国民民主党を左派呼ばわりするようなもんです。

 文大統領が目指す連邦制による北朝鮮との統一も可能にする憲法改正が現政権の任期中にもあり得る。

 ありえないでしょうねえ。デマ飛ばすのも大概にしたらどうなのか。
 「自由韓国党議席を減らすが、共に民主党議席を減らし、第三政党以下が議席を増やすだろう」つう制度改正(小選挙区を減らしその分、比例を増やす)のどこが「文政権がやりたい放題、独裁出来る選挙制度改正」なのか。
 「制度改革の是非はともかく」、文政権に悪意の目で見ても、それはせいぜい「自由韓国党の政権奪還を困難にするだけ」です。「第三政党以下は文政嫌の子分でも何でも無い」のだから文政嫌の好き放題出来るわけがない。そもそも「連邦制による北朝鮮との統一」なんて「共に民主党」支持者に限定したって「皆が支持」してるわけではない。他党支持者なら、なおさら支持してるわけがない。
 たとえば「民主党政権」時に「自民党議席を減らすが民主党議席を減らし、第三政党以下(公明、共産、社民など)が議席を増やす選挙制度改革(小選挙区を減らしその分、比例を増やす)」がされたとして、それは「民主党独裁の永続化」なのか。
 共産、社民は「反自民」ではあっても別に「民主党の子分」ではないから勿論そんなことにはなりません。この文政嫌の制度改正も話は同じです。民主党政権に悪意の目で見ても、それはせいぜい「自民党の政権奪還を困難にするだけ」です。

*1:なお、与党「共に民主党」の議席も減る見込み。つまりは「最大与党と最大野党の議席が若干減る代わりに、それ以外の党の議席が若干増える(小選挙区を減らしてその分、比例区を増やす)」つう改正のようです。つまり「(小選挙区を減らすことで)自由韓国党の政権奪還を難しくする」つう思惑が仮にあるとしても、独裁どころか「より民主的な制度改正」といえるでしょう。むしろ日本も見習うべき方向性でしょう。

*2:自由民主主義はともかく反共なんか国是にする方がおかしい。