今日の産経ニュース(2019年12月8日分)

維新・松井代表「不信任案提出で解散を」 桜を見る会巡る国会紛糾で - 産経ニュース
 「安倍応援団」「インチキ野党」「自民の二軍」維新らしい暴論ですね。いますべき事は「疑惑の追及」ですが、「解散すればなんとか自民が勝てるのではないか、それでみそぎが済んだ*1と居直ればいい。維新の議席は最悪でも横ばいか微減で激減はしないだろうから解散しても痛くない」と思ってることが見え透いています。
 まあ、正直、「不信任案」を提出してもおかしくない疑惑ですが「不信任案を否定した上で、信任が得られたとして居直る」「国民に信を問う、云々と解散の口実にして、選挙で勝利*2した場合は居直る(残念ながら現状の政党支持率、政権支持率では野党が勝てる保証はないでしょう)」危険性や「まだまだ追及が十分とは言えないこと」を考えれば俺個人は現時点で不信任案提出することには否定的です。


【書評】『朝鮮通信使の真実 江戸から現代まで続く侮日・反日の原点』石平著 - 産経ニュース
 タイトルからして唖然ですね。反日(?)の起源はもちろん明治以降の韓国侵略に決まってる。そもそも朝鮮通信使反日だったら、日本側(徳川幕府)が受け入れないでしょうよ。


助成金取り消しは「違憲」 映画製作会社が提訴へ - 産経ニュース
 全く筋の立たない暴挙であり、一部では「宮本から君へ」のプロデューサーが「新聞記者(東京新聞・望月記者の著書が原案の安倍批判映画)」のプロデューサーでもあることから「こじつけで嫌がらせをしてる」という話すらありますから、こうした訴訟沙汰になるのは当然の話です。勝訴判決が出ることを願ってやみません。


立民府連も現職・門川氏を推薦 来年2月の京都市長選 - 産経ニュース
 「民主党時代ではあるものの、門川を過去にも支持している」ので予想の範囲内ですが、最大野党なのに独自候補を立て、他野党(共産、国民民主、社民)に支持を呼びかける気概もない上に、共産が候補者擁立を既に表明してるのに、「第一次安倍内閣教育再生会議委員」を務めた自民系の現職・門川支持とは何を考えてるのか。こういうことをすれば「野党共闘だの安倍政権打倒だのと言っても自民系の現職に相乗りするんじゃ立民なんてデタラメだ」と見られて、自民支持層からも、野党支持層からも立民が批判的に見られ、安倍を利することくらいも分からないのか。
 正直、こうした立民のデタラメさに俺はうんざりしているので、立民を支持する気には全くならないですね。その結果、「消去法で共産支持になる」わけです。共産には失礼ですが、俺はそれほどの思い入れは共産にはないです。
 しかし「自民と相乗りをしない」「安倍のホワイト国除外をきちんと批判する」「大嘗祭政教分離の見地から批判する」「消費税減税主張」などの条件で選ぶと「共産しか残らない」わけです(立民や国民民主はそうしたことが出来てないし、社民は出来てるかもしれないが党勢が共産に比べて弱い)。昔ならこの「共産主義が関係ない」選択肢だと「共産しか残らない」なんてことはなかったんですけどね。


【産経抄】12月8日 - 産経ニュース

 裁判所には、不老不死の魔物が棲(す)んでいるという。
<司法はこのモンスターに囚われて多くの被害者遺族を苦しめてきた>。
 平成19年夏の闇サイト殺人事件を取材した大崎善生さんは、ノンフィクション『いつかの夏』*3で無念の筆を尖(とが)らせている。

 大崎某が「感情論でしか物が見れないバカだ」と言うことがよく分かります。まあ、「村山聖*4」の人生を描いた『聖の青春*5』なら「天才棋士が病気で早世した、かわいそう」と言う感情論でも問題は少ないでしょうが、闇サイト事件をそうした感情論で描き出し、遺族の暴論「死刑以外は処罰として認めない」を正当化するなど愚劣でしかありません。
 これについては大筋ではid:Bill_McCrearyさんの
名古屋闇サイト事件における被害者の母親の主張を批判する(1) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
名古屋闇サイト事件における被害者の母親の主張を批判する(2) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
そこまで「闇サイト事件」というのは、遠慮しなければいけないものなのか(そうなのだろうが、そこに合理性や妥当性はないだろう) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
といった考えに全く同感です(一方、大崎はその逆なのでしょうが)。
 正直「聖の青春」も含めて大崎の本を読む気が全くなくなりました。
 「単なる偶然でしかありませんが」現時点では大崎の本は一冊も読んでいません
 まあ、小生は本をそもそもあまり読まない人間ではありますが(特に大崎の得意分野である将棋物*6には全く興味がありません)。
 映画「聖の青春」も見てない。大崎本のコミカライズである山本おさむのマンガ「聖:天才・羽生が恐れた男」(1999年 8月~2002年 9月連載)はビッグコミック連載時に何度か読んだ記憶がありますが正直あまり覚えていません。
 正直、山本マンガには「天才棋士っていっても、生前にタイトルを一個もとってない訳じゃん。病気のハンデがあるとは言え、『羽生が恐れた』とか、お涙頂戴の過大評価なんじゃねえの?。糞くだらねえ!」という反感を感じた覚えがあります。ええ、俺はそう言う、お涙頂戴が大嫌いな「冷たい(?)」人間です。たぶん村山ファンや遺族、知人友人がこの文章を読んだら「将棋の素人が村山を侮辱するな」と激怒するのでしょうが、「それ、結局、身びいきだろ?。客観的に見て生前タイトルが一個もとれない人間がそこまですごくねえだろ」とは思います。まあ若くして悲劇的な死をすれば、後世、伝説的扱いになるのは、村山に限った話では無く、「日本共産党における小林多喜二*7」「野球界における沢村栄治*8」「カンフー映画におけるブルース・リー*9」などいろいろありますが。小林や沢村、ブルース・リーがすごくないとは言いませんが、彼らが悲劇的な死をしなければ今ほど「伝説的扱い」になったかどうか。

 大阪で2人を襲った被告は覚醒剤中毒の後遺症、埼玉で6人を殺害したペルー国籍の被告は心神耗弱が考慮され無期懲役となった。

 何度も書きますが、感情論で死刑を正当化しようなど馬鹿げた話です。「精神病(大阪のような覚醒剤の後遺症含む)」なら、心神耗弱を認定せざるを得ないし、心神耗弱を認定すれば死刑判決には出来ない、ただそれだけの話です。そもそも死刑廃止国(EU諸国はほとんどそう)すらあるのに何を言ってるのか。

 こんな裁判所で大丈夫か。

 むしろ産経の方こそ「こんな新聞社で大丈夫か」でしょう。勿論言うまでも無く「大丈夫ではない」わけですが。


【主張】憲法審査会 与野党とも恥を知らぬか - 産経ニュース
 改憲極右の産経が逆ギレしてるだけのくだらない話です。国民が改憲を希望しないから、改憲など進まない、ただそれだけの話です。

*1:リクルート疑惑議員とか過去に自民が何度もやってる居直りです。

*2:安倍の場合、「仮に自公の議席が減ろうとも」過半数が維持できれば勝利と居直る可能性大です。

*3:2019年、角川文庫

*4:1969~1998年、子どもの頃から腎臓病に苦しみ、膀胱ガンで早世したプロ棋士

*5:2002年、角川文庫。松山ケンイチ主演で映画化もされた大崎の代表作。

*6:もともと大崎は将棋連盟職員で『将棋年鑑』『将棋マガジン』『将棋世界』の編集者だそうです。正直「お前は、将棋のことだけ書いてろ」と思います。たぶん「俺は将棋以外も書けるんだ」つう変なプライドがあるんでしょうが。ただし世間の扱いは明らかに「大崎=『聖の青春』を書いた人」でしかないでしょう。なお、大崎の将棋物としては『聖の青春』(2002年、講談社文庫)、『将棋の子』(2003年、講談社文庫)、『編集者T君の謎 将棋業界のゆかいな人びと』(2006年、講談社文庫)があります。

*7:1903~1933年。作家、特高の拷問で虐殺。著書『蟹工船/一九二八・三・一五』、『独房・党生活者』、『防雪林・不在地主』(岩波文庫) 『蟹工船・党生活者』(角川文庫、新潮文庫)など

*8:1917~1944年。巨人軍投手、太平洋戦争で戦死。沢村賞に名を残す

*9:1940~1973年。アクション俳優。出演映画『ドラゴン危機一発』、『ドラゴン怒りの鉄拳』、『ドラゴンへの道』、『燃えよドラゴン』、『死亡遊戯