黒坂真に突っ込む、ほか(2020年3月1日分)

全国の教育委員諸君、今こそ諸君の出番だ。唯々諾々と首相の休校要請に従う必要はない。 | ちきゅう座
 確かに「要請にすぎない」ので従う法的義務はありません(従う義務がないからこそ「要請」しかできないわけです)。かつ「従った場合の弊害」について安倍は何らまともな方策を語っていない。
 したがって「無理して従う必要はない」と俺も思いますが、一方で、澤藤氏のように積極的に「従うべきでない」というのも「それでコロナ感染の予防上、問題はないのか」と躊躇します。俺的には「予防のために従うべきかもしれないが、無理して従うべきでない(→明確な方向性でなく恐縮ですが、無責任に「従うべき」とか「拒否すべき」とか言うことには躊躇します)」&「国は従った場合の弊害についてどう対応するか早急に語れ」ですね。現状では従わない自治体が出ても何ら非難できないとは思います。何せ休校した場合の弊害是正についてまともに国が語らないわけですから。

【追記】
コロナウィルス蔓延被害よりも、安倍晋三独断による政策被害が心配される。 | ちきゅう座

宮本議員:
 「政治が判断したんだ」と。エビデンスについては中身の話が全くなかったわけでありますが。専門家会議を設けたわけじゃないですか。ところが報道を見ると、専門家会議での議論を踏まえたものじゃないんだ。政治判断だと言う話が、専門家会議のメンバーからもなされる状況。そして、専門家会議のメンバーの方々の言っていることもいろいろなわけです。(東北大の)押谷(仁)*1教授は「学校でクラスターが発生しないとは断言はできませんが、子供の感染例は中国でも非常に少なく、その可能性は低いです。一斉の学校閉鎖をすることは、全体の流れからするとあまり意味がない」と。あるいは岡部先生(川崎市健康安全研究所の岡部信彦*2所長)は「全国一律に小中高校の休校を要請するという、国民に大きな負担を強いる対策を、現時点ではとるべきではないと思う」と。

 「専門家会議では一斉休校を求めるなんて結論は出ていなかった、それどころか一斉休校に否定的な意見もあったと言うが、何故専門家会議で決まったわけでもない話を政策として決定したのか。エビデンス(政策の具体的根拠)は何か。」という宮本氏の質問にまともに答えられない安倍です。こうなると「臨時休校はやむを得ないんじゃないか」と思っていた俺ですが、澤藤氏が言うように「やるべきではないのかもしれない」という方向に考えが変わりつつあります。いや単に「臨時休校は適切な措置だが安倍がまともに説明できないだけ」かもしれませんが、どっちにしろ安倍が無能で首相の器でないことは改めて明確になったと思います。


◆黒坂ツイートにコメント

黒坂真リツイート
 武漢ウィルス*3は、人から人に伝染する際に変異して劇症になるのでは、という説があります。小川榮太郎さん*4と山口敬之さん*5がそんな話を以下でしています。一律休校にしたのは、ウィルスに変異をさせないようにするという判断*6かもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=gnYoXek1xrk
志位和夫
‏ メディアの誰も、「なぜ一律休校か? その科学的根拠は」という基本的問いを行わなかった。それでメディアの責任が果たせるか?
 (ボーガス注:事前にマスコミから提出された?)質問に対してもあらかじめ用意された原稿を読みあげる*7首相。初めからシナリオが決まっている記者会見に何の意味があるのか?

黒坂真リツイート
 小池晃書記局長。武漢ウィルスは、人から人に伝染する際変異して劇症になるという説があります。小川榮太郎さんと山口敬之さんがそんな話を以下でしています。医師としてどうお考えですか。
https://www.youtube.com/watch?v=gnYoXek1xrk
小池晃
‏ (ボーガス注:2/29の安倍首相緊急記者会見では)全国一律休校とした科学的根拠が全く示されず。(ボーガス注:一律休校で生じる問題について自治体に対し?)国がどのような支援をどの程度の規模で行うか、示されるかと思って聞いたが、これから10日かけて考えるという。今まで何してたのか。いま必要なのは言葉だけの決意ではない。医療体制、検査体制、休業補償等財政の裏付けを持ったきちんとした具体的対策だ

 志位氏や小池氏のツイートに賛同するかどうかはともかく、まともな人間なら志位(小池)ツイートには「いや安倍総理の会見には意義があった」「志位(小池)氏の言うとおり中身の乏しい会見だった」「マスコミは志位氏が言うように腰抜けだ、まともな質問が何故できないのか」などとリツイートするでしょうが、黒坂も全く意味不明ですね。
 安倍擁護にすらなってない珍リツイートです。大体コメント欄でもご指摘がありますが、小川も山口も医療専門家でもなんでもない。

*1:著書『パンデミックとたたかう』(共著、2009年、岩波新書)、『新型インフルエンザはなぜ恐ろしいのか』(共著、2009年、NHK生活人新書)など

*2:著書『SARSは何を警告しているのか』(共著、2003年、岩波ブックレット)など

*3:武漢以外は安全だという誤解を招く」「中国差別を助長する」としてWHOは「武漢云々と呼ぶべきでない」とし、安倍政権も「武漢云々」とは言わず「新型コロナ」「COVID19」と呼んでるのに全く黒坂も呆れたバカです。

*4:著書『国家の命運:安倍政権奇跡のドキュメント』(2013年、幻冬舎)、『『永遠の0』と日本人』(2013年、幻冬舎新書)、『約束の日:安倍晋三試論』(2013年、幻冬舎文庫)、『最後の勝機(チャンス):救国政権の下で、日本国民は何を考え、どう戦うべきか』(2014年、PHP研究所)、『徹底検証「森友・加計事件」:朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪』(2017年、飛鳥新社)、『徹底検証 テレビ報道「噓」のからくり』(2017年、青林堂)、『徹底検証安倍政権の功罪』(2018年、悟空出版)、『一気に読める「戦争」の昭和史』(2018年、扶桑社新書)、『左巻き諸君へ!真正保守の反論』(2019年、飛鳥新社)など

*5:著書『総理』(2017年、幻冬舎文庫

*6:安倍はそんなことは言ってない(だからこそ志位氏が『一律休校の根拠が示されなかった』と批判している)のによくもまあデタラメなことが言えたもんです。

*7:これが事実なら安倍は事前に「原稿を覚えて、質問に当意即妙に応えてるように装う能力」がないわけです。いやそれ以前に「事前に提出された質問に、準備した原稿を読み上げて何が悪いのか?」とすら思ってる疑いもあります。