高世仁に突っ込む(2020年3/24日分)

赤木俊夫氏の遺族を激怒させた安倍、麻生の答弁 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 安倍、麻生は「調査される側」 - 高世仁の「諸悪莫作」日記の続きです。
 安倍や麻生が赤木氏の墓参りを頑なに拒むのは「赤木氏の妻に謝罪と再調査を改めて求められること」が嫌だからでしょう。
 それだけならまだしも、「そもそも遺族が墓参を望んでいないかのような嘘」までついて妻を激怒させる。
 呆れたクズだと言っていいでしょう。当然ながらそんなクズ連中が「拉致問題解決」などという厄介ごとに手を出すわけもない。安倍にとって拉致とは「幹事長、官房長官を経て首相に成り上がるための道具」でしかなく、成り上がった以上、もはや拉致などどうでもいい。
 安倍政権下において「特定秘密保護法」「働き方改革法(高度プロ制度の導入など)」「入管法改定(移民受け入れにシフト)」「カジノ法制定」など「拉致と関係ないことが色々と進んだ」のに、拉致問題が被害者帰国の方向にはまるで進まず、それを安倍も悪びれても居ないという点を見て見ぬ振りする拉致被害者家族会の馬鹿さにはいつもながら呆れます。
 米国や財界が要望した「特定秘密保護法」「働き方改革法」「入管法改定(移民受け入れにシフト)」「カジノ法制定」などでわかることですが安倍政権下において重要視されることは「財界や米国政府の要望順位が高いもの」です。拉致はそうではないからこそ放置されるわけです。


安倍、麻生は「調査される側」 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 「横田めぐみさんによるお涙頂戴(北朝鮮叩き)」「岡村勲など死刑万歳派の犯罪被害者遺族によるお涙頂戴(死刑廃止派叩き)」をやってきた産経らウヨ連中が

自死した近財の職員、赤木俊夫さんの妻が、赤木さんの手記をスクープした相澤冬樹さん*1に21日、メッセージを寄せた。安倍首相、麻生財務相に憤っているという。
・以下相澤さんの記事より。
「安倍首相、麻生大臣。あなた方は調査される側で『再調査しない』と言える立場にありません」自死職員の妻(相澤冬樹) - 個人 - Yahoo!ニュース
 翌19日。安倍首相は国会で「検察ですでに捜査を行い、結果が出ていると考えている。麻生太郎副総理兼財務相の下、事実関係を徹底的に調査し、明らかにした」と答弁。森友事件と公文書改ざんについて再調査し真相を解明してほしいという遺族の願いを拒否した。
 また麻生財務大臣も「新たな事実が判明したことはない」「(2018年公表の)財務省の報告書に尽きる」「再調査を行うという考えはない」と突き放した。
 遺族の思いを拒絶するこれらの発言。昌子さんはメッセージで次のように綴っていた。
「安倍首相は2017年2月17日の国会の発言で改ざんが始まる原因をつくりました。
 麻生大臣は墓参にきてほしいと伝えたのに国会で私の言葉をねじ曲げました。
 この2人は調査される側で、再調査しないと発言する立場にないと思います。」
 あまりにも理路整然とした見事な指摘に、私*2はしばしメッセージから目が離せなかった。そしてすぐに昌子さんに電話した。
「素晴らしい言葉ですね。本来ならマスコミや評論家が口にしなければいけない言葉です。この言葉を記事で紹介してもよろしいですか?」
「はい、紹介してください。私は夫の死の真相が知りたいんです。どうして夫は改ざんを迫られなければならなかったのか?改ざんの原因は森友学園への土地売却ですよね。どうしてあんなに値引きして売らなければならなかったのかも知りたいです。夫の手記は新事実だと思います。もう一度調べてほしいんです」
 安倍首相は「真面目に職務に精励していた方が自ら命を絶たれたことは、痛ましい出来事であり、本当に胸が痛む思いだ」とも述べた。この発言について昌子さんに尋ねた。すると…
「本当に胸が痛むんなら再調査しますよね。再調査しないのにこんなこと言われても…何だか白々しい感じがします」

という「自殺した近畿財務局職員の遺族」の言葉には黙りで「遺族がかわいそうだ、安倍や麻生が許せない」とは言わないのも実に滑稽で醜悪です。
 ウヨ連中の言葉「被害者がかわいそうだ」がいかにご都合主義でデタラメか改めて実感します。

安倍首相と麻生財務大臣は「財務省が2年前に出した報告書で調査は尽きている」「自死した赤木さんの手記に新事実はない」と主張している。だが、そうだろうか?
●すべて、佐川理財局長(当時)の指示です。
●本省理財局・中村総務課長(当時)をはじめ田村国有財産審理室長などから(近畿財務局の)楠部長に直接電話があり、(改ざんに)応じることはやむを得ないとし、美並近畿財務局長(に)報告したと承知しています。
●美並(ボーガス注:近畿財務)局長が全責任を負うと言っていました。
 これらは財務省の報告書にはなく、すべて新事実だ。
 明らかに新事実があるのに「新事実がない」と言うのは、それ自体が虚偽であり、赤木俊夫さんがのこした「手記」を貶める印象操作だと批判されても仕方あるまい。
 安倍首相と麻生財務大臣はまた「再調査はしない」と言うのか?
 「それはおかしい」と思うなら、誰にでもできることがある。与党・自民党公明党に意見を届けることだ。党のウェブサイトには市民のご意見を受け付けるページがある。
自民党https://www.jimin.jp/voice/
公明党https://www.komei.or.jp/etc/contact/
 ここに意見を寄せるのだ。「再調査すべきだ」でも、「遺族の声に耳を傾けないのですか?」でも、「遺族が納得できるように真相を解明すべきだ」でもいい。私はこれまでの取材経験で、自民党にも公明党にも筋の通った人たちがいることを知っている。多くの市民の声が寄せられれば、そういう人たちが「これはいけない」と動きやすいようになる。

 「佐川理財局長」「本省理財局・中村総務課長」「田村国有財産審理室長」「(近畿財務局の)楠部長」「美並近畿財務局長」(役職はいずれも改ざん当時)というこれら遺書に名前が出てきた人間に政府が「遺族が希望する再調査」を行うこと、あるいは国会に彼らを参考人招致、あるいは証人喚問することは当然です。
 それが出来ないこと自体、安倍が真っ黒であることを証明しています。
 こんな男が長期政権で未だに40%台の支持率、「安倍に干されてる」石破元幹事長を除いて自民党幹部政治家からろくに安倍批判も出てこないとは日本人として怒りと悲しみにたえません。
 そしてこんな事態を助長し、未だに「安倍万歳」を続ける横田早紀江ら家族会にも怒りはたえません。
 横田早紀江ら家族会は、「安倍のせいでうつ病になり自殺した赤木氏」の妻の前でも「安倍さんは偉大な政治家だ」と言える度胸があるのか。もし「ある」と言うなら呆れるしか有りません。まあ、本心そう思ってるか、居直りかはともかく、早紀江ら家族会がそういっても俺に驚きは何もないですが。早紀江らの「安倍万歳」のような愚かな行為が「拉致の風化」を産んだのであり、以前から書いていますが、俺は早紀江ら家族会には何一つ同情しません。むしろ「赤木氏自殺のような悲劇」を生み出し、それについて反省もしないクズとして、憎悪し、軽蔑しています。
 それにしても「この記事での安倍批判に限定すれば」、高世の主張は正しいのですが、そんな高世が「救う会、家族会の安倍万歳」に加担したこと、それについて

前川喜平氏『朝鮮学校無償化除外は間違ってると在任中から思っていたが、出世したいという保身から言えなかった。言ったら事務次官にはなれなかったろう。でも退官したからこれからは批判していく(俺の要約)』

などのような反省の弁を一度も口にしたことはないことを知っていれば「よくもまあ恥知らずにこんな記事を書けたものだ」と高世には心底呆れます。
 そもそも高世の安倍批判が『相澤冬樹氏のモリカケ追及、前川喜平氏の加計告発並みに性根の入った物』であるならば、安倍信者ウヨの三浦小太郎が稲川和夫さん、高世仁さん、こういう人たちが正当に評価されないのが今の日本ジャーナリズムの現状 | 三浦小太郎BLOG Blue Moonなどという高世おべっか記事は書かないでしょう。
 三浦小太郎に突っ込む(2020年3月23日分) - bogus-simotukareのブログでも触れましたが「山田洋次日本共産党支持者だ」と言うだけで
正論2月号(12月28日発売)に、「日本虚人列伝 山田洋次」を書かせていただきました | 三浦小太郎BLOG Blue Moonなどと山田を「虚人呼ばわりするクズ」が三浦です。
 高世の安倍批判を『相澤冬樹氏のモリカケ追及、前川喜平氏の加計告発並みに性根の入った物』と三浦が思うならば、「高世の野郎、安倍様を批判するとは許せない」になるはずです。
 結局、三浦らウヨに「その場その場で、『私は飛べるから鳥の仲間だ』『私は卵を産まないから獣の仲間だ』などとコロコロ言うことを変えて獣や鳥に媚びたイソップ童話のコウモリ扱い(北朝鮮問題では三浦や荒木和博らウヨに媚び、モリカケ問題では安倍批判して左派や保守リベラルに媚びる)」されてるから高世は稲川和夫さん、高世仁さん、こういう人たちが正当に評価されないのが今の日本ジャーナリズムの現状 | 三浦小太郎BLOG Blue Moonなどという高世おべっか記事を三浦に書いてもらえるわけです。まあ三浦にそんな記事を書かれても「皇民党の竹下褒め殺し」並に「高世の恥と汚点」でしかありませんが。
 もちろん稲川和夫さん、高世仁さん、こういう人たちが正当に評価されないのが今の日本ジャーナリズムの現状 | 三浦小太郎BLOG Blue Moonを書いた「安倍信者ウヨ」三浦は「モリカケ追及のために事実上、NHKを追放された相沢氏」に対し

・相沢冬樹さんがNHKから追放されるのが今の日本ジャーナリズムの現状

なんて相沢氏応援記事など書きはしません。 
 それにしても、高世も「幸いにも(?)会社が潰れたこと」ですし、「幸いにも(?)天下り引責辞任で退官したこと」をきっかけに安倍批判を始めた前川氏を見習って「家族会の安倍万歳は間違ってる。私は会社の金儲けのためにそれに加担したことを恥じてる。でも会社が潰れたからこれからは家族会を批判する」とでも言ったらどうなのか?(まあ言わないんでしょうけど)。
 まあ、それはともかく。
 前川氏が退官を機に告発しても、「佐川(元国税庁長官)は退官を機に告発できないんだなあ」とは思います。
 そして「天下り問題」についてはあまり語らない*3前川氏も「朝鮮学校無償化除外批判」「加計告発」をするのはたぶん

・俺の加担した天下りは事情はどうあれ、俺も『長年の慣行だから』と納得して加担した。違法性から言えば、スピード違反程度の行為(割と軽い)だと思ってる。そもそも過去に(文科省に限らず)霞ヶ関がずっとやって来たことだ
・しかし朝鮮学校無償化除外だの加計への利権誘導だの俺は納得なんかしてない。安倍に無理矢理強要された。違法性から言えば飲酒ひき逃げ運転並に重いと思ってる。こんなもんを退官してまで容認し続けるのは俺の誇りが許さない

と言う思いがあるのでしょうね。
 しかし前川氏も精神的に強い人ですよね。
 「天下り引責辞任ガー」と言われても「そういうことは加計問題や朝鮮学校問題での私の主張と関係ないでしょう」。
 「出会い系バーガー」と言われても「興味があるから訪問しただけで、買春行為などしていない(まあ確かにその通りのようですが)。それに仮に私が買春していたとしてもそういうことは加計問題や朝鮮学校問題での私の主張と関係ないでしょう」。
 そしてそういう嫌がらせや報復を受けても安倍批判を続ける。なかなか真似できないことだとは思います。
 それにしても「大企業・前川製作所の御曹司」で「中曽根弘文*4の義兄(中曽根の妻の兄)」、「元文科次官」という経歴だけ考えたら「どうみても右」の人物が「朝鮮学校無償化除外などおかしい」とは面白いこともあるもんです。
 「無償化除外批判派の俺」を散々「北朝鮮シンパであるかのように」誹謗したid:noharraも「加計告発するなんて前川氏は偉い」と奴が言った後に、前川氏が朝鮮学校無償化除外批判(たぶんid:noharraはそう言う事態を想定せず)を始めたら、「加計告発はすごいけれども、でも前川の無償化除外批判はおかしい」とはいえず、俺に「朝鮮学校無償化除外を批判する前川を批判しないのに、何で俺を批判するんだ?」「無名人の俺よりも、元文科次官で、『これからの日本、これからの教育』(寺脇研*5との共著、2017年、ちくま新書)、『同調圧力』(望月衣塑子氏*6マーティン・ファクラー氏との共著、2019年、角川新書)という著書もある有名人の前川を批判しろよ?」と突っ込まれたら、まともに反論できずに「ずっと黙り」です。id:noharraってのは本当に恥知らずで卑怯な人間です。
 まあid:noharraに似たような人間には「ノルウェーは批判しないがボーガスは批判する」「ノルウェーに霞を食えとは言えない」のid:Mukkeもいますが。
 霞云々つうなら、日本人だって「コロナによる中国人観光客激減」で潰れた旅館(つまり中国人観光客が一番のお得意様)があるように「中国人相手のビジネスで食ってる人間」は山ほど居るんですけどね。俺個人は「中国人相手のビジネスで食ってる人間」ではありませんが「ボーガスは中国相手のビジネスで食ってるかもしれない、なら『中国を重要な貿易相手国とするノルウェーに『霞を食え』とは言えない』なんて言ったら、論理上、ボーガス批判が出来なくなるかもしれない」程度の事も気づかないid:Mukkeも本当にバカでクズです。

*1:著書『安倍官邸vs.NHK:森友事件をスクープした私が辞めた理由』(2018年、文藝春秋

*2:相沢氏のこと

*3:「俺が知らないだけ」かもしれませんが、そう思います。なお、これは「語れ」と言う話ではなく事実の指摘に過ぎません。

*4:中曽根康弘元首相の長男。小渕、森内閣文相(科技庁長官兼務)、麻生内閣外相、自民党参院議員会長など歴任

*5:著書『韓国映画ベスト100:「JSA」から「グエムル」まで』(2007年、朝日新書)、『ロマンポルノの時代』(2012年、光文社新書)、『文部科学省:「三流官庁」の知られざる素顔』(2013年、中公新書ラクレ)など

*6:東京新聞記者。著書『武器輸出と日本企業』(2016年、角川新書)、『新聞記者』(2017年、角川新書)、『安倍政治100のファクトチェック』(南彰氏との共著、2018年、集英社新書) など