今日の朝鮮・韓国ニュース(2020年3月25日分)

「不公平感」生まぬよう求める/議員らが無償化除外施設の支援に関し聞き取り
各種学校幼児教育施設も調査対象に/幼保無償化・調査事業の公募はじまる – イオWeb

「不公平感」生まぬよう求める/議員らが無償化除外施設の支援に関し聞き取り
 続いて、無償化制度の対象外となっている幼児教育類似施設等を代表し、NPO法人森のようちえん全国ネットワーク連盟、NPO法人はばたき2・3才児保育ひよこ会(神奈川県藤沢市)、一般社団法人森のきょうしつ「ののはな」(神奈川県鎌倉市)の関係者たちが、支援の在り方等について意見を述べた。
 無償化制度から多くの施設が対象外となっている森のようちえんでは、森のようちえん全国ネットワーク連盟に加入している団体会員のうち、過半数で新入園児が減少している。連盟の小林成親理事は見学希望者が減ったり、保護者から無償化に関する質問が寄せられている現状を報告し、これについて、「(無償化制度から除外されていることの)影響があるのではないか」と指摘した。
 中川正春*1衆議院議員は幼保無償化の基本理念である全ての子どもたちへの支援を行うためにも、無償化を施設ではなく、子ども一人ひとりに支援を行うスキームに仕組みを切り替えていく必要があると指摘。

 もちろん朝鮮新報にとってメインの話は「外国人幼稚園差別」、特に「朝鮮幼稚園差別」ですが幼保無償化の問題はそれだけではないわけです。


金与正の二つの談話|コラム|21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ

<金与正対トランプ向け談話>
平壌3月22日発朝鮮中央通信
 朝鮮労働党中央委員会の金與正第1副部長は22日、次のような談話を発表した。
 『われわれは、金正恩国務委員長に寄せられたアメリカ合衆国ドナルド・トランプ大統領の親書を受け取った。
 朝米両国関係の発展に大きな難関と挑戦が横たわっている現在のような時期に、米大統領がまたもや親書を送り、わが委員長同志と立派であった関係を引き続き維持しようと努力を傾けているのはよい判断であり、正しい行動であると見なして当然、高く評価されるべきだと思う。』
 トランプ大統領は親書で、朝米両国関係を促すための自分の構想を説明し、伝染病事態の深刻な脅威から自国民を保護するために尽力している国務委員長同志の努力に対する感動を披歴するとともに、ウイルス防疫部門で協力する意向も示した。
 トランプ大統領は、金正恩国務委員長との関係を大事にしており、最近、意思疎通をよく行えなくて自分の考えを知らせるのに困難があったということについて述べ、今後国務委員長と緊密に連携していくことを願うという意思を伝えてきた。
 われわれは、トランプ大統領のこのような親書が金正恩委員長同志との特別で、強固な個人的親交をよく示す実例になると見なす。
 金正恩委員長同志も、自分とトランプ大統領の特別な個人的親交関係について再び確言し、大統領の温かい親書に謝意を表した。』

 浅井先生も指摘していますがこの談話からは色々なことが分かります。
 まず第一にこうした談話発表者である「金正恩の妹」金與正の地位はやはり高いのだろうと言うことですね。朝鮮労働党扇動宣伝部第1副部長という肩書きでは「副部長」なので、一見地位は低そうですが。
 第二に、トランプへの肯定的評価を口にした北朝鮮は、いたずらに米国と対立する気は無いと言うことです。
 第三にトランプの金正恩への「好意的な親書」が事実ならば少なくとも、当面はトランプは北朝鮮相手に軍事的強硬措置は執らないだろうと言うことです。

<金与正対青瓦台談話>
金與正党第1副部長、青瓦台の低能な考え方に驚愕
平壌3月3日発朝鮮中央通信
 朝鮮労働党中央委員会の金與正第1副部長は3日、次のような談話を発表した。
 『南の青瓦台から「強い遺憾」だの、「中断要求」だの、何のという言葉が聞こえてきたのは、われわれとしては実にけげんだ。
 せん越なふざけた行為だと言わざるを得ない。』
 『青瓦台のこのような非論理的な主張と言動は、個別の誰かよりも南側全体に対するわれわれの不信と憎悪、軽蔑だけをいっそう増幅させるだけだ。
 われわれは軍事訓練をすべきであり、お前たちはすべきではないという論理に帰着した青瓦台の非論理的で低能な思考に「強い遺憾」を表明しなければならないのはまさに、われわれだ。
 この言葉に気分が非常に悪くなるだろうが、われわれが見るには実際に青瓦台の行動と態度が三歳の子どもと大きく変わらないように見える。』
『実に、すまない比喩であるが、怖気づいた犬がもっと騒々しく吠えると言われた。』
金正恩文在寅宛親書に関する青瓦台発表>
 金正恩委員長、新型肺炎慰労の親書「南側同胞の健康守られよう」…文大統領も返信
 青瓦台(チョンワデ、大統領府)が5日、北朝鮮金正恩キム・ジョンウン)国務委員長と文在寅*2ムン・ジェイン)大統領が親書をやり取りしたと明らかにした。
 青瓦台の尹道漢(ユン・ドハン)国民疎通首席秘書官は5日、金委員長が前日の4日に親書を通じて新型コロナウイルスによる肺炎と関連し「必ず勝ち抜くと信じる。南側同胞の大切な健康が守られるよう祈る」として慰労の意を伝えたと明らかにした。
 尹秘書官は「金委員長は文大統領の健康を心配し、気持ちだけでしかいられない状況に残念な心情を表わした。文大統領が新型肺炎を克服できるよう静かに応援するとし、文大統領に対する変わらぬ友情と信頼を送った」とした。
 金委員長は親書で韓半島朝鮮半島)をめぐる情勢に対し率直な所感と立場も明らかにしたという。
 これに対し文大統領はこの日、金委員長に感謝の意を込めた親書を送った。ただ青瓦台は親書の内容について「詳しく明らかにするのは外交上正しくない」として具体的な言及を控えた。

 浅井先生も指摘していますが「金与正談話」と「金正恩親書」からは北朝鮮が「硬軟両面を上手く使い分けることで、外交交渉を有利に進めよう」としていること(実際に上手くいってるかはともかく)が見て取れます。
 「金与正談話」はあくまでも「外交交渉を有利にするための強面」であり、計算なしの悪口雑言ではないわけです。
 だからこそ一方では「新型コロナでの奮闘を祈る」という「金正恩親書」が出るわけです。

*1:鳩山、菅内閣文科副大臣、野田内閣文科相少子化等担当相などを経て立憲民主党常任顧問

*2:盧武鉉政権大統領秘書室長、「共に民主党」代表を経て大統領