「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年4/7分:荒木和博の巻)

「非常」と「緊急」【調査会NEWS3231】(R02.4.7): 荒木和博BLOG

 今回の特措法は憲法の下で対処するから緊急事態、拉致問題のような現行憲法の枠内で対処できない問題は非常事態ということ

 拉致問題が「現行憲法の枠内で対処できない問題」ねえ?。
 もちろん「小泉訪朝という外交交渉での拉致被害者5人帰国」は何ら憲法の枠外ではない。荒木の主張は要するに「自衛隊特殊部隊での救出」でしょうが、そんなことは憲法云々以前に「拉致被害者の居場所が分からない」がために実行不可能です。
 なお、荒木の「緊急と非常の区別」はもちろん荒木の勝手な区別であり、法律上、そんな区別はないでしょう。

 感染者数や死者数を過小に発表し、終息しつつあるかのように装っている中国は内部の矛盾を逸らすために覇権主義を強めるでしょう。

 ばかばかしい。何を根拠に「感染者数や死者数を過小に発表し、終息しつつあるかのように装っている」と決めつけるのか。そして荒木の言う「覇権主義」とは具体的に何なのか?
 むしろ「中国ばかりのせいには出来ない(日本など各国の防疫体制の不備といった問題もある)」とはいえ「中国の初動体制の遅れ」も理由の一つなのだから「反発を避けるため」に荒木の言う「覇権主義云々」という乱暴な行為は当面はできる限り避けるでしょう(たとえば「大規模な暴動」などが国内で起これば、もちろん警察や、場合によっては軍も使って鎮圧に動くでしょうが、必要もないのに進んで強行な態度をとることはしないでしょう)。いずれにせよそんなことと「荒木の建前である拉致の解決」と何の関係があるのか。

 北朝鮮もあの状態でのミサイル乱射の行き着く先は日本の陸地への発射かも知れません。「合理的に考えればそんなことをやるはずがない」と思う方も多いでしょうが、北朝鮮がこれまでやってきたことはことごとく非合理なことばかりです。

 ばかばかしい。北朝鮮が「在日米軍自衛隊の反撃による亡国」を招きかねない、そんな無謀な行為をするわけがないし、そんなことを言い出したら、北朝鮮との交渉は成り立ちません。そして交渉以外に拉致解決の現実的な方策はない。
 大体、北朝鮮が合理主義だからこそ、彼らは「三党合意(国交正常化時の、北朝鮮経済支援を約束)とのバーターで第18富士山丸船長、機関長を帰国させた」「日朝平壌宣言(国交正常化時の、北朝鮮経済支援を約束)とのバーターで拉致被害者5人を帰国させた」わけです。
 大体、こんなことを言えば荒木は怒るのでしょうが「特定失踪者=政府未認定の北朝鮮拉致被害者」なんてデマを放言する荒木の方が俺には「北朝鮮よりもよほど理解不能」です。
 「幼稚園児(松岡伸矢君)でも特定失踪者」「小泉訪朝後の失踪でも特定失踪者」「『山形県の海岸での特定失踪者・山本美保さんの遺体発見は山梨県警の捏造』と放言し、『山本美保さん失踪事件の謎を追う:拉致問題の闇』(2012年、草思社)などという著書まで出版*1」などという荒木ははっきり言ってキチガイでしょう。
 まともな人間は荒木の無茶苦茶な所業を見れば救う会の支持などする気は無くなります。そんなことすら荒木に理解できないのなら、まさにキチガイであり、荒木には合理性のかけらもありません。北朝鮮の方が荒木よりもずっと合理主義でしょう。
 荒木のようなキチガイに呆れ、蓮池透氏が救う会、家族会批判を始めたのは理解できます。家族会がキチガイ・荒木の側に立ち、蓮池氏を会から追放したのは全く理解できません。


非常事態宣言【調査会NEWS3230】(R02.4.6): 荒木和博BLOG

 どうやっても武漢*2コロナウイルスが根絶されることはありません。

 まあ「根絶しようと思えば根絶は出来る」のでしょう。確か、天然痘は「根絶された」と思います。
 ただし根絶することは楽なことではないし「治療や予防が可能ならば」無理して根絶する必要もないわけです。

 交通事故を根絶しようと思ったら車を全廃するしかない*3

 そんなことはないですね。「困難な道とは言え」、要するに「自動車というシステムの技術的向上(事故が起きにくいシステムにする)」「自動車を運転する人間の能力の向上」をすればいいわけですから。
 いずれにせよ「自動車は大いにメリットがあり、廃止した場合デメリットが大きいから」こそ「自動車廃止」なんて話は自動車事故の被害者ですら普通しない。

ところで今回のことから得られる教訓は「米国頼みの安全保障はもう無理」ということでしょう。

 意味が分からないですね。「外国の日本侵略」ならともかく今回のコロナ問題のような伝染病対策で「米国頼み」なんか最初からしてないでしょう。
 もちろん「阪神大震災」「東日本大震災」のような災害対応でも「米国頼み」なんか最初からしてないでしょう。
 いずれにせよそんなことと拉致の解決と何の関係があるのか。

 考えてみれば横田めぐみさん拉致にしても、昭和52年(1977)11月15日の事件当時から北朝鮮による拉致と政府は分かっていたのですから、そのときに「非常事態宣言」を出してもおかしくなかったわけで、これは他の拉致被害者、あるいは拉致と分かっていながら認定していない特定失踪者についても同様です。

 おいおいですね。普通に考えて「分かってるわけねえだろ」ですね。分かっていたと荒木が決めつける根拠は何なのか。
 ちなみに「昭和52年(1977)11月15日の事件当時」は

福田赳夫*4内閣
官房長官:園田直*5
外相:鳩山威一郎*6
法相:福田一*7瀬戸山三男*8
国家公安委員長小川平二*9
福田赳夫改造内閣
官房長官安倍晋太郎*10
外相:園田直
法相:瀬戸山三男
国家公安委員長加藤武徳

ですが、荒木は福田首相やこれらの閣僚が当初からめぐみさん失踪を北朝鮮拉致と認識していたと放言する度胸があるのか。
 「福田首相やこれらの閣僚らのご家族(勿論福田康夫*11元首相、鳩山由紀夫*12元首相、安倍晋三・現首相を含む)」「福田氏をトップとした自民党」「福田氏をボスとした清和会」に対して荒木は失礼です。
 森*13元首相や小泉*14元首相、安倍*15が「我々の派閥(清和会)の大先輩である福田赳夫先生を誹謗するな*16」と、あるいは福田元首相が「父を誹謗するな」と激怒してもおかしくありません。
 それにしても荒木的にはそうした「福田内閣の拉致認識」は「大平*17内閣など後継内閣にも引き継がれた」のか、はたまた福田内閣止まりなのか。
 とはいえ、「めぐみさん拉致ではない」ですが、いわゆる「アベック失踪(蓮池夫妻、地村夫妻、増元るみ子氏&市川修氏の失踪)」について「北朝鮮拉致の疑いがあると認識してる」と答弁した「竹下内閣の宇野*18外相、梶山*19国家公安委員長発言」を考えると「福田~竹下*20内閣」の間のどの内閣でそうした「北朝鮮拉致」認識になったのか、竹下内閣において「李恩恵疑惑」もあって、初めてそうした認識になったのかは気になるところです。
 いずれにせよ「福田赳夫ガー」などより問題は、むしろ「政府が拉致疑惑を表明した竹下内閣以降」「拉致被害者が五人帰国した小泉内閣以降(福田官房長官が訪朝実現に尽力)」の話でしょう。竹下内閣の宇野外相は(女性醜聞で短命に終わったとは言え)後に首相となり、梶山国家公安委員長もその後、「宇野内閣通産相」「海部*21内閣法相」「自民党幹事長(宮沢*22総裁時代)」「橋本*23内閣官房長官」と要職を歴任しました。しかし宇野氏、梶山氏はいずれも拉致で目立った成果を上げられませんでした。小泉首相が訪朝するまでは、実質的な成果は出ませんでした。
 また小泉訪朝後、「福田、安倍(小泉内閣でいずれも官房長官)」と言った首相はいずれも拉致で目立った成果を上げられませんでした。
 勿論小生も「拉致問題の解決は困難」と理解していますので、いたずらに、「宇野氏、梶山氏、福田康夫氏」などをつるし上げる気はありません*24が、少なくとも「拉致疑惑に気づいていなかったとみられる福田赳夫氏(この駄文で荒木が悪口雑言)」よりも「拉致疑惑を国会答弁した宇野氏、梶山氏」「小泉政権後の福田康夫氏」の責任の方が大きいでしょう。
 なお、「国内で既に40人前後特定失踪者が発見されてること」や「足立区女性教師殺人事件の結末」、「特定失踪者の中に小泉訪朝後の失踪者や幼稚園児、小学生など常識で考えて北朝鮮拉致とは思われない失踪者が居ること」、つまりは「『荒木らの特定失踪者=北朝鮮拉致』認定にどう見てもまともな根拠がないこと」を考えれば特定失踪者が拉致認定されないのは当たり前です。

*1:そんなキチガイ本を出す草思社も気が狂っています。

*2:いい加減中国差別の扇動は止めたらどうなのか。荒木らウヨの馬鹿さには心底呆れます。

*3:ふと思ったのですがこんなことを書く荒木は「拉致を根絶しようと思ったら北朝鮮金正恩政権を転覆するしかない」と言いたいのかもしれません。もちろん小泉訪朝後に拉致を行ってるわけもないのでデマカセにもほどがありますが。

*4:大蔵省主計局長から政界入り。岸内閣農林相、自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣蔵相、外相、田中内閣行政管理庁長官、蔵相、三木内閣副総理・経済企画庁長官などを経て首相

*5:自民党国対委員長(池田、佐藤総裁時代)、福田内閣官房長官、外相、大平内閣外相、鈴木内閣厚生相、外相など歴任

*6:鳩山一郎元首相の長男。鳩山由紀夫元首相の父。大蔵次官から政界入り。福田内閣で外相

*7:池田内閣通産相自民党国対委員長(田中総裁時代)、田中、三木内閣自治相・国家公安委員長福田内閣法相、衆院議長など歴任

*8:佐藤内閣建設相、福田内閣法相、中曽根内閣文相など歴任

*9:佐藤内閣労働相、福田内閣自治相・国家公安委員長、鈴木内閣文相など歴任

*10:三木内閣農林相、福田内閣官房長官自民党政調会長(大平総裁時代)、鈴木内閣通産相、中曽根内閣外相、自民党幹事長(竹下総裁時代)など歴任。安倍晋三・現首相の父。

*11:森、小泉内閣官房長官を経て首相

*12:細川内閣官房副長官新党さきがけ代表幹事、民主党幹事長などを経て首相

*13:中曽根内閣文相、自民党政調会長(宮沢総裁時代)、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相

*14:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相を経て首相

*15:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*16:なお、荒木が「福田内閣官房長官として安倍晋太郎も拉致の隠蔽に加担していた」というのなら安倍にとっては「父も侮辱されたことになる」わけです。

*17:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*18:田中内閣防衛庁長官自民党国対委員長(三木総裁時代)、福田内閣科学技術庁長官、大平内閣行政管理庁長官、中曽根内閣通産相、竹下内閣外相などを経て首相

*19:竹下内閣自治相・国家公安委員長、宇野内閣通産相、海部内閣法相、自民党幹事長(宮沢総裁時代)、橋本内閣官房長官など歴任

*20:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)などを経て首相

*21:自民党国対委員長(三木総裁時代)、福田、中曽根内閣文相を経て首相

*22:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*23:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部内閣蔵相、自民党政調会長(河野総裁時代)、村山内閣副総理・通産相などを経て首相

*24:ただし、「救う会と共に田中均氏叩きをやり拉致敗戦を助長した、人間のくず・安倍」については俺は「そのような馬鹿なことはしなかった宇野氏、梶山氏、福田康夫氏」とは違い「成果を上げなかったこと」について「拉致問題の解決は困難だから」などと同情する気は俺にはありません。