また毒をもったプーチン政権 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
英国で犯行が行われ、英国警察が「ロシア公安の犯行の疑いが濃厚」と発表し、英国側の容疑者引き渡し要求をプーチン*1がネグってるリトビネンコ暗殺はともかくその他の「プーチンの政敵の暗殺、不審死」は「ロシア政府（あるいはプーチン本人）関与その疑いが否定できない」というものばかりで「ロシア政府（あるいはプーチン本人）がやった」と断言できる物は「今回のナワリヌイ暗殺未遂」も含めてほとんど無いかと思います。
もちろん「スキャンダル」と言う意味では「英国がロシア公安の犯行と認定したリトビネンコ暗殺」だけでも重大なスキャンダルですが。
安倍*2首相は何度もこの人物と首脳会談を開き、裏切られながらも「ウラジーミル（プーチンの名）。君と僕は同じ未来を見ている」などと歯の浮くような言葉でご機嫌を取ってきた。
プーチンや安倍をかばう気は毛頭無いのですが「横田の奥さんに歯の浮くような言葉でご機嫌を取ってきた太鼓持ち、提灯持ちがよくもこんなことが言えたもんだ」と高世のクズさには心底呆れます。
英国やＥＵの毅然たる態度を少しは見習ってほしい。日本に対しても何をするか分からない人物だ。
「何をするかわからない」て高世は何をすると思ってるんでしょうか？。トランプ・ロシアゲートみたいに、日本の選挙に違法介入でもするのか。あるいはリトビネンコ暗殺のように誰か暗殺するのか？（誰を？）。はっきり書けと言いたいですね。
そして「石油利権」のために「反体制派ジャーナリスト暗殺疑惑」があるサウジの皇太子をろくに批判しない、英国やEU諸国など、高世が言うほど人権に敏感なわけでは無いでしょう（まあ、例はサウジでなくてもいいのですが、今思いついた物を上げました）。
本当に「悪い意味」で「高世らしい馬鹿さだなあ（呆れ＆苦笑）」ですね。そんなバカだから会社「ジンネット」を潰したんじゃ無いか？（というと高世はマジギレなのでしょうが）
それはともかく「国内（場合によっては国外）で人権侵害してる＝ならず者のリーダー」つうなら
「ナチスドイツのヒトラー総統（例：レーム（突撃隊最高幹部）、シュライヒャー（前ドイツ首相）らを暗殺した長いナイフの夜事件、東欧等への侵略戦争、ホロコーストなど）」
「イタリアのムソリーニ総統（例：エチオピア侵略）」
「ソ連のフルシチョフ*5首相（例：ハンガリー動乱）」
「中国の毛沢東・中国共産党主席（例：文革）、鄧小平*6（例：天安門事件）、江沢民*7国家主席、胡錦濤*8国家主席」
「台湾の蒋介石・総統（例：228事件）」
「韓国の朴正熙・大統領（例：金大中事件）」
「北朝鮮の金日成・国家主席（朝鮮労働党総書記兼務）、金正日・国防委員長（朝鮮労働党総書記兼務）（例：日本人拉致）」
なんかも「ならず者のリーダー」ですけど、
「ナチスドイツと日独防共協定を締結した広田*9首相ら」
「ナチスドイツ、ムソリーニ・イタリアと日独伊三国防共協定、日独伊三国軍事同盟を締結した近衛*10首相ら」
「フルシチョフ・ソ連と国交正常化した鳩山*11首相ら」
「『独裁者・朴正熙と国交を結ぶべきでは無い』という当時の社会党、共産党の反対を無視して、朴政権と国交正常化した佐藤*12首相ら」
「金大中拉致の犯行現場から金東雲・駐日韓国大使館一等書記官（KCIA工作員）の指紋が見つかったにもかかわらず、日韓友好への配慮を理由に金東雲ら実行犯の処罰などせず、金大中事件をうやむやに処理した田中*13首相ら」
「訪中し毛沢東中国と国交正常化した田中首相、大平*14外相ら」
「天安門事件を理由とした経済制裁を解除し対中国ODAを再開した海部*15首相ら」
「天皇訪中を実現した宮沢*16首相ら」
「金丸訪朝団を組織して訪朝し、いわゆる三党（自民、社会、朝鮮労働党）合意を締結した金丸信氏*17ら」
「江沢民国家主席を国賓として招いた小渕*18首相ら」
「訪朝し日朝平壌宣言を締結した小泉*19首相ら」
「胡錦濤国家主席を国賓として招いた福田康夫*20首相ら」
も高世的には
「ならずもののリーダー（ヒトラー、ムソリーニ、フルシチョフ、朴正熙、毛沢東、鄧小平、金日成、江沢民、金正日、胡錦濤）」に尻尾を振る「平和ボケ（広田、近衛、鳩山、佐藤、田中、大平、海部、宮沢、金丸、小渕、小泉、福田）」
なのか。あるいは歴代自民党政権がアパルトヘイト南アと地下資源目当てにつきあい続け「名誉白人」の称号までもらい、ついには1988年国連総会で日本が名指しで非難されたのも高世的には「平和ボケ」なのか。
大体「無法行為やるから、ならず者」として同盟国の首脳トランプさえ「ならず者」呼ばわりする高世にとって「イラク戦争を開始したブッシュ子*21とそれを支持した小泉政権」はどうなるのか（一般的にイラク戦争は無法な戦争を非難されますし、高世も過去に同様の非難をしています）。小泉氏も
「ならずもののリーダー・ブッシュ子」に尻尾を振る「平和ボケ」
なのか。「安倍以外の広田、近衛、鳩山、佐藤、田中、大平、海部、宮沢、金丸、小渕、小泉、福田も平和ボケなのか、はっきりいってみろよ、高世！。お前、コロナ失政で国民的批判が高まる今の安倍ならどんなに悪口雑言しても問題ないと勘違いしてないか？」ですね。
大体、プーチンはともかく、トランプなんて「安倍ほどのへいこら」は珍しいにしてもEU諸国だってガンガン批判してるわけでは無い。
習近平氏にしたって、「イタリアが一帯一路参加を表明し、一帯一路に関連する中国との外交文書に調印」「マクロン*22・フランス大統領が訪中した際、エアバス（もちろんフランス出資企業）の大量購入が決定し、マクロンがお礼の言葉を述べる」「G7諸国の中でAIIBに最初に参加表明した国は英国（その後、参加表明が相次ぎ、AIIBに参加してないG7の国は日米だけ）」ということで、高世が言うほどには中国に厳しいわけでは無い。
「安倍の対ロシア、対中国外交の是非はともかく」そもそも、「北方領土を返してもらうため」にはプーチンとも「それなりに仲良くやる必要がある」でしょうし、「隣国にして経済大国」中国と対立関係になることは少なくとも「日本企業の経済的利益」には反します。
そうしたことを全く無視して「ならず者と手を組むな！」と叫ぶ高世の方がよほど「平和ボケ」なんじゃないか。それにしても「ならず者と付き合うな！」と言うのはまだ分かりますが「ならず者と付き合うのは平和ボケだから」という高世の理屈は意味不明すぎて全く理解できません。高世の言う「平和ボケ」て一体何のことなのか？
【追記あり】
中国・王毅外相 欧州５か国への歴訪開始（日本テレビ系（NNN）） - Yahoo!ニュース
・中国の王毅*23外相は、ドイツなど欧州５か国への歴訪を開始しました。
・中国外務省によりますと、最初の訪問国イタリアで王毅外相は、２５日、ディマイオ外相と会談し、新型コロナウイルス対策や経済面での連携強化などを確認しました。
王毅外相の外国訪問は、新型ウイルスの感染拡大以降初めてで、来月１日までにオランダやフランス、ドイツなどヨーロッパの５か国を訪問します。
・ヨーロッパ各国は、（中略）感染拡大による経済の落ち込みは深刻です。
一方、中国は、感染拡大を抑え込み経済活動の再開をいち早く進めていて、経済の連携強化を呼びかけることで関係維持を図る狙いもあるとみられます。
中国・オランダが関係強化 米にらみ多国間主義支持：時事ドットコム
欧州歴訪中の中国の王毅外相は２６日、オランダのハーグでルッテ首相と会談し、両国関係を強化することで一致した。中国外務省が２７日発表した。
「EU諸国は中国に毅然とした態度をとってる」と放言していた高世ですが、それが事実に反することは明白でしょう。
もちろん王毅氏がアポも取らずに勝手に訪問するわけも無く、もちろん訪問された各国は王氏に対し、それなりの儀礼を尽くすからです。
旧ソ連時代の反体制作家、ソルジェニーツィンがクッキーを買おうと菓子店に入ると、男がぶつかってきた。やがてノーベル賞受賞作家は激しい胃の痛みに苦しみ、なんとか一命を取り留める。
▼後になって専門家は、トウゴマから抽出された猛毒のリシンが盛られた、と結論する。数年後ロンドンで、ブルガリア人作家がリシンを仕込んだ雨傘で刺されて殺害される（『毒殺：暗殺国家ロシアの真実*24』アルカディ・ワクスベルク著）。
▼２００６年には、やはりロンドンで亡命中のロシアの元情報将校が、ホテルのバーで緑茶を飲んだ後に死亡する。ポロニウムという放射性物質が緑茶に混入されていた。２年前には英南西部の商業施設のベンチで、ロシアの元スパイと娘が意識不明の状態で倒れているところを発見される。暗殺未遂事件で使われたのは、旧ソ連が化学兵器として開発した神経剤のノビチョクだった。
▼今回どんな毒物の名前が挙がるのだろう。今月２０日、ロシアの反体制指導者のナワリヌイ氏が、シベリアからモスクワに戻る途中の航空機内で倒れて意識を失った。
（中略）
親族らの強い要望により特別機でドイツに移送された。
▼ベルリンの病院は、薬物による中毒と診断して毒物の特定を急いでいる。メルケル首相は、ロシア政府に徹底した捜査を求める声明を発表した。もっとも、ロシア側はこれまでの事件への対応と同じく、一切の関与を否定したままである。
▼実は「暗殺国家ロシア」の題名のついた本は、あと２冊日本で刊行されている。プーチン政権は国際社会にこんなイメージが広がっても頓着しないようだ。むしろ反体制側に恐怖を与える効果に期待しているように思える。
ググったところ「後2冊」とは
◆寺谷ひろみ『暗殺国家ロシア：リトヴィネンコ毒殺とプーチンの野望』(2007年、学研新書)
◆福田ますみ*25『暗殺国家ロシア：消されたジャーナリストを追う』(2013年、新潮文庫)
のようですね。内容については読んでないので評価できませんが。
*1:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領
*2:自民党幹事長（小泉総裁時代）、小泉内閣官房長官を経て首相
*3:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席、党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席
*4:「ら」て高世は具体的に誰を想定しているのか？。「エジプトのシシ大統領（軍政）」「サウジの皇太子（反体制派ジャーナリスト暗殺疑惑）」とか？
*5:モスクワ市党委員会第一書記、ウクライナ共産党第一書記、ソ連共産党第一書記、ソ連首相を歴任
*6:中国共産党副主席、中国副首相、中国人民解放軍総参謀長、党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席など歴任
*7:電子工業大臣、上海市長、上海市党委員会書記などを経て党総書記、国家主席、党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席
*8:共青団（中国共産主義青年団）中央書記処第一書記、貴州省党委員会書記、チベット自治区党委員会書記などを経て党総書記、国家主席、党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席
*9:斎藤、岡田、第一次近衛内閣外相、首相を歴任。戦後、死刑判決。後に靖国神社に合祀
*10:貴族院議長、首相を歴任。戦後、戦犯指定を苦にして自殺
*11:戦前、田中内閣書記官長、犬養、斎藤内閣文相を歴任。戦後、日本自由党総裁、日本民主党総裁、自民党総裁、首相を歴任
*12:運輸次官から政界入り。自由党政調会長、幹事長（吉田総裁時代）、吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、自民党総務会長（岸総裁時代）、池田内閣通産相、科学技術庁長官等を経て首相
*13:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相、自民党政調会長（池田総裁時代）、幹事長（佐藤総裁時代）などを経て首相
*14:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、蔵相、三木内閣蔵相、自民党幹事長（福田総裁時代）などを経て首相
*15:自民党国対委員長（三木総裁時代）、福田、中曽根内閣文相を経て首相
*16:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相
*17:田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官、福田内閣防衛庁長官、自民党国対委員長（大平総裁時代）、総務会長、幹事長（中曽根総裁時代）、副総裁（宮沢総裁時代）など歴任
*18:竹下内閣官房長官、自民党副総裁（河野総裁時代）、橋本内閣外相等を経て
*19:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相などを経て首相
*21:ブッシュ元大統領の息子。ブッシュ元フロリダ州知事の兄。テキサス州知事を経て大統領
*22:オランド政権経済相を経て大統領
*23:駐日大使、中国共産党中央台湾工作弁公室主任（国務院台湾事務弁公室主任兼務）などを経て国務委員（外交担当）兼外相
*25:著書『されど我、処刑を望まず：死刑廃止を訴える被害者の兄』（1998年、現代書館）、『モンスターマザー：長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い』(2019年、新潮文庫）
