高世仁に突っ込む(2021年2/5日分)

心身耗弱となる入管の長期被収容者たち - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2月4日付記事)
 「入管」云々というタイトルから分かるように、「人道にもとる日本入管の収容制度4」というタイトルではありませんが、今回は高世仁に突っ込む(2021年1/29日分) - bogus-simotukareのブログで紹介した人道にもとる日本入管の収容制度3 - 高世仁の「諸悪莫作」日記(1月29日付記事)の続きです。

 きのうは裁判を傍聴に、水戸地裁土浦支部に行ってきた。
 先日紹介した、茨城県牛久市の東日本入国管理センターの施設を自身の糞尿で汚したとして起訴されたイラン国籍の男性の第一回公判があったのだ。
 被収容者に毎週面会して支援している「牛久入管収容所問題を考える会」(牛久の会)の田中喜美子さんが情状の証人に立った。
 田中さんによれば、実は、牛久の入管では、被収容者が自分の排泄物を壁に塗るという事件はこれまで何度も起きていた。それほど、被収容者が精神のバランスを崩しているということだ。
 これまでは、そういう事件を起こした被収容者は「茨城県立こころの治療センター」に送られて治療を受け、そのあとは仮放免されてきたのが、今回は(ボーガス注:建造物損壊罪として)刑事事件にされたわけで、入管がさらなる強硬姿勢に転じていること*1を示している。
 田中さんは、ママガニさんは、(中略)当時は心身耗弱状態だったこと、事件のあと「大変なことをしてしまった」と悔いていたことをあげて、情状の酌量を求めた。
 私がこれまで面会したおよそ20人の被収容者のほとんどは睡眠導入剤精神安定剤抗うつ剤を常用していた。(ボーガス注:長期間、入管から釈放されず、しかもいつ釈放されるか分からないので)ふつうの精神状態ではいられなくなるのだ。
 さらに広くこの問題を知らせていかなくてはと思った*2

 以前、高世仁に突っ込む(2021年1/29日分) - bogus-simotukareのブログに書いたように入管の問題については赤旗入管人権侵害改めよ/共産党が法務省に要請/山添・大内氏同席(2020年10月31日記事)、入管法改定案は逆行/藤野・山添氏 「弁護士の会」と懇談(2021年1月17日記事)なども批判しているところです。
 今回の件については

イラン国籍男性、ふん尿まいた疑いで逮捕 過酷な入管収容の末に 4年半「医師から何度も罵倒」 - 毎日新聞2021.1.22
 東日本入国管理センター(茨城県牛久市、略称・牛久入管)に4年半近く収容されていたイラン国籍の男性(54)が2020年11月、自身のふん尿で牛久入管の施設を汚したとして建造物損壊罪で起訴された。長期収容で極度のストレス下にあり、「施設の医師から繰り返し嫌がらせを受けて、このままでは死んでしまう」とも訴えていた。支援者によると、同じようなことはこれまで何度も起きているという。人をそこまで追い込んでしまう入管での生活とはどんなものなのか。罪はどこまで問われるべきなのか。男性との面会を重ね、考えた。
(この記事は有料記事です。)

など一部マスコミも報じています。
 ルポ入管 平野雄吾著 ちくま新書 940円 : 書評 : 本よみうり堂 : エンタメ・文化 : ニュース : 読売新聞オンライン(新書・文庫)『ルポ入管』平野雄吾著: 日本経済新聞
ドスのきいた「倒すぞ、制圧!」の声…入管収容者が受ける“暴力”の実態に迫る | 文春オンラインが紹介していますが、最近は『ルポ入管:絶望の外国人収容施設』(平野雄吾*3、2020年、ちくま新書)という著書も刊行されたようです。
 したがって「大筋では高世による『入管の現状批判』(大筋では赤旗毎日新聞、平野本などの入管批判と同じ)には異論は無い」のですが「そうか、高世さんが今ライクワークにしようとしてるのは入管問題で拉致じゃないんだねえ(苦笑)。拉致について全く触れなくなったよな、お前」「結局、世間受けするかどうかとか、金儲けにつながるかどうかとかそういうことでしか取材対象に決めてないだろ、お前。今のお前にとっては入管問題がそう言うネタとして最適ってだけだろ。入管被収容者はお前の金儲けのネタじゃねえんだよ!」「朝鮮学校無償化除外なんて無法な外国人差別を容認するカスのお前が、巣くう会の太鼓持ちとして田中均氏外務省追放劇に事実上加担したクズのお前が良く人権派面出来るな」と皮肉を言わずには居られない俺です。

*1:まあ、検察が不起訴処分にしてもいいので、裁判沙汰にしたことについては入管だけの責任ではありませんが

*2:俺は高世が大嫌いなので「別に高世が知らせなくても平野雄吾・共同通信記者(著書『ルポ入管』(2020年、ちくま新書))とか既に色々な人間が報じてる」「今のお前じゃ平野記者のようにちくま新書から本なんか出せないだろ?」と皮肉を言いたくなります。

*3:共同通信記者。前橋、神戸、福島、仙台の各支社局、カイロ支局、特別報道室外信部を経て、2020年8月からエルサレム支局長