ロシアに避難せざるを得ないウクライナ人「ただ、生きている」 | NHK
46歳の女性です。侵攻前はウクライナ東部のマリウポリで、夫と14歳の娘と暮らしていました。
記者
どうやって、地下シェルターから出たのですか?
女性
3月18日、近くで大きな爆撃があったからです。ここも攻撃されると考え、シェルターを出る決断をしました。
翌日の19日に子どもを連れた家族が車で避難をし、近くにある親ロシア派の拠点に避難できたと知らせてきました。
そこで、私たちも向かうことになりました。そこなら攻撃されないだろうと考えたからです。
そして20日の午前6時半頃、ほかの30人くらいの人たちと一緒に最小限の荷物だけを持って出ました。バスに乗せられて、近くの村に連れて行かれました。そこは、ドネツク州の親ロシア派が占拠する地域にある文化施設でした。
応答を信じる限り、ウクライナ政府はこの女性を守ってくれなかった。
そして、悩んだ末「殺されるよりはマシ」とロシア派支配地域へ向かったわけです。喜んでロシア派支配地域に行ったわけではない。そして幸いにも殺されずに済んだ。
記者
厳しい身体検査などはありませんでしたか?
女性
厳しい身体検査があるという話も聞きますが、(中略)私たちは、地元の警察署のような所に連れて行かれました。そして、犯罪者のように名札と共に顔写真を撮られたり、指紋を採られたりしました。携帯電話も提出したので、データもすべて取られていたかもしれません。
そのあと、「フィルター」を通過したという証明書をもらいました。「フィルター」を通過できなかった人、どこかへ連れて行かれた人もいました。
ウクライナのパスポートは、入国を管理する施設で預かるということで、預けました。
記者
ロシア以外に行くことはできないのですか?
女性
運転手を雇うことができれば、ロシアやリトアニアなどを経由して、ウクライナに戻ることはできました。
ただ、それにはお金がかかります。1人につき500ユーロほどです。私たちはそんな大金を持っていませんでした
記者
今はどんな生活をしているのですか?
女性
列車に乗せられてロシア中部の都市に移動し、保養所のような施設で生活をしています。お金がないので仕事をしたいと思っています。 そのためにはロシアのパスポートが必要なので、今申請をしているところです。
記者
ロシアのパスポートを取ることに抵抗感はありませんか?
女性
何も考えないようにしています。仕事をしなければならないので、そのために取得するのです。
記者
ウクライナに戻りたいですか?
女性
いずれはマリウポリに帰りたいです。
でも、今ウクライナに戻ると、どうなるかわかりません。
攻撃が続いています。私は戻って攻撃で死ぬのが怖いんです。娘もいます。
私は、どの政権の下で生きようが構いません。ただ、平和に働き、生活したいのです。戦争のことを考えずに。
私の甥はまだウクライナにいます。徴兵され、戦場で命を落とすかもしれません。そんなことにはなってほしくない。
今の願いは、戦争が終わってほしいということです。
勿論「ロシアにいる」以上、ロシア批判発言はしづらいでしょう。しかし「とにかく戦争が終わって欲しい」という発言は一概に嘘とは言えないのではないか。何せ「死ぬよりはまし」とロシア派支配地域へあえて向かった方ですから。徹底抗戦ばかりが「ウクライナ国民の意思」ではないのではないか。いずれにせよこうした報道をしたNHKを高く評価したい。
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普通に考えて「場違いだから」でしょう。「クリミア併合も北方領土侵攻も同じ」と言ったところで「関係ねえだろ」と反感買うのが落ちでしょう。
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むしろ今のような時期だからこそ「日露友好」を何とか進めていくべきではないか。