未解決事件は時効廃止してもどうにもならないと思う(2023年10/16日分)

加古川女児殺害から16年 遺族ら情報提供呼び掛け - 産経ニュース

 柚希ちゃんの母ら遺族と県警の捜査員計約10人が(ボーガス注:犯行)現場近くの山陽電車別府駅前でチラシ約千枚を乗降客らに配布。加古川署の天野富弘刑事官は「皆さんの情報提供が頼り。引き続き協力をお願いしたい」と呼びかけた。
 遺族は「必ず犯人に罪を償わせたい。どんな小さな情報でも構わない。柚希のために情報を下さい」とのコメントを出した。

 遺族の気持ちは分かりますが、よほどの僥倖がない限り、現実問題、逮捕は無理でしょう。警察も内心ではそう思ってるでしょう。
 今は時効廃止ですが、昔は死刑該当犯罪(殺人等)の時効が15年だった(その時代なら既に時効成立)わけですし。

容疑者を「100歳で死亡」と推定 1995年の殺人、手配の男送検:朝日新聞デジタル2022.4.1
 山口県北九州市で1995年、山口県下関市出身の無職吉田卓三さん(当時37)の切断された遺体の一部が相次いで見つかった事件で、死体遺棄容疑などで指名手配されていた父親の吉田富一容疑者を昨年10月、山口県警が殺人などの容疑で書類送検していたことが、捜査関係者への取材でわかった。
 捜査関係者によると、吉田容疑者は生存していれば昨年に100歳となったが、山口・福岡両県警の捜査本部は死亡していると推定し、書類送検して捜査本部を解体。捜査を終結していた。こうした事例は「100歳送致*1」と呼ばれ、全国で初とみられるという。

100歳の指名手配容疑者→死亡と推定 「100歳送致」の理由:朝日新聞デジタル2022.4.1
 山口県警が昨年10月、全国で初めてとなる「100歳送致」をしていたことが、同県警への取材でわかった。殺人事件で、死体損壊・遺棄の疑いで全国指名手配していた容疑者が100歳になったことから「死亡している蓋然性が高い」と判断し、書類送検したというものだ。2010年4月、刑事訴訟法の改正で、殺人罪などの公訴時効が廃止された。この動きを受けて、警察庁がその後、長期化した未解決事件の捜査について示した方針の一つが、100歳送致だった。書類送検を節目として、事実上捜査は終結する。
 姫路独協大の道谷卓教授(刑事訴訟法)は「公訴時効が廃止された以上、適正な裁判を行うために平均的な寿命を考えて適切な時期に捜査を終えることは望ましい」と話す。

26年前の殺人 所在不明・生きていたら100歳の父を書類送検 | 毎日新聞2022.3.31
 1995年11月に山口県下関市の海岸や北九州市の岸壁で無職男性(当時37歳)の切断された遺体が見つかった事件で、山口県警が全国指名手配していた男性の父親を所在不明のまま死亡扱いとし、殺人などの疑いで山口地検下関支部書類送検したことが捜査関係者への取材で明らかになった。父親は2021年9月で100歳になっており、死亡している可能性が高いと判断した。「100歳送致」と呼ばれ全国初のケースという。書類送検は父親の誕生日の1カ月後の2021年10月19日付。父親は74歳だった1995年11月、男性への死体損壊・遺棄容疑で全国指名手配された。容疑について当時の山口・福岡両県警の合同捜査本部は、1995年10月28日~11月7日ごろ北九州市小倉北区の自宅で男性の遺体の首や腹部を鋭利な刃物で切断して損壊し、頭を下関市安岡の海岸に、腹部を小倉北区西港町の日明(ひあがり)泊地近くの海に捨てたとしていた。

のようにいずれ「もはや生きてる可能性はない、被疑者死亡」で決着ではないか。
 というか今思ったんですが北朝鮮拉致も曽我ミヨシ(1932年生まれ)さんら高齢拉致被害者も「100歳送致」ならぬ「100歳ホニャララ(何と呼ぶのか思いつきませんが)」で「2032年(今から9年後:曽我さんの場合)」には「救出対象から除外」ではないか。
 しかしそういうことをいうと曽我ひとみ氏はマジギレするんですかね、どうなんでしょう。

*1:勿論「中曽根・元首相、野坂・元共産党議長(いずれも101歳)、ボー・グエン・ザップベトナム国防相(102歳)、俳優カーク・ダグラス(103歳)など100歳でも生きてる人間はいる(高齢で死去した著名人一覧 - Wikipedia参照)」として100歳送致を否定したところで「人間はいずれ死ぬ」わけで「110歳送致」「120歳送致」等にしかならないでしょう。なお、そんな可能性はほとんどないでしょうが、生存が確認されれ100歳送致は取り消されると思います(いわゆる一事不再理的な扱いではない)。