北朝鮮への人権批判を控える日本 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
2018年までは日本とEUが「共同提出国」だったが、日本は「19年からは賛同の度合いを一段階下げて」、今年も60カ国の「共同提案国」に名を連ねるにとどめた。
拉致での日朝交渉を考えれば、むしろ「提案国に名を連ねるのをやめて、投票において棄権もすべき（さすがに反対票を投じろとは俺も言いませんが）」でしょう。高世の主張は全くもって異常です。交渉相手にけんかを売ってどうするのか。そもそもこの決議、どう見ても明らかに拉致解決に役立っていません。
だが、この北朝鮮に関する人権決議は拉致問題に言及し「北朝鮮が具体的かつ前向きな行動を取らないことに重大な懸念を表明する」としている。拉致問題の当事国の日本が「賛同の度合いを一段下げて」どうする？ これこそ、日本は拉致問題を重視しないという間違ったメッセージを北朝鮮に与えるではないか。
日本の外交からは、拉致問題を解決しようというまともな戦略も本気度も見えてこない。
馬鹿馬鹿しい。
日本が「拉致問題をまともに考えてる」とはとても思えない理由はそんなことではない。
例えば、一例を挙げれば「特定失踪者」などという明らかなデマが野放しにされてることです。
国内で既に40人も発見されてる「特定失踪者」が北朝鮮拉致の訳がない。
「特定失踪者、国内で発見」でググれば
２６年前の殺人で男が自首 特定失踪者名簿の女性2004.8.22
２６年前、東京都足立区の区立中川小学校の教諭だった石川千佳子さん（当時２９）を殺害したとして、同校で警備員をしていた千葉県内に住む男（６８）が警視庁綾瀬署に自首した*1。同庁が２２日、男の供述に基づいて同区内にある男の元自宅の床下を捜索したところ、石川さんとみられる遺体が見つかった。
同庁は、遺体を司法解剖して身元を確認したうえで、男を殺人と死体遺棄容疑で書類送検する方針。しかし事件は時効（１５年*2）が成立しており、不起訴になる見通しだ。
石川さんは北朝鮮によって拉致された疑いが否定できないとして、拉致被害者家族の支援団体「救う会」が設けた特定失踪者問題調査会が氏名を公表していた。
捜査１課の調べや男の供述によると、男は学校が夏休み中だった７８年８月１４日午後４時半ごろ、中川小（同区大谷田３丁目）の廊下で石川さんと口論となり、口をふさぐなどして殺害。遺体を車で当時住んでいた同区六木２丁目の自宅に運び、床下に埋めたという。
遺体は床下約１メートルの地中にビニールシートにくるまれていた。中には石川さんの持ち物も入っていた。
妻の不在時に埋めたという。男は最近までこの家に住んでいたが、「家が区画整理のため取り壊されることになり、更地になったら見つかると思った」と、２１日に自首した。
中古船の漁網から特定失踪者の遺体発見: J-CAST ニュース2013.9.2
千葉県山武市の中古船舶部品会社で2013年8月29日、漁船で使われていた網から白骨化した遺体が見つかった件で、千葉県警は9月1日、遺体は2004年から行方不明の新潟市の漁師、小山修司さん（当時43）と発表した。
小山さんは2004年6月6日未明、新潟西港から1人で漁に出て行方不明になり、2005年12月、北朝鮮に拉致された疑いのある特定失踪者に加えられていた。
毎日新聞の報道などによると、漁網は小山さんが所有していたもので、部品会社が数年前に新潟市の鉄工所から購入した。売却のために船舶用リールから網を外す作業をしていたところ、遺体が出てきたという。
小山さんを捜索した第9管区海上保安本部（新潟市）は失踪当時漁網は確認しておらず、8月31日に遺族を訪ねて謝罪した。
山形の「特定失踪者」 遺体発見で「拉致ではない」｜テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト2019.9.7
“拉致可能性”男性（当時３２）国内で発見｜日テレNEWS242019.9.20
拉致疑い不明者を国内で発見 30代で失踪の70代男性｜社会｜地域のニュース｜京都新聞2021.6.2
京都府警外事課は２日、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者８７５人に含まれる７０代の男性が国内で見つかったと発表した。
今年４月に男性に関する情報が府警に寄せられ、所在を確認した上で拉致や事件事故による失踪ではなかったことが判明したという。
北朝鮮による拉致疑いの男性発見 国内で生存確認 千葉県警（千葉日報オンライン） - Yahoo!ニュース2021.6.3
千葉県警は2日、1972年に行方不明になり、北朝鮮による拉致の可能性を排除できないとしていた木村秋男さん（72）を昨年12月に国内で発見したと発表した
捜査員が昨年12月、国内で木村さんの生存を確認。本人確認などの捜査を進めていた。県警は、自らの意志で失踪し、事件に巻き込まれた可能性もないとみている。
と言った記事（国内で特定失踪者が発見され、すべて北朝鮮拉致ではなかった）が大量にヒットします。
にもかかわらず、救う会と拉致被害者家族会は「特定失踪者は北朝鮮拉致」と言うデマを放言して、政府も与野党（あの共産党ですら！）もマスコミもほとんど批判しない。
見るに見かねて、蓮池透氏や和田春樹氏などが
◆蓮池『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』（2015年、講談社）
◆和田『安倍首相は拉致問題を解決できない』（2018年、青灯社）
などで「国内で多数発見されてる特定失踪者を北朝鮮拉致扱いすべきでない。問題は政府認定拉致被害者に限定すべきだ」といったら救う会と家族会が悪口雑言です（蓮池氏は家族会を除名もされた）。
そんな状況のどこが「拉致問題を解決しようというまともな戦略や本気度」なのか。そんなふざけた状況で北朝鮮に交渉意欲が出るわけがないし、日本国民が拉致への関心を失うのも当たり前です。
もちろん蓮池氏や和田氏と違い、「国内で多数発見されてる特定失踪者を北朝鮮拉致扱いすべきでない。問題は政府認定拉致被害者に限定すべきだ」と言ったことなど一度もない「救う会、家族会の太鼓持ち、幇間野郎」高世にも「拉致問題を解決しようというまともな戦略や本気度」なんかあるわけもない。
高世は偉そうなことを抜かすのなら、まずは蓮池氏や和田氏を見習って「国内で多数発見されてる特定失踪者を北朝鮮拉致扱いすべきでない。問題は政府認定拉致被害者に限定すべきだ」と言ったらどうなのか。まあ、救う会、家族会の太鼓持ち、幇間だからいえないのでしょうが。
よくもまあそれで「会社を潰したから怖いものがなくなった」などと抜かせるもんです。高世は恥を知れと言いたい。
なお、以上の文章を高世記事に「2021年11／21の午前6時20分」にコメントしました。速攻で掲載されるのはいつものことですが、どうせ後で削除でしょう。高世も呆れたバカでくずです。
【追記】
コメント投稿から10分後の「2021年11／21の午前6時30分」に高世記事を見たら見事にコメントが全削除です。
「繰り返しますが」高世も呆れたバカでくずです。
*1:この殺人事件については足立区女性教師殺人事件 - Wikipedia参照
*2:現在は殺人の訴追時効が廃止されたがこの当時は15年。勿論、この事件も「殺人の訴追時効廃止論」に影響した。
