櫻井よしこ&国家基本問題研究所のバカさに呆れる(2023年10月21日記載)(追記あり)

【第1079回】岸田首相は国家指導者失格か « 今週の直言 « 公益財団法人 国家基本問題研究所有元隆志(国基研企画委員・月刊「正論」発行人)
 ハマスを一方的に非難し、イスラエルに迎合的な「米国」から岸田が今回「一定の距離を置いたこと」はむしろ評価されるべきことでしょう。
 国基研のように「ハマス(あるいはテロ)に甘い」「米国やイスラエルとの友好に支障が」と非難されることではない。


イスラエルを見て我が国を正せ 太田文雄(元防衛庁情報本部長) « 国基研ろんだん 国基研ろんだん « 公益財団法人 国家基本問題研究所
 あの事件の教訓は小生的には「恨みを買わないことが大事」「武力は万能ではない」ですね。
 ハマスに恨みを買うだけの「無法」をイスラエルがしたことを無視して「国基研」のように「軍事力強化」を叫ぶのはあまりにも問題がありすぎる。


【最初に追記】
 頭の中身がどれだけ時代錯誤なのか見当もつかない - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)で拙記事を紹介頂きました。いつもありがとうございます。
【追記終わり】
「 皇位継承安定化に必須の学習院再生 」 | 櫻井よしこ オフィシャルサイト

 10月6日、「言論テレビ」は竹田恒泰氏と評論家の江崎道朗氏を招いて学習院問題を論じた。
 学習院は江戸時代後期、孝明天皇の時代に皇族の子弟のための学校として発足した。明治、大正、昭和を通して宮内省の直轄学校だったが、敗戦でGHQの大鉈に切り刻まれた。まず皇室から切り離され、学習院は単なる民間の一教育機関となった。それまで皇室の資金で支えられていたのが、他の教育機関同様、文部省(文科省)の予算*1を貰うようになった。

 学習院をまた「皇族のための学校」として宮内庁管轄にしろとでも言うのか。呆れて二の句が継げません。
 皇室も学習院関係者(教職員やOB、現役学生等)も国民の多くもそんなことは望んでないでしょう。
 そもそも「学習院小学、中学、高校、大学や学習院女子大に進学する皇族」も勿論今もいますが、近年は「秋篠宮の息子である悠仁お茶の水女子大附属小学、中学、筑波大附属高校。大学は未定だが当然、学習院でない可能性あり)、娘である眞子(長女)や佳子(次女)(国際基督教大学:但し小中高は学習院に進学)」といったそれ以外の進学もある。櫻井らウヨにとってそうした進学は「不適切な行為で非難の対象」「二度とこういう出来事が皇族であってはいけない」のか?
 それとも逆に「左傾化する学習院を眞子らが嫌い、他の学校に進学したのは当然だ*2。むしろ学習院に進学する皇族*3の方が問題だ」とでも言うのか?。どっちにしろ非常識ですが。
 ちなみに「皇學館大学」も戦前は国立ですが、政教分離で戦後は私学に転換せざるを得なくなります。
 櫻井が左傾化を云々する学習院に比べればかなり右翼ですが、櫻井の観点では皇學館も「左傾化が進行」かもしれない。そして櫻井的には「皇學館の私学化」も敗戦でGHQの大鉈に切り刻まれたのでしょう。

 学習院はかつての姿をほとんど失い、ただの私立の、それもかなり左傾化した学校となっている。たとえば福島瑞穂*4学習院女子大の客員教授を11年間も務めた。

 櫻井らウヨには「左傾化に見える」だけの話です。 
 そして櫻井らウヨにとっては以下のような話はおぞましい限りなのでしょう(例は佐藤氏でなくてもいいですが)。

赤旗安保法廃止へ連帯さらに/学者の会と大学「有志の会」意見交換2016.10.17
 「学者の会」を代表して学習院大学教授の佐藤学*5が基調報告。「良識と知性で先見性のある行動をとることが学者の役割」とのべ、安保関連法に反対する運動のなかで果たした役割は「小さくなかった」とのべました。

【追記】
 コメント欄で「役員になればいいのに」という皮肉がありますが、https://www.gakushuin.ac.jp/houjin/assets/include/pdf/yakuin.pdfで今の役員が確認できます。

評議員
◆北白川明子(旧皇族・北白川家)
◆西園寺裕夫(元老・西園寺公望の子孫?)
◆萬里小路智秀(万里小路家 - Wikipedia

といった名前が見えるのはいかにも学習院らしい。

参考

学習院大学 - Wikipedia
 戦前の学習院は文部省(現:文部科学省)ではなく宮内省(現:宮内庁)の管轄下に置かれ、華族の子弟なら原則として無償で入学できた。それ以外の階層の子弟の入学は一部のみで、授業料は有償、幼稚園への入園は外部生としてしか許されないなどの待遇を受けた。
 戦後に華族制度が廃止され、学習院設置の根拠法であった「学習院学制」「女子学習院学制」も廃止されると、私立の学校法人「学習院」として再出発し、待遇格差も無くなった。だが、近年でも一部の皇族が入学し、「御学友」(一般市民でありながら同席で学ぶ事を許された特別な児童・生徒・学生)が存在するなど、戦前の学習院の痕跡を残している。

*1:私学助成のこと。国立大ではないので当然に文科省予算が投入されるわけではないし「収入のメイン」は「学生の入学料、授業料」でしょう。

*2:眞子らの進学理由は少なくともそういう右翼的なものではないでしょうが

*3:例えば学習院初等科、中等科、高等科、大学に進学した愛子(天皇の長女)

*4:鳩山内閣少子化等担当相、社民党幹事長、副党首等を経て党首

*5:東大名誉教授。著書『教育方法学』(1996年、岩波テキストブックス)、『「学び」から逃走する子どもたち』(2000年、岩波ブックレット)、『学力を問い直す』(2001年、岩波ブックレット)、『習熟度別指導の何が問題か』(2004年、岩波ブックレット)、『教育の方法』(2010年、放送大学叢書)、『第四次産業革命と教育の未来』(2021年、岩波ブックレット)、『新版・学校を改革する』(2023年、岩波ブックレット)等