今日の産経ニュースほか(2021年2月8日分)

ミャンマーにおける軍事クーデターに抗議し、 アウンサン・スーチー氏の即時解放を求める声明文 | 一般社団法人 アジア自由民主連帯協議会
 中国と北朝鮮以外はろくに批判しない「なんちゃって人権団体」「エセ人権団体」「ただの反共・極右団体」であり
1)ロヒンギャ問題が表面化してもミャンマー政府を批判せず
2)反体制派ジャーナリスト暗殺が表面化してもサウジ政府を批判せず
3)フンセン首相が最大野党を強制解散してもカンボジア政府を批判せず
4)モディ首相がカシミール自治権を事実上停止し、欧米各国政府から非難されてもインド政府を批判せず
なので今回も何もミャンマー政府批判をせず黙りかと思いきや「日本政府が欧米の要請に応えて制裁を検討」と言うニュースが報じられたからか「批判」するようです。
 とはいえ「クーデター直後には非難しなかった」時点で「ミャンマー軍をできる限り批判したくない」という彼らウヨ連中の本音はモロバレですが。


政府「従軍慰安婦」用いず 加藤長官、中学教科書と一線 - 産経ニュース
 加藤*1官房長官の答弁理由が何なのか、さっぱり分からないので評価は控えておきます。
 なお、以前も別記事今日の産経ニュース(2021年1月27、28日分) - bogus-simotukareのブログで書きましたが

【著者名順(著者名が同じ場合は出版年順)】
◆石川逸子*2『日本軍「慰安婦」にされた少女たち』(2013年、岩波ジュニア新書)
 石川『「従軍慰安婦」にされた少女たち』(1993年、岩波ジュニア新書)を加筆した上でタイトルを変更。
林博史*3『日本軍「慰安婦」問題の核心』(2015年、花伝社)
◆吉見義明*4『日本軍「慰安婦」制度とは何か』(2010年、岩波ブックレット)
◆吉見義明『買春する帝国:日本軍「慰安婦」問題の基底』(2019年、岩波書店)
◆和田春樹*5慰安婦問題の解決のために』(2015年、平凡社新書)
◆和田春樹『アジア女性基金慰安婦問題:回想と検証』(2016年、明石書店
◆和田春樹『慰安婦問題の解決に何が必要か』(2020年、青灯社)

などでわかるように近年は多くの学者、ジャーナリストなどが『日本軍「慰安婦」』あるいは単に『慰安婦』と表現しており、必ずしも『従軍慰安婦』とは表現していません。特に石川氏に至ってはわざわざ『従軍慰安婦』を『日本軍「慰安婦」』に改めたわけです。
 つまり産経が強弁するのと違い誰も「従軍慰安婦」と言う言葉に固執していない。

*1:第二次安倍内閣官房副長官、第三次安倍内閣一億総活躍等担当相、自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)、第四次安倍内閣厚労相などを経て菅内閣官房長官

*2:著書『中学生の春夏秋冬』(1984年、岩波ジュニア新書)、『無名戦没者たちの声:千鳥ヶ淵と昭和』(1989年、岩波ブックレット)など(石川逸子 - Wikipedia参照)

*3:関東学院大学教授。著書『沖縄戦と民衆』(2001年、大月書店)、『BC級戦犯裁判』(2005年、岩波新書)、『シンガポール華僑粛清』(2007年、高文研)、『戦後平和主義を問い直す』(2008年、かもがわ出版)、『戦犯裁判の研究』(2009年、勉誠出版)、『沖縄戦 強制された「集団自決」』(2009年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)、『沖縄戦が問うもの』(2010年、大月書店)、『米軍基地の歴史』(2011年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)、『裁かれた戦争犯罪:イギリスの対日戦犯裁判』(2014年、岩波人文書セレクション)、『暴力と差別としての米軍基地』(2014年、かもがわ出版)、『日本軍「慰安婦」問題の核心』(2015年、花伝社)、『沖縄からの本土爆撃:米軍出撃基地の誕生』(2018年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)など。個人サイトWelcome to Hayashi Hirofumi'

*4:中央大学名誉教授。著書『草の根のファシズム』(1987年、東京大学出版会)、『従軍慰安婦』(1995年、岩波新書)、『毒ガス戦と日本軍』(2004年、岩波書店)、『焼跡からのデモクラシー:草の根の占領期体験(上)(下)』(2014年、岩波現代全書)など

*5:東大名誉教授。著書『歴史としての社会主義』(1992年、岩波新書)、『金日成満州抗日戦争』(1992年、平凡社)、『歴史としての野坂参三』(1996年、平凡社)、『北朝鮮:遊撃隊国家の現在』(1998年、岩波書店)、『朝鮮戦争全史』(2002年、岩波書店)、『テロルと改革:アレクサンドル二世暗殺前後』(2005年、山川出版社)、『ある戦後精神の形成:1938〜1965』(2006年、岩波書店)、『日露戦争 起源と開戦(上)(下)』(2010年、岩波書店)、『これだけは知っておきたい日本と朝鮮の一〇〇年史』(2010年、平凡社新書)、『北朝鮮現代史』(2012年、岩波新書)、『領土問題をどう解決するか』(2012年、平凡社新書)、『「平和国家」の誕生:戦後日本の原点と変容』(2015年、岩波書店)、『米朝戦争をふせぐ:平和国家日本の責任』(2017年、 青灯社)、『レーニン:二十世紀共産主義運動の父』(2017年、山川出版社世界史リブレット人)、『ロシア革命』、『スターリン批判・1953〜56年:一人の独裁者の死が、いかに20世紀世界を揺り動かしたか』(以上、2018年、作品社)、『安倍首相は拉致問題を解決できない』(2018年、青灯社)、『韓国併合110年後の真実:条約による併合という欺瞞』(2019年、岩波ブックレット)、『朝鮮戦争70年』(共著、2020年、かもがわ出版)など