【産経抄】11月20日

昭和57年の教科書誤報事件も、そんな「思いこみ」から起きたものだった。
 ▼教科書検定で、日本の中国「侵略」を「進出」と書き換えたとマスコミが一斉に報じ、中国や韓国が抗議する騒ぎとなった。だが実際には書き換えはなかった。記者クラブ内で分担して取材した記者の間違いだったが、なぜか各社がこれを信じ込み記事にしたのだ。
 ▼みんなが「検定では必ず書き換えさせるはずだ」と信じ込んでいたからである。しかも産経新聞以外のマスコミはほとんど「誤報」について訂正しなかった。このため今にいたるまで「書き換え」が独り歩きし、自国の歴史記述にも他国への配慮がまかり通ってきた。

 思い込みで「朝鮮学校補助金取りやめ方針」云々という記事書いて群馬県庁から抗議される新聞がよく言う。産経の誤報はこれだけじゃないし。セコムの件とか明らかに酷すぎだろ。全国紙に産経批判広告載せるんだからセコム完全にぶち切れてるじゃねえか。
(参考:「ウィキペディア産経新聞の注目を集めた報道」」(http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20100812/1281565523))
 大体、冒頭の奈良文研と全然関係ない話だろ。
 ちなみにこの件は良く産経が取り上げるネタで以前書いた私の文章を再度アップ。まあ「あとで調べたい」と言いながら、まだ調べてないんだけどね。id:Apemanさんなど歴史修正主義叩きの論客が既に取り上げてるかも知れないので、興味のある方はそちらを調べた方がいいかもしれない。
 まあ、この時の鈴木内閣はいわゆる近隣諸国条項を決めてますので産経的には腸煮えくりかえってるんでしょう。

http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/20100816/1281910846
・後で詳しく調べようかと思いますが確か、「中国華北への侵略」を「進出」と書き換えたというのが誤報なだけであって、「侵略」→「進出」の書き換え自体は誤報ではありません(東南アジアだったかな?)。
 家永訴訟一つ取ってみても、自民党や政府、文部省が戦争加害や植民地支配の問題を出来る限り小さく見せようとしていたことは明白です。
 だからこそ、中国、韓国も抗議したし、その抗議に日本政府も真面目な対応をせざるを得なかったわけです。「あれは誤報です」、ですむのなら誰でもそうします。産経の言うような態度を取ったら恐ろしいことになったでしょうね。
・また当時は、今と違って、文部省は検定結果をまるで公開していなかったので、誤報も一概には責められません(検定結果は執筆者や教科書会社に聞くしかなかった。その結果をこれで正しいですか、とマスコミが文部省に問い合わせてもまともな回答がないのが当時)。
 本当、産経ってのはデマが大好きだな。

なお、今日の産経抄については「誤報したと捏造報道する新聞」(http://d.hatena.ne.jp/slapnuts2004/20101120/p1)も突っ込んでますので紹介。

「中国侵略」の書き換えはなくても「東南アジア侵略」の書き換えはあったんでしょ?。致命的な間違いでもないじゃないですか。それに、産経が支持している「自由主義史観」とやらは、ゴッドハンド事件に匹敵する歴史の捏造じゃないですか。

間違いは避けねばならないが、これを正すことはもっと大切である。(産経抄

それなら今すぐ学ラン事件とライブドア大量退職事件の訂正記事を出しなさい。
古森記者個人による捏造には何も言うつもりはありません。馬鹿すぎて批判する気も失せるわ。